【豊富な水資源】マレーシアの水業界

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地表水、地下水への安定的で強固なアクセスを持ち、周辺諸国で最も豊富な水資源を備えているマレーシア。

今回は、そんなマレーシアの水業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

河川汚染問題についての対応、マレーシアのIWK〜水業界事情〜

財務省傘下で下水処理事業を行う国営企業インダーウォーターコンソーシアム(IWK)は、19,356kmの下水道ネットワークを持ち、2,500万人の国民にサービスを提供している。

IWKは、2019年6月29日にメディアで発表された『スンガイ・ケルアンの河川汚染は下水処理施設からの排水が原因』の記事に関連し、同社は2015年よりバヤンバルにおけるJabatan Perkhidmatan Pembetungan(JPP)の下水処理施設をアップグレード中であると発表した。

このアップグレード事業は、JPPの指定請負業者で下水処理場の運用・維持を行っているWildad Buildersが担っており、下水処理場での処理活動に関する全ての問題は同社によって即時対処し、担当局と適切なプロセスで連絡を取る責任があると指摘した。

3,000百万L/日の処理能力を目指す、マレーシアで水業界参入のランヒル

ランヒル・ホールディングスは水道事業を展開しており、ジョホール州にて、22,495kmのパイプラインで370万人に水を供給している。

同社の年次報告書によると、2018年度の収益は15.6憶リンギットであり、前年度から5.5%の増加を記録した。傘下で水道事業を担うRanhill SAJ社の貢献が大きく、グループ収益の80%占めた。また、2018年度はジョホール州での無収入水が0.3%改善して24.19%となり、35MLDの節水となった。

同社は長期的に、3,000百万L/日(MLD)の水道・廃水処理能力を目標とし、2022年までに国際事業で400MLDの達成を目指している。さらに、ジョホール州での下水道サービス提供の可能性を検討しており、即座に600MLDの排水処理能力に対応できるとしている。

今後のマレーシアでの水需要はどうなる?ペナンの水供給〜水業界事情〜

2019年4月1日、ペナンで水道事業を展開するPerbadanan Bekalan Air Pulau Pinangは、2008年から2018年の期間中に水道エンジニアリングに対して6億8,260万リンギットを投資したと発表。

これにより、同州の水供給予備率は32.9%となり、全国平均の14.3%を大きく上回った。同社は2019年から2021年の期間中、上水道プロジェクトに対して5億1,000万リンギットを投資する計画である。

また、2009年に委託した『2050年までのペナン水供給マスタープラン調査』において、同州の水需要は2050年までに1,884MLDが必要とされている。現在、原水の80%をスンガイダムから供給しており、依存度を減らす必要があることから、スンガイペラの原水資源を利用する調査を提案している。2019年には、天然資源省主導でこのスキームに関する調査が開始された。

マレーシアのタリワークス、収益の6割強が水事業〜水業界事情〜

水処理や水供給、廃棄物処理等を事業とするタリワークスは、年次報告書において2018年度の収益が前年度比10万リンギット増となる3億7,420万リンギットであったと発表した。

水処理・供給と配水の収益は前年度から800万リンギット増となる2億3,950万リンギットで、全体の64%を占めた。改善要因は、2018年1月1日から実施されたバルク供給率引き上げによるものとなっている。内訳としては、セランゴール水処理場フェーズ1(SSP1)が74%、タリワークス・ランカウイが26%の収益を生み出した。

また、SSP1の平均生産量は設計容量の4.5%超となる992.8MLDとなっており、高い需要に支えられている。

2018

マレーシアのセランゴール州、無収入水の引き下げ目標を達成〜水業界事情〜

Pengurusan Air Selangor は、セランゴール州とクアラルンプール、プトラジャヤの1,000万人に上水道を提供している水供給会社である。

セランゴール州政府は、2015年10月に同社を買収後、無収入水の低減に努めてきた。2015年末時点において32.6%であった無収入水を、2017年末に31%まで引き下げることを目標としていた。4億8,000万リンギットを投じて最新技術を導入した結果、2017年末の無収入水は30.1%までに下がり、目標の数値を下回った。

今後は更なる無収入水低減を目指しており、2020年における無収入水を28%へ低減するために9億リンギットを投資する計画である。

マレーシア・ペナン州、水需要の増加対応へプロジェクト相次ぐ〜水業界事情〜

2018年6月1日、ペナン州水道供給公社は、2件の給水工事プロジェクトの完了と、新たなプロジェクトに着手していることを発表した。

完成したのは、ペナンの水道供給業務をリアルタイムでモニターできるペナン給水指令センター (総工費610万リンギット) とペナン島南部の貯水施設「Bukit Dumbar Reservoir 4」(総工費930万リンギット)。また、1億2,500万リンギットをかけて敷設されるバターワース・ペナン島間を結ぶ海底ダブルパイプラインプロジェクトに着手しており、 2020年12月末の完成を目指している。

ペナン州の水需要は、2008年の7億4,400万リットル/日から2017年には11.0%増となる8億2,600万リットルへ増加しており、2050年までには18億8,400万リットル/日に達すると見通されている。

malaysia-water(マレーシア 水)

マレーシアの水業界再構築を目指す!Langat 2 水処理場建設、72パーセントが完成

水道資産保有・管理機構は、マレーシア水業界の再構築と効率性・質の向上を目的として、財務省の全額出資により2006年に設立された企業である。

2014年の統計によると、セランゴール州では49億700万リットル/日の水を必要としていた一方で、供給量は44億3,100万リットルにとどまっていた。水需要は年間3~4%の増加を続けると予想されており、2020年までに「ウォーター・クライシス」を避けるために供給のキャパシティを広げることが必要となっている。

この観点から、2014年に建設を開始した、東南アジア最大級の規模で建設中の Langat 2 水処理場は、2018年7月現在の進捗度が72%である。

マレーシアのSime Darby、中国の水管理事業を売却〜水業界事情〜

2018年7月2日、マレーシアの大手コングロマリットである Sime Darby は、中国で水管理事業を行うグループ傘下の Weifang Sime Darby Water Management を、Shandong Water Environment Protection Groupへ6,800万米ドルで売却する方針であると発表した。

山東省に位置する同社は、140,000㎥/日の処理能力を有する水処理施設と総延長220kmのパイプラインを保有しており、ビンハイ経済特区の3分の2をカバーしている。

Sime Darby はコア事業に注力する戦略へ転換しており、売却はその一環となっている。売却は、2018年下期中に完了する見通し。

まとめ:マレーシアの水業界

同国は、周辺諸国を凌いで最も豊富な水資源に囲まれた国家であり、水ビジネスの環境優位性も指摘されています。同国の豊富な資源に注目することで、新たなビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。

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