【次世代エネルギーに注目】マレーシアの電気・ガス業界

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持続的な経済成長を維持していくため、安定的で廉価なエネルギー資源を国内市場へ供給することを基本政策としているマレーシア。

今回は、そんなマレーシアの電気・ガス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

1億4,400万リンギットを調達、TNB

2019年1月5日、国営電力会社のテナガナショナル(TNB)は、ケダ州クアラムダで進める太陽光発電プロジェクトにおいて、1億4,400万リンギットを調達したことを発表した。

本プロジェクトは、同社がエネルギー委員会での競争入札で獲得したもの。発電容量は30MW(DC設備容量は45MWp)となっており、2020年第4四半期に完成予定。現在、同社ではセランゴール州クアラ・ランガットにおいて50MW(DC設備容量は78MWp)の太陽光発電を運営している。

資金調達では、TNB子会社であるTNBブキット・セランバウ・ソーラー社(TBSS)が、MUFGマレーシア銀行から融資を受けることで合意した。また、TNBはTBSSと2018年3月に21年間の電力購入契約を締結している。

マラコフと電源開発が提携

2019年9月12日の発表によると、マレーシア最大の独立発電企業であるマラコフ社と電源開発株式会社は、未開発地や遊休地での発電、及び造水プロジェクトをグローバルに展開していくことを目的とした戦略的提携を締結した。

電源開発の火力や水力、再生可能エネルギー市場における運用・技術といった専門知識と、マラコフ社のマレーシアおよび周辺国の発電・造水分野における経験を活かし、新規案件の開発を共同で検討する。

マラコフ社のダトー・アハマッド・ファードCEOは、この提携は両社の強みを活用する相乗的な機会であり、将来のプロジェクトを含め、発電所の運用効率をさらに高めることを期待しているとしている。

収益17%増の要因とは?ガスマレーシア

2019年5月16日の発表によると、天然ガス大手で、大手複合企業MMC社の傘下にあるガスマレーシアは、2018年度におけるグループ全体の収益が前年比で17%増となる62億3,324万リンギットを記録したとのこと。全収益のうち99%が天然ガス販売であった。

収益増加の要因は、産業界の新規顧客からの需要が増加し、且つそれに対応できるよう140kmの天然ガス供給システムネットワークを構築できたこと、そして2018年にガス料金を改定したことにある。ガス販売量は、前年から5.4%増加して1億9,385万 MMBtuであった。

今後の見通しとして、産業界における既存顧客・新規顧客の安定したガス需要を見込んでいる。同社においては適時ガスパイプラインを拡張していく予定としている。

タイ南部へ電力輸出、ランヒル

2019年2月21日の発表によると、電力及び環境事業を手掛けるランヒル社と、タイを拠点とするトレジャー・スペシャルティ社は、タイ南部への輸出向けに、ケダ州に1,150MWのガスタービンコンバインドサイクル発電所(CCGT)を開発することで提携した。調印式には、マハティール首相が立会人として出席した。

プロジェクトでは、ペトロナスから液化天然ガスを購入し、マラッカのプラントにて再ガス化する。再ガス化された天然ガスはPGU(Peninsular Gas Utilisation)ネットワークを通じて発電所に輸送される計画である。

発電された電力は全てタイ南部へ供給され、同地域の電力不足に対応する。現在、当該プロジェクトの承認についてマレーシアとタイ両国の関係局が評価・議論を行っている。

2018

テナガ・ナショナル、10ヶ年の長期目標達成に向けて

テナガ・ナショナル (TNB) は1990年に民営化されたマレーシア最大の電力会社であり、水力発電や火力発電、送電・配電事業を行っている。

同社は「Reimagining TNB」と呼ばれる長期戦略を推進しており、2025年までに世界のエネルギー業界上位10社入りすることを目指している。

その一環として、老朽化した非効率なプラントを廃止し、より効率的で経済的な超々臨界技術を使用する石炭火力発電所に置き換えている。この技術を採用したジマイースト発電所は2,000MWの発電容量を持ち、2019年に操業予定となっている。これにより、マレーシア国内の全発電量の内、TNB社の市場シェアは51.8%から53.2%に拡大する見通しである。

マラコフとタッチ・メッカニカ、再生エネルギー事業でMoU締結

マラコフ社は、MMCグループ傘下で発電を主事業とする国内最大の独立系発電事業者である。国内に7つの発電所を持ち、総発電容量は6,346MWを誇っている。

2018年1月8日の発表によると、同社は、再生可能エネルギー開発を行うタッチ・メッカニカ社と再生可能エネルギー事業の開発についてMoUを締結した。契約には、パハン州での大規模太陽光発電および小型水力発電プロジェクトなど複数のエネルギー開発プロジェクトが含まれており、マラコフ社は商業化に向けたフィジビリティ・スタディーを行う。

パハン州は国内最大の州であり、マレー半島内で最長の河川が流れていることから、大規模な太陽光発電や小型水力発電開発に適している。

malaysia-electricity-gus(マレーシア 電気・ガス)

ガス・マレーシアと東京ガス、東南アジアでの事業でMoU締結

MMCグループ傘下のガス・マレーシアは1992年に設立され、マレー半島内で天然ガス配給システムの建設・運営・維持管理を含む天然ガス販売・流通を行う企業である。マレー半島に2,200kmのパイプラインを持ち、産業・商業・住宅向けに天然ガスとLNGを供給している。

ガス・マレーシアと東京ガスは、ベトナムを除く東南アジア地域の天然ガスバリューチェーン開発における新たな投資について協力することでMoUを締結した。両社は技術・商業情報の共有、新プロジェクトへの共同投資、人材育成のための人材交流を行う。

両社は1992年よりパートナーシップの関係にあり、本MoUは両社が長期的な事業パートナーであることを示している。

ガス・マレーシア、2017年の収益が大幅増加

ガス・マレーシアは、2017年に天然ガス買取価格が改定されたこと、そしてガス消費量が増加したことで、2017年の収益が前年の40.5億リンギットから32.1%増となる53.5億リンギットを記録した。税引後及び少数株主持分控除後利益は前年から17.9%増加して1億9,464万リンギットであった。

2017年に販売したガス量は、前年の1億6,426万MMBtuから11.9%増加して1億8,390万MMBtuであった。天然ガス配給システム拡張が完成したことで、産業・商業・住宅向け総顧客数が38,883に増加した。同社は、2018年中にガスパイプラインをさらに57km延長し、2,243kmとする予定である。

特に、顧客の1つであるガラス部門が大きな伸びを示しており、2017年のガス販売量の約8%を占めた。

まとめ

近年では持続可能なエネルギーを生産可能にするクリーンエネルギー、水力、バイオマス発電などの次世代エネルギーが注目を集めています。このようなトレンドに注目することでも、新たなビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。

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