【最新版!】シンガポールのスーパー・コンビニ業界地図:主要企業9社と市場動向を徹底解説

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シンガポールのスーパー・コンビニエンスストア業界は、NTUCフェアプライスをはじめとする協同組合系と地場系チェーンが生活インフラを担う市場です。近年はオムニチャネル化やセルフレジ導入が加速し、9社の主要プレイヤーが利便性と価格競争力を競っています。

今回は、そんなシンガポールのスーパー・コンビニエンスストア業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて9社の最新情報をお届けしていきます!

読了時間の目安:5分

シンガポールのスーパー・コンビニエンスストア業界 業界地図はこちら!
目次

シンガポールの主要スーパー・コンビニエンスストア企業3選〜ローカル編〜

NTUC FairPrice (NTUCフェアプライス)

1973年に労働組合NTUCの協同組合として設立された、シンガポール最大の小売事業者である。FairPrice本体に加え、Finest、Xtra、Xpress、Cheersといった多業態を展開し、2026年5月時点の総拠点数は230店超に達する。

親会社FairPrice Groupが2025年4月公表の2024年通期報告によれば、シンガポール事業の売上は約10億SGD、グループ売上は約17億SGD、推定シェアは食品・日用品市場の約50%である。2024年度はEBITDAが約1,800万SGDに回復した。

2,000品目以上を「Everyday Low Price」対象とし、PB「FairPrice」「Pasar」「Gold」で価格優位性を確保する。「FairPrice Group App」や無人型「Cheers Unmanned Store」など、デジタル化への取り組みも積極的である。

2025年にはAnt Internationalと提携し、Alipay上でCheersのミニアプリを展開、訪星中国人観光客向け特典の提供も開始した。協同組合としての公共性と業態革新の両軸で進化を続けている。

出典:https://www.fairpricegroup.com.sg/

Sheng Siong Group (シェンシオン・グループ)

1985年にLim兄弟が創業した、シンガポール大手の地場系スーパーマーケットチェーンである。2011年8月にシンガポール証券取引所(SGX、銘柄コードOV8)メインボードへ上場した。HDB団地周辺中心の「ウェット&ドライ」型店舗を展開し、2026年5月時点の国内店舗数は86店超である。

2026年2月公表の2025年通期決算では、売上高が前年比9.9%増の15.7億SGD、純利益は同8.5%増の1.49億SGDといずれも過去最高を更新した。2025年度は12店舗を新規開業、3Q FY2025の純利益も前年同期比12.0%増である。

2026年第3四半期にはRivervale Crescentで新店開業を予定するほか、HDBが入札にかけた4店舗の落札結果待ちの段階にある。2026年中にはリース満了に伴う2店舗の閉鎖も予定している。

PB「Sheng Siong」「Tasty Bites」を中心とした低価格戦略と、自社中央倉庫からの物流効率化により安定した利益率を確保している。家族経営による迅速な意思決定と上場企業としての情報開示の両立が差別化要因である。

出典:https://corporate.shengsiong.com.sg/

Cheers (チアーズ)

1998年に設立された、NTUC FairPrice傘下のコンビニエンスストアチェーンである。1999年から本格展開を開始し、HDB団地、SMRT駅構内、エッソ給油所、大学・病院構内など、地域密着型の小型立地を中心に拠点網を拡大してきた。

2026年5月時点、姉妹ブランドFairPrice Xpressと合わせて180店超を展開し、地場系コンビニチェーンとしては国内最大規模を有する。生鮮、即食商品、日用品、トップアップサービス、宅配受取りなど多機能をワンストップで提供する都市型コンビニモデルである。

業態革新でも先行しており、AIカメラとセンサーを活用した無人レジ店舗「Cheers Unmanned Store」を展開、FairPrice Group Appによる自動決済を実現している。AI冷蔵庫を通じた即食販売も拡大している。

2025年にはAnt Internationalと提携し、Alipay上でCheers専用のミニアプリを展開した。シンガポール初のAlipay対応コンビニチェーンとなり、訪星中国人観光客向けに位置情報連動型クーポンを提供している。

出典:https://cheers.com.sg/

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シンガポールの主要スーパー・コンビニエンスストア企業3選〜日系編〜

Don Don Donki (ドンドンドンキ)

日本のディスカウントストア大手、Pan Pacific International Holdings(PPIH、旧ドン・キホーテHD)が東南アジア向けに展開する旗艦ブランドである。シンガポール1号店は2017年12月にOrchard Centralに開業、海外統括会社Pan Pacific Retail Management(Singapore)が地域本部機能を担う。

商品は日本製または日本コンセプトに統一されており、生鮮、加工食品、菓子、酒類、生活雑貨を扱う。長時間営業と紫を基調とした派手な店頭演出、店内BGM「ドンキの歌」など独自のオペレーションが現地若年層・観光客に支持されている。

2025年中時点、PPIHの海外店舗数は115店を超え、シンガポール・香港・タイ・マレーシアが主要市場である。中期計画ではシンガポール内で最終的に20〜30店規模への拡大が示唆されている。2025年6月期のPPIH連結売上見込みは約2.25兆円である。

2025年5月にはマニラ拠点の発信でフィリピン産食材調達を含むASEAN調達強化方針が公表されるなど、Vision 2030に沿った地域戦略を加速している。

出典:https://www.dondondonki.com/sg/

Meidi-Ya (明治屋)

1885年に東京で創業した明治屋の海外旗艦店として運営される、高級日系スーパーマーケットである。シンガポール店はオランダ・アムステルダムに次ぐ世界2号店として2003年にLiang Courtで開業し、駐在員・富裕層向けの高品質な日本食品供給拠点として機能してきた。

Liang Courtは再開発に伴い2021年3月末に閉店したが、その後Great World Cityの地下階に旗艦店を移転オープンし、約2,000平米超の売場で日本産生鮮、寿司・刺身、和菓子、酒類、調味料を扱う。2026年5月時点ではGreat World City店を中核店舗として運営している。

店内には日本式ベーカリーやイートインカウンターが設置されており、日本食文化全体を提案するフードホール型高級スーパーへと色彩を強めている。価格帯は競合より高めだが、品揃えの希少性とサービス品質で差別化する。

顧客層は在星日本人駐在員・現地富裕層、および日本食に造詣の深い欧米系・中華系顧客が中心である。日系小売の中では最古参のひとつとして独自のポジションを維持している。

出典:https://www.meidi-ya.com.sg/

Isetan Supermarket (伊勢丹スーパーマーケット)

日本の伊勢丹三越ホールディングス傘下、伊勢丹(シンガポール)が運営する百貨店併設型のスーパーマーケットである。シンガポール伊勢丹は1972年にHavelock Road店を開業して以来、現地百貨店事業の中核を担ってきた。スーパーは百貨店地下フロアで日本産・国産食品を扱う形態で運営される。

旗艦店は1989年開業のIsetan Scotts(オーチャード)で、2026年5月時点でも基幹店として営業を続けている。2025年11月にIsetan Tampines店が30年の歴史に幕を下ろし、2025年12月にはNEX店も2026年4月末閉店の方針が公表された。

店舗の縮小はリテール市況の構造変化と選択と集中戦略の一環である。同社はScotts店に機能を集中させ、生鮮・惣菜・和菓子・酒類など日本産食材の品揃えと対面接客を強化する方向にある。

顧客層は富裕層・在星日本人・現地百貨店ファンが中心で、ハレの日需要や贈答用ニーズに強い。Scotts店は日系プレミアム食品スーパーの代表格として高い認知度を保っている。

出典:https://isetan.com.sg/

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シンガポールの主要スーパー・コンビニエンスストア企業3選〜外資編〜

DFI Retail Group (DFIリテール・グループ)

香港証券取引所(HKEX)に上場するパンアジア型小売コングロマリットである。ジャーディン・マセソン・グループの中核事業のひとつで、シンガポールではCold Storage、CS Fresh、Giant、7-Eleven、Guardianなど代表ブランドを展開してきた。

2025年3月、同社はシンガポールのCold Storage(48店)、Giant(41店)、配送センターをマレーシアのMacrovalueに1.25億SGDで譲渡する契約を締結、2025年12月初旬までに食品スーパー事業から撤退した。

7-Eleven Singaporeは2026年5月時点で450店超を展開する国内最大級のコンビニチェーンで、即食商品の刷新、デジタル決済対応の強化、店舗網拡大を進めている。Guardianは120店超を展開する国内最大手のドラッグストアで、健康・美容領域のカウンセリング型サービスへの転換を進めている。

2026年3月公表の2025年通期決算プリリリースでは戦略的再編による収益性改善が強調されており、シンガポール市場ではコンビニとドラッグストアの二大業態に特化した展開を継続する方針である。

出典:https://www.dfiretailgroup.com/

Macrovalue (マクロバリュー)

2022年にマレーシアでAndrew Lim Tatt Keong氏とDatuk Gary Yap氏により設立された、リージョナル小売投資会社である。設立後まもなくDFI Retail Groupからマレーシアのスーパー事業を取得し、東南アジアグローサリー業界の有力プレイヤーとして急成長した。

2025年3月25日、同社はDFIからシンガポールのCold Storage(48店)、Giant(41店)、配送センター2拠点のリースを総額1.25億SGD(約9,335万USD)で取得、2025年12月初旬までに完全移管した。

Cold Storageは輸入食品中心の中高価格帯スーパー、CS Freshは富裕層立地のプレミアム業態、Giantはハイパーマーケット・小型スーパーで価格訴求型業態を担う。2026年5月時点でこの3ブランドを束ねる国内最大級のフルラインスーパー事業者である。

買収後はマレーシアとシンガポールのサプライチェーンを統合し、調達コスト削減とPB拡大を進めている。NTUC FairPrice・Sheng Siongに次ぐ第3勢力としての地位確立が当面の戦略目標である。

出典:https://macrovalue.com/

HAO Mart (ハオマート)

シンガポールの起業家Tan Kim Yong博士(AIM Corp創業者)が運営する、中華系資本のスーパーマーケットチェーンである。中華系食品・輸入品に強みを持ち、団地立地を中心に小型店舗を急速に拡大したことから、近年シンガポールのリテール業界で注目を集めた。

2020年代初頭からの3年間で45店規模まで急拡大し、HDB団地内の小型店、ハラル特化型の「HAO Halal Hub」、Turf Club内の旗艦店「HAO Megamart」(売場約4,300平米、4万SKU超)といった多様な業態を展開した。

しかし2025年に経営環境が悪化し、Taste Orchard内のテナント不振、店舗面積縮小、2025年12月のTaste Orchard閉鎖など、戦略的縮小が相次いだ。2026年1月提出のFY2025財務諸表では4,960万SGDの損失を計上したことが報じられ、店舗数は約7店まで絞り込まれた。

資本系統は中華系・地場資本の混合だが、創業者の出自・商品調達を踏まえ、本資料では中華系外資寄りに位置付ける。シンガポールの民族構成や中華系食材市場を理解するうえで業界地図上重要なプレイヤーである。

出典:https://www.haomart.com.sg/

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FAQ

シンガポールのスーパーマーケット市場の動向は?

シンガポールのスーパーマーケット市場は、多彩な地場企業、日系、外資系企業が競争しながら急成長しており、競争力のある価格と高品質な商品提供が特徴です。オンラインショッピングやエコフレンドリーな取り組みも進行しています。

シンガポールのローカルスーパーマーケットの代表的な企業は何ですか?

国内の主要ローカルスーパーマーケットにはSheng Siong、Cold Storage、NTUC FairPrice、HAO Mart、Cheers、TwentyOne.comがあり、それぞれユニークな商品ラインナップとサービスを展開しています。

日本系企業のシンガポール進出例にはどのようなものがありますか?

日本系企業の代表例には、Don Don Donkiや伊勢丹、7-Eleven、日本の食品や商品を扱う多くの店舗を持つ企業があります。これらは日本の文化や商品をシンガポールに広める役割を果たしています。

シンガポールの外資系スーパー・コンビニチェーンにはどのようなものがありますか?

外資系の代表例として高麗マート(韓国食品専門)、ジャイアント(多種多様な食品と家庭用品を扱う)などがあり、韓国や他国の食文化を反映した商品を提供しています。

今後のシンガポールのスーパーマーケット業界の展望は何ですか?

持続可能性やデジタル化の推進、商品多様性の拡大により、革新と顧客ニーズに応えるサービスの強化を通じて、さらなる成長が期待されています。

投稿者アバター
中村 美穂 Singapore-Based Industry Analyst
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員としての国際経験を活かし、現在はライターおよび翻訳者として、シンガポールの文化や生活、食に関する情報を発信している。
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