【売上回復の兆し】タイの百貨店・ショッピングモール最新情報

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国王の逝去によって国民全体の経済活動が落ち込み気味だったタイ。大手グループの一斉セールなどでまた回復の兆しが見えています。

今回は、そんなタイの百貨店・ショッピングモール事情について、最新情報をお伝えしていきます。

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2020

KingPower、10年間空港免税店の運営を独占へ

タイ国内の主要国際空港(スワンナプーム、ドンムアン、プーケット、チェンマイ、ハジャイ)内の免税店運営の入札が行われた。2019年12月12日の発表によると、地元小売り大手のKingPowerが落札し、独占状態が今後10年間も続くことが決まった。

タイ空港公社(AOT)は2031年3月まで、他の小売企業が参入できない契約をKingPowerと結び、タイ国内の主要空港内では免税店の運営を一社が独占状態で行うことが決定された。

タイは年間3800万人以上が訪れる観光大国となっている。主要空港の免税店事業の市場規模は21億ドル(約2310億円)とされ、タイ国内のショッピングモールの運営と同時に免税店の運営が行われるとのこと。

ZEN、10億バーツを投じてリニューアルへ

2019年11月30日の発表によると、CENTRAL Department Storeは、バンコク内に展開されているショッピングセンターZENの店名を変更し、リニューアルオープンする。リニューアル資金として10億バーツを投じ、大規模な改装工事も行う。 

ZEN@CentralwOrldは、CENTRAL@CentralwOrld(セントラルアットセントラルワールド)としてリニューアルオープンされ、世界のトップブランドや人気のある飲食店などが出店し、総面積は50,000㎡となる。

CENTRAL GROUPにとって、ZENを含めたショッピングセンター「CENTRAL WORLD PLAZA」は、セントラル・チットロム、セントラル・ラープラオに続く売上規模を誇る店舗であり、売上比で20%増を見込んでいる。

三菱地所、アウトレットモール進出

2019年11月26日、三菱地所株式会社は、タイ流通大手 Central Group の不動産開発会社 Central Pattana Public Company Limited(CPN)がバンコク東郊のスワンナプーム国際空港近くに建設したアウトレットモール「Central Village」の第1期事業に出資参画すると発表した。

三菱地所はタイ国内にて住宅・オフィス事業を推進しており、アウトレットモール事業への参画は今回が初となる。三菱地所はCPNの全額出資子会社で「Central Village」を開発運営するCPNビレッジの株式30%を取得する。

「Central Village」は今年8月末にグランドオープンし、敷地面積約11万2960㎡、延床面積約4万㎡、店舗数約150の超大型アウトレットモールとなる。今後さらに、増床拡張やホテルの開業を予定しており、店舗数は235店以上で総事業費約50億バーツを見込んでいる。

ALL INSPIRE DEVELOPMENTのSC建設計画

タイの不動産デベロッパーのALL INSPIRE DEVELOPMENTは、2019年6月11日、タイ中部チョンブリー県ムアンチョンブリー郡内に建設中のショッピングセンターに投資すると発表した。

今後も堅調な発展を続ける東部経済回廊(EEC)でのショッピングセンター「The New Forum Plaza」のために約6億バーツを投じる。29年契約で建物を借りて、ショッピングセンター運営を計画している。

ALL INSPIRE DEVELOPMENT社は、これまで住宅開発などを手がけていたが、今後新たな主力事業として敷地面積約1万8000㎡、賃貸面積1万1593㎡のショッピングセンターを2021年に建設して事業を育てていく方針。

2019

SiamPiwat社、ICONSIAMを開店商業マップの塗り替えなるか

タイの商業施設大手SiamPiwat社によるタイ最大の商業施設ICONSIAMが開業した。2棟で構成されるショッピングモールの延べ床面積は、中核テナントとなる高島屋を含む商業・娯楽施設も含め、約52万平方メートルに上る。

ショッピングモール最大手のセントラルグループがバンコク中心部に構える「セントラル・ワールド」などを除けば、タイ国内最大規模のショッピングセンターとなる。店内はタイ初進出のブランドが多数出店し、80がタイ初進出の日本ブランドとなる。

ICONSIAMの立地はバンコク中心部の西に流れるチャオプラヤ川を挟んだ対岸に位置する。これまでバンコクの商業中心地として栄えたサイアム地区やスクンビット地区から離れていることから、今後商業地図を塗り替える可能性もある。

SinghaComplex;日本ニーズを取り込む大型商業施設が開店

日本の物産品や観光地を紹介するアンテナショップを収容するショッピングモール、SinghaComplexがバンコク市内に開店した。人口の90%以上が日本好きという統計も存在するほど、多くの消費者が日本に対し親しみを感じており、そのニーズを取り込んだ店舗を展開している。

SinghaComplexは、Singha estate社が建設しオフィス棟、住居棟と商業施設の三棟から構成された職・住・遊を備えた統合施設となっている。地下鉄ペチャブリー駅に直結し、エアポートリンクのマッカサン駅からも至近であることから、郊外からの集客も見込まれている。

モール内にはツアーデスクも設置され日本へのアウトバウンド観光客の相談に応じるスペースを設けるほか、日本の物産展や地方自治体が主催するイベントも行われる予定。

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東急百貨店、タイ事業を縮小

東急百貨店がタイ事業の縮小を本格的に開始した。第1段階における対象店舗は首都バンコク郊外に位置する「バンコク東急百貨店 パラダイスパーク店」。約1万2000平方メートルに及ぶ売り場面積を2019年1月末に閉鎖する事が決定された。

バンコク郊外エリアでは大型商業施設の新設が相次いだことを背景に競争激化が続いており、郊外の富裕層を狙って「上質な生活を提案する、ライフスタイル型百貨店」をコンセプトに出店したものの、集客が進まなかったことが閉店の要因とされている。

東急百貨店パラダイスパーク店は子会社である株式会社バンコク東急百貨店が出資する合弁会社「PT Retail Corporation Limited」により運営されていた。今後多店舗の縮小を図るかどうかは未定となっている。

CPN「CENTRAL PHUKET」をオープン

タイ財閥系流通大手CENTRAL PATTANA(CPN)は、高級デパートの「CENTRAL PHUKET」を既存ショッピングセンター「CENTRAL FESTIVAL PHUKET」の正面に新規開店する。

タイ財閥系流通大手CENTRAL PATTANA(CPN)は、高級デパートの「CENTRAL PHUKET」を既存ショッピングセンター「CENTRAL FESTIVAL PHUKET」の正面に新規開店する。

観光客からの人気を集めるプーケットに新たに展開するショッピングモールとして、既存のCENTRAL系のモールから刷新された店内演出と内装が施されており、南国をイメージした店内装飾とともに、25,000匹の生物を展示する水族館「Aquaria」が展開される。

2018

CENTRALグループの10,000社 一斉セール Vivocity

タイ小売業最大手、CP財閥系のCENTRALグループが10,000社を超える関係ブランド(アパレル、食品、雑貨)の協賛の下、「THE GREATEST GRAND SALE」を行った。

CENTRALグループの店舗は現在、CENTRAL PLAZA、CENTRAL WORLD、CENTRAL FESTIVAL、ZENなど大型ショッピングモール66店の他、食品スーパーマーケットのTOPS、Eコマース店舗のCENTRAL ONLINEがある。

タイ観光・スポーツ推進省観光局はタイがショッピングにおいてもアジアのNo.1となることを目指しており、観光客の増加を期待している。今回のグループ同時大型セールは、観光局からCENTRALグループへの要請を受けてのものだった。

小売大手Robinson、新型業態へのシフト

40年以上にわたり百貨店を経営している小売大手のRobinsonは、新たな事業再編によって4つのビジネスユニットを設立。社名を「Robinson Public Company Limited」とし、旧社名に入っていた「Department Store」という言葉を削除した。

コンセプトを旧来の「百貨店」「デパート」から「ライフスタイル・ショッピングセンター」として中所得者以上の家族をターゲットにし、アミューズメントストア・レストラン・映画館・フィットネス・プールなどの施設が入っている。

現在、タイ国内でこのようなライフスタイル・ショッピングセンターを19店、デパート型の店舗を26店出店している(後者はベトナムのホーチミンにも2店舗)。

thai-shoppingmall(タイ 百貨店)

タイ小売市場、服喪からの揺り戻しも減退傾向続く

2017年1-9月のタイ小売業市場は、2.8~3.0%の範囲で成長した。2016年に国王が逝去した後、国全体での服喪期間に落ち込んだ購買意欲がタイ政府やタイ中央銀行の投資・経済・雇用政策によって戻ってきたと考えられる。

小売業界自体は、2013年以降は減退傾向が続いている。特に農産物や消費財の小売価格は上昇を続け、各家庭単位の借入金額も増加し続けている。さらに、2017年1-9月の上昇値は首都バンコク他、主要都市の売上増加による平均値の押上げであり、地方小売業は厳しい状況に立たされている

タイ小売、多カテゴリで売上の伸び悩み

現在、タイでは「Health & Beuty」にカテゴライズされる美容関連の店やドラッグストアの成長が著しい。その一方でデパートの高級化粧品売り場は伸び悩んでいる。これは、観光客誘致のために低関税政策をとる周辺諸国と比較して、高級化粧品にかかる関税が高いタイは相対的に商品価格が高くなってしまうことも影響しているとみられる。

インテリア、家庭雑貨、電化製品の売り上げは横ばいで、これは国内の不動産業界、建設業界の伸び悩みと連動していると考えられる。

食品部門は低・中所得者層の購買意欲の低さが目立つ。政府は社会問題と捉え低所得者への一時金を支給したが、その効果が表れているとは言えない。

タイ小売業界、2018年成長率予測は3.8~4.0%

タイ全体のGDP成長率は2017年1-9月の数値で4.3%増となり、事前予想の3.9%を超える増加率となった。これは輸出産業と公共事業による収益が牽引した結果で、民間小売業自体の成長率は大きくない。

食品小売業の成長傾向は、農作物の価格と大きく関係している。農作物輸出額が大きいタイでは今後、世界的な農作物価格高騰の影響を受け、国内の農作物価格も上昇すると見られている。

このような状況下で、2018年の小売業成長率は3.8~4.0%の範囲であると予想されている。 

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