【多額の製薬投資へ】中国の製薬・バイオテクノロジー業界

先進国と比べて、中国の製薬・バイオテクノロジー研究及び産業界は比較的遅れていると言われていました。しかし、近年中国政府が政策推進を図っており、今後は市場規模も拡大されると予想されています。

今回は、そんな中国のバイオテクノロジー業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

ベイジーン、米アムジェンとがん領域で提携

2019年11月1日の発表によると、中国のバイオテクノロジー企業、ベイジーン(百済神州)は、米製薬大手アムジェンと、がん治療薬の販売拡大や開発について提携する。アムジェンは、ベイジーンの米国上場株式を27億ドルで取得し、持株比率は20.5%となる。

がんは中国における死因の第一位である。高齢化に伴い喫緊の課題となることが想定されている。ベイジーンは、「Xgeva」、「KYPROLIS」、「BLINCYTO」の3つの治療薬の中国における商品化を担当し、損益は両者が半分ずつ負担する。

臨床開発においては、両社は共同して20あまりの新薬の開発費用を負担する。そのうちアムジェンは、12.5億ドルを投じる。これら新薬を中国以外で販売する場合、ベイジーンはアムジェンからロイヤリティを受け取る。アムジェンは、ナスダック市場に上場するベイジーン株を一部取得し、取締役を一名送り込む。

出典:http://hkexir.beigene.cn/media/1296/beam-press-release-103119_cn_final.pdf

中国生物製薬、中期報告書を公表

製薬・バイオテクノロジー企業の中国生物製薬は、中期報告書において、2019年上半期の業績を公表した。同社の売上高は前年同期比28.8%増の1,252,731万元、純利益は前年同期比5.8%増の144,435万元となった。

同社は、肝臓、悪性腫瘍、心臓・脳血管など様々な領域において、新薬の開発を行っている。2019年上半期では、新薬「福可維」の上市が売上高の成長を押し上げた。また、売上高に占める割合のうち、肝臓治療薬は26.3%、がん治療薬は20.5%、心臓・脳血管治療薬は13.5%であった。

同社は、2018年に北京泰徳の株式24%を取得しており、損益計算書に一時的な変動を与えている。これらの一過性の損益を除いたコア利益は、20.5%増の167,438万元であった。アメリカの専門誌PharmExecが発表した世界の製薬企業ランキングにおいて42位をマークし、中国企業の中では1位であった。

出典:http://www.sinobiopharm.com/static/upload/file/20190927/1569576467198419.pdf

信達生物製薬、2019年中期業績を発表

腫瘍や代謝に関する疾病の治療薬の開発・生産・販売を行う信達生物(innovent)は、2019年第2四半期累計の業績を発表した。売上高は、345.5百万元、及びグロスマージンは88.1%であった。信達生物は、中国蘇州に本社をおき、香港株式取引所に2018年10月に上場を果たしている。

売上高345.5百万元のうち、同社初の商業化製品である「Tyvyt」が、331.6百万元を売り上げ、業績に大きく寄与した。がん免疫治療法薬「Tyvyt」は、中国国産の新薬で初のPD-1阻害剤であり、大きく期待を集めている。

開発の初期・中期段階にある新薬を多く持つがん領域に加え、糖尿病領域における治療薬の展開に引き続き力を入れていくとしている。

出典:http://innoventbio.com/#/news/171

国内初のがん免疫治療薬、認可へ

2019年10月8日、米製薬大手のブリストルマイヤーズスクイブは、同社の免疫チェックポイント阻害がん治療薬のオプジーボについて、頭頸部がん治療のための使用が中国国家薬品監督管理局から認められたことを発表した。

オプジーボは、PD-1抑制剤の中では頭頸部がんに用いることができる薬として、初めてかつ唯一の薬となる。オプジーボは、中国国内で初めて認可されたがん免疫治療であり、肺がんに次ぐ2つ目の適用部位となる。

オプジーボは、頭頸部がん患者の生存率及び生活の質を大幅に向上させることができる薬であり、2年生存率は約3倍になる。ブリストルマイヤーズスクイブ中国地区責任者によれば、胃がんや肝臓がんなどさらなる適用の拡大を目指すとしている。

出典:https://www.bms.com/cn/media/press-release-listing/08102019.html

メラノーマ治療薬の臨床試験結果を発表

2019年11月6日、長江グループ傘下のバイオテクノロジー企業、CKライフサイエンス(長江生命科技集団)は、同社傘下の米ポリノーマが、皮膚がんの一種であるメラノーマ(悪性黒色腫)治療薬の最終臨床試験(seviprotimut-L第三段階臨床研究)についての結果を公表したと発表。同社の発表によれば、メラノーマ治療薬に関して、有望な臨床データが示されていた。また、香港に上場する同社の株価は連日の急騰を演じた。

ポリノーマ社によれば、メラノーマの抗原ワクチン免疫治療法は初期段階で期待がもてる数値を示しており、研究分析の中で、治療効果と安全性に高い信頼がもてるとしている。初期段階のデータによれば、seviprotimut-Lはメラノーマ治療にとって画期的で革新的なものであると考えられている。

CKライフサイエンスは、香港の財閥系コングロマリットグループ、長江グループ傘下で、新薬の研究開発を行うバイオテクノロジー企業である。

出典:https://www.ck-lifesciences.com/uploaded_files/images/listing/852/content_file_lang2.pdf

まとめ

2021年には中国企業の製薬研究開発投資額は450億円を超えると予想されています。安全性などの課題も徐々にクリアしてきていて、今後さらに投資金額は拡大していくと予想されます。

中国に進出を検討している方も、すでに進出している方も必見!


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目次(全15ページ)
Ⅰ 中国におけるビジネス事情 ・中国は世界第2位の経済大国 ・中国の外資規制は緩和傾向にある ・中国の就労ビザは3つのランクがある ・中国のカントリーリスク ・最も注目すべき中国の「一帯一路」政策 ・今後の製造分野におけるロードマップ「中国製造2025」 Ⅱ 中国の業界トレンド ・中国の食の最新トレンド ・中国の製造業におけるビジネスチャンスとは? ・最近の中国における医療・介護分野の動向 ・中国の教育分野では通信教育がトレンド Ⅲ 中国でビジネスを成功させるために


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