マレーシアへのアパレル事業展開を検討中の日本企業の皆様にとって、現地の市場と主要プレイヤーの理解は不可欠です。本記事では、マレーシアのアパレル業界を牽引する主要ブランド13社(ローカル、日系、外資系を含む)を徹底解説。各社の事業内容、強み、市場におけるポジショニング、そして日系企業との連携可能性などを網羅的にご紹介します。マレーシアアパレル市場への参入を検討中の経営者・担当者必見の内容です。最適なパートナーを見つけ、マレーシアビジネスを成功に導くための第一歩を踏み出しましょう。
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マレーシアの主要アパレル・ファッションブランド6選〜ローカル編〜
Padini Holdings Bhd (パディーニ・ホールディングス)
現在、同社は「パディーニ」「シード」「パディーニ・オーセンティックス」「PDI」「P&Co」「ミキ」「ヴィンチ」「ヴィンチ・アクセサリーズ」など、計8つのブランドを展開しており、マレーシア国内のみならず、カンボジア、インドネシアなど海外にも進出している。また、同社は電子商取引の分野にも積極的に取り組んでおり、公式オンラインショップ「Padini.com」を立ち上げ、ここで自社ブランドの販売を行っている。さらに、2020年10月にはマレーシア国内においてショッピー(Shopee)での販売を開始し、2021年6月からは「PadiniApp」を通じてオンラインショッピングの提供を本格化させた。
2021年度の業績は好調で、売上高は10億2,939万リンギットに達し、税引前利益は7,415万リンギットを計上した。また、2021年6月末時点で、同社の総店舗数は130店舗に上り、そのうち46店舗が「パディーニ・コンセプト・ストア」であった。
2024年9月30日締めの第1四半期決算では、前年同期比で56.79%の減益となり、純利益は1,152万2,000リンギットにとどまった。これは、前年同期に比べて大幅な減少を示している。 しかし、2024年12月期の第2四半期では、純利益が前年同期比21.1%増加し、毛利率の向上と祝祭期の強い販売が寄与したと報告されている。
市場環境の変化や消費者の購買行動の変化に対応するため、Padini Holdings Bhdはデジタル化を積極的に進め、オンライン販売の拡充を図っている。特に、オンライン販売チャネルとしてのショッピーやPadiniAppの活用により、従来の店舗販売だけでなく、デジタル分野でも確固たる地位を築いている。
出典:https://corporate.padini.com/
Kamdar Group (M) Bhd(カムダ・グループ)
Kamdar Group (M) Berhad(カムダ・グループ)は、1972年に設立され、ホームテキスタイルやファッションアパレルの生地および衣料品の販売を手掛けるマレーシアの企業である。卸売業者や委託販売の顧客を持ち、自社で小売業も展開している。さらに、他の小売業者やファッションハウス、デザイナーにも生地を供給している。2004年にはマレーシア証券取引所に上場した。
2024年度の決算では、売上高が5億5,704万5,600リンギットとなり、前年同期比18.6%の減少を記録した。また、純損失は1,075万4,110リンギットとなり、前年同期の純損失522万2,950リンギットから拡大した。これらの数値は、コロナ禍後の消費者行動の変化やインフレによる影響が背景にあると考えられている。
同社はマレーシア国内で33店舗を展開しており、約1,300名の従業員を雇用している。オンライン販売にも力を入れており、生地や男性用・女性用衣料、子供服に加えて、寝具やカーテン、テーブルクロスなど、さまざまな家庭用製品を取り扱っている。オンラインショップは、特に都市部で忙しい消費者に便利な選択肢を提供し、競争力のある価格と多様な製品ラインを提供している。
また、カムダ・グループは「カムダ特典メンバーカード」を発行し、オンラインサイトや実店舗での購入を通じて、顧客にポイントサービスやその他の特典を提供している。このプログラムは、リピーター顧客を増加させるための重要な施策の一つとなっている。
同社は2021年度に9,058万リンギットの収益を計上したが、繊維および繊維関連製品の小売事業が全体の98.7%を占め、主力事業に依存していることがわかる。しかし、2021年度には530万リンギットの税引後損失を計上しており、今後は市場の競争激化や経済不安定要因への対応が求められる。
同社の将来の成長に向けた戦略としては、製品ラインの多様化やオンライン販売の強化、特典プログラムの充実が挙げられる。特に、デジタル化の進展とともに、Eコマースの拡大に焦点を当てることが、今後の業績回復に重要な役割を果たすと考えられている。
出典:https://www.kamdar.com.my/
Bonia Corporation Bhd(ボニア・コーポレーション)
Bonia Corporation Bhd(ボニア・コーポレーション・バーハッド)は、1974年にシンガポールで革製品会社として設立され、1978年にはマレーシアで「ボニア」ブランドを展開した。高級革製品ブランドとして、世界各国で555店舗と102のブティックを運営し、洗練されたデザインと高品質な製品で知られている。
1988年にマレーシアで最初のブティックを開業し、その後、インドネシア、香港、ブルネイ、台湾、ベトナム、タイ、中国、サウジアラビアなど、アジアおよび中東地域に広がる展開を見せている。これにより、ボニアは国際的なブランドとしての地位を確立した。
同社はフラッグシップブランド「ボニア」に加え、「センボニア」と「カロリノ」といった自社ブランドを展開しており、さらには2010年10月にドイツの「ブラウン・ビュッフェル」の共同所有を開始。ジェコー社の株式70%を取得し、ブランドポートフォリオをさらに強化した。
2021年度の収益は2億8,906万リンギットで、1,616万リンギットの税引後利益を計上している。収益の61.6%はマレーシア市場からであり、シンガポール市場が29.1%、インドネシア市場5.6%となっている。ブランド別収益では、「ボニア」が44.3%、「ブラウン・ビュッフェル」32.1%であった。2024年6月30日までの第2四半期において、売上高は8億1500万リンギットを記録した。
2020年2月、同社はマレーシアのブランディング協会よりライフスタイルセグメントにおいて「マレーシアのブランド賞最優秀賞」を受賞したことを発表。また、同月にはマレーシア小売チェーン協会より「国際エクスポウネンシャル成長賞」が授与されている。
出典:https://www.bonia.com/
https://bonia.listedcompany.com/
F.O.S Apparel Group Sdn Bhd(F.O.Sアパレル・グループ)
F.O.S Apparel Group Sdn Bhdは、1997年にマレーシア・セランゴール州サンウェイピラミッドに最初の店舗をオープンし、以来、手頃な価格で多種多様な衣料品やアクセサリーを提供している。F.O.Sは、品質と価格のバランスに優れた商品を提供し、幅広い顧客層に支持されている。
2006年7月には、同社の旗艦店としてセランゴール州ミッドバレーメガモール内に1万平方フィートを超える広大な店舗を開店。この「F.O.S.メガストア」では、最新の海外ミュージックビデオを放映するプラズマスクリーンや、店内広告、24時間録画のCCTVセキュリティなど、最新の設備が充実しており、顧客により快適で安全なショッピング体験を提供している。また、スタッフによるカスタマー・グリーティングも行い、来店客に対するサービスの質の向上を図っている。
F.O.S Apparelは現在、マレーシア半島をはじめ、サバ州、サラワク州などの主要ショッピングモールに65店舗以上を展開しており、引き続き事業を拡大している。特に都市部を中心に店舗網を強化しており、安定した成長を見せている。
加えて、同社はオンラインショッピングサイトを運営しており、男性・女性向け衣料から子供服まで多岐にわたる商品を取り扱っている。オンラインショップでは、特に利便性が高いマレーシア半島内への無料配送サービスを提供しており、顧客からの利用も増加している。
2025年2月現在、F.O.S Apparelはコストパフォーマンスに優れたファッションアイテムを提供し続けており、国内外のトレンドを反映した商品ラインナップを強化している。加えて、マレーシア国内におけるオンラインショッピングの需要増加を背景に、ECサイトの利便性を高めるための新機能追加や、モバイルアプリの強化を進めている。
出典:https://fos.com.my/
Valiram Group(バリラム・グループ)
Valiram Groupは、1935年にクアラルンプールで繊維貿易会社として設立され、現在ではファッション、宝飾、時計、アクセサリーなどの高級品を取り扱う企業として成長を遂げている。長年にわたり、リテール業界のリーダーとして、多様なブランドを展開し、世界中の顧客に向けて洗練されたショッピング体験を提供している。
Valiram Groupは、マレーシア国内に加えて、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、フィリピン、タイ、ロシア、マカオ、ベトナムなど、アジアおよびオセアニアを中心に拠点を展開しており、現在、世界各国で350以上の店舗を運営している。マレーシア国内だけでも219店舗を展開しており、特にショッピングモールや空港などの高級商業施設において強いプレゼンスを誇る。
Valiramは、世界的に有名なブランドを数多く取り扱っており、そのポートフォリオにはマイケル・コース、トゥミ、ビクトリアズ・シークレットなど、ラグジュアリーブランドが多数含まれている。また、同社はオリジナルで革新的な小売コンセプトを導入しており、スイスウォッチギャラリーなど、専門的なコンセプト店舗も展開している。これにより、ファッションからアクセサリー、時計、ジュエリー、香水、化粧品、食品まで、幅広いカテゴリーで200以上のブランドを取り扱い、多様なニーズに対応している。
Valiramは、積極的に新しいブランドの導入や店舗の開設を行っており、2019年11月には、マレーシア初のスティーブ・マッデン(Steve Madden)ストアをミッドバレーメガモールにオープンした。この開店により、若年層をターゲットとした新しいファッションアイテムが加わり、同社のリテール戦略に更なる幅が広がった。
また、2020年9月には、マレーシア初となるクロエ(Chloé)のブティックを開店し、ラグジュアリーファッションブランドの取り扱いを強化した。このように、Valiramは常に市場のニーズに応じて新たなブランドを導入し、最先端のファッションと高級品を提供し続けている。
出典:https://valiram.com/
Jerasia Capital Bhd(ジェラシア・キャピタル)
Jerasia Capital Bhdは、国際市場向けにファッション・アパレルの製造を行い、またマレーシア国内では国際的に有名なブランドや自社ブランドの小売を展開している企業である。同社は2002年6月にマレーシア証券取引所のメインボードに上場しており、長年にわたって安定した成長を遂げてきた。
Jerasiaの子会社が所在するジョホール州クルアンの工場では、レディース・アパレルの製造を行っており、特にドレス、アンサンブル、ジャケット、パンツ、スカートなどを手掛けている。これらの製品は主に米国や欧州のバイヤー向けに輸出され、大型百貨店、専門店、チェーン店、ディスカウントストアなどを主要取引先としている。製造品質の高さと国際的な需要を背景に、Jerasiaは安定した供給体制を確立している。
Jerasiaは、小売事業にも注力しており、2010年には自社ブランドを統合した初のコンセプトストア「Trio by Jerasia」を開業。これにより、ブランドの認知度向上と顧客層の拡大を図った。また、2011年5月には子供向けブランド「Trio Kids」を立ち上げ、さらなる市場拡大を狙った。さらに、「UREKA」のブランド名で学生服を手掛けるなど、ターゲット層の幅を広げている。現在、同社はマレーシア半島、サバ州、サラワク州の主要地域に30店舗を展開しており、国内市場でも確固たる地位を築いている。
Jerasia Capitalの2020年度の収益は4億3,880万リンギットであり、その一方で1億1,880万リンギットの税引後損失を計上した。この年度の総資産は3億1,520万リンギットとなっており、財務状況には一定の厳しさが見受けられる。収益の減少と損失計上は、主に市場環境の影響やコスト構造の見直しが必要な状況を反映していると考えられる。
出典:http://corporate.jerasia.com.my/
マレーシアの主要アパレル・ファッションブランド2選〜日系編〜
UNIQLO Malaysia Sdn Bhd(ユニクロ・マレーシア)
UNIQLO Malaysia Sdn Bhdは、2010年6月に設立されたユニクロブランドのカジュアル衣料品を取り扱う小売企業で、マレーシア国内におけるユニクロの展開を担っている。設立当初の資本金は1,880万リンギットであり、同社はファーストリテイリング(55%)とDNPクロージング(45%)の合弁会社として運営されている。
本社所在地 はセランゴール州ペタリンジャヤにあり、同社はマレーシア国内で急速に店舗網を拡大している。2025年3月時点で、ユニクロマレーシアはマレーシア半島及びサバ州、サラワク州を含む全国において、80店舗以上を展開しており、その数は急成長を続けている。また、オンラインショップやモバイルアプリも運営しており、消費者の利便性を高めている。
初号店 は、クアラルンプールのブキッビンタン地区にあるファーレンハイト88内に位置し、2010年秋に開業した。この店舗は、複合施設内の1階から3階にわたる2,140平方メートルの小売スペースを誇る。以来、ユニクロはマレーシア市場で強固なブランドイメージを確立し、さらに多くの地方都市にも進出している。
ユニクロのマレーシア市場における成功は、ローカルニーズを反映した商品ラインナップや、高品質で手頃な価格帯の商品を提供し続けている点に起因している。特に、エアリズムやヒートテックといった革新的な製品は、現地の気候やライフスタイルに合致し、多くの消費者に支持されている。
出典:https://www.uniqlo.com/my/en/
https://www.fastretailing.com/
ASICS Malaysia Sdn Bhd(アシックス・マレーシア)
ASICS Malaysia Sdn Bhd は、2017年6月にクアラルンプールに設立された現地法人で、資本金は300万リンギット。これまではシンガポールを拠点とするアシックス・アジア社を通じてマレーシアで商品販売を行っていたが、現地法人設立により、販売活動の強化と現地リレーションの拡大を目指している。さらに、現地法人はマレーシア市場におけるマーケティング活動をより精緻に管理し、ブランド強化に注力している。
取り扱う商品は、ランニングシューズやトレーニングシューズ、テニス用シューズなどの競技用シューズをはじめ、アパレルやスポーツ用具、さらにオニツカタイガーやアシックスタイガーのシューズ・アパレルラインも含まれている。これにより、幅広いスポーツカテゴリーに対応する商品群を提供しており、マレーシア国内のアスリートやスポーツ愛好者に広く支持されている。
2018年11月17日には、アシックスパビリオンKLがパビリオン・クアラルンプール内に開業され、直営店としての重要な拠点となった。この店舗は、219平方メートルの広さを持ち、アシックスの最新商品を提供するショッピング体験を提供している。また、クランバレー地域にはアシックスのオフィシャルストアを5店舗、アウトレットストアを2店舗展開しており、同地域でのブランドの浸透を進めている。
出典:https://www.asics.com/my/en-my
https://corp.asics.com/
マレーシアの主要アパレル・ファッションブランド5選〜外資系編〜
Bata (Malaysia) Sdn Bhd(バタ・マレーシア)
Bata (Malaysia) Sdn Bhd は、世界90ヶ国以上に展開する大手靴メーカーであり、1935年にセランゴール州クランに高品質のゴム製靴を製造する工場が設立された。1957年11月には、マレーシアでバタ・シュー・カンパニーを設立し、その後、1966年に社名をバタ・シュー・マレーシアに変更した。現在、クランの工場は、国内および海外市場向けのPVCインジェクション・フットウェアの生産に特化しており、品質と効率を兼ね備えた製造拠点として重要な役割を果たしている。
マレーシア国内では、233店舗の小売チェーンを運営しており、年間で1,000万足以上の靴を販売し、売上高は1億米ドルに達している。これにより、バタ・マレーシアは国内市場における強力なプレゼンスを持つ企業となっている。また、同社は独立したディーラーにもサービスを提供する卸売部門を運営しており、広範な流通ネットワークを持つ。
当初、バタはスクールシューズで広く認知されていたが、現在ではそのポートフォリオを大幅に拡大しており、「マリ・クレール」や「コンフィット」、「パワー」など、複数のブランドを取り扱っている。この多様化により、バタは子供から大人まで、さまざまなセグメントの消費者に対応した靴を提供しており、ライフスタイルや用途に合わせた幅広い選択肢を提供している。
出典: https://www.bata.com.my/
Wing Tai Holdings Limited(ウィング・タイ・ホールディングス)
Wing Tai Holdings Limited は、シンガポールを拠点とする投資持株会社で、アジア太平洋地域において不動産投資・開発とライフスタイル小売を主力事業として展開している。グループの総資産は45億シンガポールドルを超えており、アジア市場における影響力を強化している。
マレーシア国内では、ウィング・タイ・マレーシアとウィング・タイ・クロージングが主要な事業を担っている。ウィング・タイ・マレーシアは、不動産とホスピタリティを中心とした事業を展開しており、地域経済の発展に貢献している。一方、ウィング・タイ・クロージングは、ライフスタイル小売部門を担い、「キャス・キッドソン」、「DPAM」、「フルラ」、「マンゴー」といった国際的なブランドを取り扱っている。
ウィング・タイ・クロージングは、クランバレーを中心に、パハン州、ジョホール州、ペナン州などの主要都市で30店舗を展開しており、安定した小売基盤を築いている。特に、マンゴーブランドに関しては、2021年度にそのフランチャイズ権を引き継ぎ、さらなる拡大を目指している。
2021年9月には、クアラルンプールのメガモールとペナンのガーニープラザにマンゴーの直営店を開業し、年内にさらに4店舗の新規開店を予定していた。このような積極的な出店計画により、ウィング・タイ・クロージングはマレーシアにおける存在感を一層高めている。
出典: https://www.wingtaiasia.com.sg/
https://www.wingtaiasia.com.my/
https://www.f3.com.my/
H&M Retail Sdn Bhd(H&Mリテール)
H&M Retail Sdn Bhd は、1947年にスウェーデンで設立されたアパレル会社で、低価格でファッション性のある衣料品を提供するブランドとして広く知られている。世界中で店舗を展開し、トレンドを反映した商品を手頃な価格で提供している。
2012年9月、H&Mはクアラルンプールのブキットビンタンにあるショッピングモール「ロット10」に、マレーシア初の旗艦店を開業した。この店舗は、3つのフロアを占め、36,000平方フィートの広さを持つ大型店で、女性・男性・ティーンエイジャー・子供向けのファッションやアクセサリーを幅広く取り揃えている。これにより、H&Mはマレーシア市場での認知度と影響力を大きく高めた。
2020年11月末時点で、H&Mはマレーシア半島およびサバ州、サラワク州において50店舗を運営しており、その数は2020年度に3店舗増加した。店舗は主にイオン・モールなどの大型ショッピング・コンプレックスに位置しており、消費者にとってアクセスしやすい立地に展開している。
2020年度におけるマレーシアでの純売上高は8億9,000万スウェーデン・クローナとなっており、前年から約35%の減少を記録した。この減少は、パンデミックの影響や経済的な不確実性に起因するものと考えられる。また、同年度の従業員数は679名で、業務の効率化や従業員支援が重要な課題となっている。
Giordano Malaysia (M) Sdn Bhd(ジョルダーノ・マレーシア)
Giordano Malaysia (M) Sdn Bhd は、1981年に香港で設立された国際的なアパレルブランドであり、マレーシア市場には1992年に進出し、クアラルンプールに1号店を開業した。現在、マレーシア国内では89店舗を展開しており、その多くはイオン・モールなどのショッピング・コンプレックスに位置している。
現在、マレーシア半島及びサバ州、サラワク州のイオン・モールなどのショッピング・コンプレックスを中心に89店舗を運営している。
最新の取り組みとして、2023年4月には、AEON Mall Bukit Tinggi店を全面改装し、現代的で洗練された店舗デザインを導入した。この改装は、マレーシア国内での店舗アップグレード計画の一環として実施され、顧客に新しいショッピング体験を提供している。
2022年の業績では、全ブランドの平均販売価格を引き上げることに成功し、この傾向は2023年も継続している。これにより、製品開発やマーケティングへの投資が強化され、ブランド価値の向上が図られている。
出典: https://www.giordano.com/my/
Cotton On Group(コットン・オン・グループ)
Cotton On Group は、1991年にオーストラリアで設立されたカジュアルブランドで、現在ではニュージーランド、香港、マレーシア、シンガポール、米国、英国、南アフリカなど、世界各地に事業を展開している。
マレーシア市場への進出は2009年に始まり、クアラルンプールにサポートセンターを、セランゴール州プチョンには配送センターを設立した。これにより、マレーシア国内での効率的な物流体制が構築され、ブランドの認知度とプレゼンスが急速に高まった。
現在、Cotton On Groupは、クランバレーを中心に、ケダ州、ペナン州、ペラ州、パハン州、マラッカ州、ジョホール州などの主要都市で、76店舗を展開している。これらの店舗は主にイオン・モールなどのショッピング・コンプレックス内に位置しており、買い物客にとってアクセスしやすい立地を確保している。
同社が展開するブランドには、「COTTON:ON」、「BODY」、「KIDS」、「Typo」、「rubi」などがあり、これらのブランドはカジュアルファッションやアクセサリー、ライフスタイルアイテムまで多岐にわたる商品群を提供している。
さらに、オンラインショッピングサイトも運営しており、マレーシア半島のみならず、東マレーシアへの配送にも対応している。オンライン販売の強化により、店舗に足を運ばなくても自宅で簡単に商品を購入できる利便性を提供している。また、配送パートナーとしてニンジャ・バンと提携し、スムーズな配送を実現している。
出典: https://cottonon.com/MY/
クアラルンプール在住4年目の日本人。大学卒業後、東京で飲料メーカーの営業を担当。その後、マレーシアのクアラルンプールへ移住し食品商社の営業及び購買のサポートを担当。