今回は、ベトナムの主要主要鉄道・バス会社に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて16社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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ベトナムの主要鉄道・バス会社9選〜ローカル編〜
VIETNAM RAILWAY ベトナム鉄道
2003年設立。交通・運輸省傘下の国有企業。ハノイとホーチミンを結ぶ南北線やベトナムと中国間の国際線を運行する。参画に多くの子会社、関連会社がある。ベトナム国内では35州を結ぶ7つの路線を運営している(総延長距離は2,632km)。
主な事業はベトナム国内の鉄道および諸形式の輸送及び国際輸送、運輸代理業、鉄道施設の修理と保守、鉄道や他の機械製品のための新車両、設備、部品に関するコンサルタント、調査、設計、製造及び修理など。
ベトナム全土で主要鉄道路線に関わる様々なプロジェクト実施している。 現在はトンニャット鉄道線の改修・改善、ベトナムと中国の経済協力下で行われる鉄道プロジェクト、ハノイとホーチミン市を結ぶ都市鉄道建設などが含まれれる。本社はハノイ市。
出典:http://www.vr.com.vn/
HOCHIMINH CITY METRO ホーチミンシティメトロ
2021年に最初の路線の運航開始が予定されているホーチミン市の地下鉄建設計画。ホーチミン市都市鉄道管理局が所有し、ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線有限会社(HURC1)が運営する予定。
現在ベンタイン市場からスオイティエン駅までの1号線(19.7 km)、ベンタイン市場からタンソンニャット国際空港経由タムルオン車両基地までの2号線(11.3km)の2本の工事を進めている。
このプロジェクトには、全長169 kmの都市鉄道8路線、路面電車1路線(12.8 km)、モノレール2線(43.7km)、21の駅が設置される予定。
ホーチミン市内の地下鉄プロジェクト全体の総路線距離は225.5kmで175の駅が設置される予定。プロジェクトにはドイツ、韓国、ロシア企業(2社)、日本企業(2社)を含む合計6社の外資系企業が参画している。
本社はホーチミン市。
出典:http://maur.hochiminhcity.gov.vn/web/bqlds/home
Hanoi Metropolitan Rail Transport Project Board
2012年設立。ハノイ市人民委員会傘下で公共交通機関に関連するプロジェクトを管理している。主な役割はハノイ都市鉄道システムの研究、建設、開発、管理、運用及び活用について助言・支援である。
2021年に最初の路線が開通する予定。ハノイ市内で計画されている8路線のハノイメトロプロジェクト全体を担当している。
2030年までのハノイ首都輸送計画により、2016年にベトナム首相によって承認された2050年までのビジョンに従い、交通運輸省と共同でハノイ都市鉄道ネットワークの構築に参画している。
本社はハノイ市。
出典:https://mrb.hanoi.gov.vn/trang-chu
SAIGONBUS サイゴンバス
1976年設立。国内最大手の旅行代理店(Saigontourist)の関連会社。ホーチミン市内及び周辺で事業を展開している路線バス会社。
主な事業は公共バスの運行サービス、国際バス(カンボジア路線)の運行、バス運転手訓練サービス、企業向けの社員バスの運行サービス、レンタカーサービス等である。
同社ではホーチミン市内を巡回する路線バスを運行しており、600台以上の車両を使用して32のルートを運航している。1日3500便を運航しており、35万人が利用者している。
また、同社はバスに科学技術を積極的に導入してホーチミン市の大気を保護するために活動しているパイオニア企業である。
本社はホーチミン市。
出典:http://www.saigonbus.com.vn/gioi-thieu-cong-ty
TRANSERCO ハノイ運輸総公社
2004年設立。同社はハノイ市の路線バス運行を行う国営企業である。ハノイ市内で100以上のバス路線の管理と運営を行っており、1000台以上の車両で年間5,000万人以上の顧客にサービスを提供している。
同社のバスネットワークにはハノイ市内のバス路線、ノイバイ国際空港と市中心部を結ぶ高速バス路線、2階建バスを利用した観光客向けのシティバスツアー路線、BRT高速バスなど様々な種類があう。また、利用者へのサービス向上などを目的にFree Wifiを搭載したバスなどを積極的に導入している。
同社では10,000人以上の従業員が働いており、傘下には12社の関係会社及び5つの子会社がある。グループ内には自動車販売店やタクシー会社などもある。
日本の株式会社みちのりホールディングスがJICAのプロジェクトで同社を支援(経営管理強化、サービス工場、コスト削減など)している。本社はハノイ市。
出典:https://transerco.com.vn/
KUMHO SAMCO BUSLINES クンホサンコバスライ
2007年設立。サイゴントランスポーテーションエンジニアリングコーポレーション(SAMCO)及び韓国系のKumho Construction&Engineeringの合弁で設立されたバス会社。
主な事業は路線バスや長距離バスやレンタカーの運行、車両修理等。ハノイやホーチミンの市内及び地方都市を結ぶ路線などを運航している。
同社はプノンペン、ブンタウ、バンメトート、ベトナム西部地域等での輸送サービスに加えて、観光客向けのサービスや貨物輸送、工業団地で働く従業員向けの輸送サービス、タンソンニャット空港と市中心部を結ぶ高速バス路線等を運航している。
本社はホーチミン市。
出典:https://kumhosamco.com.vn/
FUTA BUS フタバス
2002年設立。長距離バス路線を数多く運営している民間企業。ベトナム南部~中部(ホーチミン~ダナン)を拠点に60以上のバス路線を運航しており、利用者は年間2,000万人以上。
2,000台以上の大型バスを保有している。250以上のチケットオフィスがあり、39省・都市でサービスを提供している。
FUTAタクシーやFUTA Expressなどの旅客輸送サービス・貨物輸送サービスを提供している。
同社は2019年に運輸・物流業界のTOP5企業の1社として表彰され、最近ではアジア太平洋2020のTOP10の代表的なブランドとして表彰された。本社はホーチミン市である。
出典:https://futabus.vn/
MAI LINH EXPRESS マイリンエクスプレス
2006年設立。ベトナム全土でタクシー事業などを展開するMai Linh Group傘下のバス会社。主な事業は、旅客輸送、レンタカー、車両を活用した広告事業、貨物輸送等である。
同社では10以上の省を結ぶ12路線を運航しており、150台以上のバスを保有している。
主な市場はベトナム南部であり、近年は中央と北部を結ぶルートを拡大している。現在、ホーチミン市とハノイ市を直接結ぶバス路線を運航している。
グループ企業であるMai Linhタクシーと組み合わせた乗り継ぎサービス等を提供して乗客の利便性を高めるサービスを提供している。
同社はベトナム政府から「ベトナムの有名ブランド」として高く評価されている。本社はホーチミン市。
出典:http://mailinhexpress.vn/gioi-thieu.html
BAO YEN BUS バオイェンバス
2002年設立。ハノイ市内を中心に事業を行っている民間バス会社。主な事業は貨物輸送、バスによる旅客輸送等である。2018年にホーチミン市でも旅客輸送サービスの提供を開始した。
ハノイ市内では14のバス路線を運航しており、CNGバス7台を含む400台以上の車両を保有し、従業員は1000人を超えている。
ハノイ市内の都市にあるSamsung等の大手外資系企業の従業員向け通勤バスも数多く運航している。
本社はハノイ市、ホーチミン市にも事務所がある。
出典: http://baoyenbus.com/
ベトナムの主要鉄道・バス会社6選〜日系編〜
東急電鉄
2014年設立。現地不動産大手のBECAMEXとの合弁バス会社。南部ビンズオンで事業を展開している。日系企業としては初めてベトナムの公共交通機関を運営した企業である。
KAZEバスシステムを運用しており、ビンズオンニューシティと周辺地域を結んでいる。 また、商業センターやホーチミン市のダウンタウンへの無料のバス路線も多数運航している。
同社のバスは設備が充実しており、無料で利用できるWIFIサービスが導入されており、バス内は常に清潔に保たれている。
環境保護のために同社のバス路線はCNGバスで運航されている。本社はビンズオン省。
出典: https://www.becamex-tokyu-bus.com
MaiLinh-WILLER マイリン・ウィラー
2017年設立。ベトナム企業(Mai Linh Group)と日本のバス会社(WILLER株式会社)の合弁企業。Mai Linh group傘下のMai Linh taxi向けのアプリ開発などを行っている。
同社が運航しているバスでは、日本でWILLER EXPRESSが培ってきたIoT技術を活用した安全運行システム等を導入し、ハノイからタンホアを結ぶ路線を1日8便運行している。
同社ではタクシー配車アプリサービスと都市間バスサービスを組み合わせて、出発地から目的地までをワンストップで検索~予約・決済できるサービスの構築を目指している。
本社はホーチミン市、タンフォア省に営業所がある。
出典: https://maiwill.vn/AboutUs
TNK TRAVEL VIETNAM TNKトラベルベトナム
2001年設立。日本人が代表を務めるベトナムの大手旅行会社(TNK TRAVEL)傘下のバス会社。2000年からバス事業を行っており、大型バス~小型バンなど75台以上の車両を保有している。
主に観光客向けにサービスを提供している。また、運転手付きレンタカー、空港送迎、他社へ車両の貸し出しなどのサービスも提供している。。
ホーチミンでTOP10にランクインするバス会社(2017年)。本社はホーチミン市、営業所がハノイ市、ホイアン、カンボジアにある。
出典: https://www.tnkaptjapan.com/company.html
東京地下鉄株式会社 (東京メトロ)
独立行政法人国際協力機構(JICA)が行う「ベトナム国ハノイ市都市鉄道規制機関強化及び運営組織設立支援プロジェクト」を受注し、2013年2月からプロジェクトチームをハノイ市へ派遣し、ハノイ市人民委員会(HPC)に対して都市鉄道運営会社(ハノイメトロカンパニー)の設立を支援してきた。
2015年6月のハノイメトロカンパニー発足後は2016年1月に締結した友好と協力に関する覚書に基づき、都市鉄道の開業に向けた研修・視察の受け入れの支援などを行っている。
2017年4月にベトナムにおける都市鉄道コンサルティング業務を行う現地法人(ベトナム東京メトロ 一人有限責任会社)をハノイ市内で設立した。
また、2017年からJICA等と共同でホーチミン市の都市鉄道のコンサルティング事業「ベトナム国ホーチミン市都市鉄道規制機関及び運営会社能力強化プロジェクト」も行っている。
出典:https://www.tokyometro.jp/news/2017/188261.html
日本コンサルタンツ株式会社 (JIC)
2011年に日本の代表的な鉄道事業者により設立された輸送機関を専門とするコンサルタント会社。海外鉄道事業コンサルタントとして経験豊富を持つ。
2013年に東京メトロと共同で独立行政法人国際協力機構(JICA)が行う「ベトナム国ハノイ市都市鉄道規制機関強化及び運営組織設立支援プロジェクト」を受注した。
JICAが資金提供するハノイ市都市鉄道2号線、2A号線及び3号線を対象に運営・維持会社の設立、運行計画・安全管理システムや運賃決定システムの構築などを幅広く支援している。
出典: https://www.tokyometro.jp/news/2017/188261.html
JR東日本
2019年から開始した海外鉄道人材育成プロジェクト「JR 東⽇本 Technical Intern Training」を開始し、11名のベトナム人技能実習生を受け入れた。
同プロジェクトでは⾞両メンテナンス業務の実習を行っており、実習は東⽇本旅客鉄道株式会社及び JR 東⽇本テクノロジー株式会社が共同で⼤宮総合⾞両センター(埼⽟県さいたま市)にて実施している。
出典:https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190201.pdf
ベトナムの主要鉄道・バス会社1選〜外資系企業編〜
中国鉄道(第6局)
中国国営の鉄道事業者。2011年から中国政府のODAを活用したハノイ都市鉄道(メトロ2A号線)にEPC(設計・調達・建設)契約を請け負う業者として中国鉄道(6局)参画している。
当初の計画では2015年に同路線を開通予定であったが、度重なるトラブルにより開通予定が延期されており、現時点でも正式な運行開始時期が未定のままとなっている。
出典: http://www.china-railway.com.cn/