【政府が生涯学習を推進!】シンガポールの資格・社会人教育業界

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魅力ある人材を輩出し続けるため、シンガポール政府は助成金制度を設けるなど、生涯学習の促進を行っています。

今回は、そんなシンガポールの資格・社会人教育業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2019

国民のデジタルスキル向上に期待!NTUCの提携

2019年9月16日の発表によると、シンガポール労働者向けにさまざまな教育コースを提供しているNTUC LearningHub(NTUC LHUB)およびSkills Future Singapore(SSG)は、NTUC LHUBが提供するSkillsFuture for Digital Workplace(SFDW)プログラムにおいて、グローバルテクノロジーを牽引しているAvast、LinkedIn、Shopeeと提携する。

SFDWはSSGによって促進されているイニシアチブである。技術変革に対応する基本的なデジタル技術や、職場環境の変化に備える心構えなどを提供している。

今回の提携によってカリキュラムの内容がさらに強化され、国民がデジタル技術に適応し、将来に渡って労働者が雇用されるようにスキルアップを図ることが期待されている。

ポリテクニック初!AI関連ディプロマとは?

2019年10月18日の発表によると、Singapore Polytechnic(SP)は、ポリテクニックの間では今までにないDiploma in Applied AI & Analytics(DAAA)のコースを設立した。

DAAAコースでは、人工知能(AI)、機械学習、アルゴリズム、統計、データの可視化、エンジニアリング、ソフトウェア開発などの授業を組み合わせて、最新のテクノロジー関連のスキルを身に付けさせる。SPは2020年4月から80人のDAAA学生を受け入れる予定である。

DAAAコースの卒業生は、データアナリスト、AIエンジニアやアプリケーション開発者など、幅広い人材となる。一方、海外および国内の大学への進学要件も満たしたディプロマであるため、高等教育機関への進学へも視野に入れることが可能である。

金融サービス業における必須スキルとは?

2019年9月27日、金融業界における非営利業界団体、Institute of Banking and Finance Singapore(IBF)は、金融業界での今後のキャリア形成に必要な進路やスキルを示した枠組みを発表した。このフレームワーク(枠組)はIBF、シンガポール金融庁(MAS)、SkillsFuture Singapore(SSG)、Workforce Singapore(WSG)が共同で開発したものである。

新しいスキルフレームワークの下で必要なスキルを習得した金融の専門家は、IBF認定資格を通じて認定される。これらの専門家はIBFの考えを理解しており、コンプライアンス、コマーシャルバンキング、コーポレートバンキング、財務計画、プライベートバンキングなどの分野で10,000人近くがすでにIBF認定を受けている。

金融業界ではこれらの認定制度を必須の資格とするように業界と議論を始めている。

企業研修を担当する人材育成プログラム設立

Skills Framework for Training and Adult Education (SFw TAE)に沿った形で、さまざまな社会人向けプログラムを提供しているInstitute for Adult Learning(IAL)は、 2019年1月7日、新たに指導者を養成するコースを設立したと発表した。

このコースでは、既存の教育プログラムのファシリテーターや政府認定コースの評定者を育成するだけでなく、新たに研修実施者を指導できる人材を養成する内容も含まれている。これにより、業界再編に対応する企業や社員のニーズを理解して教育することが可能となる。

Skills Framework(SFw)とは、政府主体で生涯学習をサポートする組織のSkillsFutureが主体となって取り組んでいるイニシアチブのことで、スキル取得を推進したり業界再編に対応する教育などを主導している。

2018

受刑者へポリテクニックの教育機会を提供

2018年11月20日の発表によると、刑務所の収容者がポリテクニックのディプロマを受講できる機会が提供されることとなった。Ngee Ann Polytechnic (NP)と刑務所との共同で設立されたビジネス実践コースでは、新興産業であるロジステック産業への就業を目指した学習ができる。

NPはすでにDiploma in Business Practiceへ登録した受刑者に対し、国際サプライチェーンマネジメントの講義を開始している。これまでは受刑者が受けることができる授業は一般科目などに限定されていたが、今後は大学教育など、さらに高等教育を受ける機会が開かれることになる。

タナ・メラ刑務所の副局長Goh氏は「このプログラムは高等教育の一環として提供されるものであり、NPとの連携により単位を認定することで受刑者が利益を得られる仕組みである」と述べている。

IAL、SSGからSUSSへ再編の予定

社会人教育を担う国家政策「SkillsFuture (SSG)」の登録機関The Institute for Adult Learning (IAL)は、2019年4月1日よりシンガポール社会科学大学 (SUSS)に再編される。

IALは2008年に設立され、専門教育と専門職の訓練、労働力開発と生涯学習の研究、そして生涯教育の革新的な実践を推進することを目的に運営されてきた。一方、SUSSは2017年に設立され、応用学習、社会科学、生涯学習の3つの分野に重点が置かれており、現在、約70のフルタイムおよびパートタイムの学位プログラムが実施されている。

双方のノウハウと経験をもとに生涯学習の機会を幅広く提供できるとして、IALのSUSSへの再編に関して高い相乗効果が期待されている。SUSSは、IALによる研究成果の活用など、IALの研究ネットワークと機能を活用することができる。またIALはSUSSの学生数や学習習慣などのデータを共有することが可能となる。

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KLI、IBMと協力し高度IT技術者を養成

企業研修および金融リテラシー教育企業であるKaplan Learning Institute (KLI)と大手メーカーIBMは、IBM Skills Academy @ Kaplanを設立した。このコラボレーションを通じてKLIはIBMの世界最高レベルの研修を採用することを目的としており、高度なデジタル技術を備えた人材の養成をねらう。

IBM Skills Academy @ Kaplanは、情報通信メディア開発庁 (Infocomm Media Development Authority of Singapore; IMDA)と雇用適正協会 (Employment and Employability Institute; e2i)のサポートを受けて、就業前の学生に対して業界のニーズにあった人材に養成できるようトレーニングを行う。質の高い研修プログラムを提供するIBMと豊富な教育人材を擁するKLIが協働することで、情報通信技術(ICT)などの需要が高い分野での高度なスキルを身につけた人材の教育を行うことが可能となる。

e2iは「第4次産業革命と呼ばれる時代へ突入し、シンガポールではますますデジタル革新の重要性が再確認されている。必要とされるスキルを身につけた、時代を牽引する技術者が育つことを願う」と述べている。

Globis、シンガポールキャンパスを正式に開校

2018年10月、グロービス経営大学院大学 (Globis)はアジアのハブとなるシンガポールキャンパスを正式に開校した。Globisの日本国外キャンパスはシンガポールが初めてである。

設立後の初期段階においては、プレMBAプログラムを英語で提供する予定。

GlobisのプレMBAプログラムは、クリティカル・シンキングや分析スキル、マーケティングと戦略、組織の行動、人事管理など、コアビジネスに関するテーマを扱うコースを12週間にわたって提供する。シンガポールのキャンパス内で提供されるプレMBAコースに加えてe-Learningも可能であり、プレMBAからMBAへのコース変更を希望する際の単位互換も可能だ。シンガポールだけでなく、日本人でMBAの取得を志望する人や外国人にも開かれたコースとなっている。

まとめ

シンガポールでは、政府主導で充実した社会人向け教育・研修の環境整備がなされています。このような環境の中で、資格・社会人教育業界は今後も多くのビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか?

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