台湾のアパレル業界は、NETやlativといったローカルブランドに加え、日系のユニクロや無印良品、外資のZara・H&Mなどが幅広い価格帯で展開する市場です。台湾の主要企業はEC強化と機能性素材の開発で存在感を高めています。
今回は、そんな台湾のアパレル業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて14社の最新情報をお届けしていきます!
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台湾の主要アパレル企業8選〜ローカル編〜
NET (ネット)
NETは、台湾のローカルアパレル企業・主富服裝股份有限公司が1990年に立ち上げたファミリー総合カジュアルブランドである。高品質かつ平民価格の欧米スタイルを掲げ、大衆層に広く浸透している。
展開はWOMEN(女装)、MEN(男装)、KIDS(童装)、BABY(嬰児)の4ラインを軸に、配件や家居まで幅広く揃え、家族全員のワードローブを一店で満たすワンストップ型の売り場を特徴とする。都市部の百貨店や路面店を中心に、家族客の日常着需要を取り込んでいる。
2026年7月時点の公式店舗一覧では、全台に約130店を超える直営店舗を展開していることが確認できる。新北市板橋区の「板橋主富」店など、運営元である主富の名を冠した店舗も見られ、ローカル資本による堅実な多店舗運営を続けている。
低価格帯ながら品質と品揃えのバランスで支持を集め、ファストファッションの外資勢がひしめく台湾市場において、地場発の総合カジュアルとして独自の地位を保っている。抗UVや涼感など亜熱帯気候に適した機能性商品も継続的に投入し、季節ごとのプロモーションで来店動機を作り続けている。
出典:https://www.net-fashion.net/
lativ (ラティブ)
lativ(ラティブ)は、台湾のローカル企業・米格國際股份有限公司が2007年に創立したオンライン通販専業のアパレルブランドである。統一編号16230598で桃園市八徳区に本拠を置く、100%台湾資本のSPA(製造小売)企業である。
最大の特徴は、実店舗を一切持たない無店舗経営にある。自社で物流センターと倉庫システムを構築し、ネット直販に特化することでコストを抑え、平価かつ高品質のベーシックウェアを提供している。UNIQLOやGUに通じる低価格・高品質のコンセプトを、台湾の亜熱帯気候に合わせた商品設計で展開する。
商品はWOMEN、MEN、KIDS、BABY、SPORTSの各ラインを揃え、家族全員が着られる国民服的なポジションを築いた。台湾でユニクロが本格進出した2010年代以降も、地場のオンラインアパレルとして高い認知を維持している。
2026年時点でもiOS/Android向けアプリを運用し、海外配送にも対応。抗UV・涼感といった機能性素材の商品を継続的に投入し、季節性の高い台湾市場の需要に応えている。非上場のため財務は非開示だが、無店舗×自社物流のモデルで安定した事業継続を続けている。
出典:https://www.lativ.com.tw/
AIR SPACE (エアスペース)
AIR SPACEは、台湾のローカル企業・新地國際股份有限公司(AIRSPACE INTERNATIONAL CO., LTD.、統一編号52800995)が運営する女性ファッションブランドである。台北市大安区に本拠を置き、100%台湾資本で事業を展開している。
運営会社は衣類・靴・服飾品・化粧品などの卸小売に加え、無店舗小売(ネット通販)と国際貿易を手掛ける。若い女性向けのトレンドファッションを軸に、「AIR SPACE」に加え「CHIC.A」という商標も保有し、複数ラインでターゲットを広げている。
法人としての新地國際は2017年に設立され、2024年11月に資本を増資、2026年時点で資本額は5,000万台湾ドルとなっている。親法人も台湾企業で、外資登記のない純ローカル系である点が公的登記情報から確認できる。
オンラインを主力チャネルとしつつ、台湾の若年女性層に向けたトレンド商品の投入を続けている。非上場のため売上は非開示だが、資本増強の動きからは事業拡大の意欲がうかがえる。台湾発のネット主導型ファッションとして、価格と鮮度で外資勢に対抗している。
出典:https://www.airspace.com.tw/
Fufa (フーファ)
Fufa(富發牌)は、2004年に台中の逢甲夜市で創業した、台湾製(MIT)にこだわる手工靴ブランドである。創業者の呂紹楠が母の露店の店名を引き継いで立ち上げ、男女・子供向けの靴を製造販売している。現在の運営法人は祥發快時尚有限公司(統一編号85000065、台中市西屯区)で、100%台湾資本の地場企業である。
最大の特徴は、全商品を台湾で生産する「メイド・イン・タイワン」の姿勢にある。親民価格(手頃な価格)ながら手作りの品質を打ち出し、夜市発祥ブランドとして幅広い年齢層に支持されている。
販売網は台中・逢甲の直営店を中心に、経銷(卸・フランチャイズ)網を通じて全台に広がり、一般に「200店超で扱われる」と言われる規模に達する。海外でもシンガポール・マレーシア・日本などに卸先を持つ。年間約50万足を販売し、約30社の台湾製靴工場を下支えする存在でもある。
2025年時点では、社長自らが出演するライブコマース(直播)を強化し、短時間で一店舗分の在庫を売り切るなどの実績を上げている。オンライン販売サイトも運営し、実店舗と併せて台湾製シューズの需要を取り込み続けている。
出典:https://www.fufa.com.tw/
MOMA (モマ)
MOMAは、台湾のローカル企業・其基有限公司(CHIGI FASHION CO., LTD.、統一編号80276991、新北市新荘区)が運営する女性向けファッションブランドである。ブランドは1997年に立ち上げられ、法人は2002年に設立された。100%台湾資本の地場企業である。
ターゲットは都市部で働くOLや女性層で、アジア女性の体型に合わせた裁断と、高品質かつ中価格帯という位置づけを訴求している。毎週新作を投入する快時尚(ファストファッション)型の運営で、飽きさせない売り場づくりを行っている。
販売は公式オンラインストアと全台の実店舗(門市)を組み合わせたオムニチャネルで展開し、店舗受取にも対応する。芸術的なコンセプトを掲げた美的な売り場を特徴とし、女性ファッションのローカルブランドとして支持を集めている。
2026年時点でも公式サイトでは「2026夏季形象」や週次の新商品が継続的に配信され、KOLとの連携プロモーションも展開している。公的登記でも現況は「核准設立」で、営業継続が確認できる。台湾発の女性ファストファッションとして独自の地位を保っている。
出典:https://www.moma1997.com/
LA NEW (ラニュー)
LA NEWは、1996年に設立された台湾の靴ブランドで、運営会社は老牛皮国際股份有限公司(LA NEW INTERNATIONAL CORPORATION、統一編号96989783)である。新北市汐止区に本拠を置き、代表者の劉保佑氏を中心とする劉一族による家族経営型のローカル企業である。
主力は、エアクッション(気墊鞋)を用いた健康機能レザーシューズである。履き心地と快適性を重視し、中高年層やファミリー、健康志向の消費者を主なターゲットとしている。
実収資本額は約7億9,772万台湾ドルと、ローカル靴ブランドとしては大規模である。店舗網は台湾・日本・ベトナム・中国にわたり近200店の直営門市を展開し、百貨店やショッピングモール約20カ所にも出店している。
2026年7月時点の公的登記情報では、董監事の任期が2025年から2028年の体制へ改選済みで、現行体制で事業を継続していることが確認できる。非上場企業だが、健康靴という明確なコンセプトと大規模な資本・店舗網により、台湾フットウェア市場で確固たる地位を占めている。
出典:https://www.lanew.com.tw/
iROO (アイルー)
iROO(アイルー)は、1999年に台湾のファッションシーンで誕生した女性向けブランドである。25歳から45歳の、自立した都会的な女性をターゲットに据え、毎週新作を投入する「週時尚」と、値引きをしない「不二価」を掲げる独自の運営スタイルで支持を集めてきた。
コンセプトは「軽奢華(プチラグジュアリー)」で、百貨店の高級ブランドの約3分の1という価格帯で、トレンドを取り入れた上質なデザインを提供する。毎週の新作投入により来店頻度を高め、飽きさせない売り場づくりを徹底している。
2026年時点で、台湾国内に約80店の門市を維持している。百貨店の専櫃(インショップ)を中心に展開し、ローカル女性ファッションの有力ブランドとしての地位を保っている。
海外展開にも積極的で、2012年にシンガポールを第一号として国際市場に進出した。近年は2026年春夏シーズンのルックブックや週次の新作、防曬・涼感シリーズなどを継続的に配信し、亜熱帯の台湾市場に合わせた商品提案を続けている。オンラインと店舗を組み合わせたブランド運営で、幅広い世代の働く女性を取り込んでいる。
出典:https://www.iroo.com/iroo/
Eclat Textile (儒鴻)
Eclat Textile(儒鴻)は、1977年11月に設立された台湾を代表する機能性生地・スポーツウェアのODMメーカーである。2001年に台湾証券取引所(TWSE、証券コード1476)へ上場し、編み・染色・仕上げ・縫製までを一貫して手掛ける垂直統合型の生産体制を強みとする。
主力は機能性の弾性丸編みニット生地とスポーツウェア衣料である。取引先には自社資料でNIKEやADIDASを明記しており、世界の一流スポーツブランドのODMパートナーとしての地位を確立している。
生産拠点は生地工場を台湾とベトナムに、縫製工場をベトナム・インドネシア・カンボジア等に展開し、計18工場を擁する。従業員は台湾約1,900名に海外約1万7,000名を加える。
2025年通期の連結売上高は約379億9,000万台湾ドルで前年比約3.2%増、EPSは20.10台湾ドルとなった。2026年第1四半期の連結売上も約96億台湾ドルと堅調である。2024年6月には王樹文氏が会長に就任した。台湾アパレルの製造側を支える中核企業である。
出典:https://www.eclat.com.tw/
台湾の主要アパレル企業3選〜日系編〜
MUJI Taiwan (ムジ)
MUJI Taiwan(台灣無印良品)は、日本の良品計画が展開する無印良品の台湾事業である。運営会社は台灣無印良品股份有限公司(統一編号80518858)で、董事の代表法人がすべて日本の良品計画であり、良品計画が全株式を保有する実質100%子会社(日系)である。
無印良品は「これでいい」というシンプルな思想を掲げ、生活雑貨・家具・食品に加え、婦人・紳士・こども服といった衣料を中核カテゴリの一つとして扱う総合ブランドである。装飾を抑えた素材本位の衣料で、幅広い一般層から支持を得ている。
台湾法人は2003年に設立され、2004年4月に台北の微風広場に1号店を開業した。以来20年以上にわたり事業を継続し、大型旗艦店化や台湾限定食品の投入などで存在感を高めている。
良品計画の2025年8月期決算では、台湾を含む東アジア事業が営業収益約2,222億円(前期比約14.2%増)となり、台湾・香港とも増収増益であったと開示されている。台湾単独の店舗数は地域合算開示のため非開示だが、日系ライフスタイルブランドの代表格として、衣料を含む幅広い商品で台湾市場に深く根付いている。
出典:https://www.muji.com/tw/
UNIQLO Taiwan (ユニクロ台湾)
UNIQLO台湾は、日本のファーストリテイリング(FAST RETAILING)が2010年に台湾へ進出したユニクロ事業である。運営会社はUNIQLO TAIWAN LIMITED(台北、2010年3月設立)で、ファーストリテイリングの100%出資子会社である。1号店は2010年10月に台北・信義区の統一阪急百貨に開業した。
ライフウェアを掲げ、ヒートテックやエアリズムなどの機能性商品を軸に、性別・年代を問わない普段着を低価格で提供する。台湾の亜熱帯気候に合わせた品揃えで、幅広い層の支持を得ている。
2026年2月末時点で、台湾国内の店舗数は73店に達している。百貨店やショッピングモール、路面店を通じて主要都市をカバーし、台湾ファストファッション市場の中核を占める。
ファーストリテイリング全社の2025年8月期連結売上高は約3兆4,005億円、営業利益は約5,643億円で過去最高を更新した。うちユニクロインターナリョナル事業が約1兆9,102億円を占め、台湾を含む海外事業がグループ成長の柱となっている。日系ブランドとして台湾アパレル市場に最も深く浸透したプレイヤーである。
出典:https://www.uniqlo.com/tw/
GU (ジーユー)
GU(ジーユー)は、日本のファーストリテイリング傘下のG.U. CO., LTD.(東京)が運営するファッションブランドで、同社の100%連結子会社(日系)である。ユニクロよりトレンド性を高め、より低価格でファッションを提供する姉妹ブランドとして位置づけられている。
台湾市場では公式ECサイト(gu-global.com/tw)を稼働させており、「実店舗受取なら送料無料」といった案内から、台湾に実店舗を伴う展開があることが確認できる。ユニクロと補完し合う低価格・高トレンドのポジションで、若年層を中心に台湾市場を開拓している。
2026年2月末時点のGUブランド全体の店舗数はグローバルで477店であり、日本を中心にアジア各地へ広がっている。台湾単独の店舗数はファーストリテイリングの一次資料では国別に開示されていない。
ファーストリテイリングはユニクロに次ぐ第二の成長ブランドとしてGUを位置づけ、海外展開を進めている。台湾では姉妹ブランドのユニクロが築いた認知基盤を生かし、感度の高い商品で若年女性層を取り込む戦略をとる。日系ブランドとして台湾のファストファッション競争に加わっている。
出典:https://www.gu-global.com/tw/
台湾の主要アパレル企業3選〜外資編〜
GIORDANO (ジョルダーノ)
GIORDANO(佐丹奴/ジョルダーノ)は、香港証券取引所に上場するGIORDANO INTERNATIONAL LIMITED(HKEX証券コード709、香港拠点)が展開する中華系カジュアルアパレルブランドである。ベーシックなカジュアルウェアを手頃な価格で提供し、アジアを中心に広く展開している。
台湾は同社の独立した地理セグメントの一つで、現地では直営店中心の運営を行っている。企業開示によれば、台湾には現地フランチャイズがほぼ存在せず、直営で店舗網を維持している点が特徴である。
2025年12月期末時点で、台湾国内の店舗数は166店(前年167店)で、いずれも直営店である。ベーシックカジュアルの定番ブランドとして、幅広い年齢層に浸透している。
2025年通期のグループ収益は約38億5,400万香港ドル(前年比約1.7%減)、株主帰属純利益は約2億1,700万香港ドルであった。台湾市場は経済停滞や暖冬の影響で収益が前年比約7%減となった一方、オンライン販売は約4%成長した。2026年3月公表の通期開示が直近のIR情報である。
出典:https://m.giordano.com/TW/en-US/
Zara (ザラ)
Zara(ザラ)は、スペインのインディテックス(Inditex)が展開する世界最大級のファストファッションブランドである。台湾では、Inditexの直営支店(分公司)として運営されており、他国のフランチャイズ方式とは区別された直営形態をとる。台北に拠点を置き、欧州発の最新トレンドを短サイクルで供給している。
トレンドを素早く商品化するサプライチェーンを武器に、デザイン性の高い衣料をリーズナブルな価格で提供する。台湾の都市部の百貨店やショッピングモールを中心に出店している。
2026年時点で、台湾国内の店舗数は9店である。台北に4店、桃園に2店、台中・台南・高雄に各1店を構え、主要都市を効率的にカバーする少数精鋭の店舗網を築いている。
インディテックスの2025年1月期(FY2024)の純売上高は約398億6,400万ユーロで前年比約3.2%増、世界の店舗数は5,563店に達した。ザラは同グループの主力ブランドである。台湾市場では店舗数を絞りつつ、立地の質と商品回転で存在感を示す欧米系ファストファッションの代表格である。
出典:https://www.zara.com/tw/
H&M (エイチアンドエム)
H&M(エイチアンドエム)は、スウェーデン発祥のファストファッション大手H&M Hennes & Mauritz ABが展開するブランドである。台湾向けサイトの利用規約では契約主体としてグループ会社のH & M Hennes & Mauritz GBC AB(スウェーデン籍)が明記されており、欧米系(スウェーデン)資本のブランドである。親会社は1974年にストックホルム証券取引所へ上場している。
トレンドを取り入れた衣料を手頃な価格で提供する世界的プレイヤーとして、サステナビリティ対応にも力を入れている。台湾では主要都市の商業施設を中心に店舗を構え、Zaraやユニクロと並ぶ外資ファストファッションの選択肢となっている。
台湾向けには繁体字リージョンの公式サイトを運営している。なお台湾単独の店舗数は同社の年次報告書では地域別開示にとどまり、国別には開示されていない。
H&Mグループの2025年11月期(FY2025)の純売上高は約2,282億スウェーデンクローナで、営業利益率は8.1%であった。台湾は同グループのアジア展開の一角を占め、欧州発のトレンドと価格を武器に競争を続けている。
出典:https://www2.hm.com/zh_asia3/index.html
FAQ
台湾の主要アパレル・ファッションブランドにはどのような種類がありますか?
台湾の主要アパレル・ファッションブランドは、ローカルブランド、日系ブランド、外資系ブランドの三つに分かれ、それぞれ多岐にわたる商品展開と特色があります。
台湾のローカルブランドの中で特に注目すべき企業は何ですか?
主富服裝股份有限公司(NET)、昱勝國際開發有限公司(セイカツチャクイ)、主幼實業有限公司(マッチモール)、其基有限公司(モマ)、新地國際有限公司(エアースペース)、富發企業社(フーファ)、米格國際股份有限公司(lativ)、老牛皮國際股份有限公司(ラニュー)などが主要なローカルブランドです。
日系ブランドで台湾に進出しているブランドはどれですか?
台湾にはGU、UNIQLO、無印良品、イトキンなどの日本発のブランドが進出しています。
外資系ブランドにはどのような企業がありますか?
外資系ブランドには、ジョルダーノなどの香港企業や、アディダス、ナイキ、ジーユー、ユニクロ、無印良品、ナイキなどが含まれます。

