昨年は国主催の食品に関する大きなイベントが催され、食品卸会社が小売店を通さず直接消費者に自社製品のアピールをするなど、消費者との関わりが深まってきました。
今回は、そんな台湾の食品卸業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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目次
台湾の聯華食品、基準値越えの食材について発表〜食品卸業界事情〜
2019年12月24日、衛福部薬署は、同年11月15日にアメリカから輸入されたじゃがいもを検査したところ、基準値越えのアルカイドが検出されたと発表した。聯華食品工業股份有限公司は、該当のじゃがいもを製品の製造に使用していないと発表した。
聯華食品工業股份有限公司は「国境検査の結果が来てからすぐにじゃがいもを返却したので、該当のじゃがいもは台湾に入ってきていない。そのため、同社で該当のじゃがいもを使用していないため、安心してください」と発表した。
同社は海外から輸入された食材について、安心で美味しいものを使用して、高品質の製品を提供することを約束している。そのため、同社内でも農薬検査を実施しており、今まで検査していたじゃがいもは基準値以内であった。
出典:http://www.lianhwa.com.tw/column_content.php?column_content_sn=33641
昭和産業、台湾で食品卸業界大手の大成集団と合弁事業を開始
2019年11月8日、昭和産業株式会社は、海外における更なる事業領域の拡大を目的に、台湾で食品事業を展開する大成集団と合弁事業を開始することを発表した。大成集団は台湾・中国・東南アジアで食品・外食・飼料など幅広く事業を展開していて、昭和産業とは2017年より業務提供をしている。
昭和産業株式会社は、大成集団のグループ会社である「國成麵粉股份有限公司」「中一食品股份有限公司」が実施する第三者割当増資にて、新たに発行される株式(國成麵粉股份有限公司2,440万株、中一食品股份有限公司4,200万株)を引き受ける。
昭和産業株式会社は90周年を迎える2025年度に向け、事業拡大を一つのビジョンに掲げており、今回の海外における更なる事業領域の拡大を目的に、約26億円を投じた。
出典:昭和産業株式会社https://www.showa-sangyo.co.jp/news/pdf/19-32_taiseishudantonogoubenjigyounikansuruosirase.pdf

台湾の衛生署、「食品業者投保産品責任保険」を規定〜食品卸業界事情〜
行政院衛生署は、2019年度「食品業者投保産品責任保険」を規定した。営利事業登録証明書を保有している食品業者、製造業者、輸入業者、他の工場から委託された製品を販売する代理店などが対象となる。すべての食品会社は「食品業者投保責任保険」に加入する義務がある。
食品会社は、営業を始める前に「食品業者投保責任保険」に加入し、保険書類を保有し、検査が入った時は有効である保険書類を提示しなければならない。
保険期間は1年間であり、毎年の更新が必要である。事故による人身傷害が起きた場合や、偶発的な財産損失などをカバーする保険である。衛生局による検査に合格できない場合は、食品衛生管理法第33条により30,000~150,000台湾ドルの罰金が科される。さらに1年以内に再度、検査に合格できない場合は営業または工場の登録証明書が取り消される。
出典:https://www.yufa585.com.tw/news-detail.php?id=18
大成、2019年7月に台湾で開催!台灣美食展の内容は?〜食品卸業界事情〜
大成は2019年7月26日から7月29日の間、台北ワールドトレードセンターで開催された「2019台灣美食展」に出展した。今年は、中華民国交通部観光局が主催し、台湾料理、創作料理、郷土料理、美味しい食べ物、エキゾチックな料理の合計5つのテーマに分かれた展示エリアが企画された。
さらに、食品会社やレストラン、世界各国からの出展者などが集まり、様々な割引や体験、講義活動などを提供し、4日間の来場者は13万人を超えた。
大成は、展示ブースで料理教室を開催し、展示会に訪れた人が、シェフがどのように大成の食材を使用して料理するのかを学び、その技術を自宅で実践できるようにした。同料理教室で使用された食材は、自然食材であることが強調されていた。
出典:https://www.dachan.com/forward3?subChannelId=904&id=904&contentId=&subChannelLevel=2
台湾の泰安食品、2019年教育協力企業として表彰〜食品卸業界事情〜
泰安食品は長年、職業訓練学校と積極的に協力するなどして、技術および専門的な教育のため教育部と協力してきた。その結果が称えられ、2019年教育協力企業として一流の機関であると表彰された。
1972年に創業された泰安食品は、これまでに動物製品加工に特化した食品会社を築いてきた。常に高品質を追求し、2012年にISO22000(HACCP)国際認証賞を受賞するなど、品質と安全性の高さを認められている。
国内に食品工場をつくるなど国内雇用の機会を作っていて、タイ、香港などの海外展開も行っている。顧客や企業から高い評価を受けてきており、現在までに7つの賞を受賞している。今後は商品研究に力を入れていきたいとのこと。
まとめ:台湾の食品卸業界
食品卸会社が消費者に直接自社製品を訴求する理由としてはネット通販の普及があり、小売店を通さずに販売できます。今後は小売店に卸すことだけではなく、他のチャネルも考えることが重要になるでしょう。