【コスト削減するには】フィリピンの電気・ガス業界

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地熱、風力発電が盛んな一方で、水力、太陽光発電などの整備が遅れているフィリピン。

今回は、そんなフィリピンの電気・ガス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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2019

AboitizPower、SM Primeと提携

2019年8月8日の発表によると、東南アジア最大の総合不動産開発業者の1つであるSM Primeは、所有する15の施設に信頼性と費用対効果の高い電力を供給するためにAboitizPowerと小売電力供給(RES)契約を結び、同社は最大110メガワットを3年間供給する。

SM Primeは今後数年間の継続的な事業拡大に伴い、信頼できる費用対効果の高い電力で、既存および将来のパートナーをサポートできる電力サプライヤーが必要であると考えており、 AboitizPowerの豊富な発電資産が決め手となった。

AboitizPowerは、全国に再生可能エネルギーと火力発電所を多数所有しており、同社のパートナー企業をあわせると現在4,471 メガワットの実質販売可能容量を誇る。

再生可能エネルギーのリーダーを目指す、Phinma

2019年9月17日の発表によると、Alaya財閥系列の企業であり、風力発電を中心とする再生可能エネルギーの発電に強みのあるPhinma Energy Corporationは、 同社の再生可能エネルギー資産を2,000メガワットに拡大するため、今後6年間で約20億ドルの設備投資を検討していると明らかにした。

同社は年次株主総会で、同国の再生可能エネルギーのリーダーになることを目標にしていると述べた。 また、再生可能エネルギーのメガワットあたりの平均投資コストは約100万ドルで、合計2,000 MWの目標に対して約20億ドルであると語った。

同社は70:30の負債資本調達スキームを通じて再生可能エネルギープロジェクトに資金を提供する。 第一回目の資本調達はSRO(ストックライツオファリング)を通じて行われる。

Petron、発電所をSan Miguelグループに売却

2019年9月10日の発表によると、フィリピン最大の石油精製・ マーケティング会社であり、国内第1位のガス供給会社であるPetronは、自社が所有する140メガワットの発電所を、San Miguelグループの発電関連会社であるSMC Powergen Inc.に売却する目的で、合併買収(M&A)取引を表明した。

両社が交わした覚書(MOU)には、SMC Powergenは「6か月間にわたって発電所とその運転の予備審査を行い、買収の可能性を判断する」と規定されている。取引について、この6ヶ月間のレビューを除き、両社は具体的な交渉条件についてまだ何も示唆していない。

Petron所有の電力施設の定格容量は140メガワットで、主にリメイにある製油所へ電力を供給していた。しかし発電所の容量は製油所の電力需要よりも大きかったため、同社は電気の一部を売却し、卸売電力スポット市場で取引することもあった。

Cosco、Liquigazの全株式を売却、市場への影響は?

2019年1月22日、フィリピン2位のガス供給会社、Liquigaz Philippines の親会社であるCosco Capitalは、 フィリピン競争委員会(PCC)にFernwood Holdings への売却を承認された後、Liquigaz Philippines Corpの売却を完了したことを明らかにした。

Coscoは2014年にオランダのSHV EnergyからLiquigazを買収した。その後2018年10月に、株主価値を最大化し今後の財務の柔軟性を実現させるため、Liquigazの全株式をFernwood Holdingsに売却する決定を発表した。

Fernwood HoldingsがLiquigaz Philippines Corpの株式の取得をしたとしても、ルソン島における液化石油ガスの供給市場での競争が大幅に緩和されることはないであろうとPCCは見解を示している。

2018

フィリピン国内最大手:Manila Electric Company

Manila Electric Company (MERALCO) は、115年の歴史を持つフィリピン最大手の電力会社。現在は36都市、650万人の顧客にサービスを提供している。

2018年5月29日に発表された2017年の年次報告書によれば、純利益は202億ペソを達成し、前年と比べると約3%増加した。官民一体で進めている Build Build Build プログラムも、電力需要が増加した一因とされている。

2018年7月6日、同社は電気料金を1kWhあたり0.3136ペソ値上げする旨を発表。発電費用の増加がその主な要因である。なお、6月のルソン島電力需要は10,876 MWと過去最高を記録した。

長期的な地熱発電計画に調印:Aboitiz power

Aboitiz Powerは1998年の設立以降、小売市場向けの電力サービスなどを提供する企業として成長。子会社や関連会社を通じて多数の発電所を保有している。

2018年8月24日、同社の子会社 APRI と地熱発電企業の Philippine Geothermal Production Company が今後継続的な地熱エネルギーの開発に関する地熱エネルギー・サービス協定に調印したと発表した。6年間かけて12ヶ所の坑井を掘削し、発電能力を20%向上させることを目標としている。また、この協定内容の実現によって他社に対する価格競争力の実現が期待されている。

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発電ポートフォリオが充実:SMC Global Power Holdings

SMC Global Power Holdings は2008年に設立され、石炭火力発電、天然ガス事業、水力発電など多くのエネルギー事業を行なっている。

2018年7月6日に発行された報告書によれば、2018年第1四半期の売上高は連結ベースで約246億ペソを達成し、前年の約193億ペソと比較しておよそ27%増加した。

2018年2月23日、同社はルソン島のサンバレス州で火力発電プラントを保有する AES社のシンガポール法人・フィリピン法人の計3社の株式を取得した。石炭火力発電に強みのある同社を手に入れることで発電能力の向上を目指すSMC社と、事業ポートフォリオの再編を図るAES社の意向が一致した形。

好調を維持する石油最大手:Petron

Petron は、フィリピン国内最大の石油精製企業。国内の石油供給シェアは約40%を超え、1900個所に同社のガソリンスタンドを展開している。また石油化学製品、液化石油ガス(LPG)も取り扱っている。

2018年5月8日のプレスリリースによると、第1四半期の連結当期純利益が58億ペソを達成し、過去最高値を記録。前年の同時期の56億ペソと比較すると約4%増加した。これはバタアン市にある国内最大級の石油精製所のオペレーション効率性を改善し、安定供給を行なえた事が要因とされる。

まとめ

フィリピンの電気料金は依然として高く、高額な発電コストが電気料金の高額な価格につながっていると指摘されており、安定的でコストを抑えられる発電インフラの整備が急がれています。今後は電量供給コストを抑える発電方法に注目することで、新たなビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。

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