【政府も積極的に支援!】シンガポールのネット通販業界

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良好なインフラに加えてキャッシュレス化が進行しているシンガポールは、ネット通販に適した環境であるといえます。すでにネット通販の年間成長率は13%(2016年現在)を記録し、今後も成長が期待できます。

今回は、そんなシンガポールのネット通販業界に関する最新情報をお届けしていきます。

シンガポールで発展しているeコマース事情を知るには、以下の記事をチェック!

読了時間の目安:5分

2020

LAZADAの11.11セール、過去最高の売上を記録

シンガポールのeコマース最大手、Lazadaが運営するオンラインモールの2019年度の11.11セール結果が発表された。オンラインアクセス数は昨年+1000万、セール参加店舗は2倍となった。また、24時間以内に26のブランドが100万USドル以上の売り上げを記録し、4000店舗が1,000USドル以上の売り上げを記録した。

Lazadaは東南アジアで11.11セールを企画した企業だが、今回のセール結果は同地域のオンラインアクセス数、購買意欲の高さを見せつける結果となった。地元の中小企業の活躍も目立ち、タイのアパレルブランドCopperは通常の100倍の売上を記録、インドネシアのヘアケアブランドEllipsなども売上が伸びた。

Lazadaの物流能力も高まっており、マレーシア国内では配送の新記録を達成した。消費者へ最短80分で配送を実現し、150万個の商品が倉庫から24時間以内に発送された。

Shopeeの親会社、デジタルバンクライセンスを申請 

2020年1月7日の発表によると、シンガポールに本店を置くeコマース大手Shopeeの親会社、Sea Limitedがシンガポールでのデジタルバンクライセンスを申請しているとのこと。ミレニアル世代や中小企業が、より便利に同社のプラットフォームを利用できるよう、基盤を強化する。

Sea Limitedはシンガポールで2007年に創業した。2017年に東南アジア企業としては、ニューヨーク証券取引所が始まって以来最大のIPOを実施した。現在は資本金250億SGDで、東南アジアと台湾で強力な基盤を持つeコマースShopee、世界最大級のオンラインゲームデベロッパーGarena、東南アジアで急成長中のデジタル決済サービスSeaMoneyを展開する。

eコマースShopeeは、ミレニアル世代と中小企業を主要ユーザーとし、2019年第3四半期は流通取引総額(GMV)が62億SGDにのぼり、3億2100万回以上の取引が行われた。

Qoo10で今売れている商品の特徴とは? 

2019年6月14日、シンガポールに本社を置くeコマース大手Qoo10は、eコマースで人気の日本製品トップ5を発表した。1位はマルタイのご当地インスタントラーメン。2位はシュウ・ウエムラのクレンジングオイル、3位はKパレットの1 Day Tattooアイライナー、4位は資生堂Tsubakiプレミアムリペアマスク(ヘアマスク)、5位はウェルフィ・ローマン(株)SEIKAフレッシュHY(ランドリーボール)であった。

同社が行なった同様の韓国製品ランキングでは、化粧品が目立ったことに対し、日本製品ランキングではご当地ラーメンがランクインした。東南アジア諸国民が日本へ複数回旅行することが増え、ラーメンの好みも細分化している背景が伺える。

ウェルフィ・ローマン(株)SEIKAフレッシュHYのランドリーボールは、除菌と香り付けを一度にでき、小分けになっていて洗濯機に入れるだけという手軽さが受けている。

巻き返しを狙う!EZ Buyの11.11の戦略

シンガポールに本社を置くeコマース大手のEZ Buyは、他社と差別化を図る為、11.11 Super Savers Carnivalと題し11月1日からキャンペーンを開始した。

具体的には数日毎にEZ Buyアプリ上で複数のゲーム形式のオンライン割引券が発行される企画が行われる。ユーザーの参加を促し、割引券を入手させ、自社eコマースの利用を促す。それ以外にも、他社に先駆け11月7日より11.11タイムセールを毎日別商品で開催する。11月4日から11日まで送料の割引、プライムメンバーは2.99SGDの定額で発送する。

同社は月間アクセス数ではシンガポールに本社を置くeコマースの中で第4位となっている。3位のShopeeの1/3以下と、大きく引き離されており、巻き返しを図っている。

2019

Reebonz、NASDAQへ上場

2018年11月19日の発表によると、Draper Oakwood Technology Acquisition(DOTA)の株主は、シンガポールを拠点に運営する富裕層向けECサイト「Reebonz」との事業統合に関する提案を承認した。

これにより、DOTAおよびReebonzは、設立されて間もないケイマン諸島のDOTA Holdings Limited(RBZ)の子会社となる最終的な企業結合契約を締結したと発表した。取引完了後、RBZはReebonz Holding Limitedへと改名される。

DOTAとReebonzの合併によりDOTAの発行済株式は1対1でRBZの普通株式に変換される。NASDAQでの普通株とワラントのティッカーコードはRBZとなる予定である。また、RBZはReebonzの創立者であるSamuel Limが会長兼CEOとなる。

RedMart、LAZADAのプラットフォーム統合へ

近年高い水準で成長を続けるEC運営企業LAZADAは、ASEANをアジア最大のeコマース市場とする計画の一環として、東南アジアにおけるスーパーマーケット事業を強化すると発表した。

2016年に買収したシンガポールに拠点を置くオンライン食料品店のRedMartは、LAZADAのeコマースプラットフォームへの移行を示唆するなど、スーパーマーケット業界の変革へ向けて意欲を見せている。

LAZADAはまた、2019年下半期にかけて他の都市におけるスーパーマーケット事業の立ち上げを検討している。東南アジアの食料品市場は、2021年までに3,090億米ドル規模に達すると見込まれており、ユーザーは平均月2回以上のペースでLAZADAを利用している。さらに、シンガポールに居住するRedMartの顧客のうち、食料品をオンラインで購入した経験のある顧客は10人中7人となっている。

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EDB、e-commerceへのイニシアティブを推進

EC業界の国際競争が激化する中で、シンガポールは世界的な電子商取引の中心地へとなることを目指しており、EC事業に対する助成金が政府機関より交付されるなど、様々な支援政策がとられている。

シンガポールのEC市場は小売り産業の主要な販売チャネルへと成長する可能性を秘めていることから、今後市場競争の激化が予想されており、小売業者に対しては、業界を担う優秀な労働者の育成と、環境適応力の向上を両立させることが要請されている。

シンガポール経済開発庁(Economic Development Board; EDB)は、EC業界の成長促進に向けて、ECハブとしてのシンガポールの魅力を積極的に発信している。また、国際的なECインフラの開発と、企業による新規参入の推進、越境ECに関する法整備・政策の充実などについて、力を注ぐ姿勢を示している。

国民のネット通販利用に関する調査結果

国際市場の調査機関であるIpsosは、18歳から65歳までの982人の国内居住者を対象にリサーチを実施した。調査は11月11日のシングルデー(W11または11.11)を記念するeショッピングイベントの開催直後である、2018年11月12日から14日にかけて行われた。調査結果によると、シンガポール人の約80%が過去3か月間でECサービスを利用していた。

さらにそのうち約50%は11.11オンラインセールイベントに参加しており、11.11に販売数の多い商品の内訳は、衣料品・靴を含むファッション(59%)、次いで家庭用電化製品(33%)、食品・飲料・アルコールを含む食料品(30%)、化粧品・ビューティ製品(29%)、家電&家具(27%)となった。

買い物客の約82%がクレジットカードまたはデビットカードを決済時に利用しており、次いでPayPal(15%)の利用者が多かった。モバイルウォレット(アップルペイ、サムスンペイなど)およびその他の支払いアプリ(シングテルダッシュ、アリペイなど)の利用はほとんど確認されていない。

2018

政府のeコマース支援

シンガポールは、世界経済フォーラム(WEF)のグローバル情報技術報告書2016年のランキングで、国内のネットワーク浸透率が2年連続で世界基準指標を上回った。

また、シンガポールの政府系投資会社テマセクとグーグルのレポートによると、同国の電子商取引市場は引き続き大幅な成長を続けるとされている。

2016年の政府予算では、政府がビジネスプロセスの自動化推進に50%の助成金提供(上限100万SGD)や3万SGD以下の申請手続きの簡素化など、eコマースや自動化を政府も後押ししている。

成長を続けるオンライン食品小売、Redmart

eコマースで成長を続けるRedMartは、2011年8月にスタートしたオンラインショッピングサイト。「食品と日用品購入に割く手間を減らし、もっと意味のあることに時間を使ってもらう」という使命を掲げている。

2016年、アリババが最大株主である東南アジアオンラインショッピングプラットフォーム「Lazada」に買収された。

現在は、多様な商品ラインナップ低価格、使いやすいウェブデザイン、スマートフォンアプリ対応、最新の設備を備えた倉庫と配送システムで顧客満足度の向上に努めている。

運営の中枢には元Skype設立者や取締役、元TESCOの管理職、元Facebookの創設者、INSEADの教授などが名を連ねる。人材の厚さと資本力をベースとしたRed Martの今後に注目だ。

東南アジア初のAmazon進出

2017年7月27日、米AmazonはシンガポールでのPrime Now サービス(日本のamazon primeにあたる)の提供を正式に発表した。発表イベントではS. Iswaran貿易産業大臣も祝辞を述べた。

これは、携帯アプリで購入した商品を、無料で2時間以内に配送するシステム。対象となる商品は、食料品、エレクトロニクス、スポーツ用品など数万点にのぼる。毎日午前10時から午後10時までの間配送が可能。

東南アジアで初の試みとなる今回のシンガポール進出。AI (人工知能)などの最新技術を活用したリアルタイムの配送システムと高い効率性を追求している。ジュロン工業地区にあるアマゾンの約9,290㎡の広さの物流センターは、世界でも最大級だ。

また、アマゾンの進出により管理、技術、オペレーション部門での雇用創出や、技術・起業家・創造的なスキル創生への貢献に大きな期待が寄せられている。

まとめ

シンガポールはネット普及率やクレジットカード保有率が高く、eコマースを後押しする政府の方針も定まったことから今後のさらなる発展が期待できます。勢いのある今が、日本企業にとって参入のチャンスなのではないでしょうか。

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