【最新版!】マレーシアの主要証券会社14選〜金融・法人サービス業界〜

malaysia-securities

今回は、マレーシアの証券業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社を厳選してお届けしていきます!

それぞれのの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

読了時間の目安:5分

マレーシアの証券業界 業界地図はこちら!
目次

マレーシアの主要証券会社10選〜ローカル企業編〜

Affin Hwang Capital (アフィンファンキャピタル)

アフィン・ホアン・キャピタルは、アフィン投資銀行とホアンDBSが運営する事業体で、投資銀行業、資産管理業、証券業の3事業で構成されている。傘下にアフィン・ホアン投資銀行、アフィン・ホアン資産管理、アセット・マネジメント、アフィン・ホアン・トラスティを擁しており、証券業では国内10支店を展開する。

証券業においては、マレーシア証券取引所や主要な国際取引所に上場している証券の購入希望に対して、ワンストップ・ソリューションを提供している。また、証券取引額ではマレーシア最大の企業でもあり、国内に700以上の株式仲介エージェントを抱えている。

アフィン・ホアン・キャピタルは、英国のインターナショナル・バンカー誌が主催する2020年の国際的な銀行業者アジア及びオーストラリア部門において、マレーシアの年間最優秀投資銀行を受賞している。

出典:https://affinhwang.com/

CIMB Investment Bank Bhd (CIMB投資銀行)

CIMB投資銀行はCIMBグループの投資部門として、企業顧問や企業ファイナンス、プライベート・エクイティ、不動産投資などを提供。アジア太平洋地域の16ヶ国で事業を展開している。

また、同社とチャイナ・ギャラクシー・インターナショナルとの合弁会社であるCGS-CIMB証券は、株式仲介部門として2019年7月1日から機関投資家や個人投資家向けに株式仲介、株式調査といったサービスを提供している。

合弁会社では600人以上を雇用し、国内に29支店を展開、20万以上の個人、企業、機関を顧客に抱える。同社のオンライン・サイト『i*Trade@CIMB』では、株式の取引や投資ポートフォリオを管理できる。

イスラミック・ファイナンス・ニュースにおいて、CIMB投資銀行は2020年のIFN最優秀イスラーム投資銀行に選ばれている。

出典:https://www.cimb.com/

Kenanga Investment Bank Bhd (ケナンガ投資銀行)

ケナンガ投資銀行は1973年に開業し、国内に30以上の事業所を持つ。エクイティ取引量・金額は国内最大の独立系投資銀行で、国内の株式仲介業者で上位に入る。また、楽天証券との合弁で楽天トレードを設立している。2020年度の収益は、前年度比で約50%増となる9億7,376万リンギットを記録した。

マレーシア証券取引所において、同社は16年連続で「最優秀機関投資家向け株式機関」、「最優秀リテール株式機関」、「最優秀株式・金融デリバティブ取引機関」を受賞している。

2021年、同社はデジタル資産取引所のトークナイズエクスチェンジ を運営するトークナイズテクノロジーの株式19.0%を取得、デジタル・イニシアチブを推進している。この他にも、同社は2020年9月にマレーシアを代表するフィンテック及び電子マネープレーヤーであるマーチャン・トレード・アジアと提携、マレーシア初となる株式仲買人eウォレットを発表している。

フィンテックも積極的に展開しており、2021年3月にはマレーシア債務ベンチャーズ社とフィンテック基金を設立、両社は最初の投資においてシード資金としてそれぞれ2,500万リンギットを出資するとしている。

出典:https://www.kenanga.com.my/

Public Investment Bank Bhd (パブリック投資銀行)

パブリック投資銀行は、1974年にG.P.証券として設立され、1987年にパブリックバンクに買収されてからPB証券へ改名。その後、PB証券とファイナンシャル・アドバイザリー・サービスを提供するパブリック・マーチャント銀行の合理化が行われ、現在の体制となっている。

同社は、マーチャント・バンキング及び株式仲介業務において30年以上の実績を有しており、マーチャント・バンキング及び株式仲介関連の幅広い商品・サービスを提供している。

主要な業務としては、コーポレートファイナンスとアドバイザリー、コーポレートバンキングと証券金融、トレジャリー、DCM、証券業となっている。証券業務においては、個人及び企業に対して株取引、ポートフォリオファンド管理、株式信用取引などを提供している。

2020年末における同社の総資産は23億2,543万リンギットで、2020年度の収益は2億7,941万リンギットを記録している。

出典:https://www.publicinvestbank.com/

KAF Group (KAFグループ)

KAFグループは、マネーマーケット業務、投資銀行業務、株式仲介業務、イスラーム銀行業務、リサーチ業務、投資ファンドマネジメント、ファンドアドバイザリー、トラスティサービスなどを行う多角的な金融サービスグループとなっている。

証券関連の事業では、1972年に設立されたKAF Seagroatt & Campbelの子会社となるKAF証券が株式仲介業務を提供しており、機関投資家向け取引、リテール・ディーリング、オンライン・トレーディング、 グローバル・エクイティ・トレーディング、信用取引、ノミニーサービス、イスラーム株式といった商品・サービスを扱っている。

インターネットを利用した「KAF ETRADE」は、クリックするだけで注文やポートフォリオのモニタリングが可能であり、最低仲介手数料は8リンギットに設定されている。

関連会社では、マネーマーケット商品や債券を扱うKAF投資銀行、資本市場サービスライセンスを持つKAF投資ファンドがある。

出典:https://www.kaf.com.my/

マレーシアの証券業界 業界地図はこちら!

Inter-Pacific Securities Sdn Bhd (インターパシフィック証券)

インターパシフィック証券は、ベルジャヤ・キャピタルの子会社として1972年8月に設立され、主に株式仲介業務を行っている。払込資本金は2億5000万リンギットで、クアラルンプールを拠点としてジョホールやペナンなど国内4支店を展開する。

株式・先物仲介、株式引き受け、信用取引、ノミニーサービス 、証券代行業務、投資管理及びアドバイザリー、外国株式サービス、株式オンライン取引を提供している。オンライン取引の「PacOnline」では、マレーシア証券取引所のリアルタイム相場と指数、チャート、株価スコアボード、注文、オンラインステートメント、SMS注文確認、オンライン決済などの機能が含まれている。

同社は「オート・トラスト・ペイメント(ATP)」という決済サービスを導入しており、2020年6月30日での利用顧客数は2万2,762人と2019年6月30日から49%増加した。

また、2020年度には環境汚染防止のため、非生分解性材料を処理する廃棄物管理パネルを設置し、廃棄物管理の専門家と協力すること発表している。

出典:https://www.paconline.com.my/

Insas Bhd (インサス)

インサスは1961年に設立され、テクノロジーや不動産投資、ストラクチャード・ファイナンス、コーポレート・アドバイザリーと株式仲介、自動車のレンタルとロジスティックス、ファッション商品販売、飲食店運営などを手掛ける。2020年度におけるグループ全体の収益は1億9,750万リンギット。

同社の完全子会社であるM&A証券は1963年に設立され、証券取引、コーポレート・ファイナンス、投資顧問において豊富な実績を持ち、マレーシアの株式仲買及びコーポレート・ファイナンス・アドバイザーを提供している。クアラルンプール、イポー、ペナン、ジョホールバルに5支店を展開し、2020年度の収益は3,700万リンギットとなっている。

2020年度の実績では、M&A証券はプリンシパル・アドバイザーとしてマレーシア証券取引所で7社をACE市場へ、2社をLEAP市場へ上場させることに成功している。同社は、中小企業及び成長企業のACE及びLEAP市場への上場を促進するため、株式仲介及び企業顧問の役割を担っている。

出典:http://www.insas.net/

SJ Securities Sdn Bhd (SJ証券)

SJ証券は、1985年にスバンジャヤ証券として設立、1990年に現在の会社名となる。1995年にカルタビンタン社が同社の全株式を買い取り、支配株主となっている。

証券取引やオンライン取引、信用取引、ノミニーサービス、コーポレート・ファイナンスなどの商品・サービスを提供する。

マレーシア証券取引所や世界の主要な証券取引所(米国、オーストラリア、シンガポール、ロンドン、上海B、深センB、インドネシア、タイ、東京など)に上場されている証券の取引が可能で、同社のオンライン取引サービス『Sjenie』では、顧客がインターネットを介してマレーシア証券取引所のリアルタイムの株価にアクセスできる。

また、同社が提供するSJIP(SJイスラミック・ポートフォリオ)は、中程度のリスクを受け入れる意思のある機関投資家や個人投資家を対象としたシャリーア準拠のエクイティ商品となっている。

出典:https://www.sjsec.com/

Malacca Securities Sdn Bhd (マラッカ証券)

マラッカ証券は1963年にマレーシア証券委員会に認可され、1973年よりマラッカ・トレーダーズとして法人化した。1992年に現在の会社名へ改名し、クランバレー、ペナン、ジョホール、パハン、イポー、ケダで16支店を展開している。

提供するサービスは、コーポレート・ファイナンス(債務再編などのアドバイス、自社株買い、株式統合、証券引受、新規株式公開など)、株式取引となっている。

株式取引では、2012年よりオンラインサービス『M+Online』にて証券取引サービスを提供しており、個人投資家において国内で最も人気のあるオンライン取引の選択肢となっている。オンラインにより、取引コストは1契約当たり0.05%、又は最低8.00リンギットという低いレートが設定されており、仲介取引コストの90%以上が節約可能となっている。

また、オンライン取引では投資家の投資目的に合わせてM+シルバー、M+ゴールド、M+T7といったパッケージが提供されている。

出典:https://mplusonline.com/

TA Securities Holdings Bhd (TA証券ホールディングス)

TA証券ホールディングスは、1973年に金融や不動産事業を営むTAエンタープライズの完全子会社として設立、2007年に株式仲介企業として認可された。2019年11月、同社はジョホールバルに支店を開設し、国内に10支店を展開している。

オンラインサービスの『TA Online』にて証券取引サービスを提供しており、マレーシア証券取引所のリアルタイム取引価格と指数、取引、会社概要、ウオッチリスト管理、ストック・アラートとストック・トラッカーなどの機能を使うことができる。

取引対象は、マレーシア証券取引所及びオーストラリア、カナダ、中国、香港、インドネシア、日本、シンガポール、タイ、英国、米国に上場している株式となっている。また、信用取引、企業顧問サービス、投資調査、ノミニーサービスを提供している。

2019年度の税引き前利益は1,060万リンギットで、マレーシア証券取引所における売買額・売買高に基づく市場シェアは2.69%及び4.17%であった。

出典:http://www.tasecurities.com.my/

マレーシアの証券業界 業界地図はこちら!

マレーシアの主要証券会社〜日系企業編〜

Rakuten Trade Sdn Bhd (楽天トレード)

楽天証券とケナンガ投資銀行との合弁で設立された証券会社で、2017年5月より営業を開始。マレーシアと日本のベストプラクティスを融合させたフィンテック・プラットフォームを通じて、マレーシア証券取引所での取引を提供している。また、マレーシア初の完全オンライン株式仲介業者として、オールインワンのシームレス・プラットフォーム・サービスが特徴となっている。

現金前払い、コントラ・トレーディング、RakuMargin(第3者信用取引)といった様々な取引方法を提供している。また、エアアジアBIGやボーナスリンク、ブーストといった3つのロイヤリティプログラムと連携している。

同社は2020年5月に設立から3年足らずで黒字化しており、2020年4月30日時点でリテール市場でのシェアは5%以上となった。

2021年3月には、豊富な経験を持つ有資格者のアナリストらが個人投資家に信頼できる情報を提供するため、新部門となる「エクイティー・セールス」を立ち上げている。

出典:https://www.rakutentrade.my/

マレーシアの主要証券会社3選〜外資企業編〜

Citibank Bhd (シティバンク)

アメリカに本社を置くグローバル企業のマレーシア法人で、マレーシア進出は1959年。マレーシア国内で11の支店と3つのシティサービスセンターを展開し、6,000人以上を雇用する。2019年末の総資産は372億リンギット、2019年度の収益は26億リンギットとなっている。

同銀行ではユニット信託や債券、市場連動型投資などを提供しており、法人向けFX、クロスボーダー・キャッシュマネジメント、電子決済、機関投資家向け取引でトップの外資系銀行。また、マレーシアの格付機関から15年連続でAAAの評価を受けている唯一の外資系銀行でもある。

2010年9月に、同銀行はシティグループ・グローバル・マーケッツ・マレーシアを設立、マレーシア証券取引所で株式仲介業務を行っている。

出典:https://www.citibank.com.my/

UOB Kay Hian Securities (M) Sdn Bhd (UOBケイヒン証券)

UOBグループのUOBケイヒン証券は、シンガポールを拠点とするアジア最大の証券会社。マレーシア国内ではクアラルンプールに拠点を置き、233のセールスオフィスと13のリサーチオフィスを展開する。

同社は投資家に株式、債券、ユニット型信託、先物、上場投資信託、信用取引、証券代行業務などの幅広い証券取引を提供している。

マレーシア証券取引所、シンガポール証券取引所、香港証券取引所及び米国株は、同社のUTRADEウェブ及びUTRADEモバイルを通じてオンライン取引が可能となっている。

UTRADEモバイルでは、ブルサ株の取引、口座管理や注文が簡単なインターフェース、リアルタイム市場情報とシンプルなチャート、UTRADEウェブ・プラットフォームに統合といった機能を有している。

出典:https://www.utrade.com.my/

iFAST Capital Sdn Bhd (iFASTキャピタル)

シンガポールを拠点とするiFASTコーポレーションのマレーシア法人として、2008年にiFASTキャピタルが設立された。同年に、オンライン投資信託販売部門としてFSMOneが設立されている。

iFASTキャピタルは資本市場サービスライセンス所有企業であり、投資信託及び退職金スキームの取り扱い、投資顧問サービスの提供、OTC債券の取り扱い、ポートフォリオ管理に関するファンドマネジメントサービスの提供について、マレーシア証券委員会の認可を受けている。

また、マレーシア投資マネージャー連盟(FiMM)において投資機関向け投資信託アドバイザー(IUTA)、及び投資機関向け退職金スキームアドバイザー(IPRA)として登録されている。

FSMOneは、投資信託、株式・ETF、個人向け国債、マネージドポートフォリオ、保険など幅広い投資商品を提供している。ウェブとモバイルでアクセス可能で、100リンギットから投資が可能となっている。

出典:https://www.fsmone.com.my/

マレーシアの証券業界 業界地図はこちら!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次