今回は、中国の主要病院に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15院を厳選してお届けしていきます!
それぞれの病院について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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中国の主要病院9選〜ローカル編〜
北京协和医院(ベイジンシエフー)
1921年に建設された。
医学、教育、科学研究を統合した大規模な総合病院。国家保健家族計画委員会より、国家の重大な診断および治療の指導センターとして指定されている。
医療サービス体系、人材育成体系、科学技術革新体系、きめ細かい管理体系、開放協力体系、党建設文化体系などの「6つの体系」の整備を行っている。
国家三級公立病院の業績評価では2回も1位に選ばれ、復旦大学病院管理研究所が発表した「中国病院ランキング」では11年連続で1位にランクインした。
2020年の手術数は36697人、年に退院した患者数は7万人余りであった。
出典:https://www.pumch.cn/index.html
四川大学华西医院(フアシー)
キリスト教会が19世紀に成都で創設した複数の病院が起源。中国で最大級、かつ最先端の病院。中国西部の難病危急重症診療の国家級センターであり、世界第一の総合総合病院でもある。
中国で最大規模の米国病理学者学会(CAP)検査認可の医学検査センターを持つ。
病院運行病院区の敷地面積は500ムー余りで、業務用部屋は60万平方メートル余りである。
院本部のベッド数は4100床で、難病・重篤疾患の診療を主とする。温江院区のベッド数は200床で、リハビリテーション、腫瘍及び慢性疾患の診療を主としている。
出典:http://www.wchscu.cn/index.html
中国人民解放军总医院(レンミンジエファンジュンゾン)
1953年に設立された。医療、教育、科学研究を統合した大規模で近代的な総合病院。中国人民解放軍聯勤保障部隊に属している。
病院は中央の重要な保健基地で、軍事委員会、本部などの多くの体系機関、将兵の医療保健と各軍区、軍兵種の再診、後送の難病診療任務を担っている。
病院は解放軍医学院でもあり、大学院生の教育を主とし、全軍で唯一の病院運営機関である。
病院には5人の中国工程院士、100人余りの技術三級以上の専門家、1000人余りの高職専門技術者がいる。
出典:https://www.301hospital.com.cn/index.html
上海交通大学医学院附属瑞金医院(ルイジン)
1907年に設立され、100年以上の歴史を持つ総合病院。
医学、教育、科学研究を統合。三級甲等病院に指定されている。
全病院の従業員は4402人で、その中に衛生専門技術者は3841人で、従業員総数の87.3%を占めている。
中国科学院院士陳竺、陳国強、中国工程院士の王振義、陳賽娟、寧光など国内外で高い知名度を持つ医学専門家を多数擁している。
2019年には北京で「2018年度中国病院科学技術量値報告」を発表し、上海交通大学医学院付属瑞金病院総合ランキング上位10位にランクインした。また、2020年には「2020全国知的病院建設優秀ケース」の授賞を果たした。
出典:http://www.rjh.com.cn/2018RJPortal/main/rjsy/index.shtml
复旦大学附属华山医院(フアシャン)
1907年に設立。国立保健家族計画委員会付属病院、復旦大学付属教育病院、中国赤十字の指定の三級甲等病院である。
国家三級甲などの病院審査に合格し、国内で最も有名で、最も国際化の特色がある医教研センターの一つとなった。
同院は現在浦東、虹橋、北院など多くの病院区があり、合計2092床の核定床があり、臨床医技術科40室を有している。
現在、従業員は約4000人で、医療専門技術者は80%以上を占めている。
海外との学術交流を重視し、毎年一連の国際的な学術会議を主催し、医教研及び管理チーム及び個人を相次いでアメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、デンマーク、日本、香港、台湾など40余りの国と地域に派遣して勉強、参加交流に参加している。
出典:https://www.huashan.org.cn/
北京大学第一医院(ディーイー)
1915年に設立。北京の老皇城内に位置する中南海に最も近い病院。医療、教育、科学研究、予防を統合した大型の総合性三級甲等病院であり、中央保健基地病院である。
中国で最初に設立された国立病院であり、国内で最初に設立された臨床医学院の一つでもある。
小児科(1940)、泌尿器科(1946)、腎臓病専門(1950)、総合病院心臓血管病棟(50年代)、小児神経専門(50年代)など、同院はいくつかの国内の最初の専門学科と先進的な診療技術を有している。
現在、 35の臨床科、16の医技科、6つの研究所がある。
年間270万人が救急治療を受け、年間7万2000人が退院し、年間入院患者の手術は約3万件、平均入院日数は7.9日。当院の職員は3200人余りで、そのうち正高級職級220人余り、副高級職級320人余り。
出典:https://www.pkufh.com/
复旦大学附属中山医院(ジョンシャン)
1937年設立の復旦大学付属の総合教育病院。最初の大規模総合病院の1つ。三級甲等病院であり、上海市医療保険の指定病院でもある。
2018年、国家保健健健委員会から腫瘍多学科診療の初の試験病院として発表された。2021年、復旦大学附属中山医院心臓内科が第20回全国青年文明号に選ばれた。
小児科を除く全ての科がある。
病院のベッド数は1700床で螺旋断層適応放射線治療システム(Tomo)、PET—CT、320列640層超速螺旋CT、全デジタル平板式心臓血管造影機(DSA)、直線加速器、3.0T磁気共鳴断層撮影装置、ダビンチロボット手術システム、単一光子放射コンピューター断層撮影装置(SPECT)、デジタルX線撮影システム(DR)、集中治療システムや遠隔医療教育システムなどの医療機器を有する。
出典:https://www.zs-hospital.sh.cn/
中山大学附属第一医院(ディーイー)
1910年設立。広州市にある三級甲等病院。
心臓血管内科、臓器移植に強みを持つ総合病院。最新の心血管の造影設備やMRIを持つ。
2018年、国家保健健健委員会から腫瘍多学科診療の初の試験病院として発表された。
復旦大学版「2018年度中国病院ランキング」が2019年に発表され、中山大学附属第一病院が6位にランクインした。2020年には、「2020全国スマート病院建設優秀事例」の授与を受けた。
2021年、中山大学付属第一病院は記者会見を開き、世界で初めて「虚血なし」の心臓移植に成功したことを正式に発表した。
出典:http://gzsums.net/
北京大学人民医院(レンミン)
1918年に設立。三級甲等病院。中国人によって設立された初めての西洋式の総合病院。
現在では医療、教育、科学研究を一体化した近代化総合病院となっており、国家衛生健康委員会の管理病院、北京大学付属病院、北京大学第二臨床医学院である。
「全国衛生システム思想政治工作先進単位」、「全国病院(衛生)文化建設優秀成果賞」、「全国病院)衛生)文化建設先進集団」、「全国医薬衛生システム創先争優活動先進集団」、「首都文明単位標兵」、「首都医薬衛生文化建設先進単位」、「北京大学党務と思想政治工作先進集団」、「北京大学統一作戦」などを授与されている。
出典:https://www.pkuph.cn/
中国の主要病院3選〜日系編〜
上海永遠幸婦人科病院(ヨンユエンシンフーレンク)
永遠幸グループが設立。上海自由貿易試験区で唯一の生殖補助医療専科を有する病院。
イノベーション、技術、チーム、資金、市場、ブランド、政策などの優れた資源を融合した国際チェーン医療機関。
先進的な実験室、手術室、高度な婦人科診療設備、そして人間的な日本式サービスを備え、女性健康総合サービスを基本とし、不妊患者オーダーメード型妊活治療を特色とした医療サービスを展開している。
国内にいながら国際医療サービスを受けられるという社会的効果を実現しつつ、上海では常に革新的な不妊治療を目指しており、特に中国医学による補助治療を組み合わせたことが特徴で、多くの外国人患者を受診しており、上海にアジア国際医学センターを建設するための積極的で有意義な試みとなっている。
出典:http://www.towakoivf.cn/web/news_detail_34.htm
桜園問診部(サクラガーデンクリニック)
岡山におけるサクラクリニックが上海に進出。2013年に開業。メインの顧客は在中日本人。
1.安全第一2.患者の満足度第一3.全従業員が協力してお客様に良いサービス体験を提供することを経営理念としている。
国際整形専門家が常駐する専門美容外科として、日本式の厳格なサービス特色を受け継ぎ、一対一オーダーメードの美容計画と安心、安全、プライベート、暖かいサービス理念を提供している。
出典:http://mhos.51daifu.com/hos34007/intro.shtml
上海グリーンクリニック
倉敷成人病センターを母体に、2003年に開設された日本人向けのクリニック。
患者が上海において医療に関する言葉やコミュニケーション、制度、薬の違い等で困らないよう、医療サービスを提供している。
日本から派遣された日本人医師が複数名常駐し、診療放射線技師、薬剤師、保健師(看護師)、受付、事務等の日本人スタッフと日本語の堪能な中国人のスタッフで医療チームを構成している。
健診部門では日本国内と同じように、半日で受診できる人間ドックや、受験や入学のための診断書の作成、各種ワクチンの用意もある。
出典:https://www.greenclinic.com.cn/
中国の主要病院3選〜外資編〜
和睦家医疗 (United Family Healthcare)
アメリカ企業。中国で最も有名な外資の病院ブランド。傘下の医療機関は、北京和睦家病院、上海和睦家病院、天津和睦家病院など。
様々な国や地域の患者向けに、個性的で質の高い、患者中心の医療サービスを提供することに力を入れている。
上海、広州、天津、青島、博鳌などに病院と診療所を有する。
常勤の医師は25の国と地域から600人余り、兼職の専門家チームは1000人を超え、看護チームは1000人余りである。
東洋と西洋を融合した医療モデルを導入していることが特徴。
出典: https://ufh.com.cn/
联新国际医疗集团(LANDSEED)
台湾投資の病院。傘下の医療機関に上海禾新病院をもつ。
台湾と大陸部に本部があり、事務所は北京、長沙、成都、日本、米国、シンガポール、ネパールにある。
アジアで初めてISO 9001品質管理システム及び14001国際品質環境管理認証を受けた医療機関でもある。
2002年には大陸初の台湾企業病院「聯新国際医療上海辰新病院」を開業し、上海初の民営「台胞定点病院」の栄誉を獲得した。
その後、大陸初の外資系独資病院「聯新国際医療上海禾新病院」を開設し、上海市星級病院の最高の栄誉を獲得した。
出典: http://www.landseed.com.cn/zh-cn/
莱佛士医疗集团(Raffles Medical Group)
1976年の設立。シンガポール資本の診療所であり、シンガポール最大の私立総合医療グループ。中国では上海、北京、天津、南京、大連、深センなど14の都市でクリニックを展開している。
現在では毎年226万人以上の患者と7000の地元および多国籍企業に医療サービスを提供している。
シンガポールで唯一、病院、家庭医と歯科クリニックのネットワーク、保険サービス、日本語と中国医学クリニック、医学教育学院と消費保健食品部門を含む完全な統合医療機関を所有し、運営する私立医療サービスプロバイダーである。
出典: https://www.rafflesmedicalchina.com/

上海在住で杭州出身の中国人。一橋大学の経済学修士課程修了。日本企業でマーケットインサイト部門で就労後、中国のIT会社でユーザー研究・マーケットリサーチに携わる。コンサル業界・証券業界の友人が多いため、リサーチ関連で助けとなっている。

