【働き方の変化】タイの人材サービス業界

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現代社会ではAIの進歩に伴い人間がすべき仕事もAIがするため、人間の仕事が減少傾向にあることは懸念されています。雇用にどこまで影響するのでしょうか?

今回は、そんなタイの人材サービス業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

日系企業向け人材サービスJobsugoi.com、月額固定制を採用

株式会社Orchestra Holdingsは、タイ国内の日系企業向け人材採用支援サイトJobsugoi.comを運営するOzaki Consulting Co.,Ltd.へ出資し、資本業務提携を行うことで合意した。

2014年設立のJobsugoi.comはタイ国内の日系企業求人に特に強みを持つ人材採用支援サイトとなっており、ソフトバンクグループSBヒューマンキャピタル株式会社と資本提携関係にある。

Jobsugoi.comでは、成功報酬型ではなく月額固定制を採用し、採用人数に関わらず一定のシステム利用料で企業の採用活動を長期でサポートすることでタイ人材市場において独自のポジションを築いている。

日系人材紹介会社Personal、日本への人材派遣を強化

1994年に設立され現在8400社との契約を行っているタイ国内人材派遣会社Personal Consultantは主にタイ国内の日系企業への従業員派遣を行っているが、日本への労働力派遣のための展示会を行う。

展示会Nippon Hakubangkokに出店されるPersonal Consultant社の展示スペースJAPAN JOB FAIRでは主に日本への就業に関心があり、日本語能力のある人や大学で日本語を専攻し卒業した学生たちへの展示や紹介が行われる。

日本では労働力不足の懸念から一般業務への外国人就業者の受け入れ枠を拡大したが、就労ビザや技能実習生としての就業にも高度な日本語力が求められているために、国外の外国人人材派遣業者も日本語のできる人材発掘を懸命に行っている。

仕事に対する満足度、影響を及ぼす要因とは?

Robert Walter社の発表したSalary Survey 2019でタイ国内の雇用の状況と給与レベルが発表された。タイ国内では政府牽引のもとデジタルイノベーション技術の開発に力を入れており関連産業のマーケットが大きくなっている。

調査の結果、タイ人の仕事に対する満足度に影響を及ぼす要因としてワークライ、フバランス、報酬、管理職からの励まし、自己啓発とトレーニング機会の発掘となっている。

タイ政府の最低賃金大幅引き上げ政策やインフレの影響も相まってタイ国内での給与水準は上昇しており、専門職従事者も平均で前年比10~15%の給与上昇がみられている。

人材派遣会社JobThai、新たなアプリを発表

タイの人材派遣会社JobThaiは新アプリケーションJobThai Mobile Applicationを発表した。タイでの就職活動の多くがスマホ中心の動向になっていることに注目し、スマホで就職活動がスムーズに進むプラットフォームを提供する。

JobThaiモバイルアプリケーションの最も特徴的な機能として、求人検索の向上のためにマッピング技術を使用し現在の場所から近い場所の仕事を検索できるJob Me Nearが実装されている。

アプリ内ではさらに通勤時間のシミュレーション、コスト計算をする機能のほか、履歴書のアップデート、送信、デザインを行うことができる。さらにTOEICをはじめ一般的な教養スコアを入力し伝えることも容易な仕様となっている。

2018

Techsauce Global Summit とApp War

人材派遣会社Work Ventureは企業や働き手の新しい形を提案する展示会TechSauce Global Summit 2018に協賛した。昨年には30カ国から5000人以上の人々が集まり情報を共有する大規模なものになった。

TechSauce Global Summit 2018はタイ国内のスタートアップ企業家をはじめ、多くの起業家や求職者の潜在的な能力とアイデアを発表するためのプラットフォームとなっており、「夢の実現」というテーマのもと多くの展示が行われた。

さらに、同社は転職やIT関連開発企業を中心に働き方の変化を訴えた映画「App War」の上映会へ20-30代の「ジェネレーションY」を対象に無料で招待している。同作品はタイにおけるジェネレーションYの転職率及び離職率の高さを劇中で描くなど、雇用や労働に関する社会的な課題がテーマとなっている。

Siemensは6900人の人員削減を発表

ドイツのバイエルン州ミュンヘンに本社を置く多国籍企業Siemensは、電信、電車、電子機器の製造会社から発展し、情報通信、電力関連、交通、医療、防衛、生産設備、家電製品等の多くの事業を幅広く手がける複合企業で、タイ経済にも広大な影響力を持つ。

同社は2018年内に6900人の人員を削減することを発表しており、タイ労働省のホームページ上でもそのニュースが取り上げられるなど広く報じられた。同国内で進行中のクリーンエネルギー開発分野において同社が大きく関わっていることから、タイ産業への幅広い影響が懸念されている。

エネルギー関連分野の従業員削減計画の背景には、2013年のSiemensによる原子力発電事業の廃止決定の結果、同部門における雇用供給が過多となったためと考えられる。

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JobsDB、タイの求人状況を俯瞰

タイの求人大手プラットフォーム、JobsDB.comは主に20の産業分野に関する企業と求職者を仲介する。同社は2018年現在、タイ国内のほとんどの企業がより多くの技術系従業員の雇用を希望しているとの統計を発表した。

アンケート対象企業の50%が今後、事業拡大による雇用見通しが増えると予想したのに対し、希望した業種への就職がかなった雇用者は25%に過ぎなかった。特に人気の職種には広告、マーケティング、広報、電気工学事業 エレクトロニクスと機械工学、ITビジネスなどが挙がっている。

タイの人材サービス業界では1月が最も雇用機会が減少する一方で、新就職時期である6月には各企業の求人数は安定している。同国では近年、求職中の人々の技能・就業スキル不足が課題として浮上しており、労働者の能力開発が急がれている。

タイ新卒学生の就職難が顕著に

タイの民間企業が結成した経済団体であるタイ工業連盟 (FTI)によると、2017年度の高等学校卒業後に新社会人となる学生数は219万人となり、大学の卒業生は34万人となっている。また、2018年には182万人の卒業生、2020年における卒業生の数は180万人に上ると推定されている。

労働省によると昨年7~9月期における失業率は天候不良等の影響により1.2%に上昇しており、国内の失業者数は40万2千人に上った。また、17万人の大学卒業生の就職先が未だ見つかっていない現状を受け、労働省は民間企業との協力ネットワークを敷き大学卒業生10万人の就職支援を目指している。

就職難の原因として、製造業およびサービス業におけるロボット技術やAIの導入に伴い人件費が縮小しつつあることが挙げられる。特に、大手主要メーカーだけでなく、中小企業であってもロボット導入の動きが見られ、タイでは今後テクノロジー普及により雇用問題が顕在化するとの懸念が広がっている。

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