【世界の富裕層を魅了する】シンガポールのプライベートバンキング業界

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犯罪率が低く金融インフラが整備されており、各国の富裕層の移住先候補としても名高いシンガポールは、裕層の割合がアジアで最も高く、世界でも最高水準を維持しています。

今回は、そんなシンガポールのプライベートバンキング業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

BOS、インドのEdelweissGroupと提携

シンガポール大手銀行Bank of Singapore(BOS)は、インドの多角的金融サービス会社EdelweissGroupと提携し、両社の顧客がそれぞれの製品プラットフォームを活用できる業務提携を締結した。

BOSは共同声明において、EdelweissGroupの顧客に幅広いグローバル投資サービスを提供すると発表。一方、EdelweissGroupはBOSの顧客に投資商品紹介などのサービスを提供することを確認している。

BOSは80人以上のバンカーを配置し、シンガポール、ドバイ、香港からの非居住インド人(NRI)顧客にサービスを提供している。今回の提携によって、より幅広い投資選択肢を提供し、インドへの投資機会を増やすことができる。

DBS、国内初のサスティナビリティローンを発表

シンガポールの銀行大手DBSは、2019年5月29日、国内大手卵生産会社と、10年間にわたる2,700万シンガポールドル(SGD)の持続可能性関連(サスティナビリティ)の融資契約を締結したことを発表した。これは、シンガポールにおける持続可能な開発のための大きな一歩として位置づけられる画期的な取り組みだ。今回のサスティナビリティローン策定は、中小企業向けとしては国内初の契約締結の事例となった。

当該サスティナビリティローンは、環境、社会、ガバナンス(environmental, social and governance、ESG)の業績評価基準に基づいて評価される。この企業はより広いケージフリーの農場を建設するためにローンを受け、環境に配慮した最適な開発が行われるため、今回のサスティナビリティローンの該当となった。

DBSのサステナビリティ関連融資について、融資を受ける企業は外部の第三者によって評価され、ガバナンス、環境および社会的基準(ESG)の観点からサステナビリティレビュー報告書に基づいて評価される。その結果、一定のESG目標を満たすか上回ると、金利は引き下げられる。

EFG、バイバックプログラムの開始について言及

スイスに本拠地を置くプライベートバンキング大手のEFG International AG(EFG)は、最大800万株の自己株式を取得する予定であると発表した。自社株買いプログラムは、2019年6月から遅くとも2020年6月まで継続される。

自社株買いプログラムは、現在の株式資本および議決権の最大2.70%に相当し最大800万株の予定である。買戻した株式は、2019年3月に発表された長期インセンティブ制度を含む従業員インセンティブ制度に関連する目的で使用される。

EFGは、従業員のインセンティブ制度に関連して条件付資本から株式を発行することにより、株主にとっての株式の希薄化を軽減するために活用される。

IMAS-Bloomberg、アジア投資を予想

20回目となるIMAS-Bloomberg Investment Conferenceが開催され、「Reimagining Tomorrow」と題して様々な議論が交わされた。世界的な投資運用業界は大きく変化しており、新しいテクノロジーと投資家の嗜好の変化により、ファンドの管理方法の変化が求められていることから、投資運用の未来を新たに想像する必要がある。

世界経済の拡大は、2017年と2018年初頭の力強い成長を受けたものの、米国と中国の貿易緊張の高まりや景況感の低下などの要因が融合し緩やかになっている。国際通貨基金(IMF)は今年の世界経済成長予測を3.3%に引き下げた。これは世界的な金融危機以来の最低水準となる。

一方、アジア経済は依然として明るい。その要因として若い人材が豊富であり、都市化が拡大しているものの、投資の浸透レベルが低いままであることが挙げられる。実際、アジア太平洋地域の運用資産は、世界のどの地域よりも速く成長すると予想されており、2017年から2025年には約30兆米ドルに倍増すると予測されている。

2018

資産運用残高、3兆シンガポールドルへ

2018年7月4日にシンガポール金融庁が発表したデータによると、シンガポールのファンドマネジメント業界の預かり運用資産(AUM)は、2017年度に3兆シンガポールドルへ達したことが報告された。

今回発表された2017年度におけるAUMについては、シンガポールは資産運用において引き続き良好であり、AUMは平均12.7%増加し、3兆シンガポールドルへと成長した。バリューアップの増加とアジア市場への継続的な流入により、従来型資産とオルタナティブ投資資産の両方で成長率は堅調に推移している。

オルタナティブ投資におけるAUMは平均16.9%増加しており、ベンチャーキャピタルとプライベート・エクイティ部門が先導している。これらの投資の約85%はシンガポールとその周辺地域に向けられており、消費者や小売、医療、ITなどの高成長分野をターゲットにしている。

シンガポール銀行、欧州へ展開

シンガポール銀行(BOS)は、ルクセンブルクにおけるウェルス・マネジメント会社を運営する投資会社設立のライセンスを付与されたことを発表した。シンガポールのプライベート・バンクで史上初となる。

BOSは、子会社となるBOSウェルス・マネジメント・ヨーロッパ株式会社(SA)を通じ、欧州経済圏及び英国における超富裕層および富裕層向けに、包括的でカスタマイズされたプライベートバンキングソリューションと、投資顧問サービスを提供することができる。

シンガポールはヨーロッパから、アジアにおける最高の金融拠点として高い評価を受けている。同社CEOバーレン・シャーリ氏は「香港とドバイで成功したビジネスモデルを再現し、ヨーロッパ経済圏における経済活動の拡大をサポートしたい」とコメントしている。

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EFG、アジアで再編の動きを加速

チューリッヒに本社を置くEFG Internationalは、世界40カ国でプライベートバンキングと資産運用サービスを提供している。2018年7月30日のプレスリリースによると、同社は新たにシンガポール支店を設置し、同店舗内にグローバルマーケットアジア部門を新設した。

アジアにおけるキャピタルマーケット部門の強化はEFGにとって、潜在的な収益機会を見据えた重要な役割を果たす。今回はグローバルマーケット機能を活かして、EFGにとって重要な成長市場であるアジアの顧客と資本市場を結びつけ、サービス向上を目指している。

同社CEOは「アジアはEFGの成長にとって非常に重要な市場である。この主要地域における経営陣のさらなる強化のために、多くの措置を講じている」と述べている。また、「EFGがアジアにおけるプライベートバンキング事業をさらに発展させ、アジア市場向けのグローバルマーケットソリューションを向上させることを確信している。今後も地域のチームを強化し、競争の激しい市場での地位を高め、成長に向けた人材登用を行っていく。」と話した。

Julius Baer銀行、シンガポールでの事業拡大を想定

プライベート・バンキング専業大手Julius Baer銀行は、シンガポール地域での事業拡大を想定し長期的なビジネス継続のため、マリーナワンの企業オフィススペースを拡大している。

Julius Baer銀行は、この地域での成長可能性を確信しており、本社チューリッヒに次ぐ第2の市場であるアジアでのビジネスニーズの拡大とビジネス成長に対応する。新しい敷地内では、プライベートバンキング部門、ウェルスプラン部門、投資ソリューション部門、市場および取引部門が揃う。

シンガポール拠点長は、「アジア地域は堅調な成長が見込まれており、これらの市場における顧客との関係をこれまで以上に向上させたいと考えてる」とコメントしている。

まとめ

富裕層が多いこと、税制面での優遇が強いこと、海外から多くの投資資金を集めていることが、シンガポールのプライベートバンキング業界の競争力を高めています。富裕層を魅了する環境が整ったシンガポールでは、大きなビジネスチャンスに発展するのではないでしょうか?

◆本記事の出典はこちら

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目次(全15ページ)

Ⅰ シンガポールのビジネス事情 ・人口はたったの560万人。それでも多くの企業が進出する理由 ・外需を獲得するために知っておきたい、2つのキーワード ・シンガポールはどんな外資規制があるの? ・就労ビザの取得が厳しいって本当?その背景と対策 ・世界中が注目!シンガポール政府が力を入れる3つの政策 Ⅱ シンガポールの業界トレンド ・今年の飲食トレンド、3つのポイント ・シンガポールで製造業って、アリなの? ・医療・介護分野は大きなチャンスあり ・教育ビジネスをするなら、これを活用すべき Ⅲ 現地でビジネスを成功させるために ・成功に欠かせない3つの要素 ・販路拡大のための情報プラットフォーム「ビズラボ」

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