台湾の百貨店・ショッピングセンター業界は、新光三越やSOGO、遠東百貨など老舗の百貨店グループと、微風廣場や台北101モールといった商業施設が共存する市場です。台湾の主要企業は都市再開発と連動した大型商業施設の開業で存在感を高めています。
今回は、そんな台湾の百貨店・ショッピングセンター業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて15社の最新情報をお届けしていきます!
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台湾の主要百貨店・ショッピングセンター企業13選〜ローカル編〜
Shin Kong Mitsukoshi (シンコウミツコシ)
Shin Kong Mitsukoshi(新光三越百貨)は、汎新光集団と日本の三越伊勢丹の合弁として1989年に設立され、1991年に台北南西店を開業した台湾を代表する百貨店チェーンである。信義新天地を旗艦とし、台北・桃園・台中・嘉義・台南・高雄など全台に15店・20館を展開する。
取扱ブランドは2,600以上、年間来店客数は1.3億人を超える。2024年の総売上高は約956億台湾元に達し、台湾百貨業界で首位を維持する。台中中港店は単店で14年連続の売上首位を守り、2024年は約258億元を計上した。
資本系統では、従来は日本・三越伊勢丹が約43%、汎新光集団(呉家)が約57%を保有する合弁だったが、2025年5月に日本側が保有株の約半分を放出し、呉家の持分が約8割へ上昇した。董事会・経営陣とも台湾側が実質支配を確立している。
2025年2月には台中中港店で発生したガス爆発事故を受け、安全管理体制の見直しが進められている。旗艦店を軸に富裕層・ファミリー層を幅広く取り込む戦略を続ける。
2026年時点で、台湾最大手として都市部の大型旗艦店を核とした運営を継続している。
出典:https://www.skm.com.tw/
Far Eastern SOGO (ファーイースタンSOGO)
Far Eastern SOGO(遠東SOGO百貨、法人名は太平洋崇光百貨)は、1987年に台北忠孝館を開業した台湾有数の百貨店ブランドである。設立時は台湾・太平洋建設と日本SOGOの合弁だったが、日本SOGO本体の破綻を経て2002年に遠東集団(徐旭東会長)が経営権を取得した。
現在は日本のそごう・西武とはブランド商標ライセンスのみで資本関係はなく、遠東集団傘下のローカル百貨店として運営されている。台北忠孝館・復興館・天母、中壢、新竹(遠東巨城Big City一体)、高雄などに拠点を持つ。
2023年の店頭営業総額は約528億台湾元、SOGO Appの会員数は185万人に達する。2024年5月には台北大巨蛋内に「遠東Garden City」を開業し、「遠東SOGO」と併せた百貨双ブランド戦略を開始した。
一方で台北敦化館は2025年12月に営業を終了し、店舗ポートフォリオの再編が進む。2026年時点で全7拠点体制を敷き、周年慶(アニバーサリーセール)を集客の柱としている。
流行を牽引する信頼性の高いブランドとして、都市部の中間・富裕層を主要顧客に据えている。
出典:https://info.sogo.com.tw/
Far Eastern Department Stores (ファーイースタン百貨店)
Far Eastern Department Stores(遠東百貨、大遠百)は、1967年に創業した台湾を代表する老舗百貨店であり、遠東集団の中核企業として1978年に台湾証券取引所へ上場している(銘柄コード2903)。衣料・家具・家電を主力に幅広い商品を扱う。
台北宝慶、板橋Mega City、桃園、新竹、台中Top City、嘉義、台南、高雄、花蓮、竹北など全台に約13店を展開し、関連モールとして新竹の遠東巨城購物中心や台北の遠企購物中心を運営する。
連結売上高は2024年に約350億台湾元、2025年は約340.68億元(前年比マイナス2.68%)で、EPSは1.56元、配当は1.25元だった。台中大遠百は2025年に約223.6億元を計上し、単店売上で百貨「店王」となった。
主要株主は遠東新世紀が約81.5%、亜洲水泥が約17.9%で、徐旭東会長率いる遠東集団が実質支配する。本社は新北市板橋区に置く。
2026年時点で、西門宝慶店の建替え(2028年再開予定)や板橋Tpark新店(2028年開業予定)など大型再開発を進め、業界2位集団の地位を維持している。
出典:https://www.feds.com.tw/
Breeze Center (ブリーズ)
Breeze Center(微風廣場、微風集団)は、三僑国際(廖家)と飲料大手・黒松の合弁として1995年に登記され、2001年に旗艦の本館を開業した台北を拠点とする百貨・ショッピングセンター運営企業である。
微風廣場本館(復興南路)を中心に、微風信義、微風南山、微風松高、微風台北車站、微風南京、微風東岸など台北都市圏に多数の施設を展開する。高感度なファッションと飲食を軸に、都市の富裕層・トレンド層を取り込む戦略で知られる。
創業者の廖偉志の逝去後は長男の廖鎮漢が集団董事長を承継し、同族経営を続ける。非上場・非公開企業のため売上高は公表されていないが、集団ベースで台湾百貨業界の上位に位置づけられる。
近年は「微風美饌」を2024年に開業したほか、微風南山を若年層向けの精品センターへ再編するなど業態の刷新を進めている。
2026年時点では、微風復興に「10 Corso Como」を導入する計画を進めるなど、ラグジュアリーとライフスタイルを融合した独自路線を強化している。
出典:https://www.breeze.com.tw/
Dream Mall (ドリームモール)
Dream Mall(統一夢時代)は、統一集団傘下の統正開発が運営する台湾最大級のショッピングセンターであり、2007年に高雄前鎮区で開業した。統一企業(台湾証券取引所1216)を頂点とする統一集団のリテール事業の中核を担う。
夢時代購物中心は商場面積が約78,000坪に及び、屋上の観覧車「高雄之眼」がランドマークとなっている。あわせて統一時代百貨の高雄店・台北店(DREAM PLAZA)を運営する。旧称は統一阪急百貨だったが、日本・阪急との提携満了を受け2016年に改称した。
2024年の売上高は約160億台湾元(前年比約6%増)で、高雄地区の百貨・モール市場では漢神に次ぐ2位に位置する。最終支配者は統一集団総裁の羅智先で、本社は高雄市前鎮区に置く。
ファミリー層から観光客まで幅広い集客を実現する大型複合施設として、南部市場での存在感を高めている。
2026年時点でも、統一超商(2912)などグループの流通網と連携し、南台湾を代表する集客拠点であり続けている。
出典:https://www.dreammall.com.tw/
Hanshin Department Store (ハンシン百貨店)
Hanshin Department Store(漢神百貨、登記名は漢神名店百貨)は、高雄を地盤とする国揚実業・漢来集団傘下の百貨店であり、1990年に設立、1995年に日本・阪神百貨店との技術提携のもと開業した。侯西峰総裁率いる侯家が支配する地場資本である。
漢神百貨本館(高雄前金区)と漢神巨蛋購物廣場(高雄左営区、2008年開業)の2館を運営する。親集団の国揚実業は台湾証券取引所(2505)、系列の漢来美食はTPEx(1268)に上場している。
2館合計の売上高は2023年に309.3億台湾元と過去最高を記録し、17年連続の増収を達成した。2024年には漢神巨蛋が約180億元を計上し、高雄の百貨売上で首位(店王)となった。本館も約120億元を売り上げた。
本社は高雄市前金区に置く。近年は台中への進出として漢神洲際購物廣場を計画し、南部から中部への展開を図る。
2026年時点では、富邦との共同開発で高雄・凹子底に地上47階の第3館(2028年開業予定)を進めるなど、高雄トップクラスの地位を一段と固めている。
出典:https://www.hanshin.com.tw/tw
Eslite Spectrum (エスライトスペクトラム)
Eslite Spectrum(誠品生活)は、1989年創業の誠品書店を母体とし、2010年に母会社から通路・餐旅事業を分割承継して発足したライフスタイル型商業施設の運営企業である。2013年にTPEx(銘柄コード2926)へ上場した。
書店を核に飲食・雑貨・文化イベントを融合した独自の空間づくりで知られ、売上の約9割を商業施設運営が占める。台湾では松山文創園区内の「誠品生活松菸」を旗艦に、南西、新板、台南(2025年新規)などを展開する。
海外にも積極的で、中国蘇州・深圳、東京日本橋(COREDO室町テラス)、香港に出店している。連結売上高は2023年に約66.4億台湾元、2024年に約68.5億元だった。2025年通期はEPS0.54元、純利益が前年比約2倍に伸びた。
創業者・呉清友の逝去後は長女の呉旻潔が董事長兼総経理を務め、本社は台北市信義区に置く。
2026年時点では、台北・公館へ約3,000坪の新店を計画するなど、文化とライフスタイルを軸にした出店を続けている。
出典:https://www.eslitespectrum.com/
Gloria Outlets (グロリアアウトレット)
Gloria Outlets(華泰名品城)は、華泰大飯店集団が運営する台湾初の米国式露天プレミアムアウトレットモールであり、高鉄桃園駅前に位置する。2015年12月に第1期を開業し、その後2016年、2019年と段階的に拡張してきた。
全区面積は約1.6万坪、ブランド数は約285に及び、屋外型のオープンモール形式でショッピングとレジャーを融合させている。水族館「Xpark」や新光影城、国泰商旅を併設し、複合的な集客拠点を形成する。
開発では国泰人寿が桃園高鉄専区の約6.6万坪・50年地上権を落札し、華泰大飯店集団と共同で推進した。実質的な推進者は副董事長兼CEOの陳炯福で、台湾ローカル資本による運営である。
売上高は報道ベースで2023年に約121億台湾元、2025年は開業10周年を迎え約125億元と過去最高が見込まれている。
2026年時点では、嘉義への新店(第1期2028年営業予定)を計画するなど、アウトレット業態の地方展開を進めている。
出典:https://www.gloriaoutlets.com/
Q Square (キュースクエア)
Q Square(京站時尚廣場)は、京站実業が運営する台北駅前の複合商業施設であり、2009年12月に開業した。台北転運站(バスターミナル)と一体化した台湾初のBOT方式による開発案件として知られる。
建物は地上18階・地下6階、総床面積約243,335平方メートルに及び、商業フロアは地下3階から4階までと屋外階に展開する。威秀影城(映画館)を併設し、交通結節点の立地を生かして通勤・通学客や観光客を安定的に取り込む。
運営会社の京站実業は興櫃(コード2942)に登録され、上場ディベロッパーの日勝生活科技(2547)が京站投資控股を通じて約94.86%を実質支配する台湾ローカル資本である。董事長は黄森義が務める。
近年はEC・サブスクリプションサービス「Qonline」を展開するなど、オンラインとの融合を進めている。2024年にはESG報告書を公開し、持続可能性への取り組みも強化している。
2026年時点でも、台北の一等地における交通連動型の商業施設として堅調な集客を維持している。
出典:https://www.qsquare.com.tw/
Pacific Department Store (パシフィックデパートメント/太平洋百貨)
Pacific Department Store(太平洋百貨、運営会社は豐洋興業)は、太平洋建設グループの転投資により1989年8月に設立された台湾の連鎖百貨店である。かつては全台に多数の店舗を構えた老舗系列だ。
1991年11月に開業した豐原店を中核に、2026年時点では台中市と屏東県を中心に4か所の分店を展開する。2018年12月には屏東駅前に「屏東驛站」商場を開業し、地方都市の生活動線に密着した中規模店舗を運営している。
中国大陸では太平洋崇光百貨が「太平洋百貨」ブランドで出店してきたが、同社は2002年以降に遠東集団の主導下へ移り、台湾の豐洋興業系とは資本・運営が分離している。
主力は衣料・生活雑貨・飲食で、台北など大都市圏の大型百貨とは一線を画す地域密着型の運営を続ける。台中・屏東の商圏で堅実な集客を維持している。
出典:https://www.pacific-mall.com.tw/
Global Mall (グローバルモール/環球購物中心)
Global Mall(環球購物中心)は、台湾の建設大手・冠德建設が転投資して2002年11月に設立した連鎖ショッピングセンターであり、2005年12月に新北市中和区で1号店を開業した。駅直結型モールを得意とする。
2026年時点で中和・屏東の都市型モールに加え、板橋駅・南港駅・左營駅・桃園A8・林口A9・桃園A19(青埔)を含む計8館を運営する。鉄道やMRTの結節点に立地する站前型商場を軸とした展開が特徴だ。
2025年は台湾百貨業界全体の売上成長が約1.9%にとどまるなか、同社は8館すべてで増収を達成した。高雄の左營駅店は前年比約12%増と全社首位の伸びを示した。
さらに2025年には約95億台湾元で高雄駅前商業ビルの開発運営権を落札し、南港・板橋・左營に次ぐ台湾4例目の鉄道結合型モールを計画する。台中市政府駅前でも新モールを進めている。
出典:https://www.twglobalmall.com/
Dayeh Takashimaya (ダーイェータカシマヤ/大葉高島屋)
Dayeh Takashimaya(大葉高島屋)は、台湾の大葉グループと日本の髙島屋の合弁により1994年に台北市天母で開業した百貨店である。董事長は葉季展が務め、従業員数は約150人だ。
天母商圏の単一大型店として営業面積は約12,000坪に及ぶ。日系百貨の品揃えと富裕層向けサービスを特徴とし、地域密着型の運営で天母エリアの代表的商業施設となっている。
近年は約10億台湾元を投じた大規模改装で人気飲食20店超を誘致し集客を回復させた。2024年の売上高は約56億台湾元に達し、近隣のSOGO天母店を上回って天母商圏の首位に立った。
2025年の売上は関税調整による消費の慎重化や百貨業界の高基期の影響で前年並みを見込む。2026年時点でも天母を代表する百貨店としての地位を維持している。
出典:https://www.dayeh-takashimaya.com.tw/
FOCUS Square (フォーカススクエア/FOCUS時尚流行館)
FOCUS Square(FOCUS時尚流行館)は、高青開發が運営する台南発祥のファッション百貨であり、2000年12月22日に台南市中西区の主館を全面開業した。開業時には台南市で初のスターバックスが同時に出店した。
若者向けのアパレルや雑貨、飲食を集めた都市型商業施設として台南中心部で存在感を持つ。運営会社の高青開發は、台南の歴史的建築を活用した「林百貨」の運営も手掛ける。
2025年12月24日には高雄市の高雄ポップミュージックセンター(珊瑚礁群)に新館「FOCUS 13 珊瑚廣場」を試験開業した。約2,100坪・2層構成で約40ブランドを導入している。
新館には南部初出店となるデンマークの家具ブランドHAYが入居するなど、海景立地を生かした話題性のある商業空間を打ち出す。2026年時点で台南・高雄で店舗網を拡大している。
出典:https://www.focusquare.com.tw/
台湾の主要百貨店・ショッピングセンター企業1選〜日系編〜
Mitsui Fudosan Taiwan (ミツイフドウサン台湾)
Mitsui Fudosan Taiwan(台湾三井不動産)は、日本の三井不動産が2016年に台湾へ進出して設立した子会社であり、「三井アウトレットパーク」と「ららぽーと」を運営する日系ディベロッパーである。台湾の商業施設市場で急速に存在感を高めている。
施設は三井アウトレットパーク林口(2016年開業、増床で約300店)、台中港(2018年開業)、台南(2022年開業)の3アウトレットに加え、ららぽーと台中(2023年5月開業、台湾初のららぽーと、約300店)、ららぽーと台北南港(2025年3月開業、KidZania台湾初出店)の計5拠点に及ぶ。
2025年時点で台湾5拠点合計の売上高は約380億台湾元(約1,900億円)に達し、微風を抜いて百貨店・SC業界4位に台頭したとされる。郊外立地の大型モールを軸にファミリー層を集客する。
親会社は東京に本社を置く三井不動産であり、純然たる日系資本として運営される。
2026年時点では、ららぽーと高雄を建設中で6拠点目の開業を目指すなど、台湾市場での拡大投資を続けている。
出典:https://www.mitsuifudosan.co.jp/english/
台湾の主要百貨店・ショッピングセンター企業1選〜外資編〜
Taipei 101 Mall (タイペイ101モール)
Taipei 101 Mall(台北101購物中心)は、台北信義区の超高層ビル台北101の低層部に位置する商業施設であり、2003年11月に開業した。運営会社は台北金融大楼股份有限公司(TFCC)で、資本額245億台湾元を有する非上場企業である。
B1から6階までの小売フロアにルイ・ヴィトンをはじめとするLVMH系ラグジュアリーブランドなど185超のブランドが集積し、国内外の観光客と富裕層を引き付ける台湾屈指の高級商業施設となっている。
資本系統では、2017年から2018年にかけて日本の伊藤忠商事が頂新集団の保有株を約196億台湾元で取得し、台湾伊藤忠系が約32%を握る実質筆頭株主となった。兆豊銀行などとの日台合弁色の強い運営体制を敷く。
TFCCの売上高は2023年に約56.7億台湾元と過去最高を記録し、2024年は約63億元へ伸びた。展望台の来場者は2024年に約150万から160万人に達した。
2026年時点でも、ランドマークとしての集客力とラグジュアリー集積を武器に、観光と消費の両面で存在感を保っている。
出典:https://www.taipei-101.com.tw/
FAQ
台湾の主要百貨店・ショッピングセンターの特徴は何ですか?
台湾の主要な百貨店やショッピングセンターは、長い歴史と多様な店舗展開、地域の購買ニーズに応える多彩な商品ラインナップを持ち、国内外のブランドや高級店を多数取り扱っています。
遠東百貨の歴史と今後の展開について教えてください。
遠東百貨は1967年に設立され、主に衣料品や家具、家電を扱う台湾の代表的な百貨店で、長い歴史を持ちます。将来的には新竹縣竹北市と高雄市苓雅區に新店舗のオープン計画があります。
遠東SOGOはどのようなブランドイメージを持ち、どの地域に展開していますか?
遠東SOGOは台湾で最も信頼される百貨ブランドの一つで、ファッションと流行をリードしています。現在、台湾に7つの店舗があり、中国でも展開しています。
台北101の特徴とその魅力は何ですか?
台北101は超高層ビルで、高級ハイブランド店や観光スポットであり、多くの観光客と裕福層を惹きつけるショッピングと観光の両面を兼ね備えた場所です。
日系百貨店の新光三越についての概要と展開状況は?
新光三越は台湾の新光グループと日本の三越百貨店の合弁により1989年に創業され、現在台湾や中国で多くの店舗を展開しています。2022年には新店舗も予定されています。

