【食品輸出王国】タイ食品卸業界の最新動向

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タイでは食品の海外輸出が積極的に行われています。普段私たちが何気なく食べているものもタイ産であるこが多いのではないでしょうか?食品輸出によるタイ経済のメリットデメリットとは?

今回は、そんなタイの食品卸業界に焦点を当てて、最新の業界情報をお届けします。

読了時間の目安:5分

2020

タイ卸売業初のデジタルストアとは?

卸売業のリーダーであるMakroは、2019年に創立30周年を記念して「Matro Food Service」店舗の新規追加とラートクラバン区にタイの卸売業で最初のデジタルストアとなる「Makro Digital Store」を開業した。Makro 4.0時代に向けて引き続き事業を拡大する。

デジタル時代の顧客のニーズに効率的に応えるため技術革新で企業を統合し、ビッグデータを活用して300万人を超える顧客の広範な顧客分析を行う。また、ワンストップショッピングであるMakro Clickなど様々なオンラインサービスを開発する。

タイのNo.1食品ソリューションプロバイダーであるMakroは、2019年時点で合計129のMakro店舗を展開している。また、アジアの8か国に海外進出している。同社は、タイ経済の持続的な成長と観光客数の増加は卸売および小売業界のビジネス機会を増やすとみている。

Cargill、2020年度第2四半期業績を発表

食肉卸売としてタイのサラブリとコラートに拠点を置き、70か国で事業展開をするCargillは、2020年1月7日に2020年度第2四半期の業績を発表した。上半期の純利益は20%増の21億1,000万ドル、第2四半期の収益は4%増の292億ドル、また、6か月間の収益は3%増となる582億ドルとなった。

営業利益は前年同期比19%増の10億2000万ドルに及んだ。これにより、上半期の調整後利益は19億3,000万ドル、第4四半期の米国会計基準(GAAP)の純利益は前年比61%増となる11億ドルとなった。この増加にはCargillのモルト事業および金融子会社であるCarVal Investorsの売却による利益が含まれている。

資本投資は世界の家禽などのビジネスにプラスの影響を与え、継続的な変革の取り組みや買収などが企業の業績を向上させている。

2023年にかけてのCPFの事業計画とは?

2019年12月26日の発表によると、Charoen Pokphand Foods PLC(CPF)は、海外事業の好業績と供給不足の中での豚肉価格の回復により、2020年の年間収益が8〜10%増加すると予測している。また、CPF製品の需要が引き続き継続する場合、タイ消費者の購買力低下による収益の影響は及ばないとの見解を示している。

同社はまた、2020年に予測される収益成長が主に海外の投資収益であると述べている。一部の国では豚肉の価格が上昇する一方で、タイでは1kgあたり70バーツで維持される傾向があるため、ASF(アフリカ豚熱)の発生に伴い収益が増加するとのこと。

5年間の事業計画(2019-2023)の下で、CPFは主に海外食品事業への継続的な投資により年間収益を平均10%増やし、2023年に年間収益を80億バーツ達成するという目標を定める。また、海外事業をさらに拡大させるなど今後の事業戦略を示している。

GFPT Group、鶏肉事業により利益増加

タイの養鶏加工大手、GFPTグループは2020年2月1日に2019年度の決算を発表した。連結売上高は前年同期比1.30%増の168億バーツだった。また、売上高の増加により連結粗利益は前年同期比1.54%増の24億2027万バーツとなった。

持分法による投資損益は主にMcKeyの利益貢献が2億5339万バーツだったことにより、前年同期比259.78%増の2億5590万バーツとなった。また、新設された加工工場の調理済み鶏肉製品の生産能力向上により、前年同期比78.31%増の1億1129万バーツ、さらに国内市場向けの鶏肉部品の販売価格の上昇により、利益貢献は前年同期比103.54%増の251万バーツとなった。

連結純利益は前年同期比15.17%の11億9545万バーツ、1株当たり当期純利益(EPS)は、0.95バーツであった。2019年の連結純利益率は前年比より6.24%増加した。GFPTは鶏肉製品の需要により、好調な推移を示している。

2019

食品取扱企業CPF、環境を配慮した事業目標が評価される

DJSIは米国ダウ・ジョーンズ社とスイスのSAM(Sustainable Asset Management)によって選出される持続可能性指標によって選択される株式指標であり、タイ企業としては食品取扱企業、CPFが4年連続でこの指標に選出されている。

タイのCPFは、経済的、社会的、環境的側面を含むあらゆる側面におけるグローバルな持続可能性ガイドラインに従った事業活動の有効性において、高い評価を受けている。

食品製造、卸業としてCPFは健康向上のための新しい食品の流通に関して、2020年までに温室効果ガスの30%の削減を目標とし、生産単位あたり15%の消費エネルギー低減、使用する水の25%、排出される廃棄物の30%の低減を目標に掲げている点も評価された。

食品医薬品局FDA、食品容器の品質向上を支援

タイの食品の安全基準を引き上げるため積極的な支援を行なう食品医薬品局(FDA)は2018年9月20日、中小企業振興局(OSMEP)と共同で、“PRIMARY GMP AWARD 2018:Food Innovation Award”を開催した。

両機関は、インスタント食品や中食に利用される食品容器の品質向上に注視している中小食品製造企業(SME)に関して、食品開発の新しいソリューションを手掛ける企業家としての賞を与えた。

国立科学技術開発庁(NSTDA)によるタイ産業支援プログラム(iTAP)は、PRIMARY GMP認証を得た企業に対し積極的な支援を行い、食品関連業務に関する約8,000のプロジェクトの支援を行なった。

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RBFが新工場設立で食品部門拡大

シーズニングの生産を中心に行なうタイRBFは、顧客基盤の拡大を図るため海外に生産工場を新たに開設し、食品市場への本格的な参入を開始することを表明した。同社は現在、バンコク市内にある7カ所の小規模工場によって行われている生産を新工場に拠点を移すことで、効率性の向上を狙う。

RBFの商品群である香料、小麦粉、パン粉、調味料を含むソースと食品着色料などを、ASEAN加盟国であるインドネシアとベトナム向けに輸出し、東南アジア域内における市場競争に挑む。

新設立工場により、レストランチェーンを含む各社にUncle Barnes、Best Oder Super-Find、Gop-chan、Nirmaya、Heiyoなどの自社ブランドの製品を販売するとともに、トランス脂肪酸を使用しない食品の開発と生産を行う。

加工肉製品製造・販売業者SORKON FOOD、原材料と生産コストの効率化により収益上昇

タイの加工肉製品の製造・販売業者SORKON FOODの2018年度上半期における売り上げは29億5200万バーツを計上し、2017年同期の27億7700万バーツよりも拡大、純利益が1億3600万バーツより40%上昇の1億9100万バーツとなったことを報告した。

タイにおけるソーセージの生産・販売事業では、純営業利益の他に財務管理からも利益を得ており、2018年の売上総利益率は、加工食品事業の売上総利益率30.6%から、前年比32.3%に増加した。

伝統的なソーセージの販売拡大のための販路拡大、原材料と生産コストの効率的管理と冷凍食品事業などにおいても成功を収めており、水産加工物の生産も安定的に推移した。

2018

加工食品の年間輸出高が1兆バーツを超える

タイ商工会議所とタイ産業局・国家食品研究所の共同報告によると、2017年の加工食品輸出高は1兆バーツを超え、2018年はさらに7%前後の成長を見せるとの予想されている。

2017年は前年比3%増となる3,250万tの輸出を行なった。一方で、タイの加工食品の中心ともいえるツナ缶・キャッサバ・フルーツジュースの輸出は期待したような増加は見られず、事前の予想値よりは低い数値であった。 

今後の成長にとって良い材料は、成長著しい分野が増えていることである。果物 (ココナッツ製品除く)の輸出高は723億バーツ (+23%)、飲料は225億バーツ (+ 10%)、栄養補助食品(ビタミン類除く)は320億バーツ (+6%)。製品のほとんどはASEAN近隣諸国向けに輸出されている。

海産物輸出が好調なタイ、半面リスクも

タイの2017年1月~9月の海産物輸出高は約961億バーツとなり、前年比で5.39%の増加であった。項目別には、ツナ缶の輸出は前年比1.11%、冷蔵・冷凍海産物の輸出は前年比4.17%の上昇となったが、その他の缶詰は2.32%の減少となった。

主な輸出先はアメリカ、日本、オーストラリア、カナダ、イタリアで、これらの国々への輸出高合計は50.75%。一方で、チリ・南アフリカ・ベトナム・UAE・などへの輸出量も急成長を見せている。

海産物の生産国としてのタイは、現代的な生産技術・国際的基準の品質をベースにさまざまな市場ニーズへの対応が可能な国である。生産から加工まで一貫した工程が実現できること、輸出拠点の充実度合も大きな利点である。反面、EUから「違法、無報告、無規制(IUU)漁業国」の指定に関してイエローカードを受けているなど、リスクも抱えている。

BETAGRO、安全性の飽くなき追及の道

BETAGRO グループは鶏肉(輸出額全体の15%)と調理済み鶏肉(同85%)の輸出を行なっている企業で、輸出先の割合は日本が50%、ヨーロッパが45%。現在は中東市場やアジア近郊、スカンディナビア半島への輸出拡大を計画している。

BETAGRO は安全基準と品質保証に関する独自の基準を設けており(ABCP:Assured Betagro Chicken Production)生産過程の情報についてのe-トレーサビリティをタイで初めて導入した企業でもある。

直近では、抗生物質を使用しない畜産についての共同プロジェクトに参画、覚書に調印した。これはタイ畜産開発局主導の試みで、同社は更に安全性の高い鶏肉の提供を目指す。

thai-wholesale(タイ 食品卸)

コメ業界、国内は堅調も国際市場価格は低く

タイのコメ産業界は、今後の上昇基調が予想されている。しかし、世界的な市場価格はコメ余りな状況もあり低空飛行になるとみられている。

アジア地域は世界のコメ生産量の90%を占めているが、特に全国で約960万㎢の水田を有するタイのコメ生産量は約3000万t。多くの国が国内消費に焦点を当てている中で、主なコメ輸出国はタイ、インド、ベトナムである。

ジャスミン米は品質の高いコメとして国際的に人気があり、世界のジャスミン米市場は年間300万〜400万t。なお、タイはジャスミン米輸出の約60%のシェアを獲得しており、主な輸出先は米国・中国・香港となっている。

タイのトレンドは「都市型」「健康志向」

カシコン銀行の調べによれば、タイでは都市型のライフスタイルと健康志向が流行となっている。

「都市型ライフスタイル」に合った製品の例として朝食向け製品がピックアップされており、スナック製品の売り上げは全体で約4億1,300万バーツとなった。多忙な都市型消費者のためのシリアルや米麺の売上成長率が高くなっている。

フルーツ加工品はタイの主要産業のひとつであり、消費者の支持は非常に高い。健康志向ブームの中で、健康に良い食材としてドライフルーツをはじめとする加工果物の需要は増加、このジャンルでの起業家も増えており、商品の多様化やプレミアム製品の登場が見られる。

まとめ

国外への食品輸出が盛んなタイの食品卸業界。その食品の種類は加工品から海産物、米など多岐にわたっています。国外への動きが積極であるため安全面なども考慮しなければなりません。またタイ国内では都市型、健康志向型のトレンドの移り変わりもあり、今後もタイの食品業界はますます盛り上がっていくと思われます。

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