タイでは国内の原料不足の為、原料の多くを海外からの輸入に頼っており、人件費も中国やベトナム等の競争国よりも高い為、コストが競争国より高くなっています。
今回は、そんなタイのトイレタリー・日用品業界に関する最新ニュースをお届け!タイトイレタリー・日用品業界の今に迫ります。
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目次
2021年 タイのトイレタリー・日用品(製造)業界
タイでトイレタリー・日用品業界牽引のUnilever、化石燃料の使用を撤廃へ
ユニリーバは、2020年12月22日でタイで事業を開始して88年を迎える。ユニリーバタイランドのロバート・カンデリノ実行委員長は「タイの家庭の99%でユニリーバの製品が使われており、ユニリーバにはタイにおける社会的責任がある」と述べエコフレンドリーを強化していくと発表した。
ユニリーバタイでは、2030年までに洗剤を製造する際に使用する燃料を全て化石燃料から再生可能なエネルギー、またはリサイクルされた燃料へ切り替えると発表。
製品の包装に使用するプラスチックについてはリサイクル包装を利用することで年間最大400トンのプラスチックを削減。食品の包装については紙の包装に切り替え、プラスチックの量を年間最大で200トン削減する。
出典:Unilever
https://www.unilever.co.th/news/news-and-features/2020/unilever-enters-its-88th-year-of-creating-a-foundation-for-sustainability.html
タイでトイレタリー・日用品業界大手のユニ・チャーム、グリーン電力へ切り替え〜トイレタリー・日用品業界動向〜
ユニ・チャームタイランドでは、バンコクに拠点を置くSymbior Solar Limitedとの電力販売契約を締結し、2020年10月下旬より契約を開始した。
Chachoengsao県工業団地に位置するユニ・チャームタイランドの工場では、工場の屋根や敷地内に太陽光パネルを設置し、日本の約1.4倍の日照時間を活かして、効率的に発電して電力を補う。
これにより、ユニ・チャームタイランドが使用する年間使用電力量の約11%(900万kWh)をグリーン電力へ切り替えることができ、工場で排出する二酸化炭素を年間約4,300トン削減することを目指す。気候変動が深刻化するなか、二酸化炭素の削減はユニ・チャームタイランドの課題だと認識し、サステナブルな社会の実現に寄与するための取り組みを行っている。
出典:ユニ・チャーム
http://www.unicharm.co.jp/company/news/2020/1214882_13534.html

Jack Chia Industries(タイ)が子会社を設立〜トイレタリー・日用品業界動向〜
タイの医療品の製造と流通のリーダーであるJack Chia Industries(Thai)が登録資本金100万バーツ、持ち株比率99.9%の子会社を設立することを取締役会で承認した。
Jack Chia Industries(Thai)は1966年に創業し、包帯、咳止めドロップ、軟膏などの救急用品、石鹸、ベビーパウダーなどのトイレタリー用品を含むヘルスケアおよびパーソナルケア製品の製造・販売を行っている。創業以降、会社は急激な成長を遂げ1993年にタイ証券取引所に上場している。
子会社の取引については詳細は分かっていないが、Jack Chia Industries(Thai)との長期的な取引を行い、有益な関係性を保っていくとみられる。
出典:Jack Chia Industries(Thai)
https://drive.google.com/file/d/1TD8s4MzFmUNt-IW61tp4uTQgwT8abqyF/view
タイのサハグループの2020年の業績〜トイレタリー・日用品業界動向〜
タイでトイレタリーなど様々な分野をカバーするサハグループが2020年の業績を発表した。2020年の業績は、純利益で2,305.57百万バーツであり、2019年の純利益2,270.72百万バーツと比べると34.85百万バーツ増加し、割合では1.53%増加した。
純利益の増加した主な要因は、不動産事業の売上高が381.1百万バーツ増加しているためである。一方、一般的な配当による収入は119.39百万であり、関連会社からの配当は263.4百万バーツであった。
サハグループはタイの4大財閥に数えられ、タイ国内においてライオンやワコールなど多くの日本企業と合弁会社を設立しており、タイ国内を中心に300以上の関連会社を抱えている。
出典:Saha Pathana Inter-Holding
https://spi.listedcompany.com/misc/mdna/20210301-spi-mdna-fy2020-en.pdf
タイのDO DAY DREAMが2020年の取締役会を開催〜トイレタリー・日用品業界動向〜
タイでスキンケア用品の製造・流通を行うDO DAY DREAMが2020年の株主総会決議事項について取締役会で決議を行った。
取締役会の決議事項は「1株当たりの配当金を0.858バーツとすること」「KPMGから監査人の任命を3名行うこと」「任期満了による取締役の退任と新たな取締役の就任」「役員の報酬規程の改定」となっている。
DO DAY DREAMは「NAMU LIFE SNAILWHITE」「Oxe‘Cure」「SōS」「PRETTiiFACE」のスキンケアブランドで事業展開を行っており、2017年にタイ証券取引所に上場している。新製品の開発や生産性を向上させるために設備投資、従業員の専門知識の向上などに積極的に取り組み、アジア各国への事業展開を目指している。
出典:DO DAY DREAM
http://ddd.listedcompany.com/newsroom/250220211853120706E.pdf
まとめ:タイのトイレタリー・日用品業界
タイでは、ナチュラルで安全性が高い製品の需要が高まっており、メーカ側も成分を含めた製品の詳細な説明が必要となってきています。また、アンチエイジングスキンケア製品等の市場拡大が見込まれており、今後の市場動向に目が離せません!