【今話題の製薬研究】台湾の製薬・バイオテクノロジー業界

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台湾の製薬市場は、平均的に3.5 %ずつ毎年成長しています。現政府が製薬分野の産業育成に力を入れていることもあり、今後も成長ていく市場であると予想されます。

今回は、そんな台湾の製薬・バイオテクノロジー業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!

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台湾の製薬・バイオテクノロジー業界 業界地図はこちら!

2021年 台湾の製薬・バイオテクノロジー(医療・介護)業界

台湾の生物医学産業、今後1兆元に成長見込み〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

科技部長の吳政忠氏は、今後5年間で、台湾の生物医学産業の生産額は現在の6,000億元から1兆元に成長することが期待できると述べた。高精度医療が重要な方向性になると見込まれている。

吳政忠氏は「正確な健康とは、生物医学産業とデジタル技術を結びつけることだが、多くの新製薬会社はデジタル開発にあまり敏感ではないため、生物医学とデジタル統合を支援する必要がある」と考えている。

台湾には患者情報を収集するバイオバンクが31あり、すでに26がネットワークに参加している。情報を匿名化し、医師や研究機関がデータ分析を実行できる。今後は政府によるAIを用いた健全なプラットフォーム・アプリケーションの開発が望まれている。

出典:康呈生醫科技股份有限公司 https://www.cometruebio.com/admin/news/front/news.php?upid=2&serial=1159

台湾 安立璽榮の癌免疫療法薬、米国FDAによって承認〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

安立璽榮株式会社は、2019年9月27日に、新しい癌免疫療法薬EI1071の臨床試験申請書(IND)を米国食品医薬品局(FDA)に提出し、米国FDAは米国で初めて人体への第1相臨床試験を承認した。 2020年1月に受理し、2020年末までに臨床試験の第1段階を完了する予定。

EI1071は、2018年10月にバイオテクノロジーセンターから承認されたが、研究開発、臨床前動物実験、医薬品製造プロセスの開発と製造はすべて台湾の研究機関、CRO、CMO参加のもと完成した。

プロジェクトの計画からINDの承認を取得するまでの合計の道のりは4年もかからず、安立璽榮株式会社はわずか1年で臨床試験段階に昇格した。

出典:バイオテクノロジー開発センター https://www.dcb.org.tw/posts/759

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台湾 花蓮慈院とバイオテクノロジーセンターが提携〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

花蓮慈濟病院の所長であるLin Xinrongと、バイオテクノロジー開発センターのCEOであるWu Zhongxunは、2020年9月17日に「精密医療と細胞療法における協力の意向書」に署名した。両当事者は、再生医療、高精度医療、癌治療、細胞治療などの分野で協力を行う。

特に、免疫原性の低い誘導多能性幹細胞の開発は、様々な疾患の細胞移植治療に使用できる。同種異系細胞治療の開発に役立ち、多くの患者を治療できるようになる。

衛生福利部の「細胞治療技術情報区」によれば、花蓮慈濟病院は、臨床経験が豊富なだけでなく、細胞治療の分野でほとんどの細胞治療項目の実施が承認された医療センターと評されている。

出典:バイオテクノロジー開発センター https://www.dcb.org.tw/posts/814

乳酸菌 微生物体学研究の新たな方向、台湾で注目〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

最近、東洋医療の伝統的な漢方薬について、重金属鉛中毒の症例があり台湾国民から大きな注目を集めている。鉛は毒性の強いタイプの重金属汚染で、体内に侵入後は排泄されにくく、神経系の症状を引き起こす可能性がある。

国際ジャーナルTranslationalPsychiatryで発表された動物実験によると、鉛中毒は腸内細菌の量を減らし、脳の機能に影響を与える可能性があった。複合プロバイオティクス(BL986、LA1063、LF26、LH43、LPC12、LRH10、ST30)を使用してみたところ、腸内細菌が再形成され、その量が増加し、鉛中毒による症状に変化があった。

これらのことから、乳酸菌が人体への重金属の害を減らせると判明し、将来の微生物学研究の新しい方向性の1つとなった。

出典:康呈生醫科技股份有限公司 https://www.cometruebio.com/admin/news/front/news.php?upid=2&serial=1163

消費量トップクラスの台湾、環境に優しい農薬開発〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

台湾は地理的環境が多様で、湿度と気温が高いため、害虫や病気の発生が起こり、管理が難しいことから、農薬消費量が常に世界トップクラスである。

台湾の農家は、人員を節約するために速効性のある化学農薬を使用して害虫や病気を予防・管理し、利益を確保することに慣れているが、実際はかなりの健康および環境コストがかかっている。

台灣花卉バイオテクノロジー株式会社は、環境保護、低環境汚染、無毒栽培の方向で継続的に発展している。2017年より農業委員会管轄の農産試験所の指導を受け入れ、農業創造育成センターの修了証を取得。同社が栽培する食用のバラとイチゴは、通常の定期農薬噴射に置き換わる安全で自然なIPM生物学的制御技術(統合害虫管理、略してIPM)を施行することに成功した。

出典:台灣花卉生物技術股份有限公司 https://tfb.com.tw/news/4213/

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2020年 台湾の製薬・バイオテクノロジー(医療・介護)業界

台湾 製薬・バイオテクノロジー業界大手の基亜生物科技、日本MEDINETと契約

2019年10月7日の発表によると、台湾のバイオ医薬品企業、メディジェン・バイオテクノロジー社(基亜生物科技)は、日本の上場企業MEDINETとライセンス契約を締結した。この契約は、台湾の細胞治療市場を拡大することを目的としている。

この契約により台湾の基亜生物科技は、MEDINETが開発した免疫細胞ガンマデルタT細胞(GDT細胞)の培養加工技術を利用することができる。

GDT細胞は、体内の様々な免疫機構に関与していると報告されている免疫細胞の一種で、MEDINETが開発した細胞培養加工技術は、末梢血中にわずか数パーセントしか含まれていないGDT細胞を選択的に活GDT細胞の導入により、台湾のがん患者に新しい治療が提供できることが期待されている。

出典:http://www.medigen.com.tw/en/medigen-collaborates-with-japanese-publicly-listed-company-medinet/

インフルエンザウイルス薬が台湾で発売〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

2019年8月29日の発表によると、塩野義製薬は抗インフルエンザウイルス薬「紓伏效(ゾフルーザ)錠20mg」を台湾で発売した。販売は、塩野義製薬の台湾子会社である台湾塩野義製薬股份有限公司が行う。

ゾフルーザは、塩野義製薬が創製した、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬。「成人および12歳以上の小児の急性A型、B型インフルエンザウイルス感染症治療」を目的とした薬で、台湾食品薬物管理局(TFDA)より2019年8月28日付けで承認を取得している。

ゾフルーザの開発および販売は、現在 Roche グループとの提携下で進めていて、日本と台湾における販売は塩野義製薬が、それ以外の国ではRoche グループが行う。

出典:http://www.shionogi.co.jp/company/news/2019/qdv9fu000001j5a8-att/190829.pdf

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台湾で「ヘムライブラ」発売〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

2019年11月1日の発表によると、中外製薬株式会社の100%子会社である台湾中外製薬股份有限公司は、「ヘムライブラ」を発売した。「ヘムライブラ」とは、中外製薬株式会社が開発した抗体改変技術を用いて創製された、バイスペシフィック抗体である。

「ヘムライブラ」は活性型第IX因子と第X因子に結合し、活性型第IX因子による第X因子の活性化反応を促進することで、血友病Aで欠損または機能異常を来している第VIII因子の補因子機能を代替する。

血液凝固第VIII因子に対するインヒビターを保有する成人および小児の血友病A(先天性血液凝固第VIII因子欠乏症)に対する週1回の皮下投与による予防投与療法で、米国食品医薬品局(FDA)より、2017年11月に世界で初めて承認されて以来、現在は世界90カ国以上で承認されている。世界で4,000名以上の人々の血友病A治療に使われている。

出典: https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20191101150000_908.html

BIO Asia-Taiwan、台湾で2度目の開催〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

2019年に初めて開催されたBIO Asia-Taiwan International Conference and Exhibitionは、BIO(グローバルバイオテクノロジーイノベーションオーガニゼーション)とTaiwan BIO(台湾バイオインダストリーオーガニゼーション)が共同で開催したイベント。

25カ国から1500人以上が参加し大盛況となった。同イベントは2020年も開催される。2020年7月22~26日に台北で開催されるイベントは、30カ国から2,000人以上の参加者が決まっている。

5日間行われるイベントでは、企業プレゼンテーション、セミナー、ワークショップなど600以上の企業から1,700を超えるブースが出展される。2019年のイベントと同様に、BIO Asia–Taiwan 2020はバイオテクノロジー、医薬品、医療機器、精密医療の進歩、AIアプリケーションなど台湾の技術をアピールしていく考えである。

出典:https://bioasiataiwan.com/zhtw/about/detail/1

「OPDIVO® 」、台湾現地法人が承認取得〜製薬・バイオテクノロジー業界動向〜

2019年5月14日の発表によると、小野薬品工業株式会社の、台湾の現地法人である台湾小野工業股彬有限公司が、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「OPDIVO® 20mg、100mg」について、以下の3つの効能・効果にかかる承認を、台湾食品薬物管理局(TFDA)から取得したとのこと。

1.根治切除後のリンパ節転移を伴うまたは転移性悪性黒色腫患者の術後補助療法

2.自家造血幹細胞移植およびブレンツキシマブべドチンによる治療後、または自家造血幹細胞移植を含む3レジメン以上の全身治療後に再発、または進行した古典的ホジキンリンパ腫

3.単剤療法またはイピリムマブとの併用療法として、フルオロピリミジン、オキサリプラチナン、イリノテカンによる治療後に病勢進行した高頻度マイクロサテライト不安定性またはDNAミスマッチ修復機構欠損の転移性結腸・直腸がん

出典:https://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n19_0514.pdf

まとめ:台湾の製薬・バイオテクノロジー業界

台湾の製薬生産量における西洋薬製剤が占める割合は毎年増加傾向にあり、今後も増加してことが予想される。また台湾の細胞治療市場の拡大も行われる予定である。

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