【日本式スーパードラッグストア】タイのドラッグストア業界

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日本からの商品を完全輸入し、タイ国内に日本式の新しいドラッグストアが誕生しました。スーパードラッグとして新ジャンルを確立し今後も国内で浸透していくと思われます。

今回は、そんなタイのドラッグストア業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2020

マイクロプラスティック化粧品、販売禁止へ

タイ保健省は、2020年1月から微細なプラスチック粒子のマイクロビーズ(マイクロプラスチック)が含まれた化粧品の製造、輸入、ドラッグストア内での販売を禁止すると発表した。

現在販売されているマイクロビーズ入りの化粧品については、2020年1月1日付で保健省の通達が発効してから180日以内に販売を中止する必要がある。通達によると、マイクロビーズは5ミリメートルより小さいプラスチック粒子を指すとしている。

タイ政府が策定したプラスチック製品の使用削減に向けたロードマップ(行程表)では、2019年末までにマイクロビーズを100%削減するという目標が掲げられており、オキソ分解性プラスチックの国内での販売、流通中止を目指している。

資生堂とwatsons、共同製品開発

2019年4月23日の発表によると、資生堂はヘルスアンドビューティ分野の世界最大のドラッグチェーンwatsonsグループと、敏感肌向けのブランド「dプログラム」の「アーバンダメージケア」シリーズを共同開発し、タイで販売を始めた。

「dプログラム」と「 アーバンダメージケア」シリーズからは、敏感肌の女性を取り巻く花粉やちりなどの微粒子の汚れから肌を守るスキンケア製品として、洗顔料の「Urban Damage Care Foaming Wash」および化粧液の「Urban Damage Care Concentrate」がラインナップされる。

ワトソンズの保有する世界各国1億3500万人以上の消費者インサイトの情報と、資生堂の長年にわたる敏感肌スキンケア研究の知見を融合させることにより、dプログラムの新シリーズ「アーバンダメージケア」を共同開発する。

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ドラッグストアとしても認知 DONKI MALL THONGLOR

2019年11月30日の発表によると、ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、タイ・バンコクに大型総合アミューズメントモール「DONKI MALL THONGLOR」を設立した。

PPIHグループの海外事業持株会社Pan Pacific Retail Management(Singapore) Pte.Ltd.、タイ国内最大手塗料メーカーグループのTOA Venture Holding Co., Ltd.、Nippon Parking Development (Thailand)Co., Ltd. の3社によって、タイでは化粧品の販売をはじめドラッグストアとしても認知されている。

「DON DON DONKI」は、店内の商品を日本製もしくは日本市場向けの美容商品でラインナップした「ジャパンブランド・スペシャリティストア」をコンセプトとして、PPIHグループの東南アジア仕様の新業態の形をとっている。

カネボウ、タイで化粧品新ブランド展開

2019年8月21日の発表によると、カネボウ化粧品は、グローバル戦略ブランド「freeplus(フリープラス)」をタイ国内のドラッグストアでの販売によって導入する。はじめにタイでの導入を行ったあと、ASEAN地域での展開を行う。

「freeplus(フリープラス)」は、海外展開ブランドとして2005年より中国で導入されているブランドとなってヒットした。今回の発表によると、「freeplus(フリープラス)」のさらなるグローバル化を加速するためにタイでの販売が決定されたとのこと。

タイ国内の販売は日系ドラッグストアを中心に行われ、インターネット販売も行う。「敏感な肌と心」をターゲット層として積極的に発信し、大規模サンプリングや、タイ人インフルエンサーによる宣伝も行われるとのこと。

2019

BDMSの薬業への事業拡大

医療法人BDMSはグループ会社NHealthによる医薬品関連部門への事業拡大を図っている。特にヘルスチェックキットや滅菌済み医療用消耗品の製造サービス、医療工学サービスに提供される研究施設の運営事業に力を入れている。

2018年の収益予想は4,2億バーツと2017年から17%増加を掲げており、タイのヘルスケア事業が年間約5%、約3億バーツの成長をつづけるなか、BDMSの薬業での成功は著しいものとなっている。

BDMSは病院事業に加えて、高い成長率を続けるヘルスケア/医薬品事業への展開を図っているが、現在は薬局の処方薬、医療機関への卸業が9割を占めており、今後カンボジアなどの近隣諸国への進出を見据えた事業拡大をねらう。

薬局フランチャイズのFascino、今後の見通し

タイ国内で350億バーツの市場規模を有するドラッグストア業界で薬局フランチャイズを展開するFascinoの店舗数が111店に達した。タイの既存の薬局と比べモダンなデザインの店内とオンラインシステムにより顧客の支持を得ている。

Fascinoが実施した調査によると、タイ国内ドラッグストア業界の年間成長率は10%で、市場全体のうち一般薬局が90%、チェーン店やフランチャイズ展開をしているドラッグストアは10%を占めている。

Fascinoはドラッグストア業界を「拡大の見込まれる市場の一つ」として位置づけており、今後3年間にわたりフランチャイズ店舗を200店に増加させる計画を立てている。一方、調剤薬局の現場が要請する薬剤師の人材マッチングサービスなどの開発も手がけている。

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新薬事法に対する国民意識調査

タイでは2018年よりオンラインでの医薬品販売が可能となる新薬事法が制定されたが、国立開発研究所(NIDA)による新薬事法の国民意識調査の結果、消費者全体のうち68%がオンライン上における医薬品の購入に不安を感じていることが分かった。

従来の薬事法では薬剤師免許を持つ者が営業時間内に限り医薬品を販売できるというものであったが、新薬事法では薬剤師免許を有する者の監督下であれば24時間体制で薬の販売が可能となる。

多くのドラッグストアにとっては営業時間を延長する事が出来、薬剤師免許を持つ者がオンラインやコールサービスを通じて服用指導等の業務にあたれる点がメリットとして挙げられるが、多くの消費者が依然新法に対し懐疑的であることが指摘されている。

勢いを増す!ドラッグストアの成長要因は?

タイ商務省流通事業開発局(DBD)は、現在ドラッグストア事業者数が国内で8690社を超えていることを踏まえ、今後も安定的な成長を続ける市場であるとの見方を示した。医療機器とドラッグストア事業の市場は2018年現在、5900億バーツにも達している。

ドラッグストア事業の成長要因として、「世界的にも高い評判を得ているタイを医療ハブとして発展させ、メディカルツーリズム市場において外国人観光客の誘致を狙う」という政府の戦略方針による部分が大きい割合を占めるという見方が強い。

現在のヘルスケア・美容ブームの傾向は依然として成長段階にあり、またそれらの関連商品がドラッグストア市場における売上の大部分を占める傾向にあるとされる。さらに、高齢化社会と相まって生活雑貨の販売数も堅調な伸びを見せており、ドラッグストア業界の成長と相関関係にあると見られている。

2018

各社の出店攻勢で競争激化のドラッグストア市場

290億バーツ規模の市場となるタイの医薬品小売業界は、現在各チェーン店とも新規出店を続け、競争が激化している。他業種からの参入もあり、大型スーパーマーケットチェーンTESCOがTESCO Pharmacy、同じくスーパーマーケットチェーンであるBIG Cはpure独自のドラッグストアをスーパーの店舗内に展開している。

タイ国内ドラッグストア大手であるFASCINOは、ドラッグストア業界のカシコン銀行 (KASIKON BANK、タイ資産規模4位) から新規フランチャイズ希望者を対象とした1億バーツの追加融資を受け、さらに攻勢をかける。

日系ドラッグストアのタイ市場展開

日本のドラッグストア市場首位のツルハドラッグは、2011年の進出以来タイでの店舗展開に積極的であり、現在20店舗を営業している。2022年までにこの支店数を100店舗まで増やす計画。

商品ラインナップや陳列スタイルは日本式を完全輸入。また、送料無料のオンラインショップwww.tsuruha.co.thも運営している。

タイ小売大手CENTRAL傘下にあるマツモトキヨシTHAIKLANDは「黄色いドラッグストア」としてタイ人からの知名度が高い。日本式の生活雑貨や食品も扱うスタイルにより、タイに「スーパードラッグストア」というジャンルを浸透させた。

thai-drugstore (タイ 薬局)

市場は競争激化の一途、全国15,000店舗の競争続く

健康製品の売れ行きが好調な中、タイ保健省によれば、タイのドラッグストア市場は全国15,000店舗、296億バーツ規模となっている。大手チェーンが続々と店舗を増やす中、Bangkok Hospitalのような市立病院も参入、セブンイレブンも処方せん薬局を開店させるなどしている。

首都バンコクに約4800店、地方都市に約10500店の薬局が存在する。急速な増加に対応するための薬剤師の確保が課題であり、また競争は激化しているものの、大都市には未だ成長の余地があるため、各社はサプリメントや美容用品の開発に注力している。

オンラインで注文可能なドラッグストア

タイの「honestdocs」は、オンラインで医薬品のデリバリーを注文することができる、新しいタイプのドラッグストアである(※正式な薬局ではなく、オンライン注文のプラットフォーム)。SNS (LINE) で公式アカウントと友人になることで注文が可能になる。発送にかかる日数は、特急料金がTHB200~400で1日以内、普通料金がTHB200で3日以内。

同サイトでは各種の病気・症状に関するコラムや病院のレビューも掲載、サイト経由で現役の医師への健康相談を送信すれば回答が得られるサービスも提供している。

まとめ

コンビニチェーン大手のセブンイレブンが店内に処方箋薬局を開店し、薬局の増加による薬剤師の人手不足に対応しています。ドラッグストアの形態もオンライン上で注文可能なシステムが誕生しコスト削減などを狙っています。またSNSの利便性を活用し、気軽に医療サービスを受けることができるシステムも広がり今後の発展に期待が高まりますね。

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