シンガポールの建設業界は、HDB(公共住宅)整備やMRT延伸など大規模インフラ投資を背景に、地場老舗ゼネコンが市場の中核を担う安定した産業です。ウォー・ハップなど創業から100年近い歴史を持つ企業を含む14社が、工期短縮と環境対応技術で競争力を高めています。
今回は、そんなシンガポールの建設業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!
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シンガポールの主要建設企業4選〜ローカル編〜
KTC Group(KTCグループ)
KTC Groupは、1988年にChua Lai-Sang(チュア ライサン)によって設立されたシンガポールの地場建設会社であり、本社はPandan Crescentに置かれている。
年間収益は約1億シンガポールドルで、700人以上の専門家が在籍し、住宅・商業・インフラ分野にわたる幅広いプロジェクトを手掛けている。
Marina Bay Sands(マリーナベイサンズ)やResorts World Sentosaなど、シンガポールを代表するランドマーク開発への参画実績を有し、高品質な建設サービスを提供している。
2026年5月時点において、KTC Groupはシンガポールの主要な地場建設会社として、公共・民間双方のプロジェクトで着実な実績を積み重ねている。
出典:https://www.ktcgroup.com.sg/
Lum Chang Building Contractors(ラムチャン建設)
Lum Chang Building Contractorsは、1940年代に設立されたシンガポールを代表する老舗地場建設会社であり、80年以上の事業歴を持つ。
1984年からは不動産開発と投資にも事業を拡大し、現在ではシンガポールおよびマレーシアに拠点を有する。年間収益は105億シンガポールドルを超える規模に成長している。
事業領域は主に政府部門および公共部門向けの商業・住宅プロジェクトが中心であり、長年にわたり国内の重要インフラ整備に貢献してきた。
2026年5月時点において、Lum Chang Building Contractorsはシンガポールと近隣諸国において、地場建設会社として信頼性の高い施工能力を継続して発揮している。
出典:https://www.lumchang.com.sg/
Woh Hup (Private) Ltd(ウォー・ハップ)
Woh Hup (Private) Ltdは1927年に設立されたシンガポール最大規模の地場民間建設・土木会社であり、99年近くにわたる事業歴を有する。
主な完成プロジェクトにはJewel Changi Airport(2018年)、Science Park Drive(2023年)、Irwell Hill Residences(2024年)などがあり、住宅・商業・インフラ・ランドマーク開発を含む幅広い分野で実績を積んでいる。
2025年6月のBCA Contractor Registration System(CRS)拡大対応を含む規制環境変化にも積極的に対応しており、BIM(Building Information Modeling)やプレキャスト工法などの先進建設技術の導入にも継続的に取り組んでいる。
2026年5月時点において、Woh Hupはシンガポールを代表する地場建設会社として、高品質・革新的な建設ソリューションの提供を継続している。
出典:https://www.wohhup.com/
Sembcorp Specialised Construction Pte Ltd(センブコープ・スペシャリストコンストラクション)
Sembcorp Specialised Construction Pte Ltd(SSC)は、シンガポールを代表する大手コングロマリットSembcorp Industries Ltdの完全子会社として、40年以上にわたり高難度・複合プロジェクトの建設実績を有する。
子会社のSembcorp Architects & Engineers(SCAE)を通じてBCA Panel 1(無制限)の設計・コンサルティング機能も併せ持ち、設計・施工・エンジニアリング・数量調査・プロジェクト管理を一体的に提供している。
BCA Quality Excellence Award(Excellent Category)を獲得しており、Green and Gracious Builder Award(Excellent Category)も受賞するなど環境への配慮も高い評価を受けている。
2026年5月時点において、Sembcorp Specialised ConstructionはシンガポールのIndustrialインフラおよびSpecialised建設分野において主要プレイヤーの地位を維持している。
出典:https://www.sembcorpsc.com/
シンガポールの主要建設企業5選〜日系編〜
Sato Kogyo Co. Ltd Singapore(佐藤工業シンガポール)
Sato Kogyo(佐藤工業)は1862年に設立された日本の大手ゼネコンであり、東京に本社を置き150年以上の事業歴を誇る。
1972年にアジア太平洋地域への事業拡大を開始し、シンガポール事務所を設立した。2002年にはシンガポールオフィスがアジア太平洋地域における地域本部へと発展し、地域事業の中核を担うようになった。
土木・建築・インフラ分野での豊富な実績を有し、シンガポールおよび周辺アジア諸国において政府機関や民間企業向けの多様なプロジェクトを手掛けている。
2026年5月時点において、Sato Kogyo Singaporeは日本が誇る高度な建設技術・品質管理の知見をアジア市場に展開し続けている。
出典:https://www.satokogyo.com.sg/
Nakano Singapore Pte Ltd(ナカノシンガポール)
Nakano Singapore Pte Ltd(ナカノシンガポール)は、1933年設立のナカノフドー建設の海外子会社として1975年11月12日にシンガポールで設立された日系建設会社である。
住宅・商業・産業・ホスピタリティ・保全(保存修復)プロジェクトなど多彩な分野で事業を展開し、半世紀にわたってシンガポールの建設市場に貢献してきた。
2017年にはBCA(Building and Construction Authority)の「Top 10 Contractors List」において第1位にランクインするなど、シンガポールにおける日系建設会社として最高水準の評価を受けている。
2026年5月時点において、Nakano Singaporeは日本の建設品質・技術をシンガポール市場で継続的に発揮し、多様なプロジェクトタイプで高い競争力を維持している。
出典:https://nakano.com.sg/
Obayashi Singapore Pte Ltd(大林組シンガポール)
Obayashi Singapore Pte Ltd(大林組シンガポール)は、日本の大手ゼネコンである大林組コーポレーションのシンガポール子会社として2014年に設立された(シンガポール事業自体は1965年から継続)。
主な完成プロジェクトには東海岸埋め立て工事(創成期)、Ocean Financial Centre、DUOなど数々のランドマーク案件が含まれる。商業・業務施設、医療・教育施設、データセンター、交通インフラ(MRT・トンネル・橋梁)など多彩なプロジェクトタイプに対応している。
2024年7月には遠隔操作重機とAI安全解析を組み合わせた次世代建設技術の研究開発拠点「Obayashi Construction-Tech Lab Singapore(OCLS)」をシンガポールに開設し、アジア太平洋地域の技術革新ハブとして機能させる計画が発表された。
2026年5月時点において、Obayashi Singaporeは日本の高度な建設技術とイノベーションをシンガポール市場に提供し続けている。
出典:https://www.obayashi.com.sg/
Shimizu Corporation Singapore(清水建設シンガポール)
Shimizu Corporation Singapore(清水建設シンガポール)は、日本の大手ゼネコン清水建設のシンガポール拠点として1973年11月27日に設立され、50年以上にわたりシンガポールの建設市場に参与してきた。
1973年の事業開始以来、HDBフラット(シンガポール初の外国建設会社によるHDB建設参加)から始まり、商業ビル・医療施設・データセンター・MRT工事まで400件以上のプロジェクトを完工している。BIM(Building Information Modeling)や最新技術を積極的に活用した建設サービスを提供している。
2024年11月には、シンガポールを拠点とするインテリア建設会社Grandwork Interiorを買収し、内装工事・インテリアフィットアウト分野への事業領域拡大を図った。
2026年5月時点において、Shimizu Corporation Singaporeは日本の建設技術・品質管理ノウハウをシンガポール市場に展開し続け、多様なプロジェクトタイプでの競争力を維持している。
出典:https://www.shimz-global.com/sg/en/
Penta-Ocean Construction Singapore(五洋建設シンガポール)
Penta-Ocean Construction Company Limitedは日本の大手海洋・土木建設会社であり、1965年1月8日にシンガポール支店を開設した後、シンガポールでの60年に及ぶ事業歴を持つ。
2024年はシンガポール進出60周年の記念の年であり、同年末までに同社のグループ連結収益は2025年度(2025年3月期)でUS$50億(前年比17.8%増)を達成している。港湾・海洋土木・埋め立て分野でのスペシャリストとして、シンガポール港湾局(MPA)をはじめとする政府機関から多くの契約を受注してきた。
2025年2月にはMPA(海事港湾庁)よりS$1億1,792万のコントラクトを受注しており、シンガポール公共土木市場での存在感を維持している。BCA Directory(登録番号:S65FC1678A)にも登録済みの正規コントラクターである。
2026年5月時点において、Penta-Ocean Construction Singaporeはシンガポールの海洋土木・インフラ建設市場における主要プレイヤーとして継続的に事業を展開している。
出典:https://www.penta-ocean.co.jp/english/locations/singapore.html
シンガポールの主要建設企業5選〜外資編〜
McConnell Dowell South East Asia(マコーネル・ダウエル東南アジア)
McConnell Dowell South East Asiaは、1961年に設立されたオーストラリア系建設会社McConnell Dowell Corporationの東南アジア拠点であり、シンガポールのChoa Chu Roadに本社を置いている。
3,500人以上の従業員を擁し、年間収益は2億シンガポールドルを超える規模を誇る。建築・土木・電気・機械・海洋・パイプライン・鉄道・トンネル・地下建設など幅広い分野で施工能力を有し、東南アジア全域でプロジェクトを展開している。
Aveng Groupの傘下において、シンガポールおよび周辺国のインフラ整備に長年貢献しており、特に地下・水中インフラ建設の高度な技術力が評価されている。
2026年5月時点において、McConnell Dowell South East Asiaはシンガポールを拠点に東南アジアの多様な建設プロジェクトで活発な事業を展開し続けている。
出典:https://www.mcconnelldowell.com/
Wan Chung Construction(ワンチュン建設)
Wan Chung Constructionは、1982年に設立された香港系の建設会社であり、香港での30年以上の建設実績を背景にシンガポール市場に参入した。
シンガポール支店は2008年に設立され、過去5年間で27億香港ドルを超えるプロジェクトを完工するなど、シンガポール市場においても着実な施工実績を積み上げている。
政府系プロジェクトおよび商業施設建設を主軸とし、高品質な施工管理と工期遵守の実績で発注者から高い信頼を獲得してきた。住宅・医療・教育施設など多様な建築タイプにも対応している。
2026年5月時点において、Wan Chung ConstructionはシンガポールにおいてBCA認定の建設会社として、公共・民間双方の建設市場で存在感を維持している。
出典:https://www.wanchung.com.sg/
China Communications Construction Company(中国交通建設)
China Communications Construction Company(中国交通建設、CCCC)は、2006年10月8日に北京で設立された中国の国有大手建設・エンジニアリング会社であり、世界最大規模の建設グループの一つである。
年間収益は700億米ドルを超え、118,000人以上の従業員を擁する。港湾・ターミナル・道路・橋梁・鉄道・トンネル・土木工事の設計および施工を主要事業とし、世界100ヵ国以上でプロジェクトを展開している。
シンガポールでは大規模インフラ・港湾整備・地下建設などの分野において、中国系大手建設会社として存在感を示している。
2026年5月時点において、China Communications Construction Companyはシンガポールおよびアジア太平洋地域の建設市場において、世界トップクラスのインフラ建設能力を持つ企業として事業を継続している。
出典:https://www.ccccltd.cn/
Lendlease Singapore Pte Ltd(レンドリース・シンガポール)
Lendlease Singapore Pte. Ltd.は、オーストラリアに本社を置くLendlease Groupのシンガポール法人として1973年5月7日に設立され、50年以上にわたりシンガポールの建設・不動産開発・投資管理の各分野で事業を展開してきた。
主要管理物件にはParkway Parade、313@somerset、Jem、PLQ Mallなど4つの小売商業施設が含まれ、Paya Lebar Quarter(PLQ)などの大規模複合開発プロジェクトにも携わっている。
2024年5月にLendlease Groupが海外事業をすべて売却し2025年末までにオーストラリア国内事業に集中する方針を発表しており、シンガポールを含む海外オペレーションの将来については不透明な状況にある。この戦略的再編は、シンガポール事業における人員・資産の処理方針に直接的な影響を与える可能性がある。
2026年5月時点において、シンガポール事業の継続形態については親会社の戦略再編の結果を引き続き注視する必要がある。
出典:https://www.lendlease.com/sg/
Dragages Singapore Pte Ltd(ドラガージュ・シンガポール)
Dragages Singapore Pte Ltdは、フランスの大手コングロマリットBouygues GroupのBouygues Construction部門に属する国際建設会社Dragagesのシンガポール拠点であり、シンガポールの大規模インフラ・土木・建設プロジェクトに特化した施工実績を有する。
シンガポールでは特にMRT(Mass Rapid Transit)工事、海底・地下トンネル工事、大規模インフラ整備プロジェクトにおいて豊富な実績を持ち、シンガポール交通インフラの整備に長年貢献してきた。BCA(建設業局)に登録された認定コントラクターとして、土木・一般建設の双方での事業遂行能力を有する。
Bouygues Construction全体では世界60ヵ国以上に展開し、120,000人超の従業員を擁する世界最大規模の建設グループの一つである。
2026年5月時点において、Dragages Singaporeはシンガポールの大規模インフラ・土木建設市場において欧州系大手建設会社として重要な役割を担い続けている。
出典:https://www.bouygues-construction.com/
FAQ
FAQ
シンガポールのローカル建設企業の中で特に注目されているのはどれですか?
KTCグループ、Lum Chang Building Contractors、McConnell Dowell South East Asia、Keppel Landなどが特に注目されています。
日系の建設企業でシンガポールの市場で活躍している会社はどこですか?
佐藤工業やナカノシンガポール、大林組がシンガポール市場で主要な日系企業として活躍しています。
シンガポールの外資系の建設企業にはどのような企業がありますか?
Wan Chung Constructionや、他に中国の中国交通建設(CCCC)といった企業があります。
シンガポールの建設企業の中で、特に大きな規模や評価の高いプロジェクトを手掛けているのはどれですか?
KTCグループやLum Chang Building Contractorsは、規模が大きく評価の高いプロジェクトを多数手掛けており、Marina Bay SandsやResorts World Sentosaなどの著名な施設も含まれています。

