【大型小売店にシフト】シンガポールのスーパー・コンビニ業界

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大型小売店の長期的な市場占有率増加を背景に、コンビニは売上・店舗数ともに近年頭打ちになっています。

今回は、そんなシンガポールのスーパー・コンビニ業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2020

Honestbeeが考える、リテール企業の今後の在り方

2019年6月13日の発表によると、Honestbeeで企業戦略を担当するVice PresidentのVarian Lim氏がSME Centre Conference(中小企業センターのカンファレンス)に招聘され、政府関係者とデジタルトランスフォーメーションについてパネルディスカッションを行った。

Lim氏は「リテール企業は、消費者の企業への期待が変化したことに適応しないといけない。 もはや時代はオフライン対オンラインではなく、オフラインとオンラインの双方を並行して取り組む必要がある。消費者はオンラインで購入する時の豊富な品揃え、選択肢や利便性を求めながらも既存のネットやアプリでは追いつかない、快適な消費行動を望んでいる。これらには人的対応も必要となるし、消費者の五感を刺激するような場を提供しなければならない。」と強調。

オンラインプラットフォームの他、実店舗Habitatを持つHonestbeeのミッションは消費者により良い食体験をもたらすことであるが、このデジタルトランスフォーメーション戦略は新世代の消費者へのアプローチの一環である。

消費者の複雑なニーズに対応、Fair Price Group

2019年10月22日の発表によると、シンガポール最大の労働組合、NTUCが運営する食品リテールのNTUC FairPrice、 NTUC FoodfareとKopitiamは今後、新組織Fair Price Groupとして事業を展開していく。

今後は知名度が非常に高い国内大手のスーパーマーケットチェーンFair Priceグループであることを強調する。3社の競争力を高め、複雑化したニーズと高い要求水準をもつ国内消費者の多様な食へのニーズに応えていく。

3社合計の店舗数は570店舗となり、店舗形態はスーパーマーケット、ホーカーセンター、フードコート、コーヒーショップ、ドラッグストア、コンビニと多岐にわたる。

Dairy Farm Singapore (DFSG) 、決済端末を強化

2019年3月31日の発表によると、傘下にスーパーマーケットのCold Storage(620店)とGiant、ドラッグストアGuardian、セブンイレブンを持つ、Dairy Farm Singapore (DFSG)Groupは、決済のスピードアップと多様な決済のニーズに応えるため、新たに1,800機決済端末を傘下企業に納入した。

これにより、シンガポール国内最大のリテール企業であるDFSGは、20を超える支払い方法の選択が可能になった。

NETS、QRコード、モバイル支払い、クレジットカードやデビットカードなどの支払いが1つの端末に統合され、その1機のみであらゆる支払い方法に対応可能だ。

明治屋Great World City店が開店

明治屋シンガポール有限公司は2019年6月27日にシンガポール2号店となる、明治屋シンガポール・グレートワールドシティー店をオープン。同社は16年前の2003年にシンガポールに初出店し、リヤンコートに1号店をオープンしている。

明治屋グレートワールドシティ店は、明治屋が日本から直輸入した商品を中心に日本の本場の食品にこだわって販売している。日本の青果、精肉、鮮魚、すし、デリカテッセン、日本酒や酒のテイスティングのスペースも用意し、日本の食に特化した本物の日本式スーパーマーケットを提供。

また、「北海道どさんこプラザ」イートインスペースとして「北海道フードプラザ」を店舗向かい側にオープン。北海道から直送される北海道本場のスイーツやソフトクリーム、加工品を販売するほか、イートインスペース(フードプラザ)ではシンガポール初出店の西山製麺運営の本格的北海道ラーメン店の他、北海道惣菜テイクアウェイ店も入店。

2019

DairyFarmグループ、シンガポールでの収益低下

スーパーマーケットなど小売事業を展開するDairy Farm International Holdingsの2017年の業績は期待はずれのものであった。事業成績低迷の原因としては主にスーパーマーケットや大型スーパーマーケットでの不振が挙げられる。2017年度全期における純利益は、前年同期の4億6,900万米ドル(USD)から4億4,050万USD(5億3030万シンガポールドル)まで落ち込んでいる。

シンガポール国内においては、独立系ディスカウントストアが台頭し、さらにe-commerceの躍進が大きく影響している。DairyFarmが展開するCold Strageはマレーシアおよびシンガポールにて複数店舗が閉鎖されており、またGiantについてもシンガポールを含む東南アジアにて閉鎖されている。

DairyFarmは、「多くの市場において、新たな競合の登場や消費者の嗜好の変化に対する迅速な対応が不十分だ。今後は顧客の購買意欲を改善し、価格競争力を高める必要がある」とコメントしている。

DonDonDonki、3店目オープン

Don Don Donkiの3店舗目のCity Square Mallでは主にローカル顧客をターゲットにして日本で製造された商品や日本食を紹介するとともに〈ジャパン・ブランド〉に馴染みのない新規顧客の取り込みを目的としている。

Don Don Donkiは2017年12月に1号店をOrchard Centralにオープンしたことを皮切りに、2018年6月には2号店を展開している。シンガポール国内においても低価格設定を視野に入れ、日本人顧客だけでなくシンガポールに在住する地元客や外国人をターゲットとしている。Don Don Donkiは2019年には5店舗、2020年までには合計で10店舗のオープンを計画している。

Don Don Donkiは日本ではドン・キホーテという店の名前で全国に展開しているが、シンガポールにおいては同名のスペイン料理のレストランが存在するためにDon Don Donkiという名前にしている。

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国内初の自動・キャッシュレススーパーとは!?

シンガポールに拠点を置くスタートアップ企業Honestbeeは新しいタイプのスーパーマーケットを運営する。なんと、現金を使っての決済ができず、決済のためのレジも存在しないスーパーマーケットである。店内には顧客がスマートフォン上のアプリとロボットを使って支払う完全自動化されたチェックアウトシステムが導入されている。

店舗における会計は顧客が食料品のカートを自動化されたシステムに入れると、そこで商品が拾い上げられ、スキャンされた後、リサイクル可能な袋に詰め込まれるというシステム。このプロセスが完了するまでは約5分ほど。

2015年に設立されたHonestbeeは食料品配達サービスとして開始され、後に洗濯物と食物配達サービスを展開した。今回、リアル店舗市場への参入を決定したのは、オンライン小売は世界の小売売上高の10%に満たないとの理由からだという。

FairPrice、パイオニア世代のスキームを延長

国内小売大手のNTUC FairPrice(FairPrice)は 2018年12月27日、パイオニア世代(開拓者世代、PG)を対象とした割引制度をさらに6ヶ月間、2019年6月30日まで延長すると発表した。この制度の延長により200万ドル以上の費用がかかると推定されている。

PG割引制度は2014年に導入されて以来、対象となる会員に対し1,600万シンガポールドル(SGD)以上の割引を行ってきた。2018年だけでもFairPriceで買い物をしたPGメンバーは、このスキームを通じて445万ドル以上を節約したことになる。

FairPriceは「我々はシンガポールに先駆的な貢献を続けてきたシンガポール人を尊重するために、国内イニシアチブを取った最初の小売業者の1つであり今後も彼らへの還元をしていきたい」とコメントしている。

2018

ドン・キホーテ開店、大きな反響

日本のドン・キホーテグループは、2017年12月1日に海外事業持ち株会社を通じて『DON DON DONKI(ドンドンドンキ)』をシンガポール最大のショッピングエリアであるオーチャードにオープンした。北海道マルシェとコラボも行ない、在星日本人のみならずシンガポール人の間でも大きな反響を呼んでいる。

ドン・キホーテグループは2006年にTHE DAI’EI(USA), INCをハワイで買収。2013年7月に海外事業本部としてPPIHDをシンガポールに設立し、米国カリフォルニア州のスーパーを買収するなど海外展開に力を入れてきた。

東南アジア第1号となる今回のシンガポール進出は、これまで国内外で培った業態開発や店舗づくりのノウハウを集結した。生鮮食品、加工食品、家庭雑貨品、日用消耗品、化粧品、バラエティグッズなど幅広いラインナップで 日本ブランドの製品を揃えており、2018年夏には2号店のオープンも予定している。

小売最大手FairPrice、Grab提携

シンガポール小売最大手のNTUC Fairprice Co-operative Ltdは2018年1 月、タクシー配車アプリ会社のGrabとサービス提携を発表した。

近年、Grabはアジアでタクシー配車アプリのみならず、モバイルペイメ ントのプラットフォーム開発など幅広いビジネス展開に注力する新興企業であり、NTUCとのタイアップによる相乗効果を期待している。

連携分野は、双方のサービスを使用する事による乗車料金の割引や生活必需品サービスの提供である。双方の代表は、この連携が顧客の生活をさらに豊かにする事を望んでいると述べている。

デパート経営への逆風に立ち向かう伊勢丹の戦略

伊勢丹は1972年以来、シンガポールで長く人気を保っている。シンガポール最大のショッピング通りであるオーチャードの店舗を旗艦店に、国内に5店舗が存在する。

一方で、インターネットショッピング、郊外の大型ショッピングセンター、そして現地スーパーのネット販売対応など、旧来の小売・店頭販売への逆風は強く、また近年は異業態・海外企業の競合参入のあおりを受け、伊勢丹の売上は減少している。

同社は2016年に旗艦店の大規模改装に着手し、顧客が欲しいと思える魅力的な商品の品揃えに注力。他の店舗はリース終了と共に投資物件に切り替えることで物件の賃貸収入という別の角度から売上を確保。また、政府主導で都市開発が進む地域の中心に新店舗を構える戦略も採っている。

シンガポール初となる無人コンビニがオープン

シンガポール小売り最大手のNTUCグループ傘下で、約150店舗のコンビニエンスストアを経営しているCheersは2017年7月、国内初となる無人のキャッシュレスコンビニを南洋工科専門学校(Nanyang Polytechinic)のキャンパス内にオープンした。

この試みには、ビジネスマネジメントスクールの生徒の学びの場としての役割もある。顧客がスムーズかつ簡単に商品購入ができる最先端の小売技術を導入し、ビジネスのオペレーションと生産性を最適化する方法を学ぶケーススタディとなる。

同社は顧客の利便性向上のための新技術やサービス導入を常に検討しており、この無人キャッシュレスコンビニがシンガポール小売業界でのセルフチェックアウト文化を育むことになれば、とコメントしている。

まとめ

現在、大型小売店が市場を占有していますが、今後はネットスーパーも急激に成長する潜在力を大いに秘めていると期待されています。今後はネットスーパーやテクノロジーを使った小売店に注目することで新しいビジネスチャンスを見つけられるのではないでしょうか?

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