【最先端の空輸技術】台湾の空運業界

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昨年、中華航空が台湾では初となる医薬品低温流通体系の国際認証を取得するなど、空輸技術は世界でもトップクラスであり品質管理が重要となる高価格貨物の運送などが期待されます。

今回は、そんな台湾の空運業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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2021年 台湾の空運(運輸・物流)業界

台湾のエバー航空、電子健康パスポートを試験導入〜空運業界動向〜

台湾国内最大手の航空会社エバー航空は、2021年7月8日に電子健康パスポートのプラットフォームである「旅客健康声明電子化システム」を発表した。

AOKpassプラットフォームと医療パートナーのMedAireと協力し、台北-ロサンゼルスと台北-サンフランシスコのルートでの電子健康パスポートを試験的に導入していく。これらの対策は、旅客のさまざまな疫病検査を簡素化し、不必要な接触を減らすことを目的としている。

このシステムにより、乗客は出発の48時間から1時間前にエバー航空の公式ウェブサイトまたはアプリで簡単にチェックインができる。空港のチェックインカウンターで紙に記入する手間を省き、接触を減らすことができるため、時間の節約になる。

出典:https://www.evaair.com/zh-tw/about-eva-air/news/news-releases/2021-07-08-online-health-declaration.html

スターラックス航空、台湾で新ルートを開通〜空運業界動向〜

2021年7月8日、スターラックス航空はマニラと台北間の初飛行を正式に開始した。現在の貨物便需要の水準に基づいてルートを開通し、週に2便を運航する。

今回の新規ルートの開通により、STARLUXは台北で乗り換える多数の乗客にサービスを提供することができる。

スターラックスは、新型コロナウイルスによる状況の変化に対応して、フライトスケジュールを継続的に調整している。航空会社は、人気の休暇スポットではなく、重要なビジネス目的地へのルートを開くことを選択している。現在、桃園からマカオ、ペナン、バンコク、大阪、東京、クアラルンプール、ホーチミン市へのルートを運行している。

出典:https://www.starlux-airlines.com/en-US/News/f2592fd3-49d5-43cd-89aa-512288d395b4

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台湾のマンダリン航空、二酸化炭素排出量削減へ〜空運業界動向〜

マンダリン航空は、2020年12月に航空業界初の「カーボン削減ラベル証書」を授与された。同社は二酸化炭素排出量削減に取り組んでおり、環境保護への取り組みが認められている。

同社はISO14067カーボンフットプリント認証を取得後、二酸化炭素排出量削減への取り組みを積極的に実施し続けている。2017年末には、ATR72-600の新しい省エネ旅客機を次々と導入し、2020年末までにATR新機体を9体完成させた。

同社は、フライト管理と空港の作業効率の向上などの多元化管理方法を通じて、省エネと二酸化炭素排出量削減の目標を達成して、再び航空業界をリードしていくとのこと。

出典:https://www.mandarin-airlines.com/Content/%E8%8F%AF%E4%BF%A1%E8%88%AA%E7%A9%BA%E7%8D%B2%E7%92%B0%E4%BF%9D%E7%BD%B2%E9%A0%92%E7%99%BC%E9%A6%96%E5%BC%B5%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A5%AD%E3%80%8C%E6%B8%9B%E7%A2%B3%E6%A8%99%E7%B1%A4%E8%AD%89%E6%9B%B8%E3%80%8D-2021030005-52

台湾のタイガーエア、新機体のA320neoを導入〜空運業界動向〜

台湾の格安航空会社タイガーエアは、2021年4月8日に国内第1機目となるA320neo旅客機を迎えた。広々とした単通路キャビンを提供し、乗客の快適性を向上させる。

今回の機体には、新しいエンジンとシャークウィングが装備されており、燃料を最大18%節約し、騒音を50%削減できる。地球環境に優しく、タイガーエア台湾の環境保護への取り組みを表している。

タイガーエア台湾の会長であるチェン・ハニング氏は、「A320neoの導入は、タイガーエア台湾の次の新しいマイルストーンへの参入を象徴する。今後もA320neoを追加して今までとは異なる旅客体験を提供していく」と述べた。

出典:https://www.tigerairtw.com/zh-tw/about-tigerair/news/2021A320neo

香港エクスプレスが台湾で台北・高雄線を正式開通〜空運業界動向〜

香港で唯一の格安航空会社であるHKExpressは、香港から台北と高雄への2つの新しいルートを正式に開通すると発表した。

HKExpressの最高経営責任者であるWuJiewen氏は、「乗客に手頃な運賃と便利な旅行オプションを提供するための新しい方向性を見つけることに取り組んでいる。開通する2つの新しいルートは、この目標に向けた1つのステップである。現在のコロナウイルスの流行が続いても、より便利で手頃な体験を提供するという約束を果たすことに支障はない」と述べた。

香港エクスプレスは先に香港ー台中間の直行便を提供しており、今回台北と高雄への2つの新しいルートを追加した。今後は3つの主要都市間を簡単に移動できるようになる。

出典:https://www.hkexpress.com/zh-tw/news/hk-express-announces-services-to-taipei-and-kaohsiung/

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2020年 台湾の空運(運輸・物流)業界

ICAOへの参加を訴え、台湾の能力と意欲アピール〜空運業界動向〜

2019年9月19日、外交部は国際民間航空機関(ICAO)への参加促進と政府の取り組みを発表した。2019年第40回総会がカナダのモントリオールで開催されたが、招待状が届いてないことに対して、政治的干渉を排除し、できるだけ早く民間航空問題に積極的に貢献してきた台湾を受け入れてもらう方法を模索する必要があると発表。

交通部の副大臣は「台湾はICAOに参加する必要性と正当性を持っており、政治を巻き込むべきではない」と述べている。

ICAOへの台湾の参加を呼びかける文書を世界中の主要メディアに提出しており、アメリカ、カナダ、オーストラリアを含む20カ国以上で主流メディアにより発行されている。

出典:https://www.mofa.gov.tw/News_Content_M_2.aspx?n=8742DCE7A2A28761&sms=491D0E5BF5F4BC36&s=21427B075BF94274

ファーイースタン航空の事業停止、台湾観光局対応〜空運業界動向〜

2019年12月12日の発表によると、遠東航空(ファーイースタン航空)の運転停止を受け、観光局と旅行産業協会は、ツアーに参加した乗客のキャンセルと払い戻しについて合意した。

遠東航空(ファーイースト航空)は資金繰りの悪化を理由に急遽営業を中止し、従業員に対しても解雇を通達していた。また、営業停止により乗客3,251人に影響が出たと発表している。

観光局と旅行産業協会は影響を受けた乗客3,251人に対して、何らかの処置をとることを発表した。まず出発前の乗客について、一部手数料を除き、航空券の金額を返金。ただし自己申請が必要。出発後、旅行中のフライトキャンセルについては、新たなフライトチケットの金額差額を保証。旅行代理店と消費者で問題が解決できない場合は観光局が対応するとのこと。

出典:https://www.motc.gov.tw/ch/home.jsp?id=14&parentpath=0%2C2&mcustomize=news_view.jsp&dataserno=201912120003&aplistdn=ou=data,ou=news,ou=chinese,ou=ap_root,o=motc,c=tw&toolsflag=Y&imgfolder=img%2Fstandard

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台湾初!医薬品低温流通体系の国際認証を取得〜空運業界動向〜

2019年4月23日の発表によると、中華航空は台湾で初めて国際航空運送協会による医薬品低温流通体系の国際認証を取得した。世界でこの認証を取得している、わずか17社の一員となった。中華航空は空輸において厳格な基準を設けており、緻密な温度管理が必要な薬品分野においてそのレベルは既に国際基準に達している。

医薬品の安定した運輸の為、国際航空運送協会は独立した医薬運輸認証センターを設立。各航空会社は厳格な管理の元、各医薬品の運送を行い、運送期間や環境の変化による医薬品への影響を最小限に抑えている。

中華航空は世界10本の指に入る大型運輸航空会社であり、薬品の低温流通においても長年の経験がある。2018年からCEIV認証を導入、2019年度には国際標準を通過。今後は高価格帯貨物輸送分野の著しい成長が見込まれる。

出典:https://calec.china-airlines.com/csr/news20190423.html

台湾キャセイパシフィック、香港での競争力強化へ〜空運業界動向〜

キャセイパシフィック航空グループは2020年4月1日より航空貨物駅の輸出貨物処理費用の優待制度を推し進める。香港国際空港の航空貨物の中継地としての競争力を更に強化する狙い。

本グループ傘下には4つの航空会社がある。これら航空会社の各顧客に対する一般及び特殊貨物処理費用は香港空港管理局が負担をする。本優待により0.3HKD/KG程費用を抑えることができ、全体で約18~20%程の費用の減少が可能となる。

キャセイパシフィック航空は今回の優待制度を設けることで香港国際空港の競争力強化を図る。今後香港空港のアジア及び全世界最大規模・高効率な多様貨物の輸送中継地としての発展が期待される。

出典:https://reurl.cc/QpA000

台湾交通部統計、各ナショナルエアラインの旅客・貨物輸送市場占有率は?〜空運業界動向〜

交通部民用航空局統計によると、2019年1月~11月の国際線及び台湾-中国間の旅客数及び貨物輸送数は共に中華航空がシェアトップ。

特に貨物輸送においてはシェア2位(38%)のエバー航空を大きく引き離し、シェア60%、輸送貨物量767,924.992トンとなった。

出典:https://reurl.cc/XXMovM

まとめ:台湾の空運業界

台湾では外国旅行客数が年々増加している中、コロナウイルスの影響で各航空会社は先行きが不透明な状態です。貨物に関しては中華航空とエヴァ航空の2社でほとんどのシェアを占めており、今後もこの構図は続きそうです。

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