【デリバリーとの競争激化】シンガポールのファストフード業界

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同国のファストフード市場は、レストラン市場と比べるとその規模は見劣りするものの、トレンドに合わせた意思決定のスピードが素早く、新メニュー発売などで消費者を引き付けています。 

今回は、そんなシンガポールのファストフード業界の最新情報をお届けします!

読了時間の目安:5分

2020

ファストフード業界大手のKFCシンガポール、プラスチック削減へ

シンガポール国内に85店舗を展開し、同国最大級のファストフードチェーンの一つであるKFCシンガポールは2019年11月1日よりプラスチックのカップを全面廃止し紙製のカップに切り替える。

これにより月間50万個のプラスチックカップ、凡そプラスチック4.25トンを紙で代用出来る見込。年間では51トンのプラスチック消費を削減出来る。これらのプラスチックカップはこれまで、1度きりしか利用せずに捨てられていたもので、削減する効果は大きいとしている。

この他にもKFCシンガポールは廃棄物を半分以下に減らす為、リサイクル出来ない素材を使用せず、リサイクル可能な紙容器も可能な限り減らしていく方針だ。シンガポールのファストフードチェーンでは一番早く紙製のストローを導入した他、店内用の骨付きチキンはリサイクル可能な容器で提供している。

着実に成長を遂げる、シンガポールのOld Chang Kee〜ファストフード業界事情〜

シンガポールで60年以上の歴史を誇るOld Chang Kee。カレーパフをはじめとする、主に揚げ物(スナック)を手頃な値段で販売する人気チェーン店だ。カレーパフ以外では魚のすり身を固めたフィッシュボール、チキンナゲット、チキンウィングなども人気で1個から購入可能、チャーシューまんなどの饅頭を一緒に販売する店舗もあり、現在30種類の商品を販売している。

Old Chang Keeの決算は好調で2018年度の収益は前年度比5%増(+4.3百万SGD)の89.8百万SGD。収益の内、4.2%は新店舗出店、既存店舗の売上増とリノベーション等で一時閉鎖している店舗の減益を相殺したものだ。

一方で店舗以外の販売分やデリバリー、ケータリングによる売上は前年度比+60.7%と大きく成長した。これはイベントなどの出店依頼が多く発生したことが挙げられる。Old Chang Keeはシンガポール航空系列のLCC「Scoot」の機内販売も始め、店舗以外の販売網を確保している。

インポッシブルバーガー、シンガポールでも人気 〜ファストフード業界事情〜

2019年3月7日よりシンガポール国内で植物由来の人工肉「Impossible Meat 2.0」を展開するとアメリカ・カリフォルニアに本社を置くImpossible Foodsが発表した。既にシンガポール国内の有名ハンバーガーショップ「Potato Heads」とその系列店「Three Buns Quayside」、マリーナベイサンズ内有名レストランなど、8店が取扱いを決めている。

これに先駆け、同年3月6日には市内の有名ホーカーセンター「Lau Pa Sat(ラオパサ)」で500名を招待し、Impossible Meatのお披露目イベントを行った。 ラオパサの2つのストールが同商品を使用したメニューを提供した他、この日限定のストールも登場し、7日より同商品の取扱いが決まっているPark Bench Deliはインポッシブル・バーガーを提供した。

Impossible Foodsはミシュラン受賞レストランも多く、多国籍・他宗教のシンガポールを起点に同社製品をアジアに広く展開していく方針だ。

ハンバーガー店が活況を呈するシンガポール〜ファストフード業界事情〜

2019年7月9日の発表によると、アメリカのZouk Groupが展開するハンバーガーチェーン、FIVE GUYSがショッピングモールPlaza Singapuraにオープンすることが決まった。同社はなるべく街の中心部に店舗を展開していくため、大手不動産デベロッパーCapitalandと協業しシンガポール進出を決めた。

2019年第4四半期に出店するFIVE GUYSに先駆け、JEWEL Changi Airportには同じくアメリカの有名ハンバーガーチェーン、A&W RestaurantsとShake Shackが出店した。A&W Restaurantsはシンガポール再進出となり、Shake Shackは初進出だ。

A&W RestaurantsとShake Shack共に客足は好調で、A&W Restaurantsは2店舗目を工業団地と住宅街が混在するAng Mo Kioにオープン済、3店舗目のオープンも予定している。Shake Shackは2020年頭に市内大型店をオープン予定。

2019

ホーカーがテーマ!?シンガポール初〜ファストフード業界事情〜

No Signboard Holdingsは国内で初となる「ホーカー」をテーマにしたファストフードレストラン「Hawker QSR」をエスプラネード・ホテルにオープンさせた。ここではホーカーの人気メニューをバーガーのバンズに挟んだものをファストフードとして提供する。今後は2店舗目をOne@Kent Ridgeに、さらに2019年前半には3店舗目となるチェーンをPayer Lebar Quarterにオープンする計画である。

ホーカーは本来、屋台など移動可能な形態で商売をする商人のことを指し、ホーカーセンターは飲食物を手頃な価格で提供する屋台や店舗を集めた屋外複合施設のことを指す場合が多い。近年、従来の商売形態を取ることが少なくなってきているが、ホーカーセンターは現在も廉価な食事を楽しめる場所として親しまれている。Hawker QSRはホーカーセンターで提供されるナシ・レマやチリクラブ、チキンライスをバーガーに挟んだ料理が振る舞われるスタイルをとっている。

No Signboard Holdingsは1981年に設立されたシンガポールの大手F&B企業である。No Signboard Seafoodブランドとして、シーフードレストランを運営するレストラン事業などを行っている。

シンガポールのF&B部門、顧客満足度3.5%改善を報告〜ファストフード業界事情〜

シンガポール・マネージメント大学(SMU)の高度サービス研究所(ISE)は、食品および飲料(F&B)部門に関する2018年第3四半期の顧客満足度指数(CSISG)の統計情報を公開した。全体として改善が見られる結果となり、0から100までのスケールにおいて74.2ポイントを獲得するなど、前年同期比で3.5%上昇している。

F&B部門では4つのサブセクターがあり、それぞれ前年比でスコアを伸ばしている。ファストフードレストランは73.6ポイントで2.7%、レストランは74.4ポイントで4.0%の改善をそれぞれ記録した。

ファストフード業界におけるチェーンの業態としては、セルフ型やキオスク型のオーダーと決済方式が増加している。一方、キオスク型を利用する顧客と、それ以外の業態の店舗を利用する顧客の間で満足度を比較した場合でも、ほとんど差は生じていなかった。

CCPL、シンガポールF&Bブランドの持続可能性について示唆〜ファストフード業界事情〜

持続可能性を積極的に模索する企業の1つに、パスタマニア、スイスベーク、Udders アイスクリーム、ザ・スープスプーンなど10以上の飲食(F&B) ブランドのポートフォリオを保有する、シンガポールを拠点とする投資会社、コモンウェルスキャピタル(CCPL)がある。

近年では、東南アジア持続可能なパーム油同盟(SASPO)へパートナー企業として加盟を果たした。これにより、所有するすべての子会社において、持続可能な方法で採取されたパーム油が供給されることになる。

コモンウェルスキャピタルは「グループの長期的な目標は、2025年末までに100%持続可能なパーム油に転換することである」と述べている。パーム油の生産は、熱帯林の保全や、そこに生息する生物の多様性、森林の恩恵を受けながら生活する人々の暮らしに深刻な悪影響を与えているとされる。「持続可能なパーム油に関する取り組み」はこれらの影響が出ないよう、環境に配慮したパーム油生産を指す。

アメリカでフランチャイズ化を画策、シンガポール拠点のVeganBurg〜ファストフード業界事情〜

シンガポールを拠点とするVeganBurgは、ビーガン向けのメニューでユーザー数を伸ばしている。同社は2019年2月28日、米国でフランチャイズ加盟店となる企業とのアクセスを図っていると発表した。

VeganBurgは現在、米国市場への参入にあたって長期計画を起草中である。カリフォルニア州に複数店舗をオープンすることに興味がある起業家とのマッチングを模索している、とのこと。

同社はウェブサイト上で「VeganBurgは他ブランドとは一線を画す独自のコンセプトを有しており、我が社の提供する商品を米国市場に根付かせることを目標としている。VeganBurgの食品は既に国内外で熱い支持を得ている」と述べた。また、フランチャイズ加盟者が、独自原料の供給、店舗の土地取得及びインテリアデザインの支援、人材育成サポート、製品の研究開発などを支援することを確約している。

2018

シンガポールで新システム導入!「ファストフード業界」の常識が変わる?

従来、テイクアウトの中心は不健康なファストフードで、食べ物のクオリティはあまり期待できるものではないというのが当たり前だった。しかし、新時代の出前サービス業の発展によって、そんな常識が変化しつつある。

飲食店と配達ドライバーを専用アプリでマッチングさせるこの新たなシステムは、2012年にドイツのFoodpandaが開始。後発のdeliverooや、タクシー配送業者のGrabやUberも事業に参入している。

一社で複数の出前サービスに対応していることも珍しくない。たとえば、野菜をふんだんに使ったスープの専門店Soup Spoonの配達はfoodpanda、deliverooの2社が行っている。このシステムの導入により、より幅広い客層へのターゲティングが可能になった。

シンガポールでファストフード業界大手のマクドナルド、ヘルシー路線メニューを追加

シンガポール政府は、高齢化や糖尿病患者の増加による医療費増加を懸念しており、健康で規則正しい生活や予防への積極的な取組みを推進。数年前からF&Bでのカロリー表示も取り入れられている。

シンガポールで142店舗を展開するマクドナルドも、近年では1食あたり500キロカロリー以下のメニューを提供するなど、低カロリーメニューの開発に力を入れている。

同社は、2018年4月から赤米粥を朝食メニューに追加し、通年販売していく予定。米以外の具材はシイタケ・豆腐・サツマイモで、ヴィーガンにも対応している。

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シンガポールでファストフード業界大手のPizza Hut、ブランディング施策の強化を図る

シンガポールのPizza Hutは、世界的マーケティング会社Ogilvy & Matherとの提携を新たに発表した。

Ogilvy & Mather社はYam! Brands傘下のKFCや東南アジアのPizza Hutが行うプロモーションに携わってきた経緯があり、シンガポールにおけるブランディングや競合との差別化を強化する。

Ogilvy & Mather Singaporeのトップは、すでに同国のKFCと2年にわたって協業しており、Pizza Hutのさらなる展開にも自信を見せている。

シンガポールのフードコート、ストロー配布廃止へ〜ファストフード業界事情〜

シンガポールでは、ファストフードに限らずフードコートやマーケットなど、24時間営業の飲食スポットが少なくない。しかし、このような利便性にはマイナス面も付いてくる。

シンガポール環境庁によれば、プラスチック関連の廃棄物は年間762,600トンで、これは廃棄物全体に占める割合が一番高いものの、リサイクル率は最低の7%。

シンガポールでは幼少期からストローを使用させる習慣があるが、フードコートチェーンの1つ「Koufu」はSMU(Singapore Management University)内の店舗でストローの配布を廃止すると発表した。

同国周辺の海岸で収集される廃棄物の12%がストロー類だという現実もあり、SMU店での効果次第で同じ仕組みを他の店舗に導入すると述べている。

まとめ:シンガポールのファストフード業界

時代に合わせ、新しいファストフードのあり方が模索されているシンガポール。従来の「不健康」「低品質」「ゴミがたくさん出る」といったイメージが払拭される日も近いかもしれません。新しいアイデア次第でビジネスチャンスが広がるシンガポールに、事業展開してみるのはいかがでしょうか?

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