インドネシアの主要不動産ディベロッパー業界は、人口増加・都市化・中流階級拡大で成長中。2025年市場規模は約685億ドル、主要企業の動向や業界最新情報を徹底解説。
今回は、インドネシアの不動産デベロッパー業界に焦点を当て、ローカル・日系合わせて12社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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インドネシアの主要不動産デベロッパー9選〜ローカル編〜
PT Lippo Karawaci Tbk(リッポー・カラワチ)
PT Lippo Karawaci Tbk(IDXコード:LPKR)は、1990年にPT Tunggal Reksakencanaとして設立され、1996年にインドネシア証券取引所(IDX)へ上場したインドネシア最大級の不動産会社である。筆頭株主はPT Inti Anugerah Pratamaで、27.42%を保有している。2004年には8つの不動産関連会社を合併し、都市開発、大規模統合開発、小売モール、ヘルスケア、ホテル、レジャー施設など多様な事業ポートフォリオを確立した。
同社は、世界クラスの基準を満たすインドネシア唯一の私立病院グループ「Siloam Hospital」を運営しており、全国に37病院(うち13病院はジャカルタ所在)を展開している。2025年5月時点で、LPKRは総資産51兆1,349億ルピア、総収益は2025年第1四半期(1Q25)で2,019億ルピアを計上し、インドネシア上場不動産会社の中で依然として最大規模を誇る。
2025年1Qの純利益は169億ルピアで、前年同期の損失179億ルピアから大幅な黒字転換を達成した。営業利益は204.9億ルピア、粗利益率は38.3%、EBITDAマージンは15.6%、純利益率は8.5%と、堅調な財務体質を維持している。また、2024年にはSiloam International Hospitalsへの土地売却(約279億ルピア)を実施し、キャッシュフローの改善とバランスシート強化にも注力している。
LPKRの独自の統合ビジネスモデルは、不動産開発とヘルスケア事業のシナジー効果を最大限に活かし、インドネシアの都市化や医療インフラ需要の高まりに対応している。2025年現在、アナリスト平均目標株価は190ルピアで、市場からの評価も高い
出典:https://www.lippokarawaci.co.id/
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/c08bc90e45_473eb941b0.pdf
PT Ciputra Development Tbk(チプトラ・デベロップメント)
PT Ciputra Development Tbk(IDXコード:CTRA)は、1981年にPT Citra Habitat Indonesiaとして設立され、1990年に現社名に変更、1994年にインドネシア証券取引所に上場したインドネシアを代表する民間不動産会社である。筆頭株主はチプトラ家の持ち株会社PT Sang Peloporで52.77%を保有している。1984年にジャカルタで最初の住宅開発プロジェクト「Citra Garden City Jakarta」を開始し、その後2004年にカリマンタン島、2005年にスマトラ島、2009年にスラウェシ島で初のプロジェクトを展開し、全国規模で事業を拡大している。
2024年度の売上高は約11兆1,880億ルピア、純利益は約2兆1,260億ルピアで、前年から15%の増益を達成した。2025年第1四半期の売上高は約2兆7,317億ルピア、純利益は約660億ルピアで前年同期比36.6%増と好調である。営業利益率は約30%、純利益率は約24.5%と高い収益性を維持している。資産総額は約46兆5,807億ルピア、負債比率は適度な水準に抑えられており、財務基盤は安定している。
同社の事業ポートフォリオは住宅開発が中心であるが、商業施設、ホテル、オフィス、ゴルフ場、病院など多角化されている。特にショッピングセンターと医療施設からの収益が安定しており、これらがリカーリングインカムの約70%を占めている。地理的にもジャカルタを中心にジャワ島全域、スマトラ、カリマンタン、スラウェシ、バリ島へと広がり、地域分散によるリスク軽減を図っている。
2025年のマーケットキャップは約17兆2,400億ルピアで、株価は1株あたり約920ルピア、予想PERは約6.7倍と割安感がある。政府の付加価値税(VAT)優遇措置や不動産ローンの安定した状況も追い風となっており、今後も堅調な成長が見込まれている。アナリストの平均目標株価は1,320ルピアで、約60%の上昇余地が評価されている
出典:https://ciputradevelopment.com/
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/7680af3f2e_95ed674b91.pdf
PT Pakuwon Jati Tbk(パクウォン・ジャティ)
PT Pakuwon Jati Tbk(IDXコード:PWON)は、1982年設立、1989年にインドネシア証券取引所に上場した民間不動産会社である。筆頭株主はPAKUWON ARTHANIAGA氏で68.68%を保有している。ジャカルタとスラバヤを中心に、小売、住宅、商業、ホスピタリティを含む多様な不動産開発を手掛け、インドネシアでスーパーブロックコンセプトを初導入したパイオニアとして知られている。用地取得から開発、マーケティング、運営管理まで垂直統合されたビジネスモデルを構築し、テナントやバイヤーとの強固な長期関係を維持している。
2024年のマーケティングセールスは前年比16%増の約1兆5,500億ルピアで、グランドパクウォン・スラバヤやベカシの新規アパートが大きく貢献した。2025年は3%の成長を見込み、ベカシ、スラバヤ、コタカサブランカ第4フェーズのプロジェクト拡大を推進している。2025年第1四半期の売上高は約1兆5,550億ルピア、純利益は約302億ルピアで前年同期比約9%減少したが、粗利益率は53.6%、EBITDAマージンは52.1%と高い収益性を維持している。
総資産は約26兆9,500億ルピアで、2019年時点でインドネシア上場不動産会社の中で3位の規模を誇る。株価は2025年5月時点で1株約380ルピア、時価総額は約18兆3,000億ルピア、PERは約8.95倍である。政府の付加価値税(PPN)免除措置の延長も追い風となり、安定した成長基盤を有している。今後もスーパーブロック開発の強みを活かし、ジャカルタやスラバヤを中心に事業拡大を継続する見込みである。
出典:http://www.pakuwonjati.com/en/pages/1/company-profile
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/611374aded_502c6e1716.pdf
PT Bumi Serpong Damai Tbk(ブミ・セルポン・ダマイ)
PT Bumi Serpong Damai Tbk(IDXコード:BSDE)は、1984年設立、2008年にインドネシア証券取引所へ上場した民間不動産会社であり、筆頭株主はPT Paraga Arta Mida(31.43%保有)である。Sinarmas Landグループの一員として、ジャカルタ都市圏を中心に新都市開発に注力しており、インドネシア最大規模のタウンシップ開発を手掛けるデベロッパーとして高い評価を受けている。
主要プロジェクトは、①BSD City(開発面積約6,000ヘクタール、人口約45万人、住宅4万戸、オフィスパーク46ヘクタール、7大学を擁する)、②Grand Wisata(ブカシ、約1,000ヘクタール)、③Kota Wisata(チブブール、約900ヘクタール)の3大都市型開発だ。BSD Cityはアメニティやインフラ、環境施設、商業・教育施設が充実し、住宅・商業・オフィス・ホスピタリティなど多様な用途を網羅している。
2024年の売上高は13兆8,000億ルピア、純利益は4兆9,180億ルピアと前年比19.6%増加し、粗利益率は64%と堅調な収益性を維持している7。2025年の売上高は15兆ルピア(前年比8%増)、マーケティングセールス目標は10兆ルピアで、住宅部門が51%、商業部門が34%、その他が15%を占める見通しだ。住宅需要の高まりや政府の付加価値税優遇、LTV規制緩和などが追い風となり、今後も成長が期待されている。
2025年4月時点の時価総額は約1兆5,476億ルピア、株価は約745ルピアから760ルピアで推移している。アナリストの目標株価は1,185ルピア、予想PERは7.48倍と割安感があり、業界大手としての地位を維持している。BSDEは、大規模かつ多機能な都市開発と堅調な財務体質を武器に、インドネシア不動産市場の成長をけん引する存在だ。
出典:http://www.bsdcity.com/about
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202005/a3f8e030e9_7aeb61ddfd.pdf
PT Summarecon Agung Tbk(スマレコン・アグン)
PT Summarecon Agung Tbk(IDXコード:SMRA)は、1975年にSoetjipto Nagaria氏らが設立し、1990年にインドネシア証券取引所に上場した不動産開発会社である。筆頭株主はPT SEMAROP AGUNG(33.78%)だが、支配株主は存在せず、一般株主が59.62%を保有している。
創業当初、ジャカルタの湿地帯10ヘクタールを「Summarecon Kelapa Gading」として開発し、富裕層向け住宅と商業地の融合したタウンシップに変貌させた実績を持つ。現在もクラパガディン、セルポン、ブカシ、バンドン、カラワン、マカッサルなど全国で総合タウンシップ開発を展開し、インドネシアを代表する不動産プレーヤーの地位を確立している。
事業は「土地・不動産開発」「投資不動産管理」「レジャー・ホスピタリティ」の3部門で構成される。住宅、アパート、宅地、商業施設、ショッピングモール、レクリエーション施設、ホテルなど多角的な不動産事業を展開し、都市計画や持続可能性に配慮した街づくりが強みだ。
2024年の売上高は約1兆8,700億ルピア(最新四半期実績)、2025年第1四半期の予想売上高は1兆8,030億ルピアと堅調に推移している。時価総額は約7,395億ルピア、株価は446~466ルピアで推移し、予想PERは7.2倍と割安感がある。アナリスト平均評価は「保有」で、安定的な成長が期待されている。今後もインドネシアの都市化や人口増加を背景に、タウンシップ開発のリーダーとしての存在感を高めていく見通しだ。
出典:https://www.summarecon.com/profile/company-overview
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/010a2e0688_4a6dfbf2a1.pdf
PT Agung Podomoro Land Tbk(アグン・ポドモロ・ランド)
PT Agung Podomoro Land Tbk(IDXコード:APLN)は、2004年にPT Tiara Metropolitan Jayaとして設立され、2010年にインドネシア証券取引所へ上場した不動産会社である。筆頭株主はPT Indoficaで82.724%を保有している。Agung Podomoro Group(APG)の旗艦上場企業として、スーパーブロック、商業施設、オフィス、アパート、住宅、ホテルなど多様な不動産開発を手掛けており、インドネシアで最も急成長している不動産デベロッパーの一つと評価されている。
APGの起源は1969年にさかのぼり、南ジャカルタのシンプルグ地区で最初の集合住宅開発に着手。以来、70以上の不動産プロジェクトを完了し、低価格アパートから高級アパート、戸建て住宅、モール、ショップハウス、ホテル、オフィスタワーなど幅広い物件を展開している。
2024年の売上高は5兆5,767億ルピア、純利益は6,338億ルピアで、前年比で売上高は19.2%増加した。特にPodomoro City Deli MedanやPodomoro Golf Viewなど戦略的プロジェクトのアパートメント販売が大きく貢献している。2025年第1四半期の売上高は874億ルピアで前年同期比22.7%増加。アパートメント売上は56.7%増と好調だ。
APLNは土地取得から設計、開発、販売、管理、運営まで垂直統合型のビジネスモデルを構築し、都市型スーパーブロック開発のパイオニアとして知られている。今後も住宅需要や都市化の流れを背景に、持続的な成長が期待されている。2025年5月現在、インドネシア上場不動産会社の中で売上高は6番目を維持している。
出典:https://www.agungpodomoroland.com/
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/51b905d32f_b81169fbba.pdf
PT Alam Sutera Realty Tbk(アラム・ステラ・リアリティー)
PT Alam Sutera Realty Tbk(IDXコード:ASRI)は、1993年にPT Adhihutama Manunggalとして設立され、2007年にインドネシア証券取引所へ上場した不動産開発会社である。筆頭株主はPT Tangerang Fajar Industrial Estate(15.18%保有)だが、支配株主は存在せず、一般株主が過半数を占めている。
同社はタンゲラン・セルポンの約800ヘクタールに広がる「アラムステラタウンシップ」の開発で知られ、37の住宅クラスター(各150~300戸)と2棟のアパート、ショッピングセンター、教育機関、医療施設、レジャー施設など、多機能な総合都市を実現している。さらに、タンゲランのパサールクマス地区に2,600ヘクタールの土地を取得し、「スベルナ・ステラタウンシップ」の開発も推進している。
2024年の売上高は3兆4,333億ルピア、粗利益率は52.9%、EBITDAマージンは38.2%と高い収益性を維持している。純利益は55億2,000万ルピアで、前年比減少したものの、住宅部門が全体の84%を占め、2024年上半期には前年同期比20%増のマーケティングセールスを記録した。2025年第1四半期の売上高は5億6,732億ルピア、純利益は31億9,343万ルピアで、住宅セグメントが引き続き主力となっている。
総資産は2兆2,019億ルピア、時価総額は約1,964億ルピア、PERは35.46倍と高水準だ。2025年の全ての米ドル建て社債を完済し、バランスシートの改善も進んでいる。今後も住宅需要の高まりや都市化の流れを背景に、安定したタウンシップ開発のリーダーとしての地位を維持する見通しだ。
出典:https://www.alamsuterarealty.co.id/about/alam-sutera.html#companyprofile
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/ae47b74976_82830fa913.pdf
PT Intiland Development Tbk(インティランド開発)
PT Intiland Development Tbk(IDXコード:DILD)は、1983年に設立され、1991年にインドネシア証券取引所へ上場した不動産会社である。筆頭株主は創業者のHendro S. Gondokusumo氏で19.27%を保有している。
DILDの事業は「複合用途・高層ビル開発」「戸建て住宅街」「工業団地」の3セグメントに分かれる。複合用途・高層ビルでは、タンゲランのAeropolis、ジャカルタのSouth Quarter、Intiland Tower Jakarta、1 Park Avenue、Regatta、Fifty Seven Promenade、H-Island、West One City、スラバヤのSpazio Tower、Praxis、Spazio、Intiland Tower Surabaya、Sumatra 36、Graha Golf、The Rosebay、Tierraなど16プロジェクトを展開。戸建て住宅街はタンゲランのTalaga Bestari、Magnolia Residence、ジャカルタのSerenia Hills、スラバヤのGraha Famili、Graha Naturaの5プロジェクト。工業団地は東ジャワ州のNgoro Industrial Parkを手掛ける。現在、約2,000ヘクタールの広大な土地バンクをジャカルタ、スラバヤ、バタンなど主要都市圏に保有している。
2025年第1四半期(1Q25)の売上高は640億8,000万ルピアで前年同期比9.9%減だが、純利益は10億6,000万ルピアと、前年同期の84億3,000万ルピアの赤字から黒字転換した。粗利益率は35.4%、EBITDAマージンは21.7%、純利益率は1.7%と、収益性は安定している。総資産は1兆3,553億ルピア、時価総額は1,596億ルピア、株価は154ルピアで推移している。
DILDは多様な不動産開発と堅実な土地バンク、垂直統合型の事業モデルが強みであり、インドネシア上場不動産会社の中で売上高8位の地位を維持している。今後も都市化や住宅需要の高まりを追い風に、安定的な成長が見込まれる。
出典:https://www.intiland.com/id/tentang-intiland#1565513289260-51f4a432-685c
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202006/6567361792_6d9d66ebdc.pdf
PT Duta Pertiwi Tbk(デュタ・プルティワ)
PT Duta Pertiwi Tbk(IDXコード:DUTI)は、1972年に設立され、1994年にインドネシア証券取引所へ上場した不動産会社である。筆頭株主はPT Bumi Serpong Damai Tbkで88.56%を保有している。
DUTIが手掛ける主なプロジェクトは、①タウンシップ(Grand Wisataブカシ、Kota Wisataチブブール)、②戸建て住宅街(Taman Banjar Wijayaタンゲラン、Legenda Wisataチブブール、Taman Permata Buanaジャカルタ)、③集合住宅(Klaska Residencesスラバヤ、Apartment Southgate, TB Simatupangジャカルタ、Aerium Residencesジャカルタ)、④オフィスビル(Sinar Mas Land Plazaジャカルタ、Dimo Spaceジャカルタ、Sopo Del Towerジャカルタ)、⑤国際貿易センター(ITC、全国9カ所)など多岐にわたる。
2024年の売上高は4,422億6,827万ルピア、純利益は851億7,691万ルピアで、前年比で売上高は14.5%増加した一方、純利益は20.1%減少した。粗利益率は約52.4%、EBITDAマージンは約28.8%と高水準を維持している。2024年末時点の総資産は1兆5,131億ルピア、純資産は1兆1,461億ルピア、現預金は2,875億6,360万ルピアと堅実な財務体質を誇る。
DUTIは、住宅・商業・オフィス・国際貿易センターなど多角的な不動産開発を展開し、インドネシア上場不動産会社の中で売上高10位の地位を維持している。今後も都市化やインフラ需要の高まりを背景に、持続的な成長が期待される。
出典:
https://www.dutapertiwi.com/
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202005/77f0c7c425_5d172e3ed9.pdf
インドネシアの主要不動産デベロッパー3選〜日系編〜
三菱地所インドネシア
三菱地所株式会社は、2016年にインドネシア進出を果たし、現地の大手企業グループであるThe Gesit Companies(アルミニウム精錬・販売、不動産、貿易、資源、農業など多角化)およびSantini Group(自動車部品製造、インフラ、不動産、資源、サービス業など)と共同で、ジャカルタ州中心部における大規模オフィスビル開発事業「Daswinプロジェクト」に参画した。このプロジェクトでは、三菱地所アジア社がGesit社、Santini社とともに特別目的事業体「WINDAS社」の株式を取得し、事業を推進している。
実際に竣工した「Trinity Tower(旧Daswinプロジェクト)」は、地上50階建、総延床面積約14万㎡超、総事業費約270億円という大規模オフィスビルであり、三菱地所のインドネシアにおける竣工第1号案件となった。同プロジェクトは2021年7月に稼働を開始し、三菱地所設計が基本設計、三菱地所プロパティマネジメントがプロパティマネジメント業務を担当した。
さらに、三菱地所はジャカルタ中心部で「Oasis Central Sudirman(仮称)」など複数の大規模複合開発を進めており、約3万3,000㎡の敷地に地上74階のオフィス・ホテル・サービスアパートメント・商業棟、地上65階の分譲住宅棟を建設中だ。また、西ジャワ州カラワンでは「The Grand Outlet – East Jakarta, Karawang」など高級アウトレットモールも展開している。
三菱地所インドネシアの小田泰明社長は、グローバルな開発経験と現地パートナーシップを活かし、インドネシアの都市空間再定義に取り組む姿勢を強調している。2025年現在、オフィス、住宅、商業施設、ホテルなど多様なプロジェクトを手掛け、インドネシア不動産市場における存在感を高めている。
なお、DAISANプロジェクト(住宅1,767戸開発)など住宅分野でも積極的な展開が続いている。インドネシアの住宅不動産市場は2025年に約778億ドル、2030年には約1,141億ドル規模へ成長が見込まれており、三菱地所の今後のさらなる事業拡大が期待される。
出典:https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec_161101_daswin%20project.pdf
https://www.mec.co.jp/j/global/asia/index.html
https://www.mec.co.jp/j/company/group/field.html
PT TOKYU LAND INDONESIA (東急ランド・インドネシア)
PT TOKYU LAND INDONESIA(PT Tokyu Land Indonesia、以下「TLID」)は、東急不動産ホールディングス株式会社のインドネシア現地法人で、2012年に設立された総合不動産開発会社である。資本金は約2億2,044万米ドル。東急不動産とインドネシアの関係は1975年にバンドンで現地企業PT Puteraco Indahと共同で300戸の戸建て住宅開発を開始したことに端を発し、1981年からはジャカルタでもプロジェクトを展開してきた。これまでに4,500戸以上の住宅を供給し、現地の信頼と実績を築いている。
2015年には「BRANZ」ブランドをインドネシアに導入し、2018年には「BRANZ Simatupang」と「BRANZ BSD Ai」の2つのコンドミニアムプロジェクトを竣工。特に「BRANZ BSD Ai」は1,256戸の大規模物件で、ライブラリー、スイミングプール、キッズプール、スパ、ビジネスセンター、ジムなど多彩な共用施設を備え、現地で高い評価を得ている。
2025年4月には、ジャカルタ中心部メガクニンガンエリアにサービスアパートメント「Swissôtel Living Jakarta Mega Kuningan」(総戸数240戸)を開業。同物件は東南アジア初の「Swissôtel Living」であり、すべての部屋に冷蔵庫、洗濯乾燥機、IHコンロを設置。共用部にはレストラン、ラウンジ、プール、ジムなどを備え、短期・長期滞在に対応している。また、使用電力の100%を再生可能エネルギーで賄い、エネルギーマネジメントシステムを全室に導入するなど、脱炭素社会の実現にも積極的に取り組んでいる。
事業領域は戸建て住宅、コンドミニアム、サービスアパートメントに加え、商業施設、オフィスビル、ホテルなどの賃貸・運営事業、不動産ファイナンス、運営管理にも拡大している。また、2025年にはラブアンバジョのサンゴ礁再生や教育施設の導入など、CSR活動やコミュニティ形成にも力を入れている。
今後も、インドネシアの都市化や持続可能な社会の実現に向け、総合不動産開発会社としてさらなる事業拡大が期待されている。
出典:https://tokyuland-id.com/en
Puradelta Lestari Tbk(プラデルタ・レスタリ)
PT Puradelta Lestari Tbk(IDXコード:DMAS)は、1993年設立のインドネシア不動産会社で、1994年にブカシ地区の3,000ヘクタールの土地管理許可を取得し、1995年には日本の双日株式会社が25%出資した。2002年にデルタマスで最初の住宅街開発を開始し、2004年には軽工業団地の建設に着手。2015年にインドネシア証券取引所に上場し、筆頭株主はPT Sumber Arusmulia(57.28%)、双日が25%を保有している。
2024年上半期の売上高は約1.2兆ルピアで前年同期比24.4%増加し、工業用地が売上の95%を占める。粗利益率は約70%、営業利益率は59%と高収益を維持し、純利益は8,030億ルピアで前年同期比33.8%増加した。2025年第1四半期の売上高は約5,080億ルピア、純利益は約355億ルピアで前年同期比やや減少したものの、依然として堅調な業績を示している。総資産は約8.57兆ルピア、純資産は7.57兆ルピアで、負債比率は低水準に抑えられている。
主力事業は住宅開発に加え、工業団地や商業施設の開発・賃貸であり、特に「Kota Deltamas」はジャカルタ東部に位置する大規模な統合型工業団地として知られている。2017年にはパナホームとの合弁会社を設立し、2018年にはチカラン日本学校の校舎を建設するなど、地域の生活環境整備にも注力している。インドネシアの都市化と産業集積の進展に伴い、今後も持続的な成長が期待される不動産企業である。
出典:https://deltamas.id/
https://idx.co.id/StaticData/NewsAndAnnouncement/ANNOUNCEMENTSTOCK/From_EREP/202003/5dcedcd9d7_ff79cf91d5.pdf

インドネシア在住のインドネシア人。観光ガイドと通訳者を務め、インドネシアの観光地を日本語で案内している。日本語学科の大学を卒業し、邦人対応観光ガイド・国際イベントでの日本代表団担当連絡係員・通訳者・日本領事事務所長の地元アシスタントを経験。

