今回は、ベトナムの主要百貨店・ショッピングセンターに焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて12社を厳選してお届けしていきます!
それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。
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ベトナムの主要百貨店・ショッピングセンター7選〜ローカル編〜
Vincom center (ビンコムセンター)
ビンコムはベトナム最大のコングロマリット(ビングループ)傘下で小売業ビジネスを展開しているブランドである。
2004年に設立され、現在ビンコムはビンコムセンター、ビンコムメガモール、ビンコムプラザという3つのブランドを展開しており、ベトナム全国(43市県省)で81か所の大型百貨店やスーパーマーケットを運営している。
ビンコムでは高級ブランドから家庭用品まで幅広く取り扱っている。 ZARA、H&M、NIKE、adidas、DAISO、無印良品、UNIQLO、資生堂等を含めた国内外の700以上のブランドと提携している。
同社ではベトナム国内で新型コロナウィルスの感染拡大が続いている状況下でも昨年(2020年)よりも売上が拡大すると予想しており、2021年の年間売上高は1兆5,100億VNDを見込んでいる。
出典: https://vincom.com.vn/
SC VivoCity (SCヴィヴォシティ)
同社は1999年に設立された。ホーチミン市7区のグェンヴァンリン(Nguyễn Văn Linh)通り沿いで大型ショッピングセンターを運営している。
同社はベトナムの大手小売チェーン(Saigon Coop)のグループ会社であるサイゴンコープ投資開発株式会社(SCID)とシンガポール系の不動産開発会社(メープルツリー・インベストメンツ)と協力して運営されている。
同社がホーチミン市内で運営している5階建てのショッピングモールは、最上階に屋上庭園等が設けられている大きなショッピングモールである。モール内にはスーパーマーケットや薬局、洋服屋、飲食店、喫茶店、おもちゃ屋、その他様々なブランドを多く扱う店舗が入居している。また、スーパーも併設されており、中間層や若者に人気が高い。
また日本製品も数多く取り扱っており、2020年にUNIQLOのベトナム3号店がモール内にオープンした。
出典: https://scvivocity.com.vn/en
Crescent mall (クレセントモール)
クレセントモールはホーチミン市郊外の外国人居住区に店舗を構える大型ショッピングセンターである。
同モールはホーチミン市7区(フーミーフン都市区)に位置し、クレセントレジデンスと呼ばれる商業施設に隣接してエリアで1か所の大型ショッピングセンターを運営している。
同ショッピングセンターは6階建ての建物内(総面積:4,500㎡)に200店舗以上のテナントが入居している。センター内には国内外の様々な高級ブランド、 食料品店、スーパー、映画館など様々なテナントが入居している。
同ショッピングセンターはベトナムで初めて国際基準を満たしたショッピングセンターである。また、2016年から携帯電話を利用した会員システムを開発・運営している。
出典: https://www.crescentmall.com.vn/en/crescent-mall
PEARL PLAZA (パールプラザ)
不動産開発を手掛けるSSGグループが2015年から運営しているショッピングセンターである。同社はホーチミン市ビンタン区で1か所の大型ショッピングセンターを運営している。
パールプラザは地上1~5階が店舗スペース、地下3階が駐車場になっており、施設の総面積は約27,000㎡であり、飲食店や映画館、スーパーマーケット、スポーツセンター等が入居している。
ショッピングセンターには32階建ての高層タワーが併設しており、賃貸オフィスやマンション等が入居している。
施設内には国内外の多くの高級ブランドが入居しており、日本製品を扱う均一ショップ「コモノヤ(Komonoya)」やフィットネスクラブ「カリフォルニアフィットネス&ヨガ(California Fitness & Yoga)」、CGVシネマなどの施設も入居している。
同センターでは中華系の高品質な製品を数多く取り揃え、他店舗と差別化をしている。
出典:http://shopping.pearlplaza.com.vn/
UNION SQUARE (ユニオンスクエア)
ユニオンスクエアは元々でビンコムセンターAとして運営されていた施設でホーチミン1区の中心(ダウンタウン)にあり、施設はホーチミン市内の4つの繁華街に面している最高の立地を誇る商業施設。
周辺にはホーチミン市人民庁舎やサイゴン大教会(聖母マリア教会) 、サイゴンオペラハウス等がある。同施設はベトナムで初めて作られたヨーロッパ風のショッピングモールである。
同施設は地下6階(地下4階以下は駐車場)、地上3階の計9フロア(総面積:91,000㎡)で構成されている。
施設の上層階には主に国内外の高級ブランドやファッション関係のテナントが入居しており、地下のフロアには日用品やレストラン等が入居している。
施設内に香港系の高級ホテル(Mandarin Oriental Saigon Hotel)等も併設されている。
出典:https://www.unionsquare.vn/
Diamond Plaza (ダイヤモンドプラザ)
同施設は韓国系資本で1999年に設立されたホーチミン市1区の中心に建つ高級ショッピングモールである。サイゴン大教会(聖母マリア教会)の裏手にある老舗デパートで、22階建ての近代的な本館ショッピングセンター、6つの映画館、レストラン、カフェ、病院、オフィス、サービスアパート等で構成されている。
施設内には国内外の高級ブランド等のテナント、フードコートやレストラン等非常に充実している。
同施設はホーチミン市で初めて建設された本格的な鉄筋コンクリート建ての高層建築で、最先端のIT設備や火災検知装置 、自動管理システム等を導入している建物で、ホーチミン市中心部で最も安全な建物の1つと言われている。
同施設は数々の表彰を受けている。2004年にベトナムエコノミック・タイムズ新聞から「 ホーチミン市の最良のデパート」、2009年にベトナムの計画・投資省から「ベトナムゴールデンFDI」など様々な賞を授与している。
出典:http://office.diamondplaza.com.vn/en-US/Home.aspx
Trang Tien Plaza (トランティエンプラザ)
トランティエンプラザは2000年にハノイ市内中心部に設立されたベトナム最高級の百貨店である。同施設の建物が建設されたのはフランス植民地時代の1901年である。当時は「Les Grand Magasins Reunis」という名前のデパートであった。その後、1960年に「総合百貨店」という名前に変更された。その後、2000年にベトナム戦争終結から25周年を記念し、現在の形になった。
トランティエンプラザは有名なホアンキエム湖に隣接しており、ハノイ市の旧市街エリアのランドマーク的な建物である。
6つのフロアで構成され、200店舗以上の店舗が入居しており、世界の有名な主要トップブランドが全て入居している。建物の1階~4階が高級ブランドのバッグや靴、服、化粧品を取り扱う店舗、5階~6階はレストラン街や映画館、玩具店が入居している。
同店舗は2016年に「ベトナム旅行賞」、2013年に「持続可能な企業トップ100」等の様々な賞を受賞した。
出典:https://www.trangtienplaza.net/
ベトナムの主要百貨店・ショッピングセンター2選〜日系編〜
イオン
日本及び海外で展開している300を超える企業で構成されるイオングループが運営しているショッピングモール。ベトナムには2014年に進出し、現在ベトナム国内で6店舗を運営しており、2022年下期にハノイに7店舗目(イオンモールホアンマイ)を開店予定である。本社はホーチミン市。
店舗はホーチミン市内に3店舗、ハノイ市内に2店舗、ハイフォン市内に1店舗の大型ショッピングセンターを運営している。
同社の店舗ではベトナム国内での環境意識の高まりを考慮し、ベトナムのイオングループでは初めての試みとしてLOTUS(ベトナムグリーンビルディング協会(VGBC)が所管する建物の環境性能評価システム)等の環境基準認定でGoldランク以上の認証を取得している。
店舗では洋服や食品、家庭用品などの日用品ブランドを多く取り扱っている。また、日本の基準を満足する様々な種類の商品や安全で衛生的な製品、世界中の様々な味が楽しめる数多くの飲食店が集まっている。また、日本文化に触れる体験・機会などを提供しており、幅広い世代の顧客が利用している。
出典:https://www.aeon.com.vn/en/
髙島屋
同社は大阪市に本社を置く日本の老舗大手百貨店である。2016年7月に高島屋グループとしてベトナム初となるショッピングセンター「サイゴンセンター」と、メインテナントである「 ホーチミン高島屋」を開業した。
ホーチミンの店舗はシンガポールの大手不動産会社Keppel Landとローカル企業2社との協業で建設、運営されている。
「 ホーチミン高島屋」ではベトナムの富裕層に向けに、日本の髙島屋の基準を満足する高品質な製品を数多く取り扱っている。また、施設内には美容サービス、 スパ、高級レストラン等も入居している。
施設内にはショッピングエリアのほかに公共スペースが設けられており、このスペースを利用して文化芸術活動等を行っている。同店舗は2019年に初めて黒字化化を達成した。
ベトナムではホーチミン市内の商業施設の運営に加えて、グループ会社がハノイ市内にある商業施設への不動産投資等を行っている。本社はホーチミン市。
出典:https://www.takashimaya-vn.com/en
ベトナムの主要百貨店・ショッピングセンター3選〜外資系編〜
Lotte Mart (ロッテマート)
同社は大韓民国最大手の百貨店・ショッピングチェーンである。2018年2月時点で韓国:123店舗、中国:112店舗、インドネシア:46店舗、ベトナム:14店舗(現在は16店舗)を含む世界中で合計294店舗のスーパーを運営している。2008年にホーチミン市で初めての店舗を開業した。
店舗では電気製品、食品、服装など製品全般を扱っており、映画館やボーリング場などのアミューズメント施設も併設されている 。
同社は2018年に「家庭・子供向けトップ100製品・サービス」、2018年に「ベトナムの小売企業トップ10」などの様々な賞を授与している。従業員は1,000名以上。本社はホーチミン市。
出典:http://lottemart.com.vn/
CENTRAL Group (セントラル・グループ)
セントラル・グループはタイのバンコクに本社を置く大手小売りグループ。ベトナムを含む東南アジアを中心に百貨店やリゾートホテルを含む小売業や卸業を幅広く展開している大手企業グループである。現在ベトナム国内で35箇所のショッピングモール、230店舗以上のスーパー等を展開している。
同社はベトナムに2012年に進出した。ベトナム国内で運営する店舗の総売場面積は17万㎡を超えており、拡大を続けている。同社ではベトナムで1,200万人を超える顧客を抱えている。
食品事業でBig C、Hyper GO、GO、LANCHI MARTなどのブランドを展開している、非食品事業では電気製品を販売しているNguyen Kimという家電量販店、店舗物件等を管理する不動産事業を展開している。
同社の売上高は増加を続けており、2019年時点で370億VNDに達した。
出典:https://www.centralgroup.com/en
VIN GROUP (ビングループ)
ビングループはベトナム最大の民間複合企業(コングロマリット)である。1993年にファム・ニャット・ブオン氏がウクライナでテクノコム社を創業したのがスタートである。2011年にVinpearlとVincomを合併し、ベトナムに進出した。
同グループはベトナム国内の主要都市で不動産開発(住宅、ホテル・リゾート、遊園地)、小売業、病院事業、教育事業等を幅広く提供しており、2018年9月末時点でビングループの傘下には58社の子会社がある。
同グループの売上はベトナム国内の堅調な経済成長を背景に拡大を続けており、2020時点でグループ全体で48億USDに達している。
グループ創業者のファム・ニャット・ブオンは2019年8月時点でフォーブスの世界長者番付で194位、ベトナムではトップの資産家となっている。
出典:https://vingroup.net/