ベトナムの製薬・バイオテクノロジー業界は、DHGファーマやTraphacoなど国内上場メーカーが市場を牽引しつつ、Sanofi・Bayer・Rocheなど外資大手も積極展開する約46億ドル規模の市場です。政府のジェネリック促進政策と輸出志向の高まりを背景に、主要企業の競合が激化しています。
今回は、そんなベトナムの製薬・バイオテクノロジー業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて21社の最新情報をお届けしていきます!
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ベトナムの主要製薬・バイオテクノロジー企業11選〜ローカル編〜
DHG Pharma (ハウザン製薬)
ハウザン製薬(DHGファーマ)は、1974年に設立された国有製薬企業を前身とし、2004年の株式会社化を経てホーチミン証券取引所に上場したベトナム最大手の製薬企業である。
医薬品・医療材料・機能性食品など幅広い分野で製造・販売を手掛け、国内製薬企業の市場シェア上位に常に名を連ねる。2024年の総売上高は4,885億VND、税引前利益は904億VNDに達した。
2024年には非ベータラクタム系抗菌薬工場の全3製造ラインがEU-GMP認証を取得し、国際市場への輸出拡大に向けた基盤を強化した。同年、23品目の新製品が登録許可を取得している。
株主構成は国家資本投資公社(SCIC)が43.3%、日本の大正製薬が51.01%を保有しており、2019年以降は大正製薬の連結子会社として安定した経営基盤のもとで成長を続けている。
出典:https://dhgpharma.com.vn/en
Traphaco (チャファコ)
チャファコ(Traphaco)は1972年11月に「鉄道保健局医薬品生産グループ」として設立され、半世紀以上にわたってベトナムの医薬品産業を牽引してきた老舗企業である。2000年に株式会社へ移行し、東洋医学・生薬製剤分野において国内No.1の地位を誇る。
同社は「技術主導型製薬企業」への転換を中期戦略として掲げ、R&D・技術移転・デジタル化されたサプライチェーンの3本柱を軸に事業構造の高度化を推進している。韓国のデウン(Daewoong)グループと提携し、約40品目の製剤技術移転を受けている。
原料調達面ではWHOのGACP基準に準拠した薬草栽培エリアを国内11か所に整備し、880世帯以上の農家が認定基準に沿って参加している。天然由来原料の安定調達体制が競争力の源泉となっている。
現在はEU-GMP基準を満たす製造工場の建設プロジェクトも進行中であり、製品の国際品質水準への引き上げと輸出拡大に向けた取り組みを加速させている。
出典:https://traphaco.com.vn/en
Imexpharm (イメックスファーム)
イメックスファーム(Imexpharm)は1977年にドンタップ省で創業した製薬メーカーであり、欧州基準に準拠した医薬品製造で知られるベトナム有数の製薬企業である。国内トップクラスの医薬品製造企業として確固たる地位を築いている。
同社の最大の強みは製造能力にある。3工場クラスターに12ラインのEU-GMP認定製造ラインを保有しており、これはベトナム国内の製薬企業で最多である。特に抗菌薬・注射剤の生産で優位性を持ち、2024年には注射剤が総売上の33%を占めた。
2024年の純売上高は2,205億VND(前年比10.6%増)、EBITDAは12.3%増、マージンは23.6%に上昇した。欧州向け28の販売承認を取得し、Sandoz・Sanofi等と戦略的パートナーシップを結ぶなど国際的な連携も深めている。
ドンタップ省に建設中の「カットカン製薬コンプレックス」が完成すれば製造能力がさらに拡充される見込みであり、中長期的な成長基盤の強化が期待されている。
出典:https://www.imexpharm.com/en-US/
Bidiphar (ビディファー)
ビディファー(Bidiphar)は1979年に設立された歴史ある製薬企業であり、ビンディン省クイニョン市に本社を置く。1995年に複数の国有企業と統合、2010年に株式会社へ移行し、ホーチミン証券取引所に上場するベトナム中部を代表する製薬メーカーである。
クイニョン市内に2か所の工場を構え、19の薬効群にわたる400品目超を製造している。国内285品目の流通許可を保有し、70品目が輸出基準を満たして6か国に輸出されている。GMP-WHO・GLP・GSP・GDP・GPPなど多岐にわたる品質認証を取得している。
特筆すべき実績は、ベトナム国内で初めてGMP-WHO基準に準拠した抗がん剤製造工場を建設したことである。その後もEU-GMP基準のがん治療薬製造施設を完成させ、高度医薬品製造への取り組みを継続している。
2025年にはベトナム製薬業界トップ5入りを目標に掲げており、がん領域での専門性を軸に積極的な事業拡大を推進している。国内市場での存在感向上と輸出強化を両立させながら成長を続けている。
出典:https://bidiphar.com/en/home-page/
Mekophar (メコファー化学製薬)
メコファー化学製薬(Mekophar Chemical Pharmaceutical JSC)は1977年に「第25中央製薬」として国営企業で設立され、2001年に民営化、2010年にホーチミン証券取引所に上場したベトナムの老舗製薬企業である。
ジェネリック医薬品・原薬(API)・多様な治療領域の製品ポートフォリオを強みとし、国内外に幅広く製品を供給している。主要製品は抗菌薬で、AmoxicillinやEthambutolなどのブランドで知られる。東南アジア・アフリカ・ヨーロッパへの輸出実績も持つ。
日本のニプロファーマが20%の株式を保有する戦略的投資家であり、技術・品質面での連携が進む。2024年にはバイオ農薬・バイオ肥料などのバイオ農業製品ラインを新たに立ち上げ、持続可能な農業分野にも事業を拡大している。
憲章資本は255億VND超で財務基盤も安定しており、R&D投資や規制対応能力の強化を続けながら、ベトナム製薬業界の上位企業として存在感を維持している。
出典:https://www.mekophar.com/
Domesco (ドメスコ)
ドメスコ(Domesco Medical Import-Export JSC)は1989年に設立されたベトナムの製薬企業であり、ドンタップ省を拠点に全国63省に9支社を展開する。医薬品の研究・開発・製造・販売を主軸とし、機能性食品・精製飲料水・ハーブ系飲料なども手掛ける総合型企業である。
3か所のGMP-WHO認定化学医薬品製造工場と生薬抽出施設を保有し、1万8,500社以上の顧客に製品を供給している。心血管疾患治療薬Dopadin・糖尿病治療薬Dorosurなどの主力製品を展開し、抗菌薬・糖尿病・心血管分野に強みを持つ。
米国のAbbott Laboratoriesが発行済み株式の51.69%を保有する筆頭株主であり、国家資本投資公社(SCIC)が34.71%を保有する。Abbottとの資本提携を通じてグローバルスタンダードの品質管理体制を整備している。
33年以上にわたる製薬業界での実績と全国規模の流通ネットワークを基盤に、ベトナムの医療アクセス向上に貢献し続けている。今後も国内外市場への製品供給拡大が期待される企業である。
出典:https://domesco.com.vn/
OPC Pharmaceutical (OPC製薬)
OPC製薬(OPC Pharmaceutical JSC)は1977年に「第26中央製薬」として設立され、2002年にベトナム首相の決定により民営化・社名変更された生薬系製薬企業である。46年以上にわたってハーブ薬・生薬製剤の製造を専門とし、国内で高いブランド認知度を誇る。
伝統的なベトナム東洋医学の知見を活かした製品群を主力とし、清潔で認証された原材料調達体制とAI支援研究開発を組み合わせた革新的な製品開発に取り組んでいる。国内の健康ニーズと世界的なフィトファーマ(植物性医薬品)トレンドに適合した戦略的ポジショニングが評価されている。
GMP-WHO基準に適合した製造ラインを整備しており、国内のドラッグストアチェーンや病院・クリニック向けに製品を供給する広範な流通ネットワークを保有している。機能性食品分野への展開も進めており、製品ポートフォリオの多角化を図っている。
東洋医学に根ざした独自の製品アイデンティティと現代的な研究開発の融合を強みとして、国内市場での競争力を維持しながら、輸出市場への展開も視野に入れた中長期的な成長戦略を推進している。
出典:https://www.opc.com.vn/en
Pymepharco (STADAピメファルコ)
STADAピメファルコ(STADA Pymepharco)は1989年7月にフーイェン省で設立されたベトナム有数の製薬企業であり、35年以上の歴史を持つ。2021年にドイツの大手製薬グループSTADAが発行済み株式の99.99%を取得し、同グループのベトナム唯一の完全子会社となった。
世界100か国以上で事業を展開するSTADAグループのグローバルサプライチェーンの戦略的拠点として機能しており、フーイェン省内の2か所のEU-GMP認定製造施設から年間約30億ユニットの医薬品を生産する。欧州市場への輸出対応が可能な品質水準を維持している。
ジェネリック医薬品の製造を主軸とし、心血管・代謝・消化器系疾患向けの幅広い治療薬ポートフォリオを持つ。ブランドジェネリックと後発品の両分野でベトナム国内の医療機関・薬局に製品を供給している。2024年にはベトナム健康レポートを発行するなど、医療啓発活動にも積極的である。
国際基準の製造管理体制と親会社STADAのグローバルな研究開発パイプラインを組み合わせることで、ベトナム市場での競争力と輸出拡大の双方を追求し続けている。
出典:https://stadapymepharco.com/?view=en
Cuu Long Pharmaceutical JSC (クーロン製薬)
クーロン製薬(Cuu Long Pharmaceutical JSC)はベトナム南部のメコンデルタ地域を拠点とするローカル製薬企業であり、カプセル剤・注射剤を中心とした医薬品製造を主力事業としている。年間8億カプセルの生産能力を持ち、国内の医薬品供給に安定的に貢献している。
現在はFIT投資グループが71.7%の資本を保有する筆頭株主であり、グループの医療・ヘルスケア部門の核として位置づけられている。GMP-WHO基準に準拠した製造設備を保有し、国内向け医薬品の品質水準向上に取り組んでいる。
メコンデルタ地域は農業・水産業が主要産業であり、農村部・地方部の医療ニーズに対応した医薬品供給において同社は重要な役割を担っている。2026年5月時点においても安定した製造活動を継続しており、ベトナム製薬業界における主要ローカル企業のひとつとして市場調査機関各社に継続して取り上げられている。
出典:https://www.cuulong.com.vn/
Nam Ha Pharmaceutical JSC (ナムハ製薬)
ナムハ製薬(Nam Ha Pharmaceutical JSC)はベトナム北部ナムディン省に本拠を置くローカル製薬企業であり、医療用医薬品・OTC薬・漢方薬など幅広い製品ラインナップを持つ。GMP-WHO基準の製造工場を6棟保有し、GACP-WHO基準に準拠した生薬原料の管理体制も整備している。
製品ラインナップは処方薬・OTC薬から栄養補助食品まで多岐にわたり、北部地方を中心とした強固な流通ネットワークを構築している。ISO 9001:2015およびGLP・GSP基準を取得した品質管理体制は業界内でも高水準とされている。
伝統的な生薬・漢方薬の分野でのノウハウを持ちながら、現代的な製薬技術の導入にも積極的に取り組んでいる。2026年5月時点においてもベトナム製薬市場での安定した事業展開が確認されており、北部地方の医療・介護施設への医薬品供給において重要な役割を果たし続けている。
出典:https://duocphamnamha.com.vn/
Ha Tay Pharmaceutical JSC (ハタイ製薬)
ハタイ製薬(Ha Tay Pharmaceutical JSC)はベトナム北部のハノイ近郊(旧ハタイ省)に本拠を置くローカル製薬企業であり、処方薬・OTC薬・栄養補助食品の製造を主力事業とする。ベトナム北部市場での流通ネットワークが充実しており、主に地方部・郊外の医療施設や薬局を中心とした安定した販売体制を持つ。
製品は国内需要を主要ターゲットとしており、一般的な疾患治療薬から慢性疾患向け処方薬まで幅広くカバーしている。GMP-WHO基準に準拠した製造設備を整備し、品質管理への継続的な投資を行っている。2023年には売上高が前年比18%増を達成し、同社の成長性が実証された。
ベトナム政府の医療保険制度拡充に伴い、地方部における医療アクセス向上が進んでいる。ハタイ製薬はこうした政策環境の恩恵を受けながら事業を拡大しており、2026年5月時点においても北部地方の製薬市場での活動が継続している。
出典:https://duocphamhatay.com.vn/
ベトナムの主要製薬・バイオテクノロジー企業4選〜日系編〜
Nipro Pharma Vietnam (ニプロファーマ・ベトナム)
ニプロファーマ・ベトナム(Nipro Pharma Vietnam Co., Ltd.)は、日本のニプロファーマ株式会社が2015年にハイフォン市VSIP工業団地に設立した、同グループ初の海外製薬製造拠点である。敷地面積は約15万平方メートルに及ぶ大規模施設である。
同施設はPIC/S WHO-GMP基準に準拠したアンプル・バイアル製剤の製造に特化しており、2016年11月からバイアル製剤の生産も本格稼働している。製造された医薬品は60か国以上に供給されており、日本品質の医薬品をベトナムから世界へ届ける役割を担っている。
ベトナムへの第1工場建設に1億5,000万米ドルを投資し、経口剤・外用剤の生産にも対応できるよう設備拡張も行ってきた。輸出専用の製造拠点として操業しており、ベトナムを医薬品製造ハブとして活用する日本企業の代表例である。
ハイフォン市に立地することで、港湾インフラを活用したグローバル物流においても優位性を持ち、安定した原材料調達と製品輸出体制を確立している。今後もアジア・新興国市場向けの医薬品供給基盤としての役割拡大が期待される。
出典:https://www.np.nipro-pharma.co.jp/english/production-bases/nipro-pharma-vietnam/
Daiichi Sankyo Vietnam (第一三共ベトナム)
第一三共ベトナム(Daiichi Sankyo Vietnam Company Limited)は、日本の大手製薬企業・第一三共株式会社が2020年9月に設立した完全子会社である。2014年にホーチミン市で駐在員事務所を開設して以来、ベトナム市場での事業基盤を着実に構築してきた。
主要製品として抗菌薬クラビット(Cravit)をはじめとする医療用医薬品を中心に展開しており、循環器疾患領域での存在感を高めている。テルモ・ベトナムとの業務提携覚書を締結し、心臓インターベンション分野における医療専門家向けの教育プログラムを共同推進している。
ベトナムの国立ワクチン公社との協力関係を通じて、麻疹・風疹混合(MR)ワクチンの国内製造に向けた技術移転プロジェクトにも関与しており、感染症対策分野でもベトナムの医療インフラ強化に貢献している。
ベトナムは人口1億人を超える巨大市場であり、医療へのアクセス向上と疾患構造の変化を背景に製薬市場の拡大が続いている。第一三共ベトナムは今後も革新的医薬品の導入を通じてベトナムの医療水準向上に取り組む方針を示している。
出典:https://daiichisankyo.com.vn/en/about-us/who-we-are/
Taisho Vietnam Co., Ltd. (大正製薬ベトナム)
大正製薬ベトナム(Taisho Vietnam)は日本の大正製薬グループがベトナムに展開する現地法人であり、エナジードリンクなどの健康飲料の製造・販売を主力とするとともに、ベトナム製薬市場への参入を推進している。カインホア省に製造拠点を置き、エネルギードリンクの現地生産を行っている。
ベトナム戦略の核心は、国内最大手のDHGファーマ(ハウザン製薬)への出資にある。大正製薬はDHGファーマの株式を段階的に取得し、2024年時点で51.01%の支配株主となり、同社の経営に深く関与している。DHGファーマは2025年に純利益852億VND(前年比9.4%増)・売上高6,140億VNDを計上し、グループ全体での協業が業績向上に貢献している。
大正製薬グループのグローバル製品・技術・ブランドをDHGファーマを通じてベトナム市場に展開するという戦略は着実に進展しており、2026年5月時点においてもベトナム製薬市場での影響力拡大が続いている。
出典:https://www.taisho.co.jp/global/
Earth Corporation Vietnam (アース製薬ベトナム)
アース製薬ベトナム(Earth Corporation Vietnam)は、日本の大手生活衛生用品・殺虫剤メーカーであるアース製薬株式会社のベトナム現地法人である。虫除け剤・殺虫剤・衛生用品など家庭向け生活関連製品の製造・販売を主要事業としており、ベトナムの高温多湿な気候に起因する害虫問題への対応製品の提供を通じて現地市場に貢献している。
日本で培った製品開発・品質管理のノウハウをベトナム市場向けに適用し、現地の消費者ニーズや流通環境に合わせた製品展開を行っている。ベトナムにおける可処分所得の向上と衛生意識の高まりを背景に、同社製品への需要は拡大傾向にある。
農村部・都市部を問わず幅広い流通チャンネルを通じた販売体制を構築しており、国内市場での知名度向上を継続的に図っている。2026年5月時点においてもベトナムでの事業展開が継続しており、日系生活衛生用品メーカーとして安定した市場地位を維持している。
出典:https://www.earth.jp/
ベトナムの主要製薬・バイオテクノロジー企業6選〜外資編〜
Sanofi Vietnam (サノフィ・アベンティス・ベトナム)
サノフィ・アベンティス・ベトナムは、フランス発のグローバル製薬大手サノフィのベトナム現地法人であり、事業の歴史は70年以上に及ぶ。外資系製薬企業として初めてベトナムへの医薬品輸入許可を取得した先駆的企業でもある。
ベトナムでの事業は処方薬・ワクチン・コンシューマーヘルスケアの3領域を軸とし、150品目以上の製品ポートフォリオを展開する。心血管・糖尿病・がん・希少疾患など幅広い治療分野をカバーしており、総合力の高さが際立つ。
ホーチミン市内に3工場を保有し、うち2工場がWHO-GMP認定を受けている。ACEサノフィ工場は7,500万米ドルを投じてサイゴン・ハイテクパーク内に建設され、豪州TGA-GMP基準に準拠した高度な製造ラインを備える。
国内製品の約80%がベトナム国内で製造されており、約1,200名を雇用する。籾殻バイオマスエネルギーの活用で年間2,300トンのCO2削減を実現するなど、環境負荷軽減への先進的な取り組みも評価されている。
出典:https://www.sanofi.com/en
Stellapharm (ステラファーム)
ステラファーム(Stellapharm)は2000年に設立され、2002年にドイツ系製薬大手のSTADAとベトナム企業MSTとの合弁会社「STADA-VN」として事業を展開してきた製薬企業である。2019年にベトナム初の事例として外資パートナーの出資持分を全額取得し、独立系企業「ステラ・ジョイントベンチャー」として再出発した。
ジェネリック医薬品メーカーとして国内トップクラスであり、特に抗ウイルス薬の製造・供給では国内屈指の実力を誇る。消化器・代謝疾患・心血管疾患向けの薬剤も手掛け、世界50か国以上に製品を届けている。
製造施設はEMA(欧州医薬品庁)・PMDA(日本)・台湾GMP・WHOをはじめとする厳格な審査当局の査察・承認を受けており、国際品質水準の高さが競争優位の核となっている。グローバルな品質認証の取得数はベトナム製薬企業の中でも際立っている。
R&D部門は国際パートナーとの共同研究や新製品開発に継続的に投資しており、製品ラインナップの拡充とベトナム製薬のグローバル化を牽引している。
出典:https://stellapharm.com/
Abbott Vietnam (アボットベトナム)
アボットベトナム(Abbott Vietnam)は、米国の多国籍医療・製薬企業アボット・ラボラトリーズのベトナム現地法人であり、医薬品・診断製品・栄養食品・医療機器の4領域でベトナム市場に幅広くサービスを提供する。
2016年にベトナム地場製薬メーカーのグロメド(Glomed Pharmaceutical)を買収し、ビンズオン省内の2工場を取得した。この買収によりアボットはベトナム製薬市場トップ10入りを果たし、国内製造・販売体制を大幅に強化した。またドメスコ(Domesco)の発行済み株式51.69%を保有する大株主としても市場に根付いている。
医薬品部門では循環器・感染症・婦人科・胃腸科など多岐にわたる治療領域でブランドを展開している。栄養食品部門のEnsure・Similacブランドはベトナム市場で高い認知度を誇り、医療流通チャネルと小売チャネルの双方に深く浸透している。
ホーチミン市およびハノイに拠点を構え、全国規模の販売・マーケティングネットワークを維持している。グローバルな研究開発力とローカライズされた事業運営の組み合わせが市場での強みとなっている。
出典:https://www.abbott.com/
Bayer Vietnam (バイエルベトナム)
バイエルベトナム(Bayer Vietnam)は、1863年設立のドイツの世界的医薬・農業化学大手バイエルAGのベトナム現地法人である。ホーチミン市に本社を置き、処方薬(医薬品事業部門)と農業化学薬品(クロップサイエンス部門)の両分野でベトナム市場に製品を供給している。
医薬品分野では腫瘍科・眼科・循環器科・女性ヘルスケアなどの革新的治療薬を展開しており、東アジア・東南アジア・南アジア・オセアニアにわたる34件以上の臨床試験をアジア太平洋地域で実施している。農業化学部門ではベトナムの主要農業地帯向けに農薬・除草剤・肥料を供給し、農業生産性の向上に貢献している。
2026年4月のグローバルメディアデーでは、AIと医薬品革新に牽引された成長戦略を公表し、2027年から中一桁台の成長への回帰と2028年以降の利益率向上を示した。2026年5月時点においてもベトナムでの医薬・農業化学分野での事業が継続しており、外資系大手の主要プレイヤーとしての地位を維持している。
出典:https://www.bayer.com/vn/
Hasan-Dermapharm Vietnam (ハサン・デルマファーム)
ハサン・デルマファームベトナム(Hasan-Dermapharm Vietnam)は2004年にドイツのDermapharm AG(ミュンヘン)との合弁として設立されたベトナムの製薬企業であり、液体・固体・半固体形態など多様な剤形の医薬品を製造する。100種類以上の有効成分を用いた400以上の製品登録番号を保有しており、国内外の医療機関に幅広い製品を供給している。
製造施設はEU-GMP基準への適合を目指して継続的な設備投資を行っており、EU-GMP認証取得競争に参加するベトナムの代表的な外資系製薬メーカーのひとつとして知られる。処方薬・OTC薬の両分野で製品開発を行い、ベトナム国内の薬局・医療施設を通じた流通体制を整えている。
Dermapharm AGのグローバルな製品ポートフォリオとノウハウをベトナム市場向けに展開するビジネスモデルで発展してきた。2026年5月時点においてもベトナム製薬市場での製造・販売活動が継続しており、外資系製薬メーカーとして安定した事業展開を続けている。
出典:https://senpharma.vn/en/hasan-dermapharm-co-ltd/
Roche Vietnam (ロシュベトナム)
ロシュベトナム(Roche Vietnam)は、スイスに本社を置く世界最大手の製薬・体外診断企業ロシュ(Roche Holding AG)のベトナム現地法人であり、革新的な抗腫瘍薬・免疫疾患治療薬・体外診断薬の提供を通じてベトナムの医療水準向上に貢献している。
がん治療分野では分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬など最先端の治療薬を展開しており、ベトナムの主要がん治療施設との関係構築に注力している。体外診断部門(ロシュ・ダイアグノスティクス)も活動しており、高精度な検査機器と試薬をベトナムの臨床検査市場に提供している。
ベトナムのがん患者数は増加傾向にあり、革新的な治療選択肢へのアクセス改善が社会的課題となっている。ロシュベトナムはアクセス改善に向けた患者支援プログラムや医療従事者教育活動にも積極的に取り組んでいる。2026年5月時点においてもベトナムでの医薬品・診断薬事業が継続しており、外資系製薬大手として高い存在感を維持している。
出典:https://www.roche.com.vn/
FAQ
ベトナムの主要なバイオテクノロジー・製薬企業にはどのような企業がありますか?
本記事では、ローカル企業、日系企業、外資系企業合わせて19社の主要なバイオテクノロジー・製薬企業を詳細に紹介しています。
ハウザン製薬の概要と事業内容は何ですか?
ハウザン製薬は1974年に設立されたベトナム最大手の製薬会社で、医薬品の生産・販売や輸出入、医療設備の輸入、食品の販売・輸出などを行っています。国内に2つの工場を持ち、広範な販売網と取引先を持っています。
TRAPHACO(チャファコ製薬)の強みと主要製品は何ですか?
TRAPHACOは2020年時点でベトナム最大級の漢方薬メーカーであり、漢方薬と西洋薬の両方を生産しています。健脳薬や肝臓疾患薬など、多様な製品を持ち、国内最大の市場である北部を中心に展開しています。
国内を代表する製薬企業の中で海外展開をしているのはどの企業ですか?
DomescoやImexpharm、OPC Pharmaなどは、国内市場に加え、フィリピンやミャンマー、カンボジア、アフリカ諸国など海外にも積極的に製品を輸出しています。
外資系企業がベトナムの製薬産業にどのように関わっていますか?
外資系企業としてはAbbott、Sanofi、Bayer、Roche、Daiichi Sankyoなどがベトナムに進出し、製造や販売、研究開発を行っています。これにより、技術やグローバルなノウハウが持ち込まれ、産業の発展に寄与しています。

