ベトナムの資格・社会人教育業界は、国家職業訓練機関TVETをはじめ、AIM AcademyやVCMIなどのビジネス系専門スクールとVJCC(ベトナム日越人材開発インスティテュート)が産業人材育成を担う市場です。製造業・IT・観光業向けの技能人材不足を背景に、主要企業の産学連携プログラムと資格制度の整備が進んでいます。
今回は、そんなベトナムの資格・社会人教育業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて13社の最新情報をお届けしていきます!
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ベトナムの主要資格・社会人教育企業4選〜ローカル編〜
TVET Vietnam (ベトナム職業教育訓練)
TVET(技術・職業教育訓練)ベトナムは、ベトナム労働傷病兵社会省(MOLISA)が所管する国家的な職業教育訓練システムの総称であり、GIZ(ドイツ国際協力公社)等の国際機関とも連携した取り組みである。ベトナム全国に800以上の職業訓練機関が存在し、初等・中等・高等の3レベルにわたる職業資格教育を実施している。
2021〜2030年の職業訓練発展戦略のもと、産業界との連携強化・デジタル転換・グリーン職業スキル育成の3本柱を推進している。2025年時点ではデジタルコンピテンシー開発への政策的投資が加速しており、IT・製造業・観光・農業各分野の職業訓練プログラムの質的向上が図られている。
熟練労働者比率の向上と経済のデジタル・グリーン転換を支える人材育成の観点から、ベトナム政府が最重要課題のひとつとして取り組む教育領域である。参照時点は2025年5月である。
出典:https://www.tvet-vietnam.org/
VSVC Vietnam Singapore Vocational College (ベトナム・シンガポール職業大学)
ベトナム・シンガポール職業大学(VSVC:Vietnam Singapore Vocational College)は、ベトナムとシンガポールの合弁事業として設立された職業高等教育機関であり、シンガポールの職業教育モデルを参考にした高品質な実践教育を提供している。
産業界の実際の就業ニーズに直結したカリキュラムを採用し、机上の学習よりも実際の職場で通用するスキルの習得を優先する教育方針をとっている。シンガポールが世界水準の職業教育システムを持つことで知られており、その知見をベトナムの教育環境に適用することでベトナムの職業教育改革における先進事例として機能している。参照時点は2025年5月である。
出典:https://vsvc.edu.vn/en
AIM Academy Vietnam (AIMアカデミー・ベトナム)
AIMアカデミー・ベトナム(AIM Academy Vietnam)は2011年にホーチミン市で設立されたマーケティング・コミュニケーション分野に特化したプロ向け教育機関である。ベトナムのマーケティング・コミュニケーション業界の人材水準を国際基準(Cannes Lions・Spikes Asia水準)まで引き上げることを唯一のミッションとして掲げている。
公開研修プログラムではCannes Lionsが公認する職業資格取得コースを提供し、企業向けにはカスタマイズされた法人研修も実施している。また「Vietnam Young Lions」という若手マーケター向けコンペティションを主催しており、Cannes Lionsが著作権を持つ唯一のベトナム公認コンテストとして業界内での知名度は高い。
2025年の年間売上は約1,730万米ドルと推計されており、ベトナムのプロ向けビジネス教育機関として確固たる地位を築いている。参照時点は2025年5月である。
出典:https://aimacademy.vn/
VCMI Vietnam (VCMIベトナム)
VCMI(ベトナム社会人教育機関)は、ベトナム国内での職業訓練・ビジネス実務教育を提供するローカル教育機関である。社会人学習者を主な対象に、職業資格の取得や実践的なビジネススキルの習得を支援するプログラムを展開している。
ベトナムでは経済成長とともに労働者の継続的なスキルアップへの需要が高まっており、VCMIはそのニーズに応える機関として機能している。資格試験対策から実務に直結したビジネストレーニングまで幅広いプログラムを提供し、ベトナムの社会人教育市場に貢献している。参照時点は2025年5月である。
出典:https://vcmi.edu.vn/
ベトナムの主要資格・社会人教育企業4選〜日系編〜
VJCC Vietnam Japan Institute for Human Resources Development (ベトナム日越人材開発インスティテュート)
ベトナム日越人材開発インスティテュート(VJCC:Vietnam-Japan Institute for Human Resources Development)は、日越両政府の合意に基づき設立された人材育成機関であり、JICA(国際協力機構)と外国貿易大学(FTU)の協力のもとでハノイ・ホーチミン市の2拠点にて運営されている。
コア事業は経営実務セミナー・ワークショップ・出張研修であり、特に経営塾「Keieijuku」とCEOコースは中小企業経営者・幹部向けの集中研修として高い評価を受けている。デジタル転換、ESG・SDGs経営戦略、カスタマーエクスペリエンス管理など最新のビジネス課題にも対応したプログラムを提供している。
2025年6月には第20回Keieijuku修了式・第22回開講式をホーチミン市で開催した。また2025年末にはトヨタベトナムとの連携協定を締結し、ベトナム企業・サプライヤーの能力向上を目的とした合同プログラムを開始するなど、産業界との連携も深めている。参照時点は2025年6月である。
出典:https://www.vjcchcmc.org.vn/
Vietnam Japan College (ベトナム日本大学)
ベトナム日本大学(Vietnam Japan College)は、日越両政府の協力により設立された職業技術系の高等専門教育機関であり、日本式の実践的教育モデルをベトナムに移植することで即戦力となる産業人材を育成している。
製造・IT・ビジネス・観光などの分野で実際の職場環境に近い実習中心のカリキュラムを採用しており、企業と連携したOJT型教育が特徴である。日本の大学・専門学校との連携協定を通じて、カリキュラム開発や教員研修でも高い教育水準を維持している。
ベトナムの職業教育改革の先進事例として位置づけられており、日越間の人材育成・産業連携モデルを体現する教育機関として国内外から注目されている。参照時点は2025年5月である。
出典:https://vjc.edu.vn/
PROSEEDS VIETNAM (プロシーズ・ベトナム)
プロシーズ・ベトナム(PROSEEDS VIETNAM)は、日本の人材育成ノウハウを活かしてベトナムで展開する日系の社会人向けビジネス教育・企業研修機関である。ハノイ・ホーチミン市を拠点に、在越日系企業の管理職・リーダー層向けの人材育成プログラムおよびベトナム人社員への日本式ビジネスマナー・OJT研修を提供している。
日越両国のビジネス文化の違いを踏まえた独自のカリキュラムを設計しており、日系企業がベトナムで直面するマネジメント課題の解決に特化した研修内容が評価されている。参照時点は2025年5月である。
出典:https://proseeds.vn/
VIET RESOURCES TRAINING (ビエット・リソーシズ・トレーニング)
ビエット・リソーシズ・トレーニング(VIET RESOURCES TRAINING)は、ベトナムで展開する日系の職業資格・社会人向け教育機関である。在越日系企業のベトナム人スタッフおよび日本就職・留学を目指すベトナム人を主な対象に、日本語ビジネス研修・職業資格取得支援プログラムを提供している。
日本式の「ものづくり精神」「ホウレンソウ」「改善思想」などの実務的な職業倫理・ビジネスマインドの習得も重視しており、語学と実務スキルを組み合わせた総合的な人材育成を実践している。参照時点は2025年5月である。
出典:https://vietresources.edu.vn/
ベトナムの主要資格・社会人教育企業5選〜外資編〜
Hyundai Koica Dream Center Vietnam (ヒュンダイ・コイカ・ドリームセンター)
ヒュンダイ・コイカ・ドリームセンター(Hyundai Koica Dream Center Vietnam)は、韓国自動車大手のヒュンダイ・モータースとKOICA(韓国国際協力団)が共同で設立した職業訓練センターであり、ベトナムの若年層に対して実践的な職業訓練を無償または低コストで提供している。
エンジニアリング・自動車整備・ICT・ビジネス管理など産業界の需要に直結した職業スキルプログラムを展開しており、ベトナムの労働市場で即戦力として活躍できる人材の育成を目的としている。ヒュンダイのグローバルネットワークとKOICAの開発協力の知見を組み合わせた独自の教育モデルが特徴で、ベトナム政府との協力体制のもと運営されている。参照時点は2025年5月である。
出典:https://www.hyundai-dreamcenter.vn/
REACH Vietnam (REACH・ベトナム)
REACH(レアチ)ベトナムは、経済的困難や社会的制約を抱えるベトナムの若年層(16〜30歳)に対して職業訓練・生活スキル・就職支援を提供する非営利教育機関である。
短期集中型の職業技術研修を中核に、実際の労働市場で通用するソフトスキル(チームワーク・批判的思考・問題解決)の育成、丁寧な就職先マッチング、卒業後6ヶ月間のフォローアップ支援を組み合わせた包括的な支援モデルを実践している。受講生の授業料は80〜100%が助成され、経済的に厳しい層でも利用しやすい仕組みを整えている。
2024〜2025年には「デジタル転換に向けた変革的スキリング」プロジェクト(Plan International Vietnam共同実施)を通じて、2Dおよび3Dグラフィックデザイン・デジタルマーケティングの職業訓練を400名超の若年層に提供した。参照時点は2025年5月である。
出典:https://www.reach-vietnam.org/
PVD Training Vietnam (PVDトレーニング)
PVDトレーニング(PVD Training Vietnam)は、ベトナムの石油ガス産業向けに特化した専門職業訓練機関であり、石油掘削・地質探査・石油化学・海洋工学などの高度技術者育成に重点を置いている。
ベトナム国内外のエネルギー産業が要求する専門技術資格の取得支援および実践的な技術訓練を提供しており、グローバルな石油ガス業界基準に準拠したプログラムを展開している。在越外資系エネルギー企業および国営企業のベトナム人技術者を主な対象とし、業界特化型の専門人材育成で独自のポジションを確立している。参照時点は2025年5月である。
出典:https://pvdtraining.vn/
KOTO Vietnam (KOTOベトナム)
KOTO(Know One Teach One)ベトナムは1999年にハノイで設立されたオーストラリア発の非営利社会起業型ホスピタリティ職業訓練機関である。「一人が学べば一人を教える」という理念のもと、ホームレス・家庭内暴力被害者・人身売買被害者など社会的に恵まれない若者を対象に、料理・ホスピタリティ・接客・ライフスキルの職業訓練を無償または低コストで提供している。
18〜22ヶ月の実践型カリキュラムを修了した卒業生は、ハノイのKOTOレストラン(訓練の場を兼ねた実際の飲食店)での実務経験を経て、国内外のホテル・レストランへの就職を果たす。設立25年超でベトナムの社会的弱者支援型職業教育の象徴的存在として国際的な評価を得ており、多くの支援機関・寄付者のネットワークに支えられている。参照時点は2025年5月である。
出典:https://koto.com.au/
Like Lion Vietnam (ライクライオン・ベトナム)
ライクライオン・ベトナム(Like Lion Vietnam)は、韓国発のITプログラミング教育機関「Like Lion(라이크라이언)」のベトナム展開版であり、ブートキャンプ形式の集中型ITエンジニア・データサイエンティスト養成プログラムを提供している。
短期間で実際の開発現場で通用するプログラミング・データ分析・AI応用スキルを習得させるカリキュラムを採用しており、就職・転職を目指す社会人を主な対象としている。韓国でIT人材育成の豊富な実績を持つ教育モデルをベトナムのIT人材不足という需要に応えて展開しており、同国で急成長するテック産業の人材供給源として期待されている。参照時点は2025年5月である。
出典:https://likelion.vn/
FAQ
ベトナムにおける資格予備校やビジネススクールの特徴は何ですか?
ベトナムの資格予備校やビジネススクールは、ローカル、日系、外資系と多様なタイプが存在し、それぞれ独自の事業内容と教育プログラムを展開しています。これらの教育機関は、産業の需要に応じた専門的なスキルや知識の習得を支援しています。
ベトナムの主要な資格予備校やビジネススクールの中で、特に注目すべきところはどこですか?
功績と特色に基づき、TVETは技術職の短期訓練に重点を置き、VSVCは製造業やサービス業の人材育成に力を入れています。日系のVJCCやVietnam – Japan Collegeは、国際交流や産業界ニーズに応じた質の高い教育を提供しています。外資系ではHyundai Koica Dream CenterやREACHが、韓国の企業や国際協力団体の支援を受け、専門的な技術訓練を行っています。
これらの教育機関はどのような対象者を主に教育していますか?
これらの教育機関は、失業者やキャリアチェンジャー、若者や社会人など幅広い層を対象としており、特に技術職の育成や語学、ビジネスマナー、専門知識の向上を目的としたプログラムを提供しています。
ベトナムの社会人教育において、どのようなトレンドや重要な要素がありますか?
オンライン学習の導入や実務・技術教育、国際交流を重視したプログラム、産業界ニーズに適応した専門教育、そして社会的包摂や若者の支援に焦点を当てた取り組みが進展しています。
今後、ベトナムの資格・社会人教育業界はどのように発展していくと考えられますか?
産業の高度化とデジタル化に伴い、実践的な技術と語学力の強化、オンライン教育の拡大、国際的な連携の深化、そして社会的な課題に対応した支援が求められ、さらに多様化し高度化することが予想されます。

