【最新版!】ベトナムの主要海運会社16選〜運輸・物流業界〜

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今回は、ベトナムの主要海運会社に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて16社を厳選してお届けしていきます!

それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

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目次

ベトナムの主要海運会社6選〜ローカル編〜

VINALINES (ヴィナリン)

1995年設立。ベトナムの海事産業の中核かつ主要企業になることを目的に設立された国営企業。

主な事業はベトナム及び海外の貨物輸送、港湾管理、船舶修理、船舶代理店、国内外への船員の派遣などである。

全国の貨物輸送で利用されている15か所の港や国内最大の72隻の船舶を保有している。また、同社は230万㎡の自社倉庫等も保有しており、国内外の顧客向けに年間約1億トン以上の貨物を輸送している。

同社の傘下には26の子会社、13の合弁会社がある。日本郵船と提携しており、その他の日本大手企業(トヨタ、ホンダ、住友グループ、出光、丸紅など) をクライアントとして抱えている。

ベトナム大手企業のトップ500社(VNR500)の1社に選ばれている。2020年は海運部門ではトップであった。2015年にハノイ証券取引所に上場している。

出典:https://vinalines.com.vn/

PVTRANS (PVトランス)

2002年設立。国営企業。同社はベトナム最大の液体貨物の貨物船を所有しており、国営ベトナム石油ガスグループ(PETRO Vietnam)傘下唯一の海運会社である。

同社では液体貨物・製品の輸送を専門としており、主な事業は国内外からの石油の輸出入、原油や化学薬品・液化石油ガスなどの、ばら積み貨物の輸送などの海運サービス、ロジスティクスサービスを提供している。

同社の傘下には9つの子会社、2か所の営業拠点に2000名以上の従業員が在籍しており、同社は33隻の船舶を保有している。

同社の過去3年間の売上高は毎年72,000億VNDを超えている。2007年にホーチミン証券取引所に上場した。

ベトナム大手企業のトップ500社(VNR500)の1社に選ばれており、海運部門では第2位(2020年)にランクインしている。

出典:https://www.pvtrans.com/

Gemadept Corporation (ジェマディプト港湾海運)

1990年設立。 1993年に民営化された元国営企業。

主な事業は海上運送、物流センター運営、港湾荷役、重量物運送などであり、同社はベトナムと世界を結ぶ物流ルートを拡大するベトナムのパイオニア企業である。

同社は8つの港湾ネットワークを保有しており、貨物輸送能力は約500万TEU、倉庫面積は400,000㎡を超える。ベトナム国内の港湾や東南アジアの港湾と提携している。同社の傘下には18の子会社があり、17社の関係会社と提携しており、1500人以上の従業員を抱える。

2002年ベトナム証券取引所に始めて上場した企業(3社)の中の1社である。2019年7月に住友商事などのグループから出資を受けた。

ベトナムのトップ500社に選ばれている。本社はホーチミン市。ベトナムのトップ500社(VNR500)の一社、海運の部門ではトップ3社の一社。本社はホーチミン。

出典: https://www.gemadept.com.vn/

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S.T.S Petroleum & Logistics Service (S.T.S 石油・ロジスティクスサービス)

2004年設立。ローカルの大手海運・物流会社。同社の傘下には3つの子会社等がある。

同社では液体分野を専門としており、国内外から石油の輸出入、国内外の物流サービス、海運サービス等である。ベトナム南部を中心にガソリンスタンドの運営なども行っている。

同社では1隻の最新鋭の石油タンカーを保有(運搬能力9,000M3)している。様々な企業のニーズに応えるために国内の主要港湾から国内外への他の港への輸送する流通システムを構築している。

同社の海運サービスはプロフェッショナルなメンバー(マネージャー、スタッフなど)によって管理・運用されている。本社はホーチミン市。

出典:http://stspetro.com/

Vietnam Petroleum Transport (ベトナムぺ石油トランスポート)

1980年設立。ベトナム国立石油公社(Petrolimex)傘下の輸送会社。

主な事業は石油製品及びその他貨物輸送サービス、海運及び沿岸輸送サービス、海上仲介、港湾及び倉庫保管、石油及び液化ガスの取引などを行っている。

同社は5隻の自社船舶を保有(総トン数:177,799DWT)しており、主にアジア航路で船舶を運航している。

同社の傘下には2つの子会社、1つの営業拠点、1つの関連会社がある。

同社は安全管理システム(ISMコード)を最初に導入した3社の船主の1社であり、船舶保安システム(ISPSコード)を導入したベトナムで最初の船主である。

2006年にベトナム証券取引所に上場した。ベトナムのトップ500社にも選ばれている。本社はハイフォン市。

出典:http://vipco.com.vn/

SOWATCO (南部河川道路)

1975年設立。交通運輸省傘下の国営企業。主な事業は海運、港湾運営、荷役、 船の曳航 、造船整備などのサービスである。ホーチミン市を中心に国内海上輸送を行っている。

同社では90 TEUsから250 TEUsまでのサイズの20隻の船舶を保有しており、ベトナム/ホーチミン港CT「VICT」と各地を結んで特殊コンテナを輸送している。

ホーチミン市と西部の地域の商品の貿易を確保する。560 CV〜4,000CVの容量を持つオフショア船を曳航するための専用艦隊を所有している。

同社の傘下には子会社が3社、営業拠点が3か所、関係会社が2社、合弁会社が1社ある。

2011年にUPCoM証券取引所に上場した。ベトナムのトップ500社にも選ばれている。本社はホーチミン市。

出典:https://sowatco.com.vn/

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ベトナムの主要海運会社3選〜日系編〜

MOL Logistics (Vietnam) Inc. (商船三井ベトナム)

2006年に現地法人設立。主な事業は空運、海運、輸出入手続き、ロジスティクスサービス、国内輸送、国際輸送等である。

2012年より日本と香港・インドネシア・ベトナム・東南アジアを結ぶサービス“HS3”を開設した。

現在7航路を運航しており、きめ細かい物流サービス(FCL・LCL・三国間輸送・特殊コンテナ・在来船サービスなど)を展開している。

同社は世界最大級の外航海運企業としてベトナム経済の発展や日越間の友好関係の強化にも取り組んでいる。

同社では従業員を170名以上抱えている。ベトナム国内には8箇所の拠点がある。ベトナム法人の本社はホーチミン市。

出典:https://mol-logistics.com.vn/

NYK LINE (VIETNAM) CO., LTD (日本郵船)

2006年に現地法人設立。同社では定期船事業としてベトナムに発着する直行航路を12ルート展開しており、年間30万TEUを取り扱っている。また、不定期船事業でもベトナムと世界各国を結んでいる。

同社は2015年にCai Mep-ThiVai港(カイメップ・チーバイ国際港)とインド市場を直接結ぶWIN1航路を初めて開設した会社である。

2017年にローカルの大手海運会社(Vinalines)と協力してメコンデルタ地域の工場や工業地帯向けにサービスを提供するための物流及び物流関連分野の研究開発等も行っている。

2020年にホーチミン市近郊で複数の港湾を運営しているローカル企業(Thoresen Vinama Tug)の発行済株式総数の15%を取得し、Phu My港・Cai Mep港での曳船事業運営に参画した。ハノイ、ホーチミン、クアンニンの3か所に営業所がある。

出典:https://www.nyk.com/news/2015/004124.html

“K” Line (Vietnam) Limited 川崎汽船

2007年に現地法人設立。ベトナムの大手物流会社(HAI MINH CORPORATION)と合弁会社をハノイ市に設立し、同社が51%の株式を保有している。

2016年からベトナムで自動車の完成車を対象とした物流サービスや、株式会社海外需要開拓支援機構や日本ロジテム等と共同で冷凍冷蔵倉庫サービス等を提供している。

同社はホーチミン港に専用施設を開設し、通関・車両認証登録・保管のサービスも提供している。

ハノイに本社、ホーチミン市とハイフォンに営業所がある。

出典:https://www.kline.com/News-and-Press/2011-and-Older/070126-K-Line-Establishes-K-Line-Vietnam-Limited.html

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ベトナムの主要海運会社7選〜外資系編〜

DSV Air & Sea Co.,Ltd (DVS エア&シー)

2001年に現地法人設立。デンマーク系の大手物流会社企業。

主な事業は世界規模の空運、海運、陸運の輸送ソリューションの提供、税関手続き、輸送プロジェクトの調整、倉庫保管・流通サービス、ITソリューションの提供等である。

同社では世界80カ国以上で貨物輸送ネットワークを展開しており、毎年260万TEU以上の海上貨物と170万トンの航空貨物を取扱っている。

ベトナム国内にハノイ及びホーチミンに事務所があり、その他にもベトナム北部、中部、南部に複数の窓口を設置している。本社はホーチミン市。ベトナム法人では70名以上の従業員を抱えている。

出典: https://www.dsv.com/en/countries/asia/viet-nam

Maersk Line Vietnam (マースクラインベトナム)

1991年に現地法人設立。デンマーク系の大手海運会社(MaerskLine)のベトナム法人。

主な事業は空運、海運、大陸横断鉄道輸送、サプライチェーン及びロジスティクスサービス等である。

海運の分野ではコンテナ船事業が主力(世界シェアの20%を占める)であり、550隻以上の自社船舶を保有し、200万コンテナ以上の容量を持つ世界最大のコンテナ船会社である。

同社は信頼性の高い様々な輸送サービスを提供しており、ベトナムを含めた世界の海上貨物サービスをリードしている。

Maerskグローバルなネットワークを活かして、ベトナムの主要港とアジア全域及び世界中の国々を結ぶ物流サービスを提供している。

ベトナム国内に6カ所の拠点を設けている。本社はホーチミン市である。

出典: https://www.maersk.com/local-information/asia-pacific/vietnam

CMA CGM Vietnam JSC (CMA CGM ベトナム)

フランスに本社を置く、世界有数の海運・コンテナ運送会社。2020年までに導入する9隻のコンテナ船に、液化天然ガスエンジンを使用する。350隻を超えるコンテナ船を保有し、総積載量は100万TEU。

ベトナムでは2006年に現地法人設立。250人以上のスタッフ、5つのオフィス、30のサービスがあり、そのうち6つは Cai Mep 港にある。主な事業は港湾運営、海上コンテナ輸送、ロジスティックスサービスを提供する。東南アジアのカンボジアと連携し、世界中で50以上のサービスシステムに参加する。

1994年以来、ホーチミン市のVICT港でSowatcoおよびMitsuiとの合弁事業パートナーシップを通じて、ベトナムの港湾インフラに投資した。Gemadeptとの別の合弁事業パートナーシップにより、2020年に新しい深海水Gemalink港を展開する。

出典: https://www.cma-cgm.com/local/vietnam

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MSC Vietnam Company Limited (MSCベトナム)

2000年にベトナム法人設立。スイスのジュネーヴに拠点を置く世界有数のコンテナ船輸送を展開する大手海運会社(Mediterranean Shipping Company S.A.)のベトナム法人。

同社ではグループ全体で549隻の船舶を運航しており、総容量は約367万 TEUで全世界のコンテナ船市場の15.4%を占めている。また、海上輸送以外にも陸路、鉄道、倉庫保管等の総合的な物流ソリューションを提供している。

ベトナム法人は同グループのシンガポール拠点の傘下で運営されており、110人以上の従業員が所属している。

2013年にMSCベトナムがMSCカンボジアを設立し、 MSCカンボジアが同社を管理・運営している。

本社はホーチミン市。営業所はハノイ市、ダナン市、ハイフォン市、クイニョン市にある。

出典: https://www.msc.com/vnm?lang=en-gb

American President Lines (アメリカンプレジデントラインズ)

同社は2007年にベトナムとシンガポールの間で締結された貿易協定に基づき、ベトナム政府の許可を得てベトナム法人を設立されたシンガポール系の大手コンテナ輸送海運会社(American President Lines)の子会社。

同社ではベトナム国内の港と世界各国を結ぶ海上貨物輸送サービスを展開している。主に港湾、国際海上コンテナ輸送、ロジスティクスサービスの3つの分野で事業活動を行っている。

港湾の分野では日本の資本も入っているファースト・ロジスティクス・デベロップメント(FLDC)に投資を行い40%の株式を保有し、ベトナム・インターナショナル・コンテナ・ターミナル(VICT) を運営している。 

ベトナム国内に総面積は40,000㎡の5つの大型倉庫を保有している。 同社の平均年間処理出力は約380,000CBM / 6,950FEUである。

ベトナム国内の従業員は約70人程度。営業所は4か所あり、本社はホーチミン市にある。

出典: https://www.apl.com/local/vietnam

Hapag-Lloyd Vietnam (ハパックロイドベトナム)

ドイツ系の大手海運会社。同社では237隻の船舶を保有しており、総積載量は1,71万TEUあり、国際物流市場で7.2%のシェアを保有している。

同社グループは世界130か国で事業を展開しており、5大大陸にある600を超える港を結ぶ118航路を運航している。

ベトナムでは1990年にサービスを開始し、当初はローカルの大手海運会社(Vinalink)が代理店として事業を行っていたが、2005年にVinalinkとの合弁会社を設立し、2012年からは100%外資系企業(Hapag-Lloyd Vietnam)として運営されている。

主な事業は港湾運営と海上輸送サービスの提供である。

ベトナム国内には5つの拠点があり、ベトナム南部のブンタウ港から北アメリカ西海岸、北アメリカ東海岸、北ヨーロッパに週4便、ホーチミン港から日本へ週1便を運航している。

出典: https://www.hapag-lloyd.com/en/services-information/offices-localinfo/east-asia/vietnam/local-info/vessel-calls-vietnam.html#tab=ti-vietnam-intro

COSCO (中国遠洋運輸)

1997年に設立された中国政府(国務院)が管理する大手国営貨物運輸会社。ベトナム法人の本社はホーチミン市。

同社では416隻のコンテナ船を所有および運航しており、輸送能力(総容量220万TEU)では世界第4位にランクされており、世界の海上貨物市場で12.6%の市場シェアを占めている。

同社ではベトナムを含めた世界100以上の国や地域にある330以上の港を結ぶネットワークを構築している。

中国では最大のばら積み貨物船運航会社であり、世界でも最大級のばら積み貨物船運航会社の1つである。

ベトナムでは、ハノイ、ホーチミン、ハイフォンなどの主要な港や都市で事業を展開している。現在、ベトナム南部にあるカイメップ・チーバイ国際港から毎週アジアや南北アメリカを結ぶ3つの航路を運航している。

出典:  https://world.lines.coscoshipping.com/vietnam/EN/home

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