【競争が激化】タイの学習塾・予備校業界

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近年、上質な教育への需要が増大し続けており、教育産業では競争が激化しているタイ。

今回は、そんなタイの学習塾・予備校業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

少子化時代に備えるEnconceptの事業とは?

タイでは少子化が社会問題となり、各学習塾の利益水準が落ちている。一方、国内に38の支店を持つ総合学習塾Enconceptはオンライン学習の新たなカリキュラムを導入するなどして少子化時代に備えている。

Enconceptの2016年の収益は2億7000万バーツ、2017年は3億3600万バーツ、2018年は3億2200万バーツとなった。生徒数の縮小に合わせ、個別指導教室をより充実させるなど指導方法も変化させている。

テクノロジーも積極活用し、学生のみが利用できるスケジュール管理アプリ、オンライン授業コンテンツの充実化などを図っている。大学受験方法の変化(TCASの導入など)に学生を備えさせている。

急激な売上増加を達成、OnDemand

2019年3月15日の発表によると、On Demand Education Company Limited社が行うオンライン学習指導、OnDemandへの登録者数が25万人を突破している。オンライン上で学ぶことのできる高校、大学受験カリキュラムが人気を集めている。

On Demand Education Company Limited社は、もともとタイ全国に52の教室を持って学習指導を行っていたが、近年はオンラインでの授業へとカリキュラムをスライドさせ、24時間、好きな授業を受けることができることを売りとしている。

授業は基礎的なものであれば200バーツ(約700円)で受講することができ、2016年の売り上げは3億7000万バーツ、2017年は4億7900万バーツ、2018年は6億1800万バーツと急激な増加を見せた。

少子化の中、利益を伸ばすWE BY THE BRAIN

タイの少子化社会を背景に、教育事業者の新規参入は減少しているといわれているが、WE BY THE BRAINは進学学習塾として収益を伸ばしている。

WE BY THE BRAINは現在タイ全国で53の支部を持ち、高校(タイの場合中高等科4年生)、大学のための受験教育を行っている。登録生徒数は1万8000人となっている。

大学受験のための選考対策として数学、物理、化学、生物などの専門教科の授業も行われている。価格は1コマ300バーツ(約1000円)と設定されており、学生が自由にカリキュラムを選ぶことができる。

低年齢層への学習指導で収益をあげる、DA’VANCE

フランス企業との合弁で設立されたDVP Group Company Limited社はタイ国内で11の教室を運営して学習指導を行っており、特に小学生などの低年齢層への基礎学習の強化を図っている。

タイでは教育省による全国統一学力測定試験O-Net(Ordinary National Education Test)によって児童の学力が測定される。O-NETの結果自体が児童の進路に影響することはないとされているが、児童の学習能力の指標として一般的に用いられている。

DVP Group Company Limitedの運営するDA’VANCEでは、特にタイ語や社会科などO-NETに関係する教科を中心に児童への教育を行い、2018年は9800万バーツの収益を上げた。

2018

KUMON、タイ進出20周年を記念する式典を開催

2018年8月24日の発表によると、公文式を提唱する日系学習塾大手KUMONがタイ進出を果たして20周年を迎え、それを祝う記念式典が行われた。現在タイKUMONは全国71の県に470以上の教室を持ち、約94,000人の生徒が学んでいる。

KUMONは学習塾業界におけるフランチャイズの草分けとして、各教室への指導とマーケティング両方のサポートを提供している。

主に高校生以下の児童を対象に行っているKUMONの学習指導によって、児童の成績が向上したとの例も多く報告されている。タイKUMONは来年度には全国500ヶ所以上の教室を展開し、10万人の生徒の指導を行うことを目標に掲げている。

タイ教育省、官民協働で学校教員への研修を提供

タイ教育省は公立学校の教師に一人当たり10000THB(約3.4万円)の予算を充て、民間による研修プログラムの提供を開始した。2018年7月現在、今回の意思決定によりタイ全国の公立学校の教師数はおよそ50万人に対し、予算額500億THB(約1700億円)が割り当てられる。

プログラムの施行から現在に至るまでおよそ40万人の教員が予算を活用し、民間の学習塾や教育関係企業における研修、セミナー等へ参加している。また、教育方法や学習指導法に関する知見をさらに深め、語学専門学校等で語学スキルや伝達法の改善を目指している。

一方で、教師が研修を自分自身でカスタマイズすることができる仕組みであることから、現場で実際に必要とされているニーズとの兼ね合いについて疑問の声が上がっている。

タイの新入学試験制度TCASが始動

2018年9月、タイ大学審議会(Council of University Presidents of Thailand; CUPT)は、2018年度からの施行が計画されていたタイ大学統一入学制度 (Thai University Central Admission System; TCAS)を正式に開始した。

新制度の下で大学入学資格の取得にあたって多様な選択肢が付与される。TCASは大学入試試験に挑む全ての受験者に対して評価基準の公平を期すことを目指しており、入学資格を得た学生へは入学を希望する1学部のみ入学を確約できるという機会が与えられることになる。

2018年9月現在、タイ国内の54の大学が2018年度よりTCAS導入を予定している。また、入学志望者の能力や適正等の多様化を図ることを目的とし、一般入試以外にもポートフォリオを用いた面接や、各大学が個別に実施する選抜入試等、5つの受験方法が用意されている。

大学教育を管轄する〈高等教育省〉が発足予定

2018年9月6日、タイ政府教育省より独立して大学等の高等教育を担当する新行政主体〈高等教育省〉が2019年初旬に発足する予定であることが明らかにされた。教育省再編の道筋を検討する委員会の会議で、高等教育のための新しい省の立ち上げに関する提案が可決された。

現在の高等教育委員会 (Office of Higher Education Commission; OHEC)を他の関係組織と合併させて新しい省庁として組織する。新高等教育省は、国家戦略である長期ビジョン「Thailand4.0」計画および政府の進める各戦略に対し教育面から支援を行う。

新省は指名された1名の大臣により所管され、関連機関は事務次官事務局の監督下に置かれることになる。また、新省は法律により規制されている大学における自治の監督を担う。一方で高等教育コースを提供している職業訓練校に関しては、引き続き教育省の職業教育委員会事務局の監督下に置かれる。

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