Sam’s Clubの売上は前年比27.7%増の大幅成長を遂げ、2025年は史上最多となる10店舗の新規出店を達成しました。一方で、Lianhua Supermarket Holdings(联华超市)は1991年に設立された国有企業・百聯集団傘下のスーパーマーケット運営会社であり、香港証券取引所(HKEX:0980)に上場しています等、中国のスーパー・コンビニエンスストア業界では各社がそれぞれ独自の戦略で異なる動きを見せています。
今回は、そんな中国のスーパー・コンビニエンスストア業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!
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中国の主要スーパー・コンビニエンスストア企業5選〜ローカル編〜
China Resources Vanguard (ファーリンワンジア)
China Resources Vanguard(華潤万家)は、国務院が直接管理する中央企業・華潤集団傘下のスーパーマーケットチェーンであり、Fortune Global 500にも名を連ねる华润集团の中核小売事業として位置づけられている。萬家CITY・萬家MART・萬家LIFE・苏果・Olé・BLTなど多様なフォーマットを傘下に持つ。
現在は全国100都市以上に2000店超を展開している。2025年中に全国50店舗を対象とした大規模改装を実施し品揃えと店内体験の刷新を完了した。また外貿商品の国内販売コーナーを全国店舗に設置するなど、貿易摩擦環境を背景にした国内消費促進策にも対応している。
2025年6月には13年連続となるサステナビリティ開発レポートを発表し、ESG経営への継続的取り組みを表明した。従業員数は17万人以上を維持している。
2026年時点において同社は小売品質向上と外貿商品の国内流通加速を重点戦略として掲げており、大型スーパーとプレミアム業態の両軸で中国小売市場における主要プレイヤーとしての地位を固めている。
出典:https://www.crv.com.cn/
Meiyijia (メイイージア)
Meiyijia(美宜佳)は1997年に広東省東莞市で設立された中国最大のコンビニチェーンである。2023年末時点の店舗数は33,848店に達し、中国チェーンストア経営協会の調査でコンビニ部門の首位を維持している。主に広東・福建・湖南など中南部の20省・180都市以上に分布し、月間サービス客数は2億人を超える。
同社は2027年までに5万店体制を構築する計画を公表しており、毎月300〜400店の出店ペースを維持している。地元密着型の商品ラインナップを武器に日系大手チェーンとの競争で優位性を発揮し、中国小売業の十大優秀特許加盟ブランドなど多数の業界賞を受賞している。
2025年時点においては美団・ele.meとの即時配達連携やデジタル会員プログラムの拡充も進め、オンライン・オフライン融合の収益基盤を強化している。節約志向の高まりに対応した低価格帯の日常消耗品中心の品揃えも強みとなっている。
最大の店舗ネットワークを保持するローカルチェーンとして、今後も業界をリードし続けることが見込まれる。
出典:https://www.meiyijia.com.cn/
Yonghui Superstores (ヨンフイスーパーストアーズ)
Yonghui Superstores(永輝超市)は2001年に福建省福州市で創業した大手民営スーパーマーケットチェーンであり、中国企業500社にも名を連ねる。中国本土に生鮮農産物を本格導入した先駆者として知られ、安価かつ品質の高い生鮮食品を庶民に提供するモデルで全国展開を果たしてきた。
2024〜2025年にかけて大規模なサプライチェーン改革と不採算店舗整理を断行した。2025年通期売上は535億元で前年比20.8%減・純損失25.5億元を計上したものの財務体質の改善が確認された。2026年Q1の純利益は2.87億元と前年同期比94.4%増となり経営再建の成果が表れた。
2026年Q1の店舗数は392店と2025年末の775店から半減したが、経営陣は大規模閉店の終了を宣言し残存店舗の収益力向上に注力している。自社ブランド商品の拡充とサプライチェーン直接調達への転換が重点施策である。
市場の再評価が進む中、永輝超市は中国スーパーマーケット業界の代表的な民営大手として今後の動向が注目される。
出典:https://www.yonghui.com.cn/
Lianhua Supermarket Holdings (リエンファスーパーマーケット)
Lianhua Supermarket Holdings(联华超市)は1991年に設立された国有企業・百聯集団傘下のスーパーマーケット運営会社であり、香港証券取引所(HKEX:0980)に上場している。聯華・世紀聯華・華聯・聯華Quikなど複数ブランドで大型スーパー・スーパーマーケット・コンビニの多業態連動体制を構築する。
全国20省以上・100都市超に広がる店舗ネットワークを擁し、聯華と華聯ブランドの合算総店舗数は5,268店(うちスーパーマーケット3,184店)に達する。2024年通期には257店を新規出店し、2025年上期にもさらに95店を追加した。
直近の12カ月売上高は約275億香港ドルであり、フランチャイズ加盟店の活性化と直営店の収益改善を並行して推進している。上海を起点とした東部・中部への展開を軸に事業拡大を続けている。
国有資本のバックアップを背景に経営基盤は堅固であり、中国小売流通業において長期的な影響力を保持している。
出典:http://www.hnsjlh.com/
Wumart Group (ウーマートグループ)
Wumart Group(物美商業集団)は1994年に北京で設立されたスーパーマーケットチェーンであり、華北・東北地域を主要市場として全国2000店超を展開する大手小売グループである。2020年に独METRO AGから中国事業の80%持分を取得しMETROチャイナを傘下に収めた。
年間売上高は1100億元を超え、物美スーパー・METROの業務用卸売スーパー・デジタル小売プラットフォーム「多点Dmall」を通じたマルチチャネル事業を展開している。多点DmallはSaaS・物流ソリューションを小売企業向けに提供するプラットフォームとして成長中である。
2025年8月には北京市内に新フォーマット「物美X超値(ハードディスカウント)」6店舗を同時オープンした。1店舗当たりのSKU数を1300品以下に絞り60%以上を自社ブランドで構成するコスト最適化型業態で、節約志向への対応戦略として位置づけている。
北京の強固な地盤とMETROの業務用顧客基盤を持つ物美集団は、中国スーパー市場の重要プレイヤーとして成長を続けている。
出典:http://www.wumart.com/
中国の主要スーパー・コンビニエンスストア企業5選〜日系編〜
FamilyMart China (ファミリーマートチャイナ)
FamilyMart China(全家中国)は日本のファミリーマートが台湾系頂新国際集団と設立した合弁企業を通じて中国市場に展開するコンビニエンスストアチェーンである。2004年から中国大陸での全国展開を本格化し、上海・浙江省を主要拠点にブランド認知度を高めてきた。
2022年頃には頂新との合弁関係をめぐる法的紛争が生じたが、その後和解が成立し新たな合弁体制のもとで事業継続が確認された。東中国地区は新合弁法人が運営し、その他地域は台湾系パートナーが継続運営するという枠組みが整備された。2025年には中国国内での年間1000店規模の新規出店計画が発表された。
ローソンやセブン-イレブンと並ぶ主要日系コンビニとして、即時配達サービスや現地ニーズに合わせたプライベートブランド商品の展開など、デジタルシフトへの対応も進めている。
中国コンビニ市場でローカルチェーンとの競争が激化する中、全家は品質と利便性を訴求ポイントとしたブランド戦略を継続しており、日系コンビニの代表格として存在感を維持している。
出典:http://www.familymart.com.cn/
7-Eleven China (セブンイレブンチャイナ)
7-Eleven China(7-ELEVEn中国)は1992年に広東省深圳で中国初出店を果たした日系コンビニの先駆けであり、現在は複数のフランチャイジーを通じて広東省・北京・上海・成都など主要都市に展開している。2023年時点で全国3906店舗を抱え、中国チェーンストア経営協会の調査で業界7位にランクインしている。
広東省では牛奶国際(Dairy Farm)が549店舗以上を運営し、北京はセブン-イレブン北京社が151店舗、上海は統一集団系法人が99店舗を展開している。地域ごとに独立したフランチャイジーが運営する分散型体制が特徴である。
美団などとのデリバリー連携を積極的に推進しており、上海では生鮮食品が店舗売上の40%を占めるなど現地化された商品構成が評価されている。地域密着型プロモーションが顧客獲得を支えている。
ローカルチェーンとの競争激化や出店ペースの鈍化という逆風はあるものの、7-Elevenは中国の主要コンビニプレイヤーとしての地位を継続している。
出典:http://www.7-11cd.cn/
Lawson China (ローソンチャイナ)
Lawson China(罗森中国)は1996年に上海で合弁法人として設立された日系コンビニであり、日系コンビニとして中国最多の店舗数を誇る。2023年末時点で6330店舗を展開し、中国チェーンストア経営協会の調査では外資系トップ・全体5位にランクインしている。2025年末に1万店体制を目指す計画を公表している。
長期目標として2031年2月期までに中国国内で1万2000店体制の構築を掲げており、今後6年間で5000店以上の新規出店を計画している。海外店舗数を1万4000店に倍増させるグローバル戦略の中核を担うものであり、中国が最重要市場として位置づけられている。
上海・北京・重慶・武漢・杭州など主要都市から2次都市への展開を進めており、スイーツ・ベーカリーを含む独自商品開発が中国消費者から高い評価を得て購買単価の向上に貢献している。
デリバリー連携強化や加盟店向けデジタル支援ツールの整備を通じてフランチャイジーの収益性向上にも取り組んでいる。
出典:https://www.chinalawson.com.cn/
AEON China (イオンチャイナ)
AEON China(永旺中国)は1985年の香港進出・1996年の広州進出を経て、現在は中国全土で百貨店・スーパーマーケット・コンビニ・商業地産など多業態にわたり400店以上を展開するイオングループの中国事業統括会社である。2011年設立の「イオン(中国)投資有限公司」が中国本部機能を担う。
2026年3月には天津・河北省内のスーパーマーケット4店舗が閉鎖され、北中国からのスーパーマーケット事業撤退が完了した。一方で粤港澳大湾区では2025年に8店舗の新規出店を実施し「AEON STYLE」フラッグシップ形式への転換も推進している。
商業施設事業においては湖南・湖北など中西部の2・3線都市でのイオンモール新規開発を加速しており、2030年までに湖南5カ所・湖北7カ所への拡大計画を公表している。南進北退の地域戦略のもと成長市場への資源集中を図っている。
日系小売の中国展開において最大規模の事業を維持するイオンは、スーパーマーケットの地域最適化とイオンモール開発の二軸で中国市場での事業継続を実現している。
出典:http://www.aeonchina.com.cn/
Ito Yokado China (イトーヨーカドーチャイナ)
Ito Yokado China(伊藤洋华堂中国)は1997年に成都市に1号店を開業した日系大型スーパーマーケットであり、外経貿協力部(現商務部)の認可を得た中外合資企業として運営されてきた。成都および北京を中心に展開し、現地スタッフの育成・管理職登用にも積極的な姿勢を示してきた。
2024年12月に構造改革計画を発表し、赤字が続く百貨店2店舗の閉鎖と食品スーパー業態への転換方針を示した。2025年11月には成都华府大道店を閉鎖し、中国国内の店舗数は7店舗まで減少した。北京では百貨店機能が地元企業との共同運営に移行し「华堂新尘生活」としてリブランドが進んでいる。
一方で成都での事業継続は維持されており、2028年には中間所得層・富裕層が集積するエリアへの新規モール開業計画も存在する。オンラインショッピングの普及と消費低迷という逆風の中で規模縮小は避けられないものの、成都という特定市場への集中で生き残りを模索している。
継続的な店舗整理と業態転換の過程にあり、全国展開体制から特定市場集中モデルへの移行が進行中である。
出典:https://www.iy-cn.cn/
中国の主要スーパー・コンビニエンスストア企業4選〜外資編〜
METRO China (メトロチャイナ)
METRO China(麦德龙超市)はドイツのMETRO AGが1996年に上海で開業した業務用卸売スーパーマーケットであり、食品品質と安全基準にこだわったB2B特化型小売モデルで中国市場に定着した。現在は全国60都市以上に100店以上を展開し、約2000万人の登録顧客を持つ。
2019年にMETRO AGは中国事業の80%持分を物美商業集団と多点Dmallに売却し、2020年に取引が完了した。以降は物美集団の傘下で事業を継続し、O2O配送サービスの拡充と前置倉展開が加速している。METRO AGは20%の少数株主として残っている。
2025年2月に長春でフロント倉庫をオープンし、同年8月には北京海淀区でリモデル店舗の1号店を開設した。2026年3月には蘇州に全国中央倉庫プロジェクトの設置が決定し供給チェーンの効率化を図っている。ISO9001・ISO22000・HACCPの三認証を維持している。
物美集団との統合で小売・業務用の両市場に対応したマルチチャネル体制を構築しており、プロフェッショナル顧客向けの差別化サービスを提供し続けている。
出典:https://www.metro.cn/
Walmart China (ウォルマートチャイナ)
Walmart China(沃尔玛中国)は1996年に深圳で事業を開始した米国系大手小売チェーンであり、現在も深圳に中国本社を置く。従来のハイパーマーケット事業は2020年の429店から2025年4月に334店へ縮小したが、会員制倉庫型店舗「Sam’s Club(山姆会员商店)」が成長エンジンとして機能している。
2025年度のウォルマート中国純売上高は203億ドルに達し、そのうちSam’s Clubが68%を占めた。Sam’s Clubの売上は前年比27.7%増の大幅成長を遂げ、2025年は史上最多となる10店舗の新規出店を達成した。2025〜2026年のさらなる約20店舗の追加出店計画も進行中である。
2025年秋以降は小型スーパー業態(ネイバーフッドストア)への参入も開始し、ハイパーマーケット縮小後の補完業態として位置づけている。女性従業員比率66%・管理職50%が女性という多様性推進体制も維持している。
Sam’s Clubの高成長が続く限り、ウォルマートは外資系小売企業の中で最強の事業基盤を持つ企業として君臨し続けると見られる。
出典:https://www.walmart.cn/
Costco China (コストコチャイナ)
Costco China(开市客中国)は2019年8月に上海閔行区で中国1号店をオープンし、開店初日に殺到した行列がニュースになるほどの話題を集めた米国系会員制倉庫型スーパーである。以降上海浦東・蘇州・南京・寧波・杭州・深圳と順次出店を進め、2024年時点で6都市に7店舗を展開している。
2024年の中国7店舗合計売上は87億元に達しており、店舗当たりの売上規模は中国小売業の中でも際立って高い。全世界1億人以上の会員を抱えるコストコの強力な購買力を背景とした大量仕入れ・コスト最適化モデルが富裕層・中間層の支持を得ている。
一方で中国の会員更新率は約62%にとどまりグローバル平均の90%超を大きく下回っており、2025年度の新規出店計画に中国が含まれなかった。沿岸港湾都市への集中という出店戦略の制約が内陸展開の障壁となっている。
拡大ペースの鈍化はあるものの、既存7店舗は高い売上効率を維持しており、中国小売市場で独自の地位を確立した外資系プレイヤーである。
出典:https://www.costco.com.cn/#/index
RT-Mart China (アールティーマートチャイナ)
RT-Mart China(大润发中国)は台湾の康師傅グループが1998年に中国に進出させた大型総合スーパーマーケットチェーンであり、29省・230都市以上に展開してきた。2017年にアリババが太陽芸術集団(Sun Art)の持分を取得し「ニューリテール(新零售)」戦略の実験場として注目を集めた。
2025年2月、アリババはSun Art Retail Groupの78.7%持分を約131億香港ドルでDCPキャピタルに売却し、7年にわたるニューリテール実験が終了した。大润发の店舗網は維持されており、2025年3月時点でも全国に約500店舗が稼働している。
DCPキャピタルへの移行後は収益改善を優先する構造改革を進め、2025年度に約2300人の人員削減を実施した。毎日500万人以上の顧客にサービスを提供するという規模は現在も維持されており、10万人以上の従業員を抱える大型雇用主としての役割も変わっていない。
経営戦略は収益重視・コスト削減に転換したが、中国の大型総合スーパー市場における代表的地位は継続している。
出典:http://www.rt-mart.com.cn/
FAQ
中国の主要スーパー・コンビニエンスストア業界の概要は何ですか?
中国のスーパー・コンビニエンスストア業界は、ローカル、日系、外資系の15社が活躍しており、多様な企業が存在しています。国内外の多くの企業が市場に参入し、地域や顧客のニーズに合わせた戦略を展開しています。
中国におけるローカル企業の主要な特徴は何ですか?
中国のローカル企業は、強い地元志向を持ち、地域密着型のサービスや商品展開を行っています。華潤万家や永輝超市などは、国内全土に広く展開し、社会的責任や地域社会との調和を重視しています。
日系企業の中国市場での戦略はどのようなものですか?
日系企業は、品質やサービスの信頼性を武器に、便利さと高品質を重視した商品展開を行い、現地のニーズに合わせた地域戦略を推進しています。例えば、全家や7-Elevenなどは、多店舗展開や現地化を進めています。
外資系企業の中国市場における代表的な企業とその特徴は何ですか?
外資系企業の代表として家楽福や沃乐玛、カルフールなどがあり、最新のデジタル技術やオンラインとオフラインの融合を積極的に導入し、広範なネットワークと効率的な流通体制を築いています。
中国のスーパー・コンビニエンスストア業界の今後の展望は何ですか?
中国の業界は、デジタル化、オンライン販売、および地域密着型のサービスの拡大により、より便利で効率的なサービス提供を目指して成長し続けると期待されています。国内外の企業が競争しながら、顧客ニーズに応える革新的な戦略を展開しています。

