ベトナム政府は、各教育課程における学習カリキュラムの中心に外国語教育を据えており、また、義務教育の卒業条件として一定の英語スキルを要求しているため、現在、語学学校の需要が高まっています。
今回は、そんなベトナムの語学学校業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2020年 ベトナムの語学学校業界
ボンド株式会社、ベトナム・ハノイに「BondLingo」を設立〜語学学校業界事情〜
日本語学習動画プラットフォーム「BondLingo(ボンドリンゴ)」を運営するボンド株式会社はベトナムのハノイ市に子会社「Bond co .,ltd (ベトナム名 : Công ty Trách nhiệm hữu hạn Bond)、及び日本語教育センター「BondLingo」を設立した。
BondLingoは東南アジアを中心とした世界中のユーザーが利用している。特にベトナムでは日本語の需要が大きく、日本での在留外国人数でも2番目となっている背景があり、今後ますますその規模も拡大することから日本語センターの設立に至った。
ボンド株式会社は、世界と日本を繋ぐをミッションに事業を進め、様々なコンテンツを発信してきた。特にアジアにおいては、高いプレゼンスを誇っており、日本への留学希望者や、日本でのVISAの取得方法、日本語学校等の問い合わせが相次いでいる。
出典:https://bond-co.jp/detail.php?id=21
ベトナムでオンラインのIELTSを実施〜語学学校業界事情〜
British CouncilはUniversity Access Center HCMCと協力して、ホーチミン市の1区、ダカオ区のアンミンタワーに新しいコンピューター配信IELTSテストセンターが設立された。
同センターは、受験者の利便性を高めることが狙いだ。センターはホーチミン市の中心部に位置し、最先端の設備が整っている。British Councilが運営する同市内2番目のコンピューター配信式IELTSテストセンターとなる。
コンピューターで提供されるIELTSでは、受験者が柔軟に試験日程を設定でき、結果も従来より早くわかるといったメリットもある。このようなコンピュータによるテスト実施は、将来的に全国的に展開される予定だ。
出典:

One Terrace、日本語クラスをベトナム・ホーチミンで開講〜語学学校業界事情〜
2020年6月15日よりOne Terraceは、ベトナム・ホーチミン市にて日本での就職を目指すベトナム人機械加工・機械設計・電気制御技術者を対象に、日本語力やビジネスマナーを習得し、日本で活躍するための力を養成する教育プログラムをスタートした。
同社は2019年からダナン工科大学内で日本語教育を実施しており、そのプログラムを改善した新しいプログラムを開始して1か月が経過した。一定の成果が出てきている。
受講者からも、「日本語のクラス以外にディスカッションのクラスや日本で働いたエンジニアの先輩による日本での働き方の講義もありとても面白い」「コミュニケーションに自信がついた」と好評だ。
出典:https://oneterrace.jp/2020/07/14/new-japanese-education/
ベトナム英語教育のトップブランド、ILA〜語学学校業界事情〜
20年前ベトナムは世界に門戸を開いた。それにより海外と人の行き来が生まれ、意思の疎通や意見交換の必要性が生じ、英語に対する大きな需要も拡大していった。
当時はベトナム人教師による少人数のクラスが主流であったが、ILAはベトナムで100%ネイティブ教師陣による授業を導入し、好評を博していた。ILAは急速に発展し、ベトナムにおける英語教育のトップブランドになった。
設立当初から、ILAは常に国際標準の教育システムへの投資に主眼を置いてきた。80人を超える経験豊富な外国人を含むディレクターとマネージャーのチームにより、ILAは21世紀の教育動向に関する主要な教育コンテンツの研究と発展に力を入れている。
出典:https://ila.edu.vn/news/ila-and-the-story-of-education-with-heart
British Council、IELTSに対する賞で英語力牽引、ベトナムの学生も受賞〜語学学校業界事情〜
British Councilは、教育、文化における機会を提供する英国の国際組織として、IELTS Prizeの東アジアの受賞者を発表した。
東アジア全域から選ばれた29人の才能ある学生が、学びにおける夢を実現するのをサポートするために、総額約60億ドンの賞金を受け取る。同受賞者は、賞金を使って、医学、生命科学、経済学や金融といった分野を学ぶ。
同賞は今年で9年目で、これまでに東アジアの270人以上の学生を支援してきた。また、彼らが高等教育における夢を追いかけるのを支援してきた。今年の受賞者には3人の優秀なベトナムの学生も含まれている。
2019年 ベトナムの語学学校業界
グローバル化に伴う高等教育について議論、ベトナム政府の取り組みとは?〜語学学校業界事情〜
ベルリンで2019年5月13日から15日にかけてBritish Councilの年次フラッグシップカンファレンスが開催され、85カ国から国際教育の指導者が集まり、高等教育の将来について議論した。
高等教育の今後の役割としては、グローバルナレッジプロデューサー、ハイレベルのスキル開発、グローバル社会におけるソリューション提供、リーダーとパートナー等である。
ベトナム政府は、ベトナムの大学の質を向上させるための人材とリソースへの投資に取り組んでいる。同イベントへ参加したベトナムの代表者にとっては、諸外国から国際化について学ぶ良い機会となった。
ベトナムで語学学校業界大手のOuter Space Language School、サマースクールを開催
2019年7月17日の発表によると、Outer Space Language Schoolはサマースクールを開催した。同校ではネイティブ講師も参加し、生徒はプログラムにおいて英語での交流を通じてより実践的な語学力を磨いた。
主なプログラムは屋外で行われるゲームで、ゲーム内には英語のスペリングや語彙、リスニングを組み込んだものが用いられる。複数のチームで勝ち負けを競い、ゲームに参加しながら英語力を鍛えることができる仕組みだ。
活気溢れるアクティビティ後の食事でも、食事に関する英語を学び続けたりと、参加者達は終日に渡り英語力の向上に努めた。

語学学校業界大手のBritish Council、ベトナム・Hue省の政策対話をサポート
2019年2月28日、British Councilが支援する廃棄物管理ソリューションに関する政策対話がフエ省で開催された。廃棄物のない世界のために、創造性を育成する革新的なプロジェクトの初年度を締めくくった。
このイベントは、国内および国際的な利害関係者、地域およびコミュニティのリーダーが、ベトナムと英国の廃棄物管理について議論し、学校レベルで効果的な解決策を見つける機会となった。
同プロジェクトを通じて、関係者の教師と生徒は廃棄物管理に関する知識とスキルを身につけ、持続可能な発展に向けてコミュニティに意味のある変化をもたらすことが期待されている。
ベトナムの教育4.0、教師と生徒のメリットとは?〜語学学校業界事情〜
教育4.0は、教育方法、管理スタッフ、および教育機関の管理者の創造性を高めることに加えて、学生の学力を大幅に向上させるのにも役立つとされている。
教育4.0とは、学習、教育、管理において最新技術を活用したツールとリソースを最大限に活用することにより、従来のフレームワークと方法論を超えた教育方法である。
また、学習者である生徒にはインターネットを通じたプログラムの提供などの利点をもたらすと同時に、管理者にとってもビジネスや学校管理を効率化するなどのメリットを期待されている。
2018年 ベトナムの語学学校業界
ベトナムで英国高等教育共同フォーラム開催〜語学学校業界事情〜
2018年10月30日、British Councilとベトナム教育訓練省は、 開催テーマ「国際化する高等教育におけるグローバルランドスケープ-量より質に重点を」の元、2機関共同で第二回ベトナム英国高等教育フォーラムを開催した。
ベトナムでは決議29-NQ/TWに基づき、教育分野における国際協働および発展を目指したプラットフォームが創設されている。高等教育の国際化 (Internationalising Higher Education; IHE)は自国人材の質を高め、その結果として国際経済における競争力を強化するという重要な役割を果たす。
ベトナムは教育の国際化について非常にオープンな国の一つとして位置づけられる。英国のような高度な教育制度国からその経験を学び取ることで、自国における国際教育の普及を促進していきたい考えだ。
ベトナムで語学学校業界大手のILA、次世代の教育システム導入へ
多様なプロジェクトに取り組みながら学習するスタイルは、先進国では以前より行われてきた学習方法である。教師の指導のもと、生徒は決められたトピックやプロジェクトに取り組み、自主的に書籍やその他の情報源から知識を身につけていく。
ベトナムにおいて上記のようなアクティブ・ラーニング方式は大学などの高等教育機関での導入ケースがほとんどだったが、小学校、中学校、高校や語学学校などにおいて、より低い年齢層の間においても利用者が増加しつつある。
ILA English Language Centerで英語を学ぶ10歳の生徒もこの方式での学習を行なっている。図書館やインターネットで情報を調べ、英語にまとめてプレゼンを行う。自分で情報収集から発表までを行うことで、知識を素早く身につけるだけでなく、英語での発表に自信を持てる様になっているという。

ベトナムで語学学校業界牽引のOuter Space Language School、課外事業を実施
2018年8月25日、 Outer Space Language Schoolは大規模な課外活動を実施し600名以上の生徒やその家族や友人が参加した。参加者は5つのグループに分けられ、英語を使ったゲームに取り組んだ。
今回の課外活動では普段の授業で学習して身につけた知識を、ゲームを通じて実際に使ってみることで学習効果を高める狙いがある。
ゲームは英単語が書かれたカップを重ねてピラミッドを作ったりするものや、簡易な障害物競走など、課外活動の特徴を活かして身体を動かしながら行うものが多かったが、その中でも英語の単語やフレーズを必要とするような要素が多く組み込まれており、参加者は楽しみながら英語を学習することができた。
ベトナムで語学学校業界大手のPopodoo、Spelling Beeコンテスト実施
2018年9月9日、PopodooはSpelling Beeコンテストを実施した。コンテストには約3000名以上の学習者が全国120のPopodoo English CenterやPopodoo Smart Englishから集まった。
PopodooのSpelling Beeコンテストは米国で実施されているSpelling Beeコンテストを元にしたもので、ベトナムでは2012年からPopodooによって開催されている。
内容は米国で実施されているコンテストをベースとしつつも、ベトナムの英語学習者のレベルや年齢に合わせてアレンジすることで、参加者にとってより魅力的なものに仕上げられている。同コンテストはPopodooの英語学習者にとって年に一度の大イベントとなってる。
まとめ:ベトナムの語学学校業界
政府による外国語教育推進政策や、国民の可処分所得の増大に伴い、今後も語学学校業界の需要は広がっていくと予想されています。このような環境の中で、語学学校業界は、今後も多くのビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。