タイ国⺠一人当たりに対するナースの数は増加傾向にあります。しかしASEAN地域で見るとまだまだ少ないと言え、高齢化が進む中でナースの確保が課題となってくると考えられます。
今回は、そんなタイの介護業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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目次
タイで高齢者デイケア施設の開設〜介護業界事情〜
Institute of Geriatric Medicine高齢者医学研究所によると、タイは2025年までの8年間で全人口比20%の高齢者を抱えることが予想されている。タイでは迫り来る高齢化社会に対応するため、日本をモデルとした政府、民間サービスの準備開始し、高齢者を完全にサポートする。
その一環として高齢者のためのデイサービスを開設し、家族が働く間、昼間の高齢者をケアする場所として機能させる。一人暮らしの高齢者の世話も行い、事故の危険性や高齢者のうつ病を減らす狙い。
高齢化社会へのタイ政府の対応〜介護業界事情〜
タイの高齢化社会現象への危機は他の国より大きいとされているが、タイのプラユット首相をはじめ、財務省、労働省、社会開発省などの関係省庁が今後の方針を話し合った。
高齢化社会の進行は予想よりもはるかに早く進んでおり、現在の出生率(1%以下)のままでは今後10年で60歳以上の人口比は30%を超えると予想されている。更にタイには1000万人以上に及ぶ貧困層がいるとされ(全人口は6600万人)、高齢者のケアが行き届かないのではとの懸念されている。
今後、政府レベルで高齢者へのサービス、家族支援、シルバー雇用の促進、災害時高齢者援助などを検討している。税金の状況に関して、タイには1030万人の所得報告者しかおらず実質納税者は400万人となっている。限られた税金の使用法を政府レベルで検討する。

タイにも進出!要介護高齢者に関する医療とは?〜介護業界事情〜
国家保健事務局(สปสช.)は高齢者介護医療のための医療サービスネットワーク 「60 Crescent Health Care Center」を2018年に設立する。
まずは首都バンコクにて創業し、順次地方にも展開する予定である。
国家保健事務局は特に高齢者の健康増進と疾病予防を目的とした事業のため4億バーツの予算配分を申請、承認された。
タイの公的介護教育機関〜介護業界事情〜
2018年1月2日の発表によると、北部の高齢者ケアセンターが介護の問題に直面していることを明らかにした。この点に関して介護従事者の実数が少ないことと、介護従事者のサービスの質という二重の問題があると指摘している。
タイでは教育省のもとにある職業教育機関で介護に関する教育を受けることができる。18歳以上が420時間以上のカリキュラムを受けることで卒業できる。
タイの気候的優位などを考えて多くの高齢者が外国より移住し過ごしているが、このような状況も見てタイの北部ピサヌロークでは介護学習に日本語教育、英語教育の組み合わせを始めた。
まとめ:タイの介護業界
タイでは、日本の介護保険制度に相当するような高齢者のための福祉制度は未だ整備されておらず、国が実施しているものは、社会福祉開発センターのみとなっています。高齢化が進む中、同国の介護サービス業界は今後、多くのビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか。