【多額の製薬投資へ】中国の製薬・バイオテクノロジー業界

先進国と比べて、中国の製薬・バイオテクノロジー研究及び産業界は比較的遅れていると言われていました。しかし、近年中国政府が政策推進を図っており、今後は市場規模も拡大されると予想されています。

今回は、そんな中国のバイオテクノロジー業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

2020

増加する脳卒中患者に対する新製品とは?J&J中国〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

1992年に中国市場に進出し、2006年にアジア太平洋地域で初のR&Dセンターを設置したJohnson&Johnsonは、2020年10月29日、急性虚血性脳卒中における機械的血栓除去のための新製品としてEmboTrap IIの発売を発表した。

中国経済の急速な発展、ライフスタイルの変化、高齢化社会の進展により、同国では年々新規脳卒中患者が増加している。

脳卒中には虚血性脳卒中(脳梗塞)と出血性脳卒中(脳出血、くも膜下出血)があり、そのうち81.3%が虚血性脳卒中である。EmboTrap IIにより、急性かつ重度の脳卒中患者が血栓除去治療を受けられることが期待される。

出典:https://www.jnj.com.cn/news/press-releases/20201029033359

中国の華北製薬、医薬品業界の国際競争力強化に貢献〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

高血糖、がん、心血管、感染症、免疫抑制などの領域の研究開発に力を入れている華北製薬は、再編成ヒト由来抗狂犬病モノクローナル抗体注射の第III期臨床試験を完了したと発表した。

これは狂犬病ワクチンの能動免疫過程で抗体ブランクを補うために使用され、体内の狂犬病ウイルスを中和し受動免疫効果を生み出すものである。現在は供給不足、高価格であることが問題視されている。

再編成ヒト由来抗狂犬病モノクローナル抗体注射は、2004年に研究開発が開始された。安全性は良好であり、バイオ医薬品業界の国際競争力の強化に大きく貢献し、国内の抗体業界の発展を促進する上で非常に重要な役割を果たした。

出典:http://www.bs-btm.cn/?p=13258

中国の白雲山製薬と薬明康徳が提携、その目的とは?〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

広州市政府系の国有企業である広州医薬グループの中核的子会社である白雲山製薬は、薬明康徳とのカテゴリー1の革新的な医薬品プロジェクトの協力協定に署名した。

この協力協定で、両社は革新的な薬剤の研究開発の分野で全面的にサポートをし、新薬の臨床応用を促進することが期待されている。

より高品質で手頃な価格の薬が患者に利益をもたらし、医療および健康産業に貢献をすることを目標にしている。

出典:http://www.gpc.com.cn/article/12964.html

中国の上海医薬、化学製薬業界の優れた企業として評価〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

上海と香港で上場している大手製薬グループの上海医薬は、 2020年10月13日に開催された「2020年中国化学薬品工業年次サミット」に参加した。

このサミットでは中国化学製薬工業協会や中国医薬商業協会などの組織によって選出された「2020年中国の化学製薬業界の優れた企業及び製品ブランド」が発表された。

同社は2020年の中国の医薬品業界企業のトップ10及び2020年の中国の化学製薬業界企業総合力トップ100にランクインし、どちらも2位を獲得した。

出典:http://www.sphchina.com/news_center/news_detail.html?id=620

中国にも進出のNovartis、ESGターゲットを発表〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

中国市場に1997年に進出し、スイスに本部を置くNovartisは、環境・社会・ガバナンス(ESG)戦略を公開し、影響力の強化と、社会により多くの価値を生み出すという目標を発表した。

Novartisは、ヘルスケア業界におけるリーディングカンパニーになることを掲げた。具体的には、低中所得国(LMIC)でも医薬品へのアクセスが簡単にできるよう、医薬品の患者カバレッジを2025年までに少なくとも200%増やすことを約束した。

また、アフリカ連盟によって発足されたAMSPとのパートナーシップを発表しコロナウイルス対策のサポートをした。

出典:https://www.novartis.com.cn/news/nuo-hua-xuan-bu-esgmu-biao-jiang-jin-yi-bu-ti-sheng-yao-wu-ke-ji-xing-he-shi-xian-wan-quan-tan

2019

中国 製薬・バイオテクノロジー業界大手のベイジーン、米アムジェンとがん領域で提携

2019年11月1日の発表によると、中国のバイオテクノロジー企業、ベイジーン(百済神州)は、米製薬大手アムジェンと、がん治療薬の販売拡大や開発について提携する。アムジェンは、ベイジーンの米国上場株式を27億ドルで取得し、持株比率は20.5%となる。

がんは中国における死因の第一位である。高齢化に伴い喫緊の課題となることが想定されている。ベイジーンは、「Xgeva」、「KYPROLIS」、「BLINCYTO」の3つの治療薬の中国における商品化を担当し、損益は両者が半分ずつ負担する。

臨床開発においては、両社は共同して20あまりの新薬の開発費用を負担する。そのうちアムジェンは、12.5億ドルを投じる。これら新薬を中国以外で販売する場合、ベイジーンはアムジェンからロイヤリティを受け取る。アムジェンは、ナスダック市場に上場するベイジーン株を一部取得し、取締役を一名送り込む。

出典:http://hkexir.beigene.cn/media/1296/beam-press-release-103119_cn_final.pdf

製薬・バイオテクノロジー業界大手の中国生物製薬、中期報告書を公表

製薬・バイオテクノロジー企業の中国生物製薬は、中期報告書において、2019年上半期の業績を公表した。同社の売上高は前年同期比28.8%増の1,252,731万元、純利益は前年同期比5.8%増の144,435万元となった。

同社は、肝臓、悪性腫瘍、心臓・脳血管など様々な領域において、新薬の開発を行っている。2019年上半期では、新薬「福可維」の上市が売上高の成長を押し上げた。また、売上高に占める割合のうち、肝臓治療薬は26.3%、がん治療薬は20.5%、心臓・脳血管治療薬は13.5%であった。

同社は、2018年に北京泰徳の株式24%を取得しており、損益計算書に一時的な変動を与えている。これらの一過性の損益を除いたコア利益は、20.5%増の167,438万元であった。アメリカの専門誌PharmExecが発表した世界の製薬企業ランキングにおいて42位をマークし、中国企業の中では1位であった。

出典:http://www.sinobiopharm.com/static/upload/file/20190927/1569576467198419.pdf

中国 信達生物製薬、2019年中期業績を発表〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

腫瘍や代謝に関する疾病の治療薬の開発・生産・販売を行う信達生物(innovent)は、2019年第2四半期累計の業績を発表した。売上高は、345.5百万元、及びグロスマージンは88.1%であった。信達生物は、中国蘇州に本社をおき、香港株式取引所に2018年10月に上場を果たしている。

売上高345.5百万元のうち、同社初の商業化製品である「Tyvyt」が、331.6百万元を売り上げ、業績に大きく寄与した。がん免疫治療法薬「Tyvyt」は、中国国産の新薬で初のPD-1阻害剤であり、大きく期待を集めている。

開発の初期・中期段階にある新薬を多く持つがん領域に加え、糖尿病領域における治療薬の展開に引き続き力を入れていくとしている。

出典:http://innoventbio.com/#/news/171

中国内初のがん免疫治療薬、認可へ〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

2019年10月8日、米製薬大手のブリストルマイヤーズスクイブは、同社の免疫チェックポイント阻害がん治療薬のオプジーボについて、頭頸部がん治療のための使用が中国国家薬品監督管理局から認められたことを発表した。

オプジーボは、PD-1抑制剤の中では頭頸部がんに用いることができる薬として、初めてかつ唯一の薬となる。オプジーボは、中国国内で初めて認可されたがん免疫治療であり、肺がんに次ぐ2つ目の適用部位となる。

オプジーボは、頭頸部がん患者の生存率及び生活の質を大幅に向上させることができる薬であり、2年生存率は約3倍になる。ブリストルマイヤーズスクイブ中国地区責任者によれば、胃がんや肝臓がんなどさらなる適用の拡大を目指すとしている。

出典:https://www.bms.com/cn/media/press-release-listing/08102019.html

中国 CKライフサイエンス、メラノーマ治療薬の臨床試験結果を発表〜製薬・バイオテクノロジー業界事情〜

2019年11月6日、長江グループ傘下のバイオテクノロジー企業、CKライフサイエンス(長江生命科技集団)は、同社傘下の米ポリノーマが、皮膚がんの一種であるメラノーマ(悪性黒色腫)治療薬の最終臨床試験(seviprotimut-L第三段階臨床研究)についての結果を公表したと発表。同社の発表によれば、メラノーマ治療薬に関して、有望な臨床データが示されていた。また、香港に上場する同社の株価は連日の急騰を演じた。

ポリノーマ社によれば、メラノーマの抗原ワクチン免疫治療法は初期段階で期待がもてる数値を示しており、研究分析の中で、治療効果と安全性に高い信頼がもてるとしている。初期段階のデータによれば、seviprotimut-Lはメラノーマ治療にとって画期的で革新的なものであると考えられている。

CKライフサイエンスは、香港の財閥系コングロマリットグループ、長江グループ傘下で、新薬の研究開発を行うバイオテクノロジー企業である。

出典:https://www.ck-lifesciences.com/uploaded_files/images/listing/852/content_file_lang2.pdf

まとめ:中国の製薬・バイオテクノロジー業界

2021年には中国企業の製薬研究開発投資額は450億円を超えると予想されています。安全性などの課題も徐々にクリアしてきていて、今後さらに投資金額は拡大していくと予想されます。

関連記事

  1. philippines-medical-wholesale

    【福祉政策への対処】フィリピンの医療卸業界に注目!

  2. singapore-childcare

    【急激な人口増大で課題も!?】中国の保育業界

  3. indonesia-hospital

    【国民の医療負担】インドネシアの病院業界

  4. 【国内ブランドを世界へ】中国のアパレル業界

  5. 【スマート化が進む最先端医療】中国の病院業界

  6. singapore-languageschool

    【オンライン教育の一般化】中国の語学学校業界

  7. Singapore‐business service

    【大手ファームによるベンチャーサポート】中国の会計事務所業界

  8. vietnam-medical wholesale

    【国内巨大市場】ベトナムの医療卸業界に注目!

ABOUT US

BIZLABマガジンは、東南アジア・中華圏で販路を拡大したい経営者、経営幹部、海外担当者向けに、役立つ情報を提供している専門メディアです。個別相談・調査サービス「BIZLAB」が運営しています。くわしくはこちら

人気記事

  1. singapore-private-banker
  2. singapore-pharmacy
  3. singapore-cosmetics
  4. malasya-fashion
  5. malaysia-cosmetis
PAGE TOP