【インフラを充実させるためには】インドネシアの電気・ガス業界

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群島で構成されているがために、ガス供給のための安定した流通インフラを整備することが困難なインドネシア。

今回は、そんなインドネシアの電気・ガス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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2019

インドネシア最大の蒸気発電所の進捗とは?

国有電力会社PT Perusahaan Listrik Negara Persero(PLN)は2019年7月5日、バンテン州にある蒸気発電所(PLTU)ジャワ7のための石炭メインターミナルの開所式を行った。

PLTUジャワ7は、出力1,000MWの石炭による蒸気発電機を2基備えた発電所で、2019年5月現在の1号機の進捗は99.08%に達している。また、PLTUジャワ7はウルトラスーパークリティカル(USC)ボイラー技術を使用するインドネシアで最大かつ最初の石炭PLTUであるため、発電効率は15%高い。さらに、SWFGD(海水燃料ガス脱硫)を使用しているため環境にも優しい。

1号機を2019年10月に、2号機を2020年4月の商業運転に向けて、今後実際に石炭を使った試験運転が行われる。

Terregra Asia Energy、三井物産・四国電力と提携

2019年2月28日、インドネシアの電力会社PT Terregra Asia Energy Tbk(TGRA)は、日本の三井物産・四国電力と戦略的パートナーシップを締結したことをホームページで発表した。

三井物産と四国電力は、それぞれTGRAの子会社の株式を15%ずつ取得した。このパートナーシップはインドネシアでミニ水力発電所を開発するTGRAのチームを強化し、技術移転とノウハウを提供することになる。

四国電力のホームページによると、具体的に、3社は北スマトラ州に出力1万kWの「バタントル3発電所」を建設し、20年間の長期売電契約に基づき、インドネシア電力公社(PLN)へ電力供給するプロジェクトを推進する。運転開始は2020年を予定しているとのこと。

天然ガス供給に関するPGNとTPPIの基本契約

2019年8月9日の発表によると、Perusahaan Gas Negara Persero Tbk(PGN)とPT Trans Pacific Petrochemical Indonesia(TPPI)は基本契約に調印した。

この契約は、東ジャワ州トゥパンにあるTPPIの工場で使う天然ガスの供給に関するものである。石油化学産業は、天然ガスを使う5大産業の1つ。 PGNは、127 BBTUDの量のガスを320社の石油化学産業の顧客に提供している。実に石油化学産業が全体の15%を占めている。

PGNはインドネシアのガスインフラの大部分を管理する天然ガスの流通事業体で、1日あたり約30億立方フィート(Bcfd)を管理している。これはガス流通市場の98%に相当し、PGNがガスインフラの96%を制御している。

地熱発電所開発に意欲、 PERTAMINA

国有エネルギー会社のPT PERTAMINA (Persero)は2019年8月14日、インドネシアでの地熱エネルギーを含む環境に優しいエネルギー(グリーンエネルギー)の開発へ向けてのコミットメントを継続することをホームページ上で発表した。

Pertaminaは、子会社であるPT Pertamina Geothermal Energy(PGE)を通じて、2026年に1,112 MWに達する地熱発電所(PLTP)の発電能力確保を目標としている。

現在PGEは、西ジャワのカモジャン235 MW、ランプンのウルベル220 MW、北スラウェシのラヘンドン120 MW、西ジャワのカラハ30 MW、およびシバヤック12からなる合計617 MWの5つの地熱発電所を運営している。現在PGEは55 MWの容量を持つLumut Balai Unit 1 Sumsel PLTPを立ち上げており、8月末の商業運転を目標にしている。

2018

PLNが東ジャワ工業団地への電力供給で覚書

2018年8月10日、PLN (Perusahaan Listrik Negara) は東ジャワ州のジャティプロトン工業団地へ311MVA、PIER工業団地へ55MVAの電力を供給する覚書を締結した。将来に渡る安定的な電力供給を約束することで、両工業団地への進出企業を増やすことが目的である。

ジャティプロトン工業団地は1,100ヘクタール (東京ドーム約230個分) と大規模で、多くの製造企業が停電の防止を求めている。特に、ハイテク企業は瞬間停電も起きないことを求めている。

PLNはSuper Ultima (停電も瞬間停電もなし)、Super Premium (停電なし) とRegulerの3種に分けて供給を管理する。東ジャワ州の発展にPLNが果たす役割は大きい。

PLNが南スラウェシに風力発電所建設

2018年3月1日、PLNは南スラウェシ州のシドラップ風力発電所の建設の進捗が97.7%だと発表した。この発電所は100ヘクタールの敷地に30台の風力発電機が設置される国内最大規模の風力発電所である。

発電機の高さは80mで、プロペラ長は57mである。部品の40%が国産化されている。風力発電の取組みは政府の再生可能エネルギー発電プロジェクトの一環である。

この発電所の能力75MWで67,000人の顧客に供給でき、スラウェシ南部のピーク時の6%の消費電力に相当する。スラウェシ南部は電力事情が比較的良く、ピーク時の消費量1,050MWに対して、供給能力が1,300MWある。投資を呼び込むのに好条件である。

indonesia-electricity-gus(インドネシア 電気・ガス)

DSS、発電所建設の進捗状況を報告

DSS (PT. Dian Swastatika Sentosa Tbk) は2018年5月25日に、建設中の発電所に関する説明会を行なった。1つは中央カリマンタンのKalteng-1 (200MW)、もう1つは東南スラウェシの Kendari-3 (100MW) である。

同社は参加者からの質問に対し、2018年4月30日現在の進捗がKalteng-1が68%でKendari-3が81%であることを明らかにした。

現在稼働中の西ジャワの4ヶ所の発電所 (スラン、タンゲラン、カラワン1とカラワン2で合計300MW) と南スマトラの Sumsel-5 (300MW)の発電能力は合計で600MWである。建設中の発電所が稼働すると発電能力は一気に900MWに高まる。

プルタミナ、インドネシアの地熱発電を雑誌で特集

プルタミナは同社が発行する雑誌 Pertamina Energy Institute (2018年4-6月号) の中で地熱発電を特集している。インドネシアは環太平洋火山帯に属し、世界の活火山のうち10%が存在する。

全国に地熱ポイントが324カ所あり、潜在的な地熱エネルギーは29,000MWe (電気換算) と推定されている。地熱ポイントの大半が高温(225℃)であり、地熱発電に適している。

1983年にインドネシア初の地熱発電所が稼働、地熱による総発電量は1,950MWで世界全体の13%を占める。化石燃料から再生可能エネルギーへの転換で実績のある地熱発電は注目を集めている。なお、Pertamina Geothermal Energy の地熱発電の国内シェアは32%である。

まとめ

経済活動の活発化と人口ボーナス、エネルギー集約型産業への依存などの影響を受け、同国の電力の需要は今後も王水準を維持し続けると予想されています。今後は電力の需給バランス確保に向けた対策が急務となっており、政府の政策などに注目することで、電気・ガス業界は事業を拡大できるのではないでしょうか。

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