家電量販店では政府の定める省エネ基準に合わせた家電製品を推奨するため、補助金の支給を始めるなど環境配慮への意識の高さがうかがえます。
今回は、そんな台湾の家電量販店業界に焦点を当て、最新の業界情報をお届けしていきます!
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2021年 台湾の家電量販店(流通・小売)業界
台湾の大同、太陽光発電所の投資利益を実現〜家電量販店業界動向〜
大同永旭能源は、完全所有子会社「勝陽能源」の90%の株式をGlobal Renewable Power Company Limited(GRP)に売却すると発表した。
GRPは、タイの上場企業であるGlobal Power Synergy Public Company Limited( “GPSC”)の子会社。台湾への外国投資の誘致と国際戦略性の導入という政府の方針に協力したことで、大同のソーラーエネルギー事業を再び国際的な舞台に引き上げた。また、ソーラーエネルギー産業における大同グループの強さを示し、国際的な投資家の認識を獲得した。
太陽光発電所の売却は大同が採用しているビジネスモデルの1つであり、グループの収益を投入し、ローリング式成長の目標達成を実現していく。
出典:大同 http://www.tatung.com.tw/News/Detail/233
台湾の省エネ家電製品の需要と還付申請〜家電量販店業界動向〜
2019年6月15日に税制改正規則が施行され、改正発効日から2年以内はエネルギー効率レベル1、2級の冷蔵庫、エアコン、除湿器の購入により消費税の還付申請できるようになった。
統計によると、全国で115.4万台の還付申請があり、返金額は19.3億台湾ドルに達した。そのうち60%近くがエアコンとなっている。続いて32.7万台の冷蔵庫で5.5億台湾ドル、14.4万台の除湿器で1.3億台湾ドルが還付された。
新型コロナウイルス流行の影響にもかかわらず、多くの人がオンラインで家電製品を注文している。省エネ型家電製品の需要は依然としてあることがわかる。特に夏のシーズンがピーク。統計によると、今年の省エネ家電優遇税のオンライン申請率は、出かけずとも安全に税金の払い戻しを受けることができるため昨年の12%よりも高い18%へ上昇した。
出典:全国法規資料庫 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=G0340076

台湾の家電量販店業界の現状
台湾における小売業界では、2〜3社の少数が高い市場シェアを占めておりグループ間の激しい競争を形成している。たとえば、家電量販店ならCOSTCO、Carrefour、RT-Martが挙げられる。COSTCOとCarrefourの総市場シェアは70%を超えており、台湾の家電量販業界の発展と競争を強く支配している。
近年、COSTCOの市場シェアがわずかに低下している一方、Carrefourは新しいスタイルの店舗の積極的な拡大により市場シェアを伸ばし続けている。同社は2020年、買収と合併(頂好とJASONSスーパーマーケット)によって、台湾での小売経路のシェアをまた一歩強化した。
家電・家具・家具小売業(3C)において、過去3年間で市場シェアを伸ばしてきた大手企業は全國電子と無印良品のみ。なかでも、全國電子は近年、業績の向上を続けており、今年は台湾の3Cチャネル市場のリーダーとなることが期待されている。
出典:未来流通研究所 https://www.mirai.com.tw/taiwan-retail-industry-market-share-analysis/
台湾の全國電子Digital Cityのショッピング体験〜家電量販店業界動向〜
2020年11月6日の発表によると、全國電子Digital Cityが宜蘭に登場した。宜蘭で初めての店舗は、2020年11月6日にオープンし、11月10日までオープニングセールが行われた。さらに、百万人のファンがいる料理家の「Amyの私人厨房」、栄養師の高敏敏、芸人の艾力克斯、阿諾などの有名人が訪問した。
この店舗は、明るいデザインと約150平方メートルの広々としたスペース、解放式ブランド区、そして超感覚的な「シチュエーションショッピング体験」を備えた初の店舗である。
ショッピング体験として、ハイエンドの家電を試すことができる。また、ウィッシュリストにタッチすることで直接注文もできる。
出典:全國電子 https://web.elifemall.com.tw/zh/showNews.php?id=608
台湾のCHIMEI奇美家電で家族と過ごす〜家電量販店業界動向〜
新型コロナウイルスの流行は、外出の機会を減らし、家で家族関係を共有する時間を増やした。この時期は、手を洗ったりマスクを着用したりすることに加えて、自己健康管理が消費者の焦点である。
CHIMEI奇美家電は、家庭の流行予防期間中に健康で活気を保つ方法を台湾の消費者とシェアした。Miniグルメクッキングポットは、蒸す、煮込み、焼くなどに適しており、家族の5つ星料理を30分で素早く調理できる。遠赤外線蒸気オーブンは、サクサク感、香り、焦げ目を取り戻すことができる。
ChiMeiの大型4KLCDモニターは、新しい視覚体験を生み出す。最新のAndroid9.0とGooglePlayストアによって、家族向けのスポーツゲームを選択できる。リビングルームをスポーツパークに変えて、一緒に競争して運動することで、健康の維持や家族の楽しい時間を楽しめる。
出典:奇美家電 https://electronics.chimei.com.tw/new/6e25E969D4D52A87?page=&year=&keyword=
2020年 台湾の家電量販店(流通・小売)業界
省エネ家電購入、最大3,000台湾ドルの補助金〜家電量販店業界動向〜
家電量販店の燦坤實業股份有限公司は、政府が定める基準に該当する古いエアコンや冷蔵庫を回収に出し、第5等級まである省エネ等級の中で第1級と第2級に認定されている省エネエアコンや冷蔵庫を新たに購入した者は、最大で3,000台湾ドルまでの補助金を申請できると消費者へ知らせている。
この補助金の申請は各地方政府となるため、購入者自身で該当の地方政府への申請が必要となる。
申請のために購入証明書や廃棄手続き書、設置前後の写真等が必要となり、申請手続きの詳細については、各地方政府のウェブサイトで確認することができる。
出典:http://www.tsannkuen.com/news_in.aspx?mnuid=1183&nid=4222
台湾メーカー、89店舗でリユースバック無料貸し出し〜家電量販店業界動向〜
台中市環境保護局は大手家電量販店である愛買や家樂福(カルフール)などを含む28メーカーの協力を得て、これらのメーカー店舗、合計89店舗にリユースバック無料貸し出しボックスを設置した。2019年の目標は、設置店舗を100店舗以上にすることである。
リユースバック無料貸し出しボックスは、誰でもA4サイズ以上の使用済み紙袋や布袋を寄付することができる。また、誰でもリユースバック無料貸し出しボックスから取り出して使用することができる。
このシステムを広めるために、自分でショッピングバックを用意し買い物をした人、または袋を寄付した人にポイントを与え、一定のポイントがたまるとIPHONEがあたる抽選などに参加することができる取り組みを行う予定。
出典:https://www.taichung.gov.tw/1348020/post

台湾の台灣之星、家電量販店とキャンペーン〜家電量販店業界動向〜
2019年12月4日、台灣之星電信股份有限公司(TSTAR)は、家電量販店全國電子股份有限公司、燦坤實業股份有限公司と共同でキャンペーンを発表した。
このキャンペーンは、携帯電話を月額63%オフで提供し、さらに月額特定の金額を上乗せして払うと16,900台湾ドル相当の家電がもらえ、3年間インターネットサービスが無料で提供されるというものだ。
以前に台灣之星電信股有限公司(TSTAR)と全國電子股有限公司は、ある特定の組み合わせで家電等を購入すると、3年間インターネットサービスを無料で提供するキャンペーンを行った。既存の1日最高売上額を大幅更新し大好評であった。
出典:https://www.tstartel.com/CWS/ts-news.php
台灣糖業公司量販店、台湾全土の大規模店舗を営業終了に〜家電量販店業界動向〜
台灣糖業股份有限公司が家樂福(カルフール)との契約に伴い、2019年6月16日22時30分をもって台湾全土で運営する大規模量販店5店舗の営業を終了すると発表した。
これに伴い5月1日から3段階に分けて、大規模な閉店セールが行われるため、この機会にクーポン券等を使用するよう呼び掛けている。これらの量販店の営業は約18年間におよび、約1億人の消費者が利用した。
家樂福(カルフール)は、大規模量販店5店舗、台中、高雄五甲、小港にある3つの健康超市(スーパーマーケット)を引き継ぐ予定だ。台灣糖業股份有限公司の主要製品は、家樂福(カルフール)の店舗またはeコマースプラットフォームに引き継がれる。
出典:https://www.taisugar.com.tw/chinese/News_detail.aspx?p=4&n=10084&s=7783
台湾のカルフールがLCIに加入〜家電量販店業界動向〜
2019年12月4日、欧州在台湾商務協会(EUROPEAN CHAMBER OFCOMMERCE TAIWAN)は、家樂福(カルフール)がLCI(THE LOWCARBON INITIATIVE)に加入すると発表した。
グローバルリーダーである家樂福(カルフール)が加入することで大きな進展があると期待されている。
家樂福(カルフール)は世界中で12,300店舗以上を展開しており、30以上のeコマースサイトを運営している。世界経済で重要な役割を担っている。また、無駄を省くこと、地球生物の多様性を保護する活動などをCSRとして掲げている。
出典:https://www.ecct.com.tw/carrefour/
まとめ:台湾の家電量販店業界
ここ最近の台湾の家電量販店の市場規模は縮小傾向にあります。理由としてはECサイトの発展が挙げられています。これらに対抗するためにも、売り場面積の広さやサービスの良さなど差別化できるポイントが重要になるでしょう。