【環境問題と向き合う】インドネシアの鉄道・バス業界

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インドネシアにおける交通渋滞と大気汚染の問題は、大都市だけでなく小規模な地方都市でも大きな課題となっており、これに対する解決策の1つとしてバスの利用が注目を集めています

今回は、そんなインドネシアの鉄道・バス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

DAMRI、スラバヤでキャッシュレス化

国有バス会社のDAMRIはスラバヤでBNI銀行と協力して、2018年10月24日からBRI銀行の電子マネーBRIZIでJuanda国際空港に発着するバスの運賃を支払えるようにすると発表した。

スラバヤとその周辺地域の住民は、BRIZIカードを使うことで、おつりを受け取る手間や偽造紙幣の混入のリスクを減らせる上、2018年12月31日までBRIZIで支払うとバス運賃が10%割引になる。頻繁にバスを利用する人にとってはとてもお金の節約になる。

BRIZIカードの普及のため、BRI銀行は空港で利用者に無料でカードを配布している。カードはDAMRIのカウンターでも手に入る。BRIZIカードはスーパーマーケット、モールなどでの支払いにも使える。

TrsansJakarta、電気バスの導入実験中

公営バス会社のPT Transportasi Jakartaは2019年4月29日、電気バスのテストをしていることを公表した。電気バスは近い将来国立記念碑(モナス)周辺で運行される計画だ。

大気汚染を減らすために電気バスの取り組みが期待されている。現在、2社のバスがテストされている。1社はインドネシア企業のMobil Anak Bangsa。もう1社は中国のBYD。実際に電気バスを導入する際は5社による入札が行われる予定だ。

大型電気バスの定員は48名。座席数は28席。残り20名は立ち客。定員18名の中型バスも検討されている。電気バスは時速100kmまで出せる。1回充電すると300㎞の距離が走れる。時間にすると2.5時間から4時間相当。

ジャカルタMRT、正式開通

ジャカルタMRTは料金を取らない試運転を行った後、2019年4月1日に正式に運行を開始した。

Bundaran HI駅とLebak Bulus駅の間を午前5:30から午後10:01まで約10分間隔で運行する。一方、ジャカルタ特別州政府は正式運行を開始してから約1か月の間は通常の運賃の半額で運行することを決めた。

MRTを使うために運賃を支払う方法が2つある。一つはMRTの駅にある切符自動販売機あるいは切符売り場で1回限りしか使えない切符を買う方法である。もう一つは銀行の電子マネーカード、すなわち、JakLingko、E-Money(Mandiri銀行)、Brizzi(BRI銀行)、Tap Cash(BNI銀行)、Flazz(BCA銀行)、およびJakartOne(DKI銀行)を使う方法である。

KAI、レバラン休みの乗客増加

2019年6月9日の国有鉄道会社PT Kereta Api Indonesia (KIA)の発表によると、2019年のレバラン期間の乗客数は4,428,261人と2018年の4,037,654人より9.67%増加した。

レバラン休みに入って、2~3日経つと、駅での乗客の流れはよくなり、通常のようにそれぞれの故郷に帰っていくが、中部ジャワ、ジョグジャカルタと東ジャワへの列車が発車するガンビールとパサールスネンのような駅ではまだ混雑が見られる。

KIAは増加した乗客に対応するため、356便の定期ダイヤに50の追加増便を加えて406便を運航した。とりわけ、混雑時に乗客がスムーズに駅の中を移動できるよう、KAIの職員、ボランティア、軍隊、警察などの協力を得て乗客を誘導した。

2018

ジャカルタMRT、フェーズⅡのローンファンド契約を協議

ジャカルタMRTは2018年7月4日、MRTフェーズⅡ開発に向けたローン契約の協議会を南ジャカルタのホテルメルキューレで開催した。出席者は、インドネシア国財務省・インドネシア国交通省・国家開発計画省(BAPPANAS)・ジャカルタ特別州開発計画庁(BAPPEDA DKI Jakarta)・インドネシア銀行などの政府団体。

フェーズⅡの計画概要

 路線 :ブンダランホテルインドネシア~カンプン・バンダン間

 駅数 :8駅 (地下駅7、地上駅1)

 距離 :約8.3km

 乗客数:378,000人/日 (ラッシュアワー運行: 4分間隔)

 予算 :22.5兆ルピア (約1,800億円)

スケジュール

2018年12月:着工、2024年末:完成、2025年1月:運行開始

パレンバンのLRT計画をジョコ大統領が視察

2018年7月13日、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は LRT視察のために南スマトラ州のパレンバンを訪問した。パレンバンは、2018年8月に開催されるアジア最大のスポーツイベント、アジア大会の会場のひとつとなっており、大統領は同大会のアクセスに関連する LRT の運用準備状況を確認した。

パレンバンのLRT開発は、2015年に開始。空港からJakabaring運動競技場までの約23kmと、川沿いの約435mに建設される。建設費用は、州予算から9兆9000億ルピアが充てられる。

大統領は、LRT が安全で快適な交通機関として国民の生活を支えること、今後はパレンバンだけでなく、スラバヤ、メダン、バンドゥンといった都市においても建設される予定であると述べた。

indonesia-trainbus(インドネシア 鉄道バス)

Kai Commuter Jabodetabek、昨年の利用者数315万人を達成

Kai Commuter Jabodetabek は Kereta Api Indonesia の子会社で、ジャカルタ、ボゴール、デポク、タンゲラン、ベカシを走行する鉄道を運営している。

ほとんどの鉄道車両は、東京メトロや東急電鉄など日本の鉄道会社から輸入した中古車両である。

2017年の同社の利用者数は、315万人に達した。ここに至るまでには様々なサービス向上のための取り組みがあった。例を挙げると、10両・12両編成の列車数を増加、ジャカルタ・コタ、テベット、タンゲラン、タナ・アバンなどの駅におけるホームの拡張や、チケットの自動販売機や自動ゲートの設置、列車の停車位置を示す電子画面の設置などといった様々な改革が行われてきた。

「OK Otrip プログラム」がジャカルタ全域に拡大

ジャカルタ特別州政府の輸送部門が進める「OK Otrip (One ticket One trip:乗降車に関わらず同一運賃)」の政策に基づき、トランスジャカルタはこれに対応する路線として、新たにOK-16 (PGC – Condet間) を2018年6月27日から運行開始した。

これまでにトランスジャカルタが導入した OK Otrip 対応路線は、

  以下の6路線。

  OK-2:Kampung Melayu – Duren Sawit

  OK-3:Lebak Bulus – Pondok Labu 

  OK-4:Grogok – Tubagus Angke

  OK-5:Semper – Rorotan

  OK-6:Kampung Rambutan – Pondok Gede

  OK-15:Tanjung Priok  – Bulak Turi

まとめ

同国の交通渋滞と大気汚染問題を受け、政府は自家用車の利用を減らし、公共交通機関の利用拡大に力を注いでいます。補助金やプロモーションなどの政府の政策にも注目することで同国の鉄道・バス業界は今後もビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。

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