【整備されつつある金融制度】インドネシアの会計事務所業界

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完璧ではないインドネシア会計事務所業界。新たな税関規則も整備され、今後の日系企業にとってはプラス面となることが予想されます。

今回は、そんなインドネシアの会計事務所業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

目次

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2020年 インドネシアの会計事務所(金融・法人サービス)業界

コロナウイルス危機でインドネシアの法人税引き下げ前倒し導入〜会計事務所業界動向〜

インドネシアにも展開する日系の国際会計グループNAC Indonesiaは2020年4月17日、ホームページでインドネシアの法人税の税率変更について発表した。

2020年3月31日付で財政・金融システムに関する法律代替の緊急政令(Perpu No.1/2020)が施行され、2020年以降の法人税率が変更された。

昨年から、いわゆる『オムニバス法案』の中でインドネシアの国際競争力を強化するため、2021年導入を目指して検討されてきた法人税の引き下げを、今回の新型コロナウィルスによる急速な経済停滞により、緊急政令として1年前倒しで実施するというもの。現行25%の法人税率は、2020年・2021年:22%へ、2022年:20%へと引き下げられる。

出典:http://www.nacglobal.net/2020/04/インドネシア・法人税の税率変更について/   

インドネシアのコロナウイルス景気刺激策:財務大臣令PMK44〜会計事務所業界動向〜

2020年5月6日、日系の公認会計士事務所、朝日ネットワークス インドネシアは、政府の最新の新型コロナウイルスの景気刺激策について説明した。

従来の財務大臣令(No.23/PMK03/2020 “PMK23”)に代わる財務大臣令(No.44/PMK03/2020”PMK44”)が新たに公表された。

PMK44で変更になった点は、①源泉徴収税の免除対象業種の拡大。1) PPH21(従業員給与の源泉徴収税)免除:440業種 → 1,062業種。2)PPH22(輸入前払法人税)の輸入時不徴収:102業種 → 431業種。3) PPH25(法人税の予納)減免:102業種 → 846業種。②特定中小企業の売上にかかるファイナルタックスの免除の追加である。

出典:https://www.asahinetworks.com/library/indonesia_library/2579 

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インドネシアで最終受益者(個人)登録の義務付けの動き〜会計事務所業界動向〜

2020年3月16日、インドンネシアに展開する日系公認会計士事務所、フェアコンサルティングは、最終受益者(個人)登録の義務付けの動きについて明らかにした。

大統領令 No.13 Year 2018に基づく最終受益者の対象は下記のいずれかを満たす者とされている。

1.有限責任会社の株式の25%以上を保有。

2.有限責任会社の議決権の25%以上を保有。  

3.有限責任会社の年間収入または利益の25%以上を受け取る。

4.取締役会および/または監査役のメンバーを任命、交代、または解任する権限を有する。

5.いずれの当事者からも承認を得ることなく、有限責任会社に影響を与え、支配する権限を持つ。

6.有限責任会社から給付を受ける。                    

7.有限責任会社の株式の資金源であり、事実上の所有者。

出典:https://www.faircongrp.com/news/regionalinfo/2673/ 

新規投資に対するインドネシアの所得税の優遇措置「PP-78」〜会計事務所業界動向〜

2019年12月23日、公認会計事務所Siddharta & Widjaja (KPMG Indonesia)は、ホームページに新規投資に対する所得税の優遇措置を規定した2019年政府規制No. 78(「PP-78」)を紹介した。

この規制は特定の産業および地域への国内外の企業投資をさらに誘致することを目的としている。

「A.投資価値が高い、B.輸出志向であること、C.高い雇用レベルを創出する、D.ローカルコンテンツの比率が高い」のいずれかを満たす企業は、「1.新規投資または既存事業の拡大に繰越欠損期間(5年以上10年以下)の付与、2.既存事業の新しい固定資産を除く有形固定資産価値の30%(年間5%)の課税所得の削減」という税制上の優遇措置を受けることができる。

出典:https://home.kpmg/id/en/home/insights/2019/12/id-tnf-dec19-income-tax-benefits-for-new-investments.html 

インドネシアの新しい会計基準、2020年1月1日より発効〜会計事務所業界動向〜

インドネシアの公認会計士事務所KAP LEONARD, MULIA & RICHARDは2019年9月12日、ホームページで2020年1月1日より発効する新しいPSAK(会計基準)について案内した。

改定される会計基準は3つ。各々IFRS(国際会計基準)を適用するための改定。

まず、「IFRS9:金融商品」に基づき、「PAK55」から「SPSAK 71:金融商品」に改定。分類、減損処理モデル、ヘッジ会計表現方法が変更される。次に、「IFRS15:顧客との契約から生じる収益」に基づき、「PSAK23」から「PSAK72:顧客との契約から生じる収益」に改定。収益認識のための5ステップモデルが導入される。3つ目に「IFRS16:リース」に基づき、「PSAK 30」から「PSAK73:リース」に改定される。

出典:http://kaplmr.co.id/2019/09/12/sak-entitas-mikro-kecil-dan-menengah-2/

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2019年 インドネシアの会計事務所(金融・法人サービス)業界

KPMGインドネシア、P2P Lending市場の可能性とは?〜会計事務所業界動向〜

会計士事務所KPMGインドネシアは2018年11月にThe Fintech Edgeという名称の冊子の第一版を発行したことをホームページで紹介している。

インドネシアの人口2億6千万人のうち9千5百万人は銀行との取引のない人々。一方,インターネットは1億4千3百万人に使われており、インドネシアのP2P Lending市場のポテンシャルは大きい。

OJKの2018年データによると、2016年12月と2018年7月を比べると、インドネシアのP2P Lending市場は、①貸し手口座数:135,025口座(2016年の9.4倍)②借り手口座数:1,430,357口座(2016年の37.5倍)③ローン残高:9,213百万ルピア(2016年の32.4倍)と急速に拡大しており、トップ10P2Pプラットフォームを紹介している。

PWCインドネシア、2019 Pocket Tax Book発行〜会計事務所業界動向〜

会計士事務所PWCインドネシアが2018年12月31日に英語版Indonesia Pocket Tax Book 2019を発行した。

内容は①法人税②個人所得税③源泉徴収税④国際税務協定⑤付加価値税⑥高級品売上税⑦関税および物品税⑧税務優遇措置⑨土地・建物(不動産)税⑩印紙税⑫納税および納税申告⑬会計帳簿⑭税務調査と税務査定書⑮差押令状および税金追徴⑯税務紛争と解決などが1冊にまとめられている。

この冊子はPWCインドネシアのホームページをPWC Indonesia>Our Publications>Services Publications>Tax Publicationsと順番にクリックしていく。英語版はEnglishVersionを、日本語版はJapanese Versionをクリックすると各々閲覧・印刷できる。

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Croweインドネシアの顧客がIDXに上場〜会計事務所業界動向〜

2018年11月27日、公認会計士事務所のCrowe Indonesiaは、顧客であるPT Distribusi Voucher Nusantaraがインドネシア証券取引所(IDX)に上場したことを報じた。

PT Distribusi Voucher Nusantara TbkはIPOを通じて2018年11月27日にインドネシア証券取引所に上場した。IPO売り出し価格は1株あたり2,950ルピア。IPO売り出し株数は発行済株式の29.99%にあたる2億1,429万株で、新規上場により6,321億ルピア(約48億円)の資金を新たに獲得した。

PT Distribusi Voucher Nusantaraは2003年に設立された電子伝票を販売する会社である。Crowe Indonesiaから監査担当パートナーが新規上場セレモニーに出席した。

インドネシアで電子出入国スタンプに関する法務人権大臣規程〜会計事務所業界動向〜

日本で財務・会計・税務に関する高い専門性を生かしたサービスを提供する株式会社フェアコンサルティングのインドネシア現地法人からのインドネシア・ビジネスレターNo.273(2018年12月3日発行)に「電子出入国スタンプについての法務人権大臣規程」が紹介されている。

法務人権大臣規程No.28Year2018は2018年3月15日に発効している。

①電子入国スタンプ:訪問ビザ、ビザオンアライバル、暫定滞在許可保有者、外交官等に適用される。②出国スタンプ:インドネシアから出国するインドネシア人、外国人に適用される。③出国拒否スタンプ:ブラックリスト掲載者などに適用される。④追放スタンプ:外国人で入国管理違反で追放処分を受けた者に適用される。

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2018年 インドネシアの会計事務所(金融・法人サービス)業界

会計事務所業界大手のPWCインドネシア、デジタルバンキング調査結果を発表

2018年7月10日、pwcがインドネシア国内の銀行を対象にした意識調査結果を発表した。同調査は43銀行52名の経営幹部より得られた回答に基づいている。

まとめの冒頭にはサイバーセキュリティーの脅威が過去2~3年にわたるデジタルビジネスにとって最大のリスクとなっていることを挙げている。一方で、回答者のうち44%がデジタル戦略が顧客の拡大と従業員の経験のために不可欠な要素であると考えており、また66%がデジタル戦略を企業の戦略の一つとして挙げている。

回答者の56%は将来デジタルバンキングの主導権を握り5%以上の売上改善を目指している。一方、72%は地場系電子マネーGo-Payの普及を進めるGo-Jekや、決済時にQRコードを用いるAlipayのAlibabaらが今後の銀行業界における競合として脅威になると考えている。

会計事務所業界牽引のDeloitteインドネシア、2018アジアタックスアワードを受賞

デロイト・インドネシアはInternational Tax Review 誌より、「2018インドネシア税務ファーム・オブ・ザ・イヤー」及び「2018インドネシア移転価格ファーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。移転価格部門では3年連続の受賞となった。

インドネシアから輸出する場合、相手が資本関係のない第三者である場合は問題がないが、直接あるいは間接的に資本関係のあるグループ会社に輸出する場合は移転価格税制に抵触する。税務調査で指摘されて慌てた経験のある日系企業も少なくないだろう。

本来インドネシアに残すべき利益が移転される。つまり、インドネシアに納められるべき税収が減ることから、移転価格に対する税務当局によるまなざしは厳しい。後手に回らない対策が求められている。

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インドネシアの公認会計士事情〜会計事務所業界動向〜

PPPK(財務省金融専門家開発センター)2018年9月のデータによるとインドネシアの公認会計士数は1,362人である。日本の約3万人(日本公認会計士協会登録数)と比較すると非常に少ないことがわかる。

2017年のデータでは公認会計士の44%がジャカルタで、90%がジャワ島で活動している。また、監査法人の57%がジャカルタにあり、84%がジャワ島に集中している。公認会計士の偏在が産業の地域格差を物語っている。

BODインドネシア、知財権保護のための商標・著作権税関登録制度〜会計事務所業界動向〜

会計事務所BOD インドネシアは財務省が知財権保護のための商標・著作権税関登録制度の実施要項を規定した財務省令No. 40/PMK.04/2018を発布したことを紹介した。

2018年6月には「知的財産権侵害の疑いのある物品の輸入および輸出管理に関する税関記録、予防措置、保証、停止、監視と評価について」の規則が発効されている。

インドネシア商標法および著作権法に基づく商標ならびに著作権を税関に登録しておくと、疑わしい輸出入があった場合、税関が権利保有者に書面で連絡、権利保有者が裁判所に通関停止を要請、裁判所が税関に通関停止を命令できる、というメカニズムだ。現地で生産を行っている日系企業にとって模造/偽造品対策の強力な助っ人である。

まとめ:インドネシアの会計事務所業界

インドネシアの会計士の人数も日本と比べるとまだまだ少なく、知識を持った人が少ないことがわかります。また制度や規則などが整備されていないために進出できない海外企業も少なくなく今後そういったものが整っていきインドネシアに進出する企業がふえていくといいですね。

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