【暮らしを支える!】シンガポールの鉄道・バス業界

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国中に発達した公共交通網が張り巡らされており、乗用車がなくても快適な国民の暮らしを支えているシンガポール。MRTやバスは国民の足として、日常生活で大きな役割を担っています。

今回は、そんなシンガポールの鉄道・バス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

全自動運転シャトルバスの試験的運用を開始

ComfortDelGroグループの完全子会社であるComfortDelGroBus Pte Ltdは、National University of Singapore(NUS)と共同で、完全に全自動運転のシャトルバスのトライアル運転を開始する。

このシャトルバスは「NUSmart Shuttle」と呼ばれ、1.5ヶ月の試運転の後、NUSにおけるKent Ridgeキャンパスにて実際に人を乗せてトライアル運転が行われる。最大12人を乗せ、トライアルの初期段階では月曜日から金曜日まで午前10時20分から午前11時20分まで、午後2時20分から午後3時20分までの間、20分間隔で運行する。初期段階においては雨天は欠航し、危険回避のためのオペレータが搭乗することになっている。

NUSmart Shuttle で使用されるバスEasyMileは、EasyMile Business Development & Partnershipによって現在、世界230箇所でサポートを行なわれている。

SMRT、ROCを集約し事業を効率化

インフラ担当調整大臣および運輸大臣(Coordinating Minister for Infrastructure and Minister for Transport)は、 SMRTの鉄道オペレーションセンター(Rail Operations Centre、ROC)をKim Chuan Depotに正式に開設したと発表した。ROCは、南北、東西、およびサークルラインの運用管理センター(Operations Control Centres、OCC)で構成されている。

また、今年後半には、ROCには現在Bishan Depotにあるメンテナンスオペレーションセンター(Maintenance Operations Centre、MOC)も組み込まれる予定である。新たに設立されたROCにより、SMRTは主要な運行ネットワーク操作が1カ所に集約され、リアルタイムの状況把握と統合された指令系統となり、サービスの質を向上させることが可能となる。

「この移転は、統合されたROCに向けての第一歩である。ROCが統合されることで、リソースが最適化され、テクノロジーが活用され、指令と制御が改善され、安全性と信頼性がより高まる」、とSMRTはコメントしている。

Grab、Invescoから300百万USDの出資を受ける

東南アジアを代表する企業となったGrabは、世界的な大手投資運用会社であるInvescoからの3億米ドルの追加投資を発表した。この資金調達により、同社は2018年6月から今年末までに総額65億米ドルを調達し、東南アジアのテックカンパニーとしての地位を固めつつあると言える。

Invescoによる投資総額は7億300万米ドルになり、この地域に対するGrabへの期待が反映されている。InvescoはまたOppenheimerFundsの買収を完了しており、 OppenheimerFundsは2018年7月に4億300万米ドルをGrabに初めて投資している。

Grabはスマートフォンのアプリを使ったタクシーを利用するスタートアップカンパニーとしてスタートしたが、近年にはビジネスを多角化しており、GrabFood、GrabPayやGrabShuttleなどのバスサービスも開始している。

政府、ASEANにおける道路標識の統一化に参加

通過貨物円滑化に関する枠組み協定(ASEAN Framework Agreement on the Facilitation of Goods in Transit、AFAFGIT)はASEAN経済共同体内での物品の輸送を促進する、効果的で効率的、統合・調和された地域輸送システムの確立を目指している。

シンガポールはAFAFGITの下で9つの議定書を完全に批准した。これは、地域の経済統合を深め、ASEAN内の接続性を改善するというASEAN経済共同体のビジョンに対するシンガポールのコミットメントを表明している。

AFAFGITの批准により、陸運局(Land Transport Authority、LTA)は、シンガポールで稼働するASEAN貨物車のための輸送ルートを示す道路標識を設置する。この輸送ルートは、ASEAN高速道路網の一部であり、ASEAN内の車両の移動を促進するために、すべてのASEAN加盟国の陸上輸送と統一させることで道路標識の整合性を高める。

2018

MRT、車いす利用者向けの無線改札機

シンガポールのMRT(地下鉄)にて、車いす利用者でも自動改札機をスムーズに通過できるシステムが試験的に導入された。乗車カードを改札口でかざすことなくプラットフォームへの入退場が可能となる。

2018年6月から11月までの期間中、Redhill、Tiong Bahru、Kembangan、Bedok の各駅でテストが行われる。陸上交通庁 (LTA) が選定した車いす使用者22人と、LTA職員28人が90センチメートル幅のハンズフリー改札を試験利用する。

今回試されているシステムは無線規格の一種である Bluetooth を利用しており、利用者は乗車カードをポケットやバッグに入れたまま、専用改札機を通過できる。公共バスに関しても、このシステムを今年後半に試験導入する予定である。

明電舎がMRT電気設備の更新を受注

日系の電気機器大手である明電舎は、シンガポール現地法人を通じて、MRT (地下鉄) 南北線・東西線の電力設備更新の案件を受注した。

本プロジェクトは1987年に明電舎が納入した設備の更新および増強を目的としたもので、工期は2018年から2020年代前半を予定している。受注金額は約400億円にのぼり、明電舎グループがシステムエンジニアリングで受注した金額として過去最大規模となる。

明電舎グループは、1980年代よりシンガポール地下鉄へ鉄道用の電力設備を数多く納入してきた実績が評価されている。MRT 南北線・東西線は、シンガポールで初めて開通した都市鉄道が延伸されたもので、明電舎は1987年の開通時に電力設備一式を施工。設備増強を目的とした電変電設備の更新を続けている。

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日本式「カイゼン」に取り組むMRT

シンガポールのMRT (地下鉄) を運営する SMRT のマネジメント・エンジニア・スタッフは、継続的な業務フロー改善のプロジェクトのため、日本式「カイゼン」の仕組みを採り入れている。

以前は作業に必要なツールや機器を分類することは行われていなかった。 しかし現在は、使用頻度が高いものは簡単に手が届く範囲で配置され、各ツールは決まった場所に割り当てられいる。これによって作業効率が向上した。

今後、SMRT は同社の社員を日本の大手企業に研修のため派遣し、職員自ら「カイゼン」を実践できるように教育を行う。1年間に1万人の研修を行うことを計画している。

陸上交通庁、公共バスを最新車種へ

陸上交通庁 (LTA) は入札の結果、2ドア・ダブルデッキのディーゼルバス111台を ST Engineering Land Systems から総額5,400万シンガポールドルで購入契約に至ったと発表した。なお、ST Engineering Land Systems は、シンガポールの公共バスのうち実に4分の1を提供している。

LTA がこの調達に至った背景には、老朽化したバスを入れ替え、より新しく、エネルギー効率の良い車両を配備することでサービスの質を向上させる目的がある。また、この車種は2018年1月1日に定められた最新のディーゼルエンジン基準「Euro 6」を満たすものである。

これらのバスは来年以降に順次導入され、最終的な納品が完了するのは2020年になる予定。

マレーシアとの高速鉄道計画は中止?

マレーシアのマハティール首相は5月28日、シンガポールとクアラルンプールを結ぶ高速鉄道(HSR)計画を中止するというのが「最終的な結論」だと語った。マハティール氏は歳出抑制を図っており、5月に行われた連邦下院選挙にて勝利を収め、首相に復帰した後に発表された。

これを受けて、7月のシンガポール議会では HSR の状況に関する質問が多く出ている。しかしながら、シンガポール政府は公式文書にてマレーシア側にマハティール氏や外務大臣による発言の真意について質問状を送付しているが、「未だに返答はない」とのこと。

シンガポール側は引き続きマレーシア政府の意図の明確化を促し、仮にHSR の建設が破棄されるのであれば、法的な手続きに則り処理する必要があるとしている。

まとめ

シンガポールの交通費は安価に設定されており旅行者も簡単に利用できることから、国内経済の成長と循環促進にも繋がっています。バス・MRT・タクシーの日常利用が一般国民に浸透しているシンガポールでは、配車アプリなどを始めとする大きなビジネスチャンスが眠っているのではないでしょうか。

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