【最新版!】タイの主要バイオテクノロジー・製薬会社14選〜医療・介護業界〜

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今回は、タイの主要バイオテクノロジー・製薬会社に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社を厳選してお届けしていきます!

それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

読了時間の目安:5分

タイの製薬・バイオテクノロジー業界 業界地図はこちら!
目次

タイの主要バイオテクノロジー・製薬会社6選〜ローカル企業編〜

MEGA Lifesciences PCL. (メガ・ライフサイエンス)

1982年に創業したライフサイエンス企業。2013年よりタイ証券取引所SETに上場している。医薬品の開発や製造から流通、販売まで一貫して行う。製品はアレルギー薬、解熱鎮痛剤、整腸薬、スポーツ用プロテイン、栄養剤、サプリメント、伝統医学用薬品など多岐に渡る。また、栄養学や運動、免疫力を高める活動などに関する情報を発進し、これらを通じて人々により健康的でより良い暮らしを提供することを目的としている。製造拠点はタイとオーストラリアに存在し、製品はアジア、アフリカ、ヨーロッパ、南米など世界31か国に展開する。全体で計5,500人以上の従業員を擁する。

2020年度の売上高は前年比13%増の12,613百万バーツ、純利益は前年比22%増の1,393百万バーツであった。

出典:https://www.megawecare.com/

Berlin Pharmaceutical Industry Co., Ltd. (ベルリン・ファーマシューティカル・インダストリー)

1932年に創業した製薬企業。心血管、胃腸、代謝、整形外科など、様々な用途に使用される薬を製造・販売している。医師や薬剤師などに対して、専門的知識に基づいた製品を提供するだけでなく、彼らが患者に最高のサービスを提供できるようサポートすることを目的としている。バンコク郊外に2つの工場を持ち、従業員は計550人以上を擁する。海外の企業とも積極的にパートナーシップを結んでおり、カナダ、フランス、インドから医薬品有効成分(API)を輸入しているほか、スイスの企業とともに癌の痛みを抑えるための様々な製品の販売を行っている。

2020年度の売上高は前年比2.3%減の3,294百万バーツ、純利益は前年比5.7%増の795百万バーツであった。

出典:https://www.megawecare.com/

Better Pharma Co., Ltd. (ベター・ファーマ)

1978年に創業した製薬企業。畜産・食品大手Betagro社の傘下企業の1つで、家畜用の医薬品(寄生虫駆除薬、抗菌剤、成長促進剤など)やサプリメントの製造・販売を行っている。同製品の工場としてはタイで初めて保健省傘下のタイ食品医薬品局(FDA)によりGMP認証を受けたほか、ISO9001:2000も取得している。また、HACCP認証も取得しており、同社の生産プロセスおよび製品は国際的にも高品質・安全なものとして認められている。本社は首都バンコクに、工場は中部ロッブリーに存在する。

2020年度の売上高は前年比14%増の4,639百万バーツ、純利益は前年比29%増の329百万バーツであった。

出典:http://www.better-pharma.com/thai/index.asp

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Siam Pharmaceutical Co., Ltd. (サイアム・ファーマシューティカル)

1978年に創業した製薬企業。創業当初は小さな商社であったが、後に開発・製造にも進出し、現在ではタイでも有数の製薬企業となった。抗感染薬(抗菌、抗ウイルス、抗真菌)や、心臓・血管、胃腸、呼吸器系などの病気に使用する薬を取り扱い、タイ全国および東南アジアに広く展開している。製造はグループ会社のSiam Bheasach Co. Ltd.が行う。製造拠点ではISO9000やISO14001、ISO/IEC 17025などの国際規格およびタイのGMP認証を取得しており、高品質な製品を手頃な価格で提供している。従業員は計600人以上が在籍している。

2020年度の売上高は前年比9.3%減の1,945百万バーツ、純利益は前年比2.0%増の106百万バーツであった。

出典:http://www.siam-pharm.com

Biolab Co., Ltd. (バイオラボ)

1978年に創業した製薬企業。創業当初は医薬品商社として、薬やサプリメントの輸入・国内販売を行っていた。1981年より製造にも進出し、現在では主にジェネリック医薬品の受託製造を行う。少量の液体や粉の無菌製剤、凍結乾燥製品、複合ホルモン避妊薬などの製造が可能な専用設備を持ち、また錠剤、カプセル、粉末、液体、軟膏、クリームなど様々な形状の薬品の製造に対応できる一般の設備も所有する。受託製造はタイ国内の顧客だけでなく、シンガポールやフィリピンなどの東南アジアから、日本、ヨーロッパ(ドイツ、イタリア)まで世界各地の顧客と契約した実績がある。

2020年度の売上高は前年比19%減の739百万バーツ、純利益は前年比14%増の24百万バーツであった。

出典:https://www.biolab.co.th/

Siam Bioscience Co., Ltd. (サイアム・バイオサイエンス)

2009年に創業した王室系の製薬企業。タイ国民に高品質で効果的な薬を低価格で提供することを目的としている。具体的な製品としては、エリスロポエチン製剤やフィルグラスチムなど、赤血球、白血球を増加させる薬がある。マーケティング・販売はグループ会社のApex Cela Co., Ltdが行っている。また、グループ会社にて癌、貧血、関節リウマチ、乾癬などの自己免疫疾患の治療薬の開発を行うほか、化粧品の開発も手掛ける。2021年にはイギリスのアストラゼネカ社から技術供与を受け、新型コロナウイルス用ワクチンを製造を開始している。このワクチンは2021年10年に世界保健機関(WHO)により緊急使用の承認を受けた。

2020年度の売上高は前年比91%増の302百万バーツ、純利益は前年比152%減の36百万バーツであった。

出典:https://www.siambioscience.com/

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タイの主要バイオテクノロジー・製薬会社3選〜日系企業編〜

Takeda (Thailand) Ltd. (タケダ・タイランド)

日系大手製薬企業、武田薬品工業のタイ拠点。タイでは1969年に設立され、医薬品のマーケティング・セールスを行っている。オンコロジー(がん)、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの病気の治療薬を取り扱う。また、研究開発では血漿分画製剤およびワクチンについて積極的に投資を行っている。2020年度の売上高は前年比9.5%増の2,758百万バーツ、純利益は前年比14%減の173百万バーツであった。

武田薬品工業は1781年に日本で創業し、240年もの歴史を持つ。医薬品の研究開発から、製造・販売・輸出入まで一貫して行っている。現在は世界80か国以上に展開し、47,000人以上の従業員を擁する。売上高は3.3兆円(9,700億バーツ)にものぼる。

出典:https://www.takeda.com/th-th/

Thai Meiji Pharmaceutical Co., Ltd.(タイ・メイジ・ファーマシューティカル)

日系大手製薬企業、Meiji Seikaファルマのタイ拠点。タイでは1979年に設立され、バンコク都心に販売拠点とバンコク東部のラートクラバン工業団地に製造工場を持つ。自社開発およびジェネリックの医療用医薬品、農薬、動物薬の製造・販売を行う。具体的な製品としては、抗生物質、骨や関節、消化管に作用する薬を取り扱う。日本や中国、シンガポールはじめ16か国の企業と契約し、開発・製造を行った実績を持つ。2020年度の売上高は前年比14%増の1,640百万バーツ、純利益は前年比71%増の263百万バーツであった。

Meiji Seikaファルマは日本で1916年に創業した。現在は海外8か国に拠点を展開し、計17,000人以上の従業員を擁する。

出典:http://thaimeiji.co.th/en/

Astellas Pharma (Thailand) Ltd. (アステラス・ファーマ・タイランド)

日系大手製薬企業、アステラス製薬のタイ拠点。タイでは1979年に設立され、バンコクに販売拠点を持つ。主にがん治療薬、白血病治療薬、免疫抑制剤などの医療用医薬品を取り扱う。2020年度の売上高は前年比5.8%減の1,240百万バーツ、純利益は前年比96%減の3.3百万バーツであった。

アステラス製薬は1923年に山之内製薬として創業し、2005年に藤沢薬品との合併により現在の社名となった。医療用医薬品の開発・製造を行う。日本を研究の拠点とし、日本、米国、欧州、アジアで連携したグローバル同時開発が可能な体制を整えている。現在は世界70カ国以上に製品を展開し、従業員は15,000人以上を擁する。売上高は1.2兆円(3,500億バーツ)にものぼる。

出典:https://www.astellas.com/th/en/

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タイの主要バイオテクノロジー・製薬会社5選〜外資系企業編〜

Pfizer (Thailand) Co., Ltd. (ファイザー・タイランド)

アメリカの大手製薬企業、ファイザーのタイ拠点。タイでは1958年に設立され、バンコクに販売拠点を持つ。タイの医師やヘルスケアを提供する公私企業とパートナーシップを結び、多くの人々が簡単に薬やワクチンを得られるためのサポートを行っている。2020年度の売上高は前年比17%減の7,060百万バーツ、純利益は前年比0.2%増の643百万バーツであった。

ファイザーは1849年にアメリカで創業し、薬やワクチンの開発・製造・販売を行っている。現在は125か国以上の国と地域に製品を提供し、計78,500人以上の従業員を擁する。2020年にはドイツのビオンテック(BioNTech)社と共同で新型コロナウイルス用ワクチンを開発し、日本、タイを含め世界50か国以上へ提供している。

出典: https://www.pfizer.co.th/

Sanofi – Aventis (Thailand) Co., Ltd. (サノフィ・アベンティス・タイランド)

フランスの大手製薬企業、サノフィ・アベンティスのタイ拠点。タイでは1965年よりバンコクに販売拠点を持ち、400人以上の従業員が在籍している。風邪薬などの一般治療薬に加え、糖尿病や心血管疾患、がん、中枢神経系の多発性硬化症、希少疾患に対する治療薬、およびワクチンを取り扱っている。2020年度の売上高は前年比11%減の3,901百万バーツ、純利益は前年比3.4倍の131百万バーツであった。

サノフィ・アベンティスは2004年に製薬大手サノフィが同アベンティス社を吸収合併し設立された。現在では世界100か国以上に展開し、10万人以上の従業員を擁する。売上高は360億ユーロ(1.4兆バーツ)にものぼる。

出典: https://www.sanofi.co.th/

GlaxoSmithKline (Thailand) Ltd. (グラクソスミスクライン・タイランド)

イギリスの大手製薬企業、グラクソスミスクラインのタイ拠点。タイでは1982年に設立され、バンコクに販売拠点を持つ。主な製品は処方薬、ワクチンに加え、一般消費者向けのヘルスケア製品がある。特に歯磨き粉、解熱鎮痛剤、ビタミン剤などはタイでも広く使用されている。2020年度の売上高は前年比2.1%減の5,141百万バーツ、純利益は前年比9.1%増の131百万バーツであった。

グラクソスミスクラインは1715年にイギリスで創業し、300年もの歴史を持つ。現在では世界100か国以上に展開し、10万人以上の従業員を擁する。売上高は340億ポンド(1.6兆バーツ)にものぼる。

出典: https://www.gsk.com/en-gb/

Roche Thailand Ltd. (ロシュ・タイランド)

スイスの大手製薬企業、ロシュのタイ拠点。1971年に設立され、バンコクに販売拠点を持つ。薬、検査機器を取り扱うほか、患者ケアソリューションの提供を行っている。特にがんの治療や、がん患者のケアに注力している。現在は新型コロナウイルス用の抗体検査キット(ATK)をタイへ供給し、認可を受けた薬局や政府機関、医療機関にて入手が可能となっている。2020年度の売上高は前年比16%減の2,878百万バーツ、純利益は前年比44%減の66百万バーツであった。

ロシュは1896年にスイスで創業した。現在では世界100か国以上に展開し、9万人以上の従業員を擁する。売上高は580億スイスフラン(2.1兆バーツ)にものぼる。

出典: https://www.roche.co.th/

AstraZeneca (Thailand) Co., Ltd. (アストラゼネカ・タイランド)

イギリスの大手製薬企業、アストラゼネカのタイ拠点。1983年に設立され、バンコクに販売拠点を持つ。医薬品開発やがん治療薬のソリューションを提供する。新型コロナウイルス用ワクチンも開発し、タイおよび周辺国での供給については王室系企業のサイアム・バイオサイエンスと提携して行っている。2020年度の売上高は前年比5.3%増の2,719百万バーツ、純利益は前年比11%減の89百万バーツであった。

アストラゼネカは1913年にスウェーデンでアストラとして創業した。1999年にイギリスのゼネカと合併し現在の社名となった。現在では世界100か国以上に展開し、76,000人以上の従業員を擁する。売上高は266億USドル(8,900億バーツ)にものぼる。

出典: https://www.astrazeneca.com/country-sites/thailand.html

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