タイの鉄道・バス業界は、BTSスカイトレインとMRT地下鉄がバンコク都市圏に路線を拡張し続ける、急成長の都市交通市場です。8社の主要事業者が新線開業と乗り換え連携の整備を進め、慢性的な渋滞緩和と公共交通利用促進を両立させています。
今回は、そんなタイの鉄道・バス業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて8社の最新情報をお届けしていきます!
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タイの主要鉄道・バス企業4選〜ローカル編〜
BTS Group Holdings PCL(BTSグループホールディングス)
BTSグループホールディングスは1968年に設立されたタイ証券取引所(SET、ティッカー:BTS)上場の複合企業である。中核事業はバンコク・スカイトレイン(BTS)の運営で、グリーンラインを中心に首都圏の高架鉄道ネットワークを担う。
売上高は2025年3月期に190億バーツを記録し、直近12ヶ月では過去最高水準の227億バーツ(前年比35.6%増)に達している。事業はマストランジット・メディア・不動産・サービスの4部門で構成され、交通インフラに加えてアウトオブホーム広告や商業施設運営でも収益を上げる。
2024年にはイエローラインおよびピンクラインの新路線が通年稼働を開始し、1日平均乗客数は72万人超に拡大した。バンコク都市圏の交通課題解決において中核的な役割を果たしており、タイの都市交通インフラを代表する民間企業である。
バンコク首都圏鉄道ネットワークの拡充が続く中、BTSC(子会社)が担うオペレーション受託の範囲も広がっており、引き続き成長余地が大きい。タイの都市交通を代表する民間企業として業界での存在感は引き続き大きい。
出典:https://www.btsgroup.co.th/en
Bangkok Expressway and Metro PCL(バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ)
バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ(BEM)は、2015年12月にバンコク高速道路社(BECL)とバンコクメトロ社(BMCL)の合併により設立された。タイ証券取引所(SET)に上場しており、CH. Karnchang PCLが約41%を保有する筆頭株主である。
MRTA(タイ大量高速交通公社)との25年間コンセッション契約のもと、MRTブルーライン(約55km)・パープルラインを運営する。また、シーラット・シーラット外環道・ウドーンラタヤー高速道路の計3路線も管理し、鉄道と道路の両事業が収益の柱となっている。
2024年通期の売上高は約170億バーツ(前年比3.8%増)、1日平均MRT乗客数は約110万人を記録した。MRTオレンジライン(22.5km、2027年末開業予定)の工事も進んでおり、路線延伸による追加収益貢献が期待される。
電子料金「Easy Pass」の管理や駅内商業スペースのリースも手掛け、多角的な収益構造を持つ。首都圏の都市交通インフラを鉄道・高速道路の両軸で支えるコンセッション企業として、業界における存在感は大きい。
出典:https://www.bemplc.co.th/
Nakhonchai Air Co., Ltd.(ナコンチャイ・エアー)
ナコンチャイ・エアー(Nakhonchai Air Co., Ltd.)は1986年に設立されたタイ最大手の民間長距離バス会社である。創業時はバンコク〜コンケン・バンコク〜ウボンラチャタニの2路線・20台から始まり、現在は49路線・1日132便以上を運行する規模に成長した。
バンコク(ドンムアン・ランシット)から東北部(イサーン)・北部タイの主要都市へ路線を展開する。保有バスはファーストクラス(30席、マッサージ付リクライニング・10インチ個人タッチスクリーン)とゴールドクラス(32席)の2クラスを軸に構成され、快適性を重視したサービスが特徴である。
2019年の年間旅客数は約410万人、売上高は約17億9,500万バーツを計上した。2024〜2025年も正規スケジュールに基づくオンライン予約・決済を継続提供しており、主要都市間の長距離バス市場を牽引している。
荷物配達・レンタカー・広告事業など周辺サービスも展開し、タイの民間バス業界を代表する存在として引き続き大きな影響力を持つ。
出典:https://www.nakhonchaiair.com/ncaweb/en/
Bangkok Mass Transit System PCL(BTSC)
バンコク・マス・トランジット・システム(BTSC)は1992年に設立され、BTSグループホールディングスの中核子会社としてBTS Skytrainの実運営を担う事業会社である。バンコク都市圏のグリーンライン(スクムビット線・シーロム線)を中心に運行業務を行う。
2023年7月開業のイエローライン(30.4km、モノレール)と2024年1月開業のピンクライン(34.5km)の運行業務受託も加わり、管轄路線網が拡大した。2024年の1日平均乗客数は72万3,167人で、新路線の通年稼働が乗客数の押し上げに寄与した。
収益はチケット収入のほか、車内・駅構内の広告枠や商業スペース賃貸でも構成される。2024年はイエロー・ピンクラインが初めて通年稼働した年として、複合的な収益寄与が実現した年となった。
バンコクの都市鉄道を日常的に支える運営実態を持つ企業として、業界分析における重要プレイヤーの一社である。
出典:https://www.bts.co.th/eng/
FAQ
タイの主要な鉄道・バス会社の概要は?
タイの主要な鉄道・バス会社は7つあります。本記事ではそれぞれの企業の概要や特徴を解説しています。
タイ国鉄(State Railway of Thailand)について教えてください。
タイ国鉄は1896年にバンコクから中部のアユタヤ間で開業し、現在は全国に47都県を結ぶ5路線、総距離約4346kmを運行し、300以上の駅があります。将来的には新しい路線や空港高速鉄道の計画も進行中です。
Mass Rapid Transit of Thailand(MRTA)の役割は何ですか?
MRTAはタイの都市鉄道(MRT)の建設と施設保有を担当し、ブルーラインやパープルラインなど複数の路線を運営しています。新しい路線の建設も進めています。
バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロの主な事業内容は何ですか?
BEMはMRTの運営や高速道路、商業スペースのリース、駅での広告サービスなどを行っており、タイの都市交通インフラの管理も担います。
バンコク・マス・トランジット・オーソリティ(BMTA)のバスサービスについて教えてください。
BMTAはバンコクとその郊外でバス、大型バス、マイクロバスを運行し、8,914台のバスを所有しています。低価格の路線バスやエアコンバスがあり、都市の交通を支えています。

