【2026年最新】中国物流業界の11大企業:市場動向と展開

中国 陸運業界 業界地図

中国の陸運業界は、順豊速運(SF Express)や中通快递、圆通速递など主要企業が宅配便市場で激しい競争を繰り広げています。アリババ系資本の関与が広がる成長分野です。

今回は、そんな中国の陸運業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて13社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

中国の主要陸運企業7選〜ローカル編〜

SF Express (シュンフォン)

SF Express(順豊速運)は1993年に広東省順徳で創業し、深圳に本社を置く中国最大の総合宅配物流企業である。創業者の王衛氏が6名の従業員でスタートした同社は、現在では国内外に広大なネットワークを構築し、中国市場のプレミアム宅配サービスを代表するブランドへと成長した。

2025年通期の売上高は約3,000億元(約420億米ドル)に達し、アジア最大・世界第4位の物流統合サービスプロバイダーの地位を確立している。2025年上半期の荷物取扱数は78億件(前年同期比25.7%増)で、業界平均の19.3%増を大幅に上回った。

国内では全国335の地級市・直轄市をカバーし、都市カバレッジ率は99.4%に達する。自社貨物機を保有する中国初の宅配会社として、空陸一体型の物流インフラを整備し、インシティ即日配達サービスは前年比38.9%増の高成長を記録している。

「中国宅配業界顧客満足度17年連続1位」を獲得しており、品質面での国内No.1評価を維持している。

出典:https://www.sf-express.com/

ZTO Express (ジョントン)

ZTO Express(中通快遞)は2002年に設立され、アリババの出資を受ける中国最大の宅配ネットワーク企業である。荷物取扱量においては業界首位を維持しており、国内では2時間以内集荷・当日配達を中核サービスとして展開している。

2025年通期の荷物取扱数は385億件(前年比13.3%増)、売上高は約490億元(前年比約11%増)、純利益は92億元に達した。市場シェアは約19%と業界トップを維持しており、2020年9月には香港市場でも二次上場を果たし、ニューヨーク・香港の2市場に同時上場する初の中国宅配企業となった。

速達サービスを主軸に置きながら、高速輸送・コマーシャル物流・クラウドロジスティクス・航空貨物・インテリジェント物流・コールドチェーンと多角的なエコシステムを構築している。国際事業ではカンボジア・ミャンマーなどに自社ネットワークを展開し、越境EC需要の取り込みを進めている。

自動化・知能化・エコ化を戦略の柱に据え、2025年第2四半期には単位輸送コストが前年比12.2%削減されるなど、継続的な効率化成果を示している。

出典:https://www.zto.com/

YTO Express (ユアントン)

YTO Express(圓通速遞)は2000年に設立され、上海に本社を構える中国有数の総合宅配物流企業である。アリババグループからの出資を受け、タオバオ・天猫向けEC物流を中心に全国ネットワークを拡充してきた。

2025年8月単月の宅配取扱件数は25億1,100万件(前年同月比11.08%増)、宅配売上高は53億9,000万元(前年同月比9.82%増)を記録した。直近12カ月の売上高は約1,000億元(約140億米ドル)規模に達しており、2024年の年間荷物取扱量は267億件と国内第3位の規模を誇る。

国内事業では翌日配達・72時間配達・コールドチェーン配送など多様なサービスを展開しており、B2C向けワンストップソリューションの強化にも注力している。国際物流ではルート拡充を継続し、アジア・欧州・北米向けの国際宅配サービスも提供している。

技術面ではスマートロッカーの都市部設置拡大やソーティングセンターの自動化を推進しており、デジタル化による配送効率の向上を図っている。

出典:https://www.yto.net.cn/

Yunda Express (ユンダー)

Yunda Express(韻達速遞)は1999年に設立され、上海に本社を置く中国の主要宅配企業である。アリババから少額出資を受けており、陸運を中心に空運も組み合わせた配送サービスを全国展開している。

2025年3月の宅配業務取扱量は22億5,300万件(前年同月比17.34%増)、宅配売上高は44億1,000万元(前年同月比10.55%増)を達成した。直近12カ月の売上高は約700億元規模(約100億米ドル)で、2024年の荷物取扱量は238億件と国内第4位の規模を誇る。

宅配業務に加えて、サプライチェーン管理・国際物流・コールドチェーンなど周辺事業を積極展開しており、総合物流サービスプロバイダーとしての地位を固めている。全国31省(区・市)および香港・マカオ・台湾を含む広域ネットワークを構築するとともに、30カ国以上で国際サービスを提供している。

近年は無人荷物受け取りボックス(スマートロッカー)の都市部設置を推進し、ラストワンマイル配送の利便性向上を図っている。

出典:https://www.yundaex.com/

STO Express (シントン)

STO Express(申通快遞)は1993年に設立され、アリババ傘下のCainiao Smart Logistics Networkが約25%を出資する中国の大手宅配企業である。EC向け物流を中核に、翌日配達・72時間配達・コールドチェーン配送など多様なサービスを提供し、タオバオ・天猫の主要配送パートナーとして機能している。

2025年通期の荷物取扱量は261億件(前年比15%増)、売上高は555億元(前年比17.84%増)、純利益は137億元(前年比31.61%増)と大幅な増益を達成した。2025年7月にはCainiao連合との連携強化として自律走行バン2,000台のラストマイル配送導入計画を発表し、スマート物流への転換を加速している。

国内では4,500以上の拠点と25,000超のサービスポイントを保有し、従業員数は30万人を超える。国際物流ではEC越境配送を中心に北欧・中米・日本などのルートも整備している。

B2Cワンストップソリューション(倉庫管理・配送・システム・カスタマーサポートの一括提供)の強化にも注力し、EC物流の競争力を高めている。

出典:https://www.sto.cn/

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JD Logistics (ジンドン・ロジスティクス)

JD Logistics(京東物流)は京東集団(JD.com)の物流部門として発展し、2021年に香港取引所に独立上場した中国を代表する総合物流企業である。外部顧客向けのISC(統合サプライチェーン)サービスが全売上高の67%超を占めるまでに成長している。

2025年通期の売上高は2,171億元(前年比18.8%増)、純利益は66億5,000万元を達成した。中国全土のほぼ全市区県をカバーする1,600以上の倉庫(総面積3,400万平方メートル超)を保有し、翌日配達・当日配達のネットワークを整備している。2026年3月には德邦物流(Deppon)の完全子会社化が完了し、BtoBフレイト事業のさらなる強化が実現した。

テクノロジー面では無人倉庫・自律走行ロボット・AIによる在庫最適化を積極導入し、スマート物流の分野でも業界をリードしている。国際事業では自社エクスプレスブランド「JoyExpress」を複数国で立ち上げ、貨物航空会社(京東航空)も運用している。

外部ISC顧客売上は前年比33%増と高成長が続いており、中国物流市場における存在感は急速に高まっている。

出典:https://www.jdl.com/

J&T Express (ジェイアンドティー)

J&T Express(极兔速遞)は2015年にインドネシアで設立された国際宅配企業であり、2020年に中国市場へ参入後、短期間で主要プレイヤーとしての地位を確立した。2023年に香港取引所に上場し、中国・東南アジア・新興市場を含む多国間ネットワークを運営している。

2025年の中国市場における荷物取扱量は221億件(前年比11%増)で業界5位につけ、市場シェアは11.1%を維持した。中国事業の売上高は前年比5%増の約480億元に達している。2025年第4四半期には広州に日次処理能力1,500万件超・延床面積32万平方メートルのメガソーティングセンターを稼働させるなど、インフラ投資を継続している。

自動仕分け機を前年の226台から338台に増強し、単位当たりコストの削減と処理効率の向上を実現している。EC物流を主力とし、EC大手プラットフォームとの提携による荷物獲得を重視する戦略を継続している。

グローバルでは2025年通期売上高が前年比18.5%増を達成し、中国事業以外の売上比率が44%(前年37%)に上昇するなど、地理的分散による収益安定化も進んでいる。

出典:https://www.jtexpress.com/

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中国の主要陸運企業3選〜日系編〜

Yamato International Logistics China (ヤマト)

雅玛多国際物流(Yamato International Logistics China)は、ヤマトホールディングスの中国事業子会社として2005年に業務を開始し、上海を拠点に中国各地へ支社・事務所を展開してきた日系物流企業の一つである。「宅急便(TA-Q-BIN)」の品質基準を中国市場でも適用し、BtoB・BtoC・CtoC向けの宅配サービスを提供している。

主要サービスには国内外引越事業・倉庫一括サービス・越境EC物流・海外直接購入支援・郵便局連携越境パケット事業が含まれ、時間帯指定配達・クール便・代金引換などの付加価値サービスは日本品質として評価を受けている。

国際展開ではアジアNo.1の流通・生活支援ソリューションベンダーを目標に掲げ、アジア地域内の国際引越・越境EC物流・海外進出支援を強化している。

グループ全体として取扱荷物数は年間18億件・従業員数18万人規模に達しており、日系物流企業として中国市場での確固たるプレゼンスを維持している。

出典:https://www.y-logi.cn/

Nippon Express China (ニッポンエクスプレス)

日本通運(NX GROUP)は1973年に中国大陸への展開を開始し、約44年にわたって中国市場で事業を継続してきた日本最大の総合物流企業である。2025年には中国を「コア市場」と明言し、上海に東アジア地域統括本部(2026年1月稼動)を設立してマネジメント体制を強化した。

中国での主要サービスは航空・海上フォワーディング・陸上輸送・鉄道輸送(欧州向けシルクロード鉄道を含む)・倉庫管理・通関・サプライチェーン設計であり、自動車・製薬・ハイテク産業向けの特化ソリューションも提供している。2025年5月には上海・連雲港の施設でGDP認証を取得し、超低温医薬品物流サービスを開始した。

デジタル化ではAI活用デジタル通関プラットフォームや越境EC可視化システムを構築し、グリーン物流への転換も推進中だ。2025年12月にはSITC国際との協働で「NXブランドコンテナ」を投入した。

NXグループ全体では世界49カ国730拠点・73,482人の従業員を擁している。

出典:https://www.nipponexpress.com/zho/

Sagawa Express China (佐川急便)

佐川急便グループ(SG Holdings)は上海潤宝物流技術(Shanghai Runbow)を通じて中国での物流・宅配サービスを展開している。日本通運に次ぐ日本の大手総合物流企業として、特に日中間の貿易物流と海外引越業務において高い専門性を誇る。

中国での主要サービスは国際貨物輸送・日中間貿易物流コンサルティング・駐在員向け海外引越・倉庫管理などであり、複雑な通関手続きや輸送ルート最適化を包括的に支援するコンサルティング型のサービスを特徴としている。日本企業の中国拠点移管・撤退にも対応し、一貫したサポート体制を整えている。

2025年にはDHL Express Japanと「GoGreen Plus」プログラムの連携を推進し、持続可能な航空燃料(SAF)の活用とルート最適化により温室効果ガス排出量を約10%削減する取り組みを開始した。

中継機能の自動化促進・輸送品質向上に加え、エコロジーロジスティクスの推進にも注力している。安全第一の企業文化のもと、社会的責任を重視した物流サービスを継続提供している。

出典:https://www.sagawa-exp.co.jp/chinese/company/

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中国の主要陸運企業3選〜外資編〜

DHL (ディーエイチエル)

DHL(ディーエイチエル)は1969年にアメリカで設立された世界最大の国際物流企業であり、1980年に中国市場へ参入して以来45年以上にわたり中国での事業を継続している。220以上の国と地域をカバーするグローバルネットワークと約40万人の従業員を擁し、中国国内に最大規模の国際物流インフラを構築している。

中国への累積投資額は100億元(約14億米ドル)を超え、無錫・成都・深圳など主要都市のゲートウェイ施設を建設・増強してきた。2025年時点では米国・欧州・アジア向けの直行貨物便を増便し、国内企業の海外展開を支援する輸送ネットワークをさらに拡充している。

米中関係の緊張を背景に製造業のサプライチェーン再編が加速する中、「China+X」戦略を採用する企業の物流パートナーとして需要を取り込んでいる。越境EC分野においても中国発の輸出需要に対応したサービスを拡充しており、低価格帯商品の国際配送における存在感を高めている。

無人機(ドローン)配送システムの導入検討など技術革新への投資も継続しており、都市間輸送の迅速化とリモートエリアへの配送カバレッジ拡大を目指している。

出典:https://www.dhl.com/cn-zh/home.html

FedEx (フェデックス)

FedEx(連邦快遞)は1971年にアメリカで設立された国際物流大手であり、特に速達配送サービスの分野で世界的に知られる。中国市場では数十年にわたる事業展開を通じて国際物流ネットワークを構築しており、日本・欧米・東南アジアを結ぶ主要ルートで強みを発揮している。

直近の売上高は年間約900億米ドル規模を維持しており、世界220カ国以上・359,000人超の従業員を擁するグローバル体制を誇る。2020年には『フォーブス』誌の「世界ブランド価値100選」で99位にランクインするなど、国際的なブランド認知度も高い。

中国事業においては越境EC向け国際小包配送・法人向け精密機器・医薬品の特殊輸送など付加価値の高いサービスに注力して競争力を維持している。EC市場への対応強化のため米物流大手Gencoを2014年に買収し、B2Cリバースロジスティクスの充実も図っている。

中国国内での輸送ネットワークは主に国際発着の輸出入貨物に特化しており、幹線空港ゲートウェイを活用した翌日・翌々日配達を提供している。

出典:https://www.fedex.com/zh-cn/home.html

UPS (ユーピーエス)

UPS(United Parcel Service)は1907年にアメリカで設立された世界有数の総合物流企業であり、小包・貨物輸送・国際貿易支援・先進技術を活用したサプライチェーンソリューションを提供している。世界220カ国以上に事業所を構え、約49.5万人の従業員を擁するグローバルネットワークは業界トップクラスの規模を誇る。

中国市場では日中間ルートの強化を継続し、新都市間路線の開通と配達時間の短縮を推進している。東南アジアと中国を結ぶ物流ネットワーク構築にも積極的に取り組んでおり、アジア全体の経済成長に対応した効率的な物流サービスを拡充している。

2020年には米経済誌『フォーチュン』の「世界で最も賞賛される企業」ランキングで33位に選出されるなど、企業信頼性の面でも高い評価を受けている。

データ解析を活用した配送ルート最適化・AIやロボティクスを用いた倉庫管理など先進的な物流テクノロジーの実装を推進しており、航空・陸上・海上輸送を統合したマルチモーダル物流の提供を維持している。

出典:https://www.ups.com/cn/zh/Home.page

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FAQ

中国の物流業界における主要企業の特徴は何ですか?

中国の物流業界の主要企業は、全国規模のネットワークと تکن術革新を駆使し、国内外の物流需要に対応しています。ローカル企業から日系、外資系まで多彩な企業が、効率的な配送やデジタル化を推進しています。

中国の物流企業が取り組む最新の技術革新は何ですか?

中国の物流企業は、無人ロッカーやドローン配送などの先進的な自動化技術を導入し、効率化と顧客利便性の向上に努めています。特にスマートロッカーやAIを活用した配送システムが重要な役割を果たしています。

日本企業が中国市場で展開している物流サービスは何ですか?

日本企業は、中国で国内外の引越事業、越境EC物流、倉庫サービス、海外直接購入支援など、多様な物流ソリューションを展開しています。特に、質の高いサービスと柔軟な対応力を強みとしています。

中国の物流企業の今後の展望は何ですか?

中国の物流企業は、デジタル化と自動化の推進を続けつつ、国際物流ネットワークの拡大と環境に配慮したエコロジーな取り組みを進め、持続可能な成長を目指しています。

外資系物流企業の中国市場での戦略は何ですか?

外資系企業は、広範な国際ネットワークを活用し、中国の深化する物流需要に対応するとともに、革新的な技術導入とサービス多角化を進め、現地企業と競合しています。

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李 偉 China Market Research Analyst
上海在住で杭州出身の中国人。一橋大学の経済学修士課程修了。日本企業でマーケットインサイト部門で就労後、中国のIT会社でユーザー研究・マーケットリサーチに携わる。コンサル業界・証券業界の友人が多いため、リサーチ関連で助けとなっている。
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