【暮らしを支える!】シンガポールの鉄道・バス業界

singapore-trainbus

国中に発達した公共交通網が張り巡らされており、乗用車がなくても快適な国民の暮らしを支えているシンガポール。MRTやバスは国民の足として、日常生活で大きな役割を担っています。

今回は、そんなシンガポールの鉄道・バス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

目次

2020年 シンガポールの鉄道・バス業界

シンガポールのDBSが、初の交通機関とのパートナーシップ〜鉄道・バス業界事情〜

大手銀行のDBSとタクシー会社のCOMFORTDELGRO TAXIが国内の顧客に対して、決済サービスに関する戦略的パートナーシップを結んだ。 DBS PayLah!アプリのユーザーは、ComfortDelGroタクシーの乗車の際に、予約、支払いを一括で管理できるようになった。

DBS PayLah!のユーザーははすでに170万人を突破している。また、従 来のComfortDelGro Taxiのアプリでもこちらの機能を使用可能なため、追加でアプリをダウンロードする必要もない。今回DBSは初めて交通機関とのパートナーシップを締結した。

今回のローンチを記念し、DBS PayLah!のユーザーは、 ComfortDelGro Taxi利用者を対象に、2020年の7月と8月にそれぞれ2回、5ドルの返済サービスキャンペーンを行っている。また、DBSTaxi 利用者に対し、パートナーであるKFCやToast Box, Food Panda経由での返済も行っている。

シンガポールSBS Transitがバス・MRTの料金を改定〜鉄道・バス業界事情〜

シンガポールのMRT、バスを運営するSBS Transitが2019年12月28日 よりバス・電車料金を値上げすることを発表した。値上げの対象は下記の通り。

学生、高齢者、低賃金者、身体障がい者に対する割引運賃が9セント値上げ。大人の運賃は9セント値上げ。また、現金での乗車、片道切符乗車券は20セント値上げ。Monthly Concession Passは1~5.5ドル、 Adult Monthly Travel Passは8ドルそれぞれ値上げされる。

また、同時にPublic Transport Voucherの提供も発表。これは、主に低所得者に向けたもので、各家庭につき50SGDのバウチャーを提供する。国民全体で45万SGDまでの上限あり。

singapore-trainbus

シンガポールSMRT、タクシーパートナーのレンタル料免除を延長〜鉄道・バス業界事情〜

SMRT Taxiは、政府によるCOVID-19サーキットブレーカーの拡張の結果として生じる経済的影響を緩和するために、2020年6月1日までタクシーパートナーのレンタル料免除を延長すると発表。延長されたレンタルの権利放棄により、SMRTにさらに600万ドルの費用がかかり、タクシーパートナーへのサポート総額は約2,000万ドルとなる。

SMRTロードホールディングスの副社長であるトニーヘン氏は、次のように述べている。「今回のレンタル料免除により、タクシーパートナーが心配する必要が少なくなることを願っています。また、配送コラボ レーションの拡大など、タクシーパートナーをサポートする他の方法も常に模索しています。」

SMRTはProject Makanなどのコミュニティとも協力して、Strides Transportation(PHV)ドライバーがCOVID-19パンデミックの影響を受けている貧しい子供たちとその家族に食べ物を届けるようにしている。これまでのところ、Stridesの約30人のドライバーが1日に2回、約500もの家族に食事を届ける手助けをしている。

シンガポールのフードデリバリー会社、食品配送の安全性を強化〜鉄道・バス業界事情〜

サーキットブレーカー期間中のフードデリバリーサービスに対する需要の増加に伴い、Enterprise Singapore(ESG)、Land Transport Authority(LTA)およびSingapore Food Agency(SFA)は、配送担当者が安全性の高い距離を維持するための措置を強化するための取り組みを実施している。

2020年4月7日以降の店内飲食の禁止に続いて、フードデリバリーサービスの需要も約20%から約30%に増加し、この強い需要はしばらく持続すると予想される。Deliveroo、foodpanda、GrabFoodは下記の措置を講じ、配送担当者と協力して安全な距離的措置が守られるようにしている。

まず、F&B施設、または施設から離れているときでも、他の人(配達員 を含む)との安全な距離を保つこと。また、作業中は常にマスクを着用すること。可能な場合は、非接触型の配達を義務付けている。(玄関やロビーでの配達の持ち込みなど)。

シンガポールのSWAT Mobility、フィリピンのトヨタと提携〜鉄道・バス業界事情〜

シンガポールを拠点とする新興企業SWAT Mobilityは、トヨタモーターフィリピンと協力して、スマート輸送ソリューションをマニラで立ち上げた。フィリピン最大のコワーキングおよびスタッフリース会社である、KMC Solutionsの従業員とクライアントは、このサービスを利用することで、アプリを使って配車を予約し、ルートを数分で計画できる。

SWATのテクノロジーでは、予約を取り、需要に応じて最短ルートを即座に計算し、ドライバーアプリを介してドライバーを乗客に誘導することができる。すべてのシステムアクティビティは、インターフェイスを通じて追跡される。

SWAT Mobilityは配車サービス会社に対し、最適なルート提案や予約システムを提供している。日本でも、全国約4,500台のJ:COM営業車を対象にした「ライドシェアサービス」の実証実験を実施するなど積極的に海外展開を行っている。

2019年 シンガポールの鉄道・バス業界

シンガポールで全自動運転シャトルバスの試験的運用を開始〜鉄道・バス業界事情〜

ComfortDelGroグループの完全子会社であるComfortDelGroBus Pte Ltdは、National University of Singapore(NUS)と共同で、完全に全自動運転のシャトルバスのトライアル運転を開始する。

このシャトルバスは「NUSmart Shuttle」と呼ばれ、1.5ヶ月の試運転の後、NUSにおけるKent Ridgeキャンパスにて実際に人を乗せてトライアル運転が行われる。最大12人を乗せ、トライアルの初期段階では月曜日から金曜日まで午前10時20分から午前11時20分まで、午後2時20分から午後3時20分までの間、20分間隔で運行する。初期段階においては雨天は欠航し、危険回避のためのオペレータが搭乗することになっている。

NUSmart Shuttle で使用されるバスEasyMileは、EasyMile Business Development & Partnershipによって現在、世界230箇所でサポートを行なわれている。

シンガポールのSMRT、ROCを集約し事業を効率化〜鉄道・バス業界事情〜

インフラ担当調整大臣および運輸大臣(Coordinating Minister for Infrastructure and Minister for Transport)は、 SMRTの鉄道オペレーションセンター(Rail Operations Centre、ROC)をKim Chuan Depotに正式に開設したと発表した。ROCは、南北、東西、およびサークルラインの運用管理センター(Operations Control Centres、OCC)で構成されている。

また、今年後半には、ROCには現在Bishan Depotにあるメンテナンスオペレーションセンター(Maintenance Operations Centre、MOC)も組み込まれる予定である。新たに設立されたROCにより、SMRTは主要な運行ネットワーク操作が1カ所に集約され、リアルタイムの状況把握と統合された指令系統となり、サービスの質を向上させることが可能となる。

「この移転は、統合されたROCに向けての第一歩である。ROCが統合されることで、リソースが最適化され、テクノロジーが活用され、指令と制御が改善され、安全性と信頼性がより高まる」、とSMRTはコメントしている。

singapore-trainbus

Grabシンガポール、Invescoから300百万USDの出資を受ける〜鉄道・バス業界事情〜

東南アジアを代表する企業となったGrabは、世界的な大手投資運用会社であるInvescoからの3億米ドルの追加投資を発表した。この資金調達により、同社は2018年6月から今年末までに総額65億米ドルを調達し、東南アジアのテックカンパニーとしての地位を固めつつあると言える。

Invescoによる投資総額は7億300万米ドルになり、この地域に対するGrabへの期待が反映されている。InvescoはまたOppenheimerFundsの買収を完了しており、 OppenheimerFundsは2018年7月に4億300万米ドルをGrabに初めて投資している。

Grabはスマートフォンのアプリを使ったタクシーを利用するスタートアップカンパニーとしてスタートしたが、近年にはビジネスを多角化しており、GrabFood、GrabPayやGrabShuttleなどのバスサービスも開始している。

シンガポール政府、ASEANにおける道路標識の統一化に参加〜鉄道・バス業界事情〜

通過貨物円滑化に関する枠組み協定(ASEAN Framework Agreement on the Facilitation of Goods in Transit、AFAFGIT)はASEAN経済共同体内での物品の輸送を促進する、効果的で効率的、統合・調和された地域輸送システムの確立を目指している。

シンガポールはAFAFGITの下で9つの議定書を完全に批准した。これは、地域の経済統合を深め、ASEAN内の接続性を改善するというASEAN経済共同体のビジョンに対するシンガポールのコミットメントを表明している。

AFAFGITの批准により、陸運局(Land Transport Authority、LTA)は、シンガポールで稼働するASEAN貨物車のための輸送ルートを示す道路標識を設置する。この輸送ルートは、ASEAN高速道路網の一部であり、ASEAN内の車両の移動を促進するために、すべてのASEAN加盟国の陸上輸送と統一させることで道路標識の整合性を高める。

2018年 シンガポールの鉄道・バス業界

シンガポールのMRT、車いす利用者向けの無線改札機〜鉄道・バス業界事情〜

シンガポールのMRT(地下鉄)にて、車いす利用者でも自動改札機をスムーズに通過できるシステムが試験的に導入された。乗車カードを改札口でかざすことなくプラットフォームへの入退場が可能となる。

2018年6月から11月までの期間中、Redhill、Tiong Bahru、Kembangan、Bedok の各駅でテストが行われる。陸上交通庁 (LTA) が選定した車いす使用者22人と、LTA職員28人が90センチメートル幅のハンズフリー改札を試験利用する。

今回試されているシステムは無線規格の一種である Bluetooth を利用しており、利用者は乗車カードをポケットやバッグに入れたまま、専用改札機を通過できる。公共バスに関しても、このシステムを今年後半に試験導入する予定である。

明電舎がシンガポールMRT電気設備の更新を受注〜鉄道・バス業界事情〜

日系の電気機器大手である明電舎は、シンガポール現地法人を通じて、MRT (地下鉄) 南北線・東西線の電力設備更新の案件を受注した。

本プロジェクトは1987年に明電舎が納入した設備の更新および増強を目的としたもので、工期は2018年から2020年代前半を予定している。受注金額は約400億円にのぼり、明電舎グループがシステムエンジニアリングで受注した金額として過去最大規模となる。

明電舎グループは、1980年代よりシンガポール地下鉄へ鉄道用の電力設備を数多く納入してきた実績が評価されている。MRT 南北線・東西線は、シンガポールで初めて開通した都市鉄道が延伸されたもので、明電舎は1987年の開通時に電力設備一式を施工。設備増強を目的とした電変電設備の更新を続けている。

singapore-trainbus

日本式「カイゼン」に取り組む、シンガポールのMRT〜鉄道・バス業界事情〜

シンガポールのMRT (地下鉄) を運営する SMRT のマネジメント・エンジニア・スタッフは、継続的な業務フロー改善のプロジェクトのため、日本式「カイゼン」の仕組みを採り入れている。

以前は作業に必要なツールや機器を分類することは行われていなかった。 しかし現在は、使用頻度が高いものは簡単に手が届く範囲で配置され、各ツールは決まった場所に割り当てられいる。これによって作業効率が向上した。

今後、SMRT は同社の社員を日本の大手企業に研修のため派遣し、職員自ら「カイゼン」を実践できるように教育を行う。1年間に1万人の研修を行うことを計画している。

シンガポールの陸上交通庁、公共バスを最新車種へ〜鉄道・バス業界事情〜

陸上交通庁 (LTA) は入札の結果、2ドア・ダブルデッキのディーゼルバス111台を ST Engineering Land Systems から総額5,400万シンガポールドルで購入契約に至ったと発表した。なお、ST Engineering Land Systems は、シンガポールの公共バスのうち実に4分の1を提供している。

LTA がこの調達に至った背景には、老朽化したバスを入れ替え、より新しく、エネルギー効率の良い車両を配備することでサービスの質を向上させる目的がある。また、この車種は2018年1月1日に定められた最新のディーゼルエンジン基準「Euro 6」を満たすものである。

これらのバスは来年以降に順次導入され、最終的な納品が完了するのは2020年になる予定。

シンガポール・マレーシア間の高速鉄道計画は中止?〜鉄道・バス業界事情〜

マレーシアのマハティール首相は5月28日、シンガポールとクアラルンプールを結ぶ高速鉄道(HSR)計画を中止するというのが「最終的な結論」だと語った。マハティール氏は歳出抑制を図っており、5月に行われた連邦下院選挙にて勝利を収め、首相に復帰した後に発表された。

これを受けて、7月のシンガポール議会では HSR の状況に関する質問が多く出ている。しかしながら、シンガポール政府は公式文書にてマレーシア側にマハティール氏や外務大臣による発言の真意について質問状を送付しているが、「未だに返答はない」とのこと。

シンガポール側は引き続きマレーシア政府の意図の明確化を促し、仮にHSR の建設が破棄されるのであれば、法的な手続きに則り処理する必要があるとしている。

まとめ:シンガポールの鉄道・バス業界

シンガポールの交通費は安価に設定されており旅行者も簡単に利用できることから、国内経済の成長と循環促進にも繋がっています。バス・MRT・タクシーの日常利用が一般国民に浸透しているシンガポールでは、配車アプリなどを始めとする大きなビジネスチャンスが眠っているのではないでしょうか。

関連記事

  1. vietnam-shipping

    【高付加価値のサービス】ベトナムの海運業界

  2. thai-warehouse

    【今後は安定的】タイの倉庫業界

  3. singapore-telecommunications

    【政府と企業の連携が進む】シンガポールの携帯電話事業者業界

  4. 【デリバリー需要の好影響】シンガポールの外食・中食業界

  5. philippines-shipping

    【世界中へのネットワーク】フィリピンの海運業界

  6. singapore-shipping

    【国際貿易の中継地!】シンガポールの海運業界

  7. philippines-airshipping

    【豊富な航空会社】フィリピンの空運業界

  8. china-landtransport

    【中国全土にスピーディーな配達を】中国の陸運業界

ABOUT US

BIZLABマガジンは、東南アジア・中華圏で販路を拡大したい経営者、経営幹部、海外担当者向けに、役立つ情報を提供している専門メディアです。個別相談・調査サービス「BIZLAB」が運営しています。くわしくはこちら

人気記事

  1. singapore-private-banker
  2. singapore-pharmacy
  3. singapore-cosmetics
  4. malasya-fashion
  5. malaysia-cosmetis
PAGE TOP