【最新版!】タイの主要EC・ネット通販運営会社12選〜流通・小売業界〜

タイ 通販・ネット通販業界 業界地図

タイの通販・ネット通販業界は、ShopeeとLazadaが市場を二分する東南アジア最大級のEC市場のひとつです。ライブコマースとSNS連動型購買が急拡大する中、13社の主要プレイヤーが配送スピードと決済利便性の向上で熾烈な顧客獲得競争を繰り広げています。

今回は、そんなタイの通販・ネット通販業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて13社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

タイの主要通販・ネット通販企業7選〜ローカル編〜

Central Online(セントラルオンライン)

Central Onlineは、タイ最大の小売グループCentral Retail Corporation(CRC)が運営するオムニチャネルECプラットフォームであり、「central.co.th」を主要ドメインとして展開している。CRCは1947年創業の老舗流通企業で、百貨店・スーパー・ファッション・家電など幅広いカテゴリーを傘下に持つ。

オンライン売上高は2024年に7億6,210万ドルを記録した。ShopeeやLazadaのような汎用マーケットプレイスとは一線を画し、本物志向で購買力の高い中高所得者層を主なターゲットとする差別化戦略を採っている。

2025年にかけては自社チャネル強化の業界トレンドが加速するなか、Central Onlineはブランド品の真正性保証と上質なユーザー体験を武器に独自ポジションを維持している。ファッション・ビューティー・ライフスタイル商品が売上の中心カテゴリーを構成する。

親会社CRCはタイSET上場企業であり、財務基盤・物流網ともに充実しており長期的な競争優位性を持つ。

出典:https://www.central.co.th/

Ascend Commerce / WeMall(アセンド・コマース)

Ascend Commerceは、タイ最大の複合財閥CPグループ傘下のAscend Groupのコマース部門であり、2013年にTrue Corporationのスピンオフとして設立された。WeMall(ブランド型Eマーケットプレイス)・WeLoveShopping(C2Cコマース)・Egg Digital(デジタルマーケティング)・Aden Fulfillment(物流)などを束ねるデジタルコマース総合企業である。

WeMallはブランド公式ショップを集積したB2C型マーケットプレイスとして展開し、CP・Trueグループの顧客基盤を活用してきた。Ascend Money(TrueMoney Wallet)との連携でフィンテックとECを統合したエコシステムを構築している。

2025年6月にAscend Moneyがタイの仮想銀行ライセンスを取得し、ECと金融サービスの一体的提供がさらに強化された。

2026年5月時点において、CPグループのデジタルエコシステムの中核を担うECプラットフォームとして事業を継続しており、B2B・B2C双方の商取引基盤を提供している。

出典:https://www.ascendcommerce.com/

Tarad Dot Com Group(タラート・ドット・コム)

Tarad Dot Comは1999年創業のタイで最も歴史あるオンラインECプラットフォームであり、タイEC市場草創期から中小事業者のオンライン販売を支えてきた。2009年から2016年まで日本の楽天グループが出資し「Rakuten TARAD.com」として運営されたが、楽天の東南アジア撤退に伴い独立。その後タイの大手財閥TCC GroupがTSpace Digital経由で51%を取得し現在に至る。

Shopee・Lazadaとの直接競争から転換し、EC事業者向けのウェブサイト構築・マーケットプレイス連携・デジタルマーケティング・物流サポートを提供するECイネーブラーへとビジネスモデルを再定義した。

2025〜2026年時点の従業員は50〜200名規模で事業を継続しており、TCC Group傘下のデジタルインフラとして機能している。

2026年5月時点において、独立型マーケットプレイスとしての規模は縮小しているが、中小企業のEC参入を支援するイネーブラーとしての役割を維持している。

出典:https://www.tarad.com/

Konvy International(コンヴィー・インターナショナル)

Konvy Internationalは2011年創業のタイ発ビューティー・ライフスタイル特化型ECプラットフォームであり、1,000ブランド以上・20,000品目超の化粧品・スキンケア商品を展開している。オムニチャネル流通と独自プライベートレーベルを組み合わせた事業モデルで、タイの美容EC市場をリードしている。

2026年5月にCool Japan Fund主導のシリーズBラウンドで2,200万ドルの調達を完了した。資金はタイ・マレーシア・フィリピンへの地域拡大とプライベートレーベル強化に充当される。日本ビューティーブランドのSEA展開における最大パートナーとして位置付けられている。

タイはASEAN美容EC市場の27%(市場規模160億ドル)を占めており、Konvyはその中心的プラットフォームとして存在感を発揮している。2027年のユニコーン達成を目標に掲げる。

2026年5月時点において、タイ発ビューティーEC企業として急成長しており、SEA全域への展開を本格化している。

出典:https://www.konvy.com/

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Pantipmarket(パンティップマーケット)

Pantipmarketは2002年にバンコクで設立されたタイのオンラインC2Cマーケットプレイスであり、中古品・新品の個人間・小規模事業者間売買を仲介するプラットフォームとして20年以上の歴史を持つ。電子機器・ファッション・ホビーなど多カテゴリーで取引が行われる。

タイのIT愛好家コミュニティ「Pantip.com」と密接な関係を持ち、その利用者基盤を取り込みながら成長してきた。モバイルコマースアプリも提供しており、2025年8月時点でもタイ国内からの継続的なウェブトラフィックが確認されている。

近年は大規模プラットフォームとの競争環境が厳しくなる一方、コアユーザー向けの専門性・コミュニティ性を強みとしたニッチポジションを維持している。2026年には新たなソーシャルコマース型モール「Pantip Mall」が開業予定であり、同グループのECエコシステム拡充が注目される。

2026年5月時点においてC2C・小規模B2C向けマーケットプレイスとしての機能を維持しており、タイのEC多様性を支えるプラットフォームとして継続運営されている。

出典:https://www.pantipmarket.com/

Makro PRO(マクロプロ)

Makro PROは、タイの大手卸売グループCP Axtra(旧Siam Makro)が2023年にローンチしたB2B特化型ECプラットフォームである。飲食店・ホテル・中小事業者向けに食料品・業務用食材などを一括購入できるデジタル発注サービスを提供している。

2025年にユーロモニター・インターナショナルの独立調査において、タイの食料品EC市場シェア39.5%(市場規模640億バーツ)を占めてNo.1を獲得。2026年2月にはB2B・B2C双方を含む「自社販売型ECブランドの売上高」でもタイ全体1位に認定された。

親会社CP Axtraの2025年第1四半期の総売上高は1,299億5,000万バーツ、純利益は26億4,300万バーツを達成し、オンライン販売部門が全社成長を牽引している。全国のMakro実店舗ネットワークを活用した迅速な物流体制と小規模事業者向け特化サービスが急成長の原動力となっている。

B2B ECのさらなる深化に加え、デジタル請求・在庫管理ツールなど付加価値サービスの拡充を図っている。

出典:https://www.makropro.co.th/

Kaidee(カイディー)

Kaideeは、タイにおける最大級のオンラインクラシファイドプラットフォームであり、自動車・不動産・ファッション・家電・ペットなど40以上のカテゴリーで新品・中古品の個人間売買を仲介している。サービス開始から20年以上の歴史を持つ老舗プラットフォームで、最盛期には3,500万人のユーザーと1,000億バーツ相当の取引規模を誇った。

運営主体は2020年に中東系のEMPGが買収し、2023年3月にシンガポールの自動車マーケットプレイス大手Carroが取得した。Carro傘下で中古車カテゴリーとのシナジー強化が進んでいる。

近年は収益性向上のため一部取引機能を廃止しクラシファイド広告のコア事業に特化する方向へ転換中である。2024年にはライブ動画リスティング機能を追加した。

プラットフォームは1日あたり65万人以上の訪問者と4,000万回以上のページビューを処理しており、タイにおける中古品・個人間取引のリーディングプラットフォームとしての地位を維持している。

出典:https://www.kaidee.com/

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タイの主要通販・ネット通販企業5選〜外資編〜

Shopee Thailand(ショッピータイランド)

Shopee Thailandは、シンガポールのSea Limitedが運営するタイ最大のECプラットフォームである。2015年にサービスを開始し、タイのEC市場においておよそ48〜52%のシェアを握る首位のプラットフォームとなっている。

タイ国内の売上高は2024年に499億6,000万バーツを記録し、前年比25〜30%の高成長を維持した。Sea Limited全社の2025年通期では、Shopee部門が5億8,100万ドルの営業利益を計上し、歴史的な黒字化を果たした。

ShopeePay等フィンテックサービスの強化に加え、2024年にはTemu対策として「Shopee Choice」コンサインメントモデルを導入し、低価格競争への対応を強化した。タイのEC市場全体が2025年に前年比51.8%増の355億ドルへ急拡大するなか、Shopeeはその中核を担っている。

2026年もGMVを前年比25%成長させる目標を掲げており、タイ市場リーダーの地位を固める見通しである。

出典:https://shopee.co.th/

Lazada Thailand(ラザダタイランド)

Lazada Thailandは、中国のアリババグループ傘下のSEA地域大手ECプラットフォームであり、タイでは2012年からサービスを提供している。タイのEC市場においておよそ15〜16%のシェアを保持し、Shopeeに次ぐ第2位に位置する。

タイはLazadaにとって初の単年黒字達成市場であり、2024年の売上高は301億6,000万バーツ、利益は14億6,000万バーツを記録した。この実績はグループ全体の収益改善を牽引する成功事例となっている。

近年はGMV規模の追求から「Confidence Commerce」と呼ばれるブランド品質重視の戦略へ転換しており、LazMallには17万店以上の認定ブランドショップが並ぶ。アリババのAI技術を活用したレコメンドや顧客サービスの高度化も推進中である。

アリババは同プラットフォームに累計74〜77億ドルを投資しており、2030年までにGMV1,000億ドルを目標としている。

出典:https://www.lazada.co.th/

TikTok Shop Thailand(ティックトックショップタイランド)

TikTok Shop Thailandは、中国ByteDance傘下のTikTokが運営するソーシャルコマースプラットフォームであり、タイでは2021年より本格展開している。ショート動画とライブ配信を購買体験に直結させた独自モデルで急成長し、タイのEC市場シェアは約28〜32%前後に達している。

TikTok ShopのSEA全域GMVは2025年に前年比2倍以上の456億ドルに達し、タイは同年上半期だけで46億ドルのGMVを記録した。タイ国内には300万人以上のセラーと47万店を超えるショップが登録されている。

ライブコマースによるGMV成長は8か月間で500%という急激な拡大を示し、美容・健康・パーソナルケアカテゴリーが売上の中心を占めている。インフルエンサーやクリエイターを活用した販売施策が特に効果的であり、若年層を中心に購買行動の変化を促している。

一方、タイ政府による税務コンプライアンス調査が実施されるなど規制面での圧力も存在するが、プラットフォームの成長は加速を続けている。

出典:https://www.tiktok.com/shop/

Pomelo Fashion(ポメロファッション)

Pomelo Fashionは、2013年にバンコクで設立された女性向けファッション特化型ECブランドであり、アパレル・フットウェア・アクセサリー・ビューティー商品をオムニチャネルで展開している。創業者はCasey LiangとDavid Jouの両氏。

累計調達額は1億7,800万ドルに達しており、出資者にはJD.com・Central Group・Jungle Venturesなどの著名投資家が名を連ねる。直近の資金調達はSeries Dラウンド(2023年1月)であり、グローバル展開を視野に入れた成長投資が行われてきた。

2026年2月末時点の従業員数は360名であり、eコマースマーケティングやバイヤーなどの採用も継続中である。タイを拠点としながら東南アジア各国への展開も行い、ファッションEC分野における地域ブランドとして認知度を高めている。

ShopeeやLazadaのような汎用マーケットプレイスとは差別化し、独自ブランドの企画・製造・直販モデルでミッドレンジ〜プレミアム帯の女性顧客をターゲットとしている。

出典:https://www.pomelofashion.com/th/

Temu Thailand(テムタイランド)

Temuは、中国のPDD Holdings(ピンドゥオドゥオの親会社)が運営する越境EC特化型プラットフォームであり、2024年7月にタイ市場へ参入した。「Shop Like a Billionaire」をスローガンに、最大90%オフの割引価格・送料無料・90日間返品保証という消費者優遇策を前面に打ち出している。

タイ参入後、低価格商品を求める消費者が急速に流入し、既存EC各社に重大な競合圧力をもたらした。ShopeeとLazadaはTemuに対抗するためコンサインメントモデルを導入するなど戦略の見直しを迫られ、タイポストの1日当たり小包量も20〜50%減少した。

タイ首相がTemuの税務コンプライアンスに関して調査を命じるなど規制面での圧力も強まっている。中国製低価格品の大量流入に対し、タイ政府および現地事業者が懸念を示している状況が継続中である。

2025年においてもプラットフォームの成長は続いており、タイのEC市場を語る上で無視できない新興プレーヤーとして急浮上している。

出典:https://www.temu.com/

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FAQ

タイの主要なEC・ネット通販企業にはどのようなものがありますか?

タイの主要なEC・ネット通販企業には、ローカル企業ではJD Central、Kaidee、Tarad、Weloveshopping、ShopAt24、Konvy、Pantipmarketなどと、外資系企業ではShopeeやLazadaがあります。

JD Centralはどのようなサービスを提供していますか?

JD Centralはファッション、化粧品、家電、食品など多岐にわたる商品を取り扱うオンラインショッピングサイトで、プレオーダーや一括購入、各種オンライン決済に対応しています。

Kaideeの特徴は何ですか?

Kaideeは中古品を中心に衣服や家具、自動車、不動産など幅広く取扱うオンラインマーケットプレイスで、タイ国内全域をカバーし、スマホアプリや荷物追跡システムも提供しています。

タイのECサイトで楽天の傘下だった企業はどれですか?

楽天が全株式を売却した後に傘下となったのは、Tarad.comです。

ShopeeとLazadaの違いは何ですか?

Shopeeはシンガポール系のサイトで多彩な商品とライブコマースを展開し、大規模セールやShopee Payの導入が特徴です。一方、Lazadaもシンガポール系で、多ブランド展開やクロスボーダー取引に焦点を当て、8月8日などの大規模プロモーションを行っています。

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スラシット チャンペッチ Thailand-Based Industry Analyst
バンコク在住のタイ人。6年以上にわたり、タイにおける日系企業向けの翻訳・通訳業務に従事。経済・ビジネス・IT分野を中心に、企業調査や情報収集を得意とする。
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