【大型書店の台頭】マレーシアの文房具・事務用品業界

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マレーシアには地元民に親しまれている大型書店と海外進出を積極的に推し進めている大型書店があります。どちらも違ったコンセプトで書物を始め文房具も販売しています。

今回は、そんなマレーシアの文房具・事務用品業界に着目し、最新情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2020

文具のペリカン、COVID-19を懸念

2020年2月27日、筆記用具やカラーペイント用品、ビジネス用品などを製造販売するペリカンインターナショナルは、2019年度第3四半期の収益が前年同期比で0.2%増となる2億2,327万を記録したと発表した。

グループ収益の18.2%占める中南米において、コロンビアは前年同期比で8.1%の成長を達成した。また、アジア地域では日本向けの特別版高級筆記用具の展開によって収益が改善した。ただ、欧州市場はユーロ安の影響から減収となった。

今後の展開については、中国及び東南アジア諸国などの未開拓市場へ経営資源を集中する。ただ、同社は中国で発生したCOVID-19が長期化すると消費支出に影響する可能性が高いとしており、積極的に動向を監視する姿勢である。

アジアファイル、欧州事業が減速

1987年に文房具やファイル、及び関連製品を製造する会社として設立されたアジアファイルは、2019年度の収益が前年度比で6.8%減少して3億2,779万リンギットであったことを発表した。

グループ収益の大部分はヨーロッパと英国に依存していることから、同地域の経済停滞とブレグジットの不確実性、そして現地通貨の下落の影響によって同地域での収益は9.7%の減少となった。また、第3四半期は製紙工場の機械が故障したことで生産コストが上昇した。

今後の事業環境は困難な状況が続くと予想しており、より効率的な製造プロセスを導入し、且つデジタルマーケティングを含む顧客重視のマーケティング戦略を採用するとしている。

スプリングアート、上場後初の収益公開

1996年にオフィス向けを含む家具製造企業として創業した同社は、マレーシア証券取引所ACE市場上場後初となる中間財務報告書を発表した。2019年度第3四半期の収益は1,645万リンギット、第3四半期までの累積は4,415万リンギットを記録した 。

地域別では、第3四半期までの累積で中東地域が全体の60%を占める2,662万リンギット、次いでアジア太平洋地域が34.6%で1,529万リンギットあった。

これまで、同社の年間製造能力は33万7,016ユニットであったが、生産量増強のため、2019年5月に同社では製造できない家具の製造請負業者を任命した。契約期間は3年間で、2019年6月より製造が開始される。これにより、年間製造能力は38万6,174ユニットに拡大し、収益増加が予想される。

CWG、米中貿易戦争の影響は軽微

『CAMPAP』ブランドの文房具及び印刷材料を製造・販売するCWGホールディングスは、2019年度の収益が前年度比で3.7%減少となる1億156万リンギットを記録したと発表した。

収益減少の主因は主にアフリカ諸国によるもので、前年度から95.3%落ち込んだ。また、売り上げの21.6%を占めたマレーシア市場は、前年度から0.7%の減少であった。ただ、米中貿易戦争による世界経済が深刻な中、同社グループの海外市場は深刻な影響を受けず、欧州と米国の収益は前年度から増加している。

今後、同社グループはマーケティングチャンネルにモバイル技術を導入し、チームの非言語コミュニケーションを強化し、膨大で詳細なデータを評価するようにする。

オフィス家具のAHB、収益が30%増

AHBは1965年にオフィスインテリア会社とし設立され、オフィスインテリア製品、オフィス家具、コンピューター家具を提供する。

同社は、2018年4月1日~2019年9月30日までの期間中のグループ収益が2,302万リンギットを記録し、2017年4月1日~2018年3月31日の期間から30.6%増加した。収益の70%はマレーシア市場からであり、25%はサウジアラビア市場となっている。

当期間中は国内外ともに厳しい経済環境であったが、同社は将来の成長に備えてマネジメントとIT、販売インフラへ投資したことで、全体の収益は増加した。ただ、中東市場においては原油価格下落と政情不安の影響を受け、当期間中の収益は17%減少している。

2019

前年度比9%減、ペリカン・インターナショナル

ペリカン・インターナショナルは大手事務用品メーカーで、幅広い種類の筆記用具、美術用・趣味用絵具、学校・オフィス用事務用品などを製造・販売する。

同社の2018年度の収益は、前年度から9%減少して11億2,399万リンギットであった。国別収益では、ドイツが全体の55.7%となる6億2,627万リンギット、その他欧州が2億4,936万リンギット、米国1億8,730万リンギットとなった。

また、同社は優れた商品構成とブランド力、販売チャンネルを有しているにも関わらず、世界市場の不確実性はグループにとって重要な課題となっている。しかし、同社はスリムで柔軟な事業構造であることから、困難な経済状況を乗り越え、新たな成長機会を見出すことができるとしている。

米国で大幅減収、アジアファイル

マレーシアでファイル及び文房具製品を製造・販売するアジアファイルは、1996年よりマレーシア証券取引所に上場しており、世界80ヵ国以上で事業を展開している。

同社グループの2018年度の収益は3億5,181万リンギットで、前年度から0.4%の微増であった。国別では、米国の収益が47%減少、ドイツが同8.4%減少したものの、英国での業績好調で緩和された。

2018年度はコスト上昇の影響を適切に管理したことから、コスト競争力で困難な年を乗り越えることができ、安定した収益と適切な利益率を達成できた。また、同グループは、デジタル化の普及を考慮した商品群の見直し、そして使い捨て食器製品の多様化へ着手している。

国内最大のブックフェスタ、今年も開催!

ブックフェスタ@マレーシアは2006年から続いているマレーシア最大の書籍イベントであり、ポピュラ社が星洲メディアと共催している。

イベントでは、オセアニアやヨーロッパ、北米だけでなく、アセアンおよびアジア太平洋地域の大手出版社や書籍、文房具の販売代理店を含む700社以上が参加している。また、開催初年度は32万人の来場者であったが、2018年度は68万人が来場している。

『確実に豊かに』をテーマとした今年のブックフェスタは16万平方フィートを使用し、2019年6月1日から9日までクアラルンプール・コンベンションセンターにて開催される。入場料は2.50リンギットで、18歳以下の学生と60歳以上の高齢者は無料となっている。

リコーとヘルプ大学が提携

2019年2月27日、リコーは、クアラルンプールで開催されたエンパワーリング・デジタル・ワークショップにおいて、小さなワークスペースで生産性を最大化するソリューションを発表した。

また、同イベントにおいてリコーはヘルプ大学と、企業コンテンツ管理とドキュメントワークフロー管理のプログラムで共同開発することを発表した。

主な目的は、新卒者に対してデジタルの基礎を形成するワークフローソリューションやワークフローアーキテクチャーにおける実践的な訓練を受けるためのプラットフォームを提供することである。

2018

為替リスクと戦う「Asia File Corporation」

1996年設立、ペナンにベースを置くオフィス用品メーカー。国内市場だけでなく、海外にも積極的に製品輸出を行っている。

昨年度の売上は350万リンギットにとどまり、前年比10.1%減であった。その要因としては、アメリカの顧客が米国製品に切り替えたこと、そしてリンギット安による影響が上げられている。国内・海外ともに全体的な消費者の購買意欲の低下もあるが、為替変動による減益が大きいようだ。

同社の武器は、安定した品質と製品の供給体制だ。2018年もコア商品の十分な在庫を保つ戦略を元に、為替変動によるリスクを避ける戦略で挑む。新政権が掲げる為替政策の効果にも期待がかかる。

昨年は増収・上場達成の実り多い年、「CAMPAP MARKETING」

1959年創設、マレーシア発の文具メーカー。国内ハイパーマーケットチェーンや巨大書店向けに流通ネットワークを確立。また、OEM・ODM・OBM製品を世界50ヶ国以上に輸出している。

2017年の収益は、前年比9.1%増の800万リンギット。既存市場の拡大と国際貿易見本市への積極的な参加が売上増に大きく貢献。同業他社が苦戦する中、同社は特に輸出の好調さを背景に収益を大きく伸ばしている。

同年、社名を CWG Holdings Berhad と変更し、組織改革を行なった。更に7月13日にブルサ・マレーシア(クアラルンプール証券取引所)に上場。関連会社との関係を強固なものとしており、2018年もグローバルな活動が期待できそうだ。

malaysia-stationery(マレーシア 文房具)

地元民に愛される老舗大型書店「 MPH Bookstores Sdn Bhd 」

1890年創業の老舗書店チェーンで、文房具も取り扱っている(マレーシアでは、日本のような文房具専門店の数は多くないが、書店を訪れれば文房具売り場がある)。古くから地元民に愛されており、社内5部門で幅広い分野の商品をカバーしている。

マレーシア国内に32店舗を構え、ショッピングセンターの数が増えている昨今の状況を考えると、今後も店舗数の増加が見込まれる。また、同社は印刷・出版業も手掛けている。

2018年5月には、先の選挙にて92歳という年齢で首相に返り咲いたマハティール首相にまつわる書籍のプロモーションを積極的に行なっている。

新業態にも果敢に挑む「Popular Book Co」

1984年に設立、国内に93店舗を構える。海外にも展開しており、現在の進出国数は9ヶ国。

前スライドの MPH と比較されることが多い同社だが、F&Bの取り扱い有無が1つの違いとして挙げられる。マレーシアの店舗内ではスナックや飲料を販売、またシンガポールではライフスタイル提案型店舗としてカフェを併設するところもある。

毎年クアラルンプールで大規模なブックフェアを開催しており、国内外から多数の書籍、最新の文房具・ガジェット・IT製品を取り寄せて展示販売を行なっている。今年は6月開催予定だが、集客数は毎年増え続けており、展示規模を約14,800平方フィートに拡大する。

ASEAN最大級の文具イベント、KLで10年連続開催

今年で10回目となるマレーシアギフトフェアが、7月に開催される。このイベントは Malaysian Gifts & Premium Association (MGPA) が主催で行っている文房具やプリント製品の大規模な展示会。ASEAN地区最大規模を謳っており、国内外のバイヤーが参加。参加者は12,000人以上にのぼる。

MGPA は2009年設立。中小規模の文房具・印刷物製造および卸業者が所属しており、若干9年にして国際的な組織に成長。マレーシア外にも積極的なプロモーション活動を行っているため、輸出を模索する業者が数多く参加している。

まとめ

為替相場の影響などにより多少不安定なところはみられるものの安定した品質を武器に今後世界にむけてどのように戦っていくのでしょうか?また組織改革によって海外進出を増やす企業もあり、今後のマレーシア文房具業界から目が離せないですね。

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