シンガポールの学校業界は、ローカル校、日系校、外資校が多様な教育ニーズに応えています。この記事では、主要11校を厳選し、それぞれの特徴や強みを詳しく解説します。ビジネス拡大を目指す日本企業にとって、教育市場の理解が鍵となります!
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シンガポールの主要学校4選〜ローカル校編〜
National University of Singapore(シンガポール国立大学)
シンガポール国立大学(National University of Singapore、NUS)は、1905年に設立されたシンガポール最古の高等教育機関であり、同国を代表する研究型総合大学である。2024/2025学年度の時点で、学部生30,373人、大学院生10,000人以上が在籍しており、総学生数は約40,000人を超える。
NUSは、イギリスの大学評価機関「QS Quacquarelli Symonds」が発表した2025年版「QS世界大学ランキング」において、世界第8位、アジア地域では第1位にランクされている。
同大学は、世界100カ国以上から留学生を受け入れており、多様な国際色を持つキャンパスを形成している。
NUSは16の学部・大学院を擁し、幅広い分野で教育・研究を行っている。
2005年以降、NUSはキャンパスの改修と設備の刷新を積極的に進めており、2008年には約38,000平方メートルのブキット・ティマ校舎に法学部およびリー・クアンユー公共政策大学院(Lee Kuan Yew School of Public Policy)を移設した。
出典:http://www.nus.edu.sg/
Nanyang Technological University(南洋理工大学)
南洋理工大学(Nanyang Technological University、NTU)は、1991年に設立されたシンガポールの主要な研究指向の総合大学である。2024年9月時点で、学部生26,044人、大学院生約12,824人が在籍しており、総学生数は約38,868人である。
NTUは、イギリスの大学評価機関「QS Quacquarelli Symonds」が発表した2025年版「QS世界大学ランキング」において、世界第15位に位置付けられている。 同大学は、世界80カ国以上から留学生を受け入れており、国際的なキャンパス環境を形成している。
NTUは主要なカレッジとスクールを擁し、多岐にわたる分野で教育・研究を行っている。特に、工学部は世界的に高い評価を受けており、2025年版「QS世界大学ランキング」の工学・技術分野で第4位にランクされている。 NTUは、シンガポール最大のキャンパスを有し、最先端の研究施設や教育設備を備えている。
出典:http://www.ntu.edu.sg/
Singapore Management University(シンガポール・マネージメント大学)
シンガポール・マネージメント大学(Singapore Management University、SMU)は、2000年に設立されたシンガポールの主要な大学である。2024年9月時点で、学部生10,137人、大学院生3,416人が在籍しており、総学生数は13,553人である。 留学生は全体の約10%を占め、34カ国からの学生が学んでいる。
SMUは、アメリカのペンシルバニア大学ウォートン・スクールをモデルとしており、新時代のリーダーや起業家の育成を目的としている。少人数制のゼミ形式授業が特徴である。学部は8つから構成されている。
SMUは、学士、修士、博士課程を提供しており、30以上の研究所とセンターを有している。専門職教育課程では、企業研修や生涯学習の機会も提供している。2025年版のQS世界大学ランキングでは、SMUは世界第585位に位置付けられている。 また、同ランキングのビジネス・マネジメント分野では第38位にランクされており、特にビジネス教育において高い評価を受けている。
出典:https://www.smu.edu.sg/
Anglo-Chinese School International(アングロチャイニーズ・スクール・インターナショナル)
アングロ・チャイニーズ・スクール・インターナショナル(ACS International)は、シンガポールの名門校であるアングロ・チャイニーズ・スクール・グループの一員として、2005年に設立された。設立当初は20カ国から150人の生徒が在籍していたが、現在では約1,000人以上の生徒が学んでいる。ACS Internationalは、シンガポールのメソジスト教会が所有しており、キリスト教の価値観と包括性を重視している。これらの価値観は、学問的追求、スポーツ、リーダーシップ、そして他者への奉仕といったさまざまな面で支えとなっている。学校全体のコミュニティのために、毎週30分のチャペルサービスが開催されている。
ACS Internationalは、シンガポール政府の目標である、地元および地域の学生に卓越した教育を提供する教育センターの役割を果たしている。同校のインターナショナル・バカロレア(IB)ディプロマの成績は、世界でも常にトップクラスにランクインしており、その教育水準の高さが伺える。
出典:https://www.acsinternational.edu.sg/en/home-7/
シンガポールの主要学校3選〜日学校編〜
Waseda Sibuya Senior High School(早稲田大学付属早稲田渋谷シンガポール校)
1990年に渋谷幕張シンガポール校として開校した当校は2002年(平成14年)より、早稲田大学の系属校となった。これは、早稲田大学がアジア戦略の一環として学校法人渋谷教育学園が経営していた渋谷幕張シンガポール校の株式を取得し、経営に乗り出したもの。
卒業後の進路は、全体の2分の1程度の生徒が早稲田大学へ推薦入学することを中心に、国内他大学への指定校推薦、帰国子女入試での入学が多数を占める。一般受験で進学する生徒や、海外の大学への進学者もいる。高等学校に相当する学校としては、日本以外のアジア諸国で唯一日本語による授業を行い、カリキュラムは日本の高等学校に準じたものとなっている。所在地はシンガポールのWest Coast Road。一学年約100人の共学校で、日本国内の高等学校と同等の教育を行う。
学生寮を併設しているため、シンガポール国内だけでなく広く世界各地の海外在留邦人の子弟を集めている。寮には約50%の学生が住んでおり、運営は生徒の自治によってなされている。日本語インターナショナルスクールとして、日本人以外の民族にも門戸が開かれているが、実際には大多数の生徒が日本人であるのが現状である。各学年シンガポール日本人学校中学部出身の生徒が6割を占めるシンガポール各地への研修や、現地校との交流が盛んである。また、式典日以外は私服での登校で、自由で明るく、温和な校風をもつ。制服は、紺のブレザーである。
出典:http://www.waseda-shibuya.edu.sg
Singapore Japanese Secondary School(シンガポール日本人学校中学部)
1912年に設立された日本人学校は小学部も中学部も転入・転出が多い学校で、日本全国、世界各国から生徒がやってくる。日本語での授業が行われるので日本人の感性や文化理解も同時に培われる。
同校の教育全ては、日本の学習指導要領に準じている。つまり日本での学習環境・内容はそのままとなっているので、日本から転校してきてすぐに授業にキャッチアップすることができる。教師の多くは、iPadやパソコンを駆使して、プロジェクターを使って、授業を行っている。
同卒業生の進路は多岐にわたり、早稲田大学をはじめとする国公立大学や有名私立大学など、日本のトップクラスの高等教育機関への進学者も多い。また、英語教育が充実しており、美術、音楽、家庭科、体育の科目では、外国人教師が英語で指導し、日本人教師がサポートするイマージョン教育を実施している。
同校では、生徒が主体的に学び、異文化への興味・関心を高め、国際的な視野を広げることを目的とした国際理解教育を推進している。具体的には、現地校との交流やシンガポール各地への研修などを通じて、生徒の国際感覚を育成している。
入学に際しては、保護者が所属する日系企業または日系団体からの寄付金の納入が必要である。個人や外資系企業勤務の保護者の場合は、所定の個人寄付金の納入が求められる。詳細な入学手続きや寄付金に関する情報は、同校の公式ウェブサイトで確認できる。
シンガポール日本人中学校は、日本の教育カリキュラムを維持しつつ、国際的な視野を持つ人材の育成に努めている。そのため、日本国内外での進学やキャリア形成において、多様な選択肢を提供している。
出典:http://www.sjs.edu.sg/secondary/ourschool
Singapore Japanese Primary School(シンガポール日本人学校小学部)
シンガポール日本人小学校(Singapore Japanese Primary School)は、1912年に設立され、100年以上の歴史を持つ教育機関である。同校は、小学部と中学部を有し、日本全国および世界各国から多くの生徒が集まる。授業は日本語で行われ、日本の文化や感性を育む環境が整えられている。
日本国籍を持たない児童も、校長が授業に耐えうると認めた場合は入学が許可される。しかし、シンガポール国籍のみの児童の入学はシンガポール国内法により認められない。3校舎合わせて2,000人を超える生徒・児童を擁し、世界の日本人学校の中でも最大規模を誇る。
小学部はクレメンティ校とチャンギ校の2校舎に分かれている。1990年代には、3校舎合わせて最大で約2,200人の生徒・児童数を擁しており、世界最大規模の日本人学校であった。
シンガポール日本人小学校は、日本の教育カリキュラムを維持しつつ、国際的な視野を持つ人材の育成に努めている。そのため、日本国内外での進学やキャリア形成において、多様な選択肢を提供している。
出典:https://www.sjs.edu.sg
シンガポールの主要学校4選〜外資校編〜
Stamford American International School(スタンフォードアメリカンインターナショナルスクール)
スタンフォード・アメリカン・インターナショナルスクール(Stamford American International School)は、2009年8月にシンガポールに設立された男女共学のインターナショナルスクールである。同校は、米国の正式認可を受けたスタンフォード高校卒業資格(Stamford High School Diploma)に加え、国際バカロレア(IB)ディプロマ、アドバンスト・プレイスメント(AP)国際資格、またはビジネス・アンド・テクニカル・エデュケーション・カウンシル(BTEC)ディプロマの取得機会を提供しており、生徒の進学先やキャリア計画に応じた柔軟な卒業資格コースを導入している。
同校では、英語、マンダリン(中国語)、スペイン語の3言語における世界共通語プログラムを提供し、国際的な校風を支援している。特に、英語とマンダリンのバイリンガルプログラムは、幼稚園から小学5年生までの児童を対象に、週400分の集中的なマンダリン学習を組み込んだカリキュラムを展開している。
さらに、同校は12以上の母国語プログラムを提供し、生徒が自身の文化的背景を維持しながら、多言語能力を育成する環境を整えている。
出典:https://www.sais.edu.sg/
Tanglin Trust School(タングリントラストスクール)
タングリン・トラスト・スクール(Tanglin Trust School、TTS)は、1925年にアン・グリフィス=ジョーンズ(Anne Griffith-Jones)氏によって設立された、シンガポールで最も歴史のある英国式インターナショナルスクールである。 2025年には創立100周年を迎え、これを記念する全校的な祝賀行事が行われた。
同校は、3歳から18歳までの約2,800人の生徒が在籍し、50以上の国籍が集まる多文化的な環境を提供している。 各学部は、インファントスクール(幼児部)、ジュニアスクール(小学部)、シニアスクール(中学部)、およびシックスフォーム(高等部)に分かれており、それぞれ専用の施設を備えている。
カリキュラムは英国の教育課程に基づいており、国際的な視点を取り入れている。特に、シックスフォームではAレベルと国際バカロレア(IB)ディプロマの両方を提供しており、生徒は自分の進路に合わせて選択することができる。
生徒の約50%が英国のパスポートを所持しており、英国文化が色濃く反映されている。 また、シンガポール国籍の生徒は、政府の規制により全体の約4%にとどまっている。
2023年には、ISCリサーチによって「International School of the Year 2023」に選ばれ、その教育の質と革新性が高く評価された。
タングリン・トラスト・スクールは、長い歴史と伝統を持ちながらも、現代的で国際的な教育を提供し続けている。そのため、シンガポールにおける英国式教育の代表的存在として、多くの家庭から支持を得ている。
出典:https://www.tts.edu.sg/
Dulwich College(ダルウィッチカレッジ)
ダリッジ・カレッジ・シンガポール(Dulwich College Singapore)は、英国の名門校であるダリッジ・カレッジの伝統を受け継ぎ、2014年にシンガポールに設立された共学のインターナショナルスクールである。設立当初の生徒数は884人であったが、2020年には定員の2,500人に達し、2023年時点での在籍生徒数は2,929人に増加している。
同校は、2歳から18歳までの生徒を対象に、英国のナショナルカリキュラムに基づいた教育を提供しており、IGCSE、国際バカロレア(IB)ディプロマプログラム、IBキャリア関連プログラムを含む多様な課程を展開している。
特に幼児部(DUCKS)では、英語と中国語(マンダリン)のバイリンガル教育を実施しており、2歳から7歳の児童が対象である。このプログラムでは、英語を担当する教師とマンダリンを担当する教師が協力し、自然な学習環境の中で言語習得を促進している。
また、同校はアジア地域での展開を積極的に進めており、上海、北京、蘇州、珠海、ソウル、ヤンゴンなどにも姉妹校を設立している。
出典:https://singapore.dulwich.org/
GESS International School(GESSインターナショナルスクール)
GESS(ドイツ語ヨーロッパスクールシンガポールDeutscheEuropäischeSchuleSingapur)は、1971年8月25日設立されたシンガポールにある国際的な多言語の男女共学の学校。当初は6人の生徒のみだった。
最初の開園から1年も経たないうちに、幼稚園が設立されその後急速な進歩を遂げた。現在では65を超える国籍の1,750人の学生に教育を提供している。学校は2歳から18歳で卒業するまで、すべての年齢の学生を対象としている。
2018年8月、GESSはデイリーファームレーン(2 Dairy Farm Lane)に最先端のキャンパスを開設し、最新の教育施設を備えている。
学校は私立学校協会であり、選出された理事会と学校経営者によって運営されている。学校には現在450人以上のフルタイムとパートタイムの従業員がいる。ドイツ外務省の委託により、ドイツ学校中央庁(CAGS)は、財政、人員、教育資源の面でGESSを支援している。
出典:https://www.gess.sg/en/

2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員。大学ではマーケティングと経済を学び、卒業後は海外での生活と旅行を重ね、さまざまな国の文化や人々、食に関する豊富な知識を身につける。シンガポール人の旦那との結婚を機にシンガポールに移住し、現地で就労。現在はライター業と翻訳業を行っている。

