【最新版!】シンガポールの主要飲料メーカー10選〜飲食・製造業(食品)業界〜

シンガポールの飲料業界は、フレイザー・アンド・ニーブ(F&N)やYeo’sなど100年以上の歴史を持つ老舗ブランドが市場を形成してきた、アジアでも指折りの飲料産業の集積地です。10社の主要企業が健康志向・低糖化・多品目展開でブランドの刷新を進めています。

今回は、そんなシンガポールの飲料業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて10社の最新情報をお届けしていきます!

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目次

シンガポールの主要飲料企業3選〜ローカル編〜

Fraser and Neave, Limited (フレイザー・アンド・ニーブ)

Fraser and Neave, Limitedは1883年にシンガポールで創業した飲料・食品グループであり、SGXに上場している。スポーツ飲料「100PLUS」、ミネラルウォーター「ICE MOUNTAIN」、豆乳飲料「NUTRISOY」、コーディアル「F&N」など、同国を代表する飲料ブランドを多数擁する。

事業は飲料、乳製品、出版・印刷の3セグメントを軸に、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムを主要市場として展開している。

2026年5月時点で開示されている直近の年次報告書(FY2025 Annual Report「Stronger Today」)によれば、飲料事業はビール販売の伸長、ボトル水の数量増、新商品投入により増収となった一方、シンガポール拠点では輸出事業の整理に伴い売上が減少した。乳製品の改善とあわせ、グループ全体としては安定した収益基盤を維持している。

親会社はタイTCCグループ傘下のInterBev Investmentであり、地域横断のサプライチェーンとブランド投資が強み。減糖商品やプラントベース飲料の開発も継続している。

出典:https://www.fraserandneave.com/

Yeo Hiap Seng Limited (ヨー・ヒャップ・センLimited)

Yeo Hiap Seng Limited(Yeo’s)は1900年にシンガポールで創業し、SGXメインボードに上場するアジア風飲料の老舗である。豆乳、菊花茶、サトウキビジュース、缶コーヒー、アジアン缶ドリンクなど、地域に根ざした飲料カテゴリーで広く知られる。

同社の飲料は紙パック・缶・PETを中心に多様な容器形態で展開され、シンガポール、マレーシアのほか、北米やオセアニアにも輸出されている。

2026年2月公表の同社FY2025通期決算によれば、グループ売上はおよそ11%減と中華系新年出荷の前期計上やラマダン期の消費低迷を背景に減収となった一方、資産再評価益などにより純利益は増加し、最終配当2セントが提案された。1H2025のグループ売上は1.486億Sドル、コアYeo’s F&B売上は1.405億Sドル(前年比7.6%減)と公表されている。

2026年5月時点でも健康志向商品ラインの拡充とコスト構造改革を進めており、東南アジアにおけるアジア風飲料の旗艦企業としての存在感を維持している。

出典:https://yeos.com.sg/

Malaysia Dairy Industries Pte Ltd (マレーシア・デイリー・インダストリーズ)

Malaysia Dairy Industries Pte Ltd(MDI)は、1963年にシンガポールで合弁設立された乳製品・飲料メーカーである。「MARIGOLD HL Milk」、ジュースブランド「MARIGOLD Peel Fresh」、カルチャードミルク「VITAGEN」など、同国で広く認知されるブランドを保有する。

VITAGENおよびLess Sugar系商品はハラル認証を取得し、シンガポールを中心にマレーシア、ブルネイ、香港など東南アジア・東アジア圏で販売されている。

シンガポール政府関連資料によれば、Coca-Cola、F&N、MDI、Nestlé、PepsiCo、Pokka、Yeo Hiap Sengの7社で同国の包装糖入り飲料(SSB)の約7割を占めるとされ、MDIはローカル乳飲料市場の中核プレイヤーである。

2026年5月時点でも、減糖HLミルクや乳由来プロバイオティクス飲料を強化し、Nutri-Grade制度に合わせた低糖商品の拡充が進む。グループ年商は2.6億米ドル超とされる。

出典:https://marigold.com.sg/

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シンガポールの主要飲料企業2選〜日系編〜

Pokka Pte. Ltd. (ポッカ)

Pokka Pte. Ltd.は1977年1月にシンガポールで設立された飲料メーカーであり、現在は日本のPokka Sapporo Food & Beverage Ltd.(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)の傘下に置かれている。中央地区に本社を構え、シンガポールを地域統括拠点としてアジア、中東、欧州を含む50カ国超へ製品を供給している。

主力商品はレモンドリンク「Pokka Natural Squeezed Lemon」、ジャスミン茶、緑茶、ウーロン茶、アイスコーヒー、ミルクティー、ホワイトコーヒー、果汁飲料、炭酸飲料などで、いずれもシンガポールのスーパーマーケットやコンビニエンスストアで定番ポジションを確立している。

シンガポール保健省関連資料によれば、Pokkaは同国における包装糖入り飲料(SSB)売上の約7割を占める上位7社の一角を担うとされ、地場ブランドとしての存在感は大きい。

2026年5月時点でも親会社のポッカサッポロは東南アジア事業をグループ重点エリアと位置付けており、低糖・無糖商品の拡大と東南アジア向けレモン関連商品のグローバル展開を進めている。

出典:http://sg.pokka.co/

Suntory Beverage & Food Asia Pte. Ltd. (サントリー ビバレッジ&フード アジア)

Suntory Beverage & Food Asia Pte. Ltd.は、サントリーホールディングス傘下で東証プライム上場のSuntory Beverage & Food Limitedがアジア・太平洋事業を統括するために設置した地域子会社で、シンガポールに本社を置く。

同社は「BOSS」コーヒー、「TEA+」緑茶、果汁飲料「Mistio」、ビタミンドリンク「Brand’s」、英国発のブラックカラント飲料「Ribena」など、グループブランドの東南アジア向け開発・販売を担う。シンガポール市場でも健康訴求型飲料を中心に商品を展開している。

親会社サントリー食品インターナショナルが公表したFY2025業績資料によれば、アジア太平洋セグメントの売上は約1,856億円、セグメント利益は約247億円であり、同地域は同社の重要成長エリアと位置付けられている。

2026年5月時点では、Nutri-Grade制度を踏まえた低糖商品強化、PETボトル軽量化等の環境施策、コールドカテゴリー強化が進む。日系飲料の代表プレイヤーとして主要企業に位置付けられる。

出典:https://www.suntory.com/softdrink/

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シンガポールの主要飲料企業5選〜外資編〜

Nestlé Singapore (Pte) Ltd (ネスレ・シンガポール)

Nestlé Singapore (Pte) Ltdは、スイス・ヴヴェイに本社を置く世界最大級の食品・飲料企業Nestléのシンガポール現地法人である。シンガポールは同社のアジア・オセアニア・アフリカ地域(AOA)統括拠点の一つで、研究開発・サプライチェーン・地域マーケティング機能が集積している。

主力飲料ブランドは麦芽飲料「MILO」、インスタントコーヒー「NESCAFÉ」、ポーションコーヒー「NESPRESSO」「Nescafé Dolce Gusto」、粉ミルク「NAN」、ボトル水「Pure Life」など多岐にわたる。シンガポール工場は年間およそ1.5万トンのMILOをシンガポール市場と輸出向けに生産する地域ハブとなっており、MILOのR&Dや新商品開発もここで行われている。

親会社Nestléが2026年に公表したFY2025業績によれば、コーヒーは中位一桁台の成長、MILOおよびNANは多くの地域で二桁成長を達成し、ASEANのMILOシェアは改善トレンドにある。

2026年5月時点でも健康・栄養訴求型の飲料商品開発と現地生産拠点強化を継続している。

出典:https://www.nestle.com.sg/

Coca-Cola Singapore Beverages Pte. Ltd. (コカ・コーラ・シンガポール・ビバレッジズ)

Coca-Cola Singapore Beverages Pte. Ltd.は、米Coca-Cola Companyの100%出資子会社として1997年6月にシンガポールで設立された炭酸・非炭酸飲料メーカー兼販売会社である。登記住所は100G Pasir Panjang Road #08-01 Interlocal Centreで、最新の年次申告日は2025年7月18日。

同社は「Coca-Cola」「Coca-Cola Zero Sugar」「Sprite」「Fanta」「Schweppes」「Minute Maid」「Aquarius」「Ayataka」など、グループ飲料ブランドのシンガポール国内製造・販売およびマーケティングを担う。

シンガポール政府関連資料によれば、Coca-Colaは同国SSB売上の約7割を占める上位7社に含まれる。2025年11月の業界誌取材では、サプライチェーン混乱に備えた現地生産・調達の拡大方針が示された。

2026年5月時点でも、Nutri-Grade表示への対応として無糖・低糖SKU比率を高め、主要外資ブランドとしての地位を維持している。

出典:https://www.coca-cola.com/sg/en

PepsiCo Beverage Singapore / Etika Pte. Ltd. (ペプシコ/エティカ)

PepsiCo Beverage Singapore Pty Ltdは、米国PepsiCo, Inc.のシンガポール法人である。炭酸飲料「Pepsi」「7UP」「Mirinda」「Mountain Dew」、スポーツドリンク「Gatorade」、ボトルウォーター「Aquafina」、エナジードリンク「Sting」、紅茶「Lipton」、果汁「Tropicana」など、PepsiCoブランドのシンガポール市場戦略を統括する。

国内のボトリング・販売・物流は、マレーシアのEtika Group傘下Etika Pte. Ltd.(2016年登記)が独占的な製造・流通権のもと担う。同グループはシンガポール・マレーシアで4万社超の直接取引先を有し、「WONDA Coffee」「Calpis」「Goodday Milk」も取り扱う。

シンガポール政府関連資料では、PepsiCoは同国SSB売上の約7割を占める上位7社に含まれる外資の一角と位置付けられる。

2026年5月時点では、Nutri-Grade制度に合わせた低糖・無糖商品強化と、EtikaによるHoReCa向け流通拡充が進む。

出典:https://www.pepsico.com/

Asia Pacific Breweries (Singapore) Pte. Ltd. (アジア・パシフィック・ブリュワリーズ・シンガポール)

Asia Pacific Breweries (Singapore) Pte. Ltd.は、シンガポール発のプレミアムビール「Tiger Beer」を製造する醸造会社である。1931年にHeinekenとF&Nの合弁としてMalayan Breweriesの名で設立、後にAsia Pacific Breweries Limitedに改称し、2012年にHeinekenが完全買収して同社地域統括Heineken Asia Pacificの中核子会社となった。

本社・醸造所はTuasに所在し、「Tiger Beer」「Heineken」「Guinness」「Tiger Crystal」「Anchor Beer」、ノンアルコール「Heineken 0.0」などを国内製造・販売する。Tiger Beerは現在60カ国以上で販売される。

Heinekenの2025年年次報告書によれば、アジア・パシフィック事業は重要成長エリアであり、低・無アルコール領域、プレミアム化、サステナブル包装が戦略の柱である。

2026年5月時点でシンガポールのビール・低アルコール飲料を牽引する代表企業である。

出典:https://www.apbsingapore.com.sg/

Japfa Ltd (ジャップファ)

Japfa Ltd(ジャップファ)は、1971年にインドネシアで家禽飼料工場として創業し、現在はシンガポールに本社を置くパンアジア型統合農業・食品グループである。SGXメインボードに上場している。

事業は上流(飼料・育種)、中流(肥育)、下流(加工・流通)の3層を垂直統合した構造で成り立つ。下流部門では「Branded Dairy Products」と「Branded Consumer Food」を展開し、乳製品・飲食品の製造・販売を担う。インドネシア、ベトナム、インド等に37,000人超を雇用する。

2026年5月、3億米ドル・クーポン7.95%の5年期シニア担保債を発行し、ASEAN資本市場で複数の歴史的な初実績を達成した。TIME誌「World’s Best Companies 2025」への認定も公表している。

主力はインドネシア拠点の家禽・水産・牛・豚の動物性タンパク質供給である。2024年1月にはインドネシアからシンガポールへの生体鶏輸送がChannel News Asiaで報道され、シンガポールの食料安全保障に貢献する企業として広く認知された。参照時点:2026年5月。

出典:https://www.japfa.com/

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FAQ

シンガポールの主要飲料メーカーについて知りたいのですが、どのような企業がありますか?

シンガポールの主要飲料メーカーには、ローカル企業のWilmar International、Mewah Group、F&N Foods、Yeo Hiap Seng、外資系のNestlé、Coca-Cola、PepsiCo、Malaysia Dairy Industries、Japfaなどがあります。

Wilmar Internationalはどのような会社ですか?

Wilmar Internationalは1991年にシンガポールで設立され、アジアを代表するアグリビジネスグループであり、食用油の粉砕・精製や砂糖の製粉・精製、消費者製品の製造など幅広く事業を展開しています。

Mewah Groupについて教えてください。

Mewah Groupは1983年に設立され、その後2010年にシンガポール証券取引所に上場しました。主にパーム油を中心とした食用油脂の製造と流通を行い、世界最大級のパーム油加工業者の一つです。

F&N Foodsの特徴は何ですか?

F&N Foodsは1883年に設立され、地域および世界の消費者の健康とウェルネスのニーズを満たす多彩な飲料および食品を提供しています。高品質と安全性に重点を置き、多くの賞を受賞しています。

シンガポールの主要飲料メーカーの外資系企業にはどのようなものがありますか?

外資系の主要飲料メーカーには、Nestlé、Coca-Cola、PepsiCo、Nestléはスイスの企業であり、Coca-Colaはアメリカ、PepsiCoもアメリカの企業です。これらは世界的に展開し、シンガポールでも多くのブランドを提供しています。

投稿者アバター
中村 美穂 Singapore-Based Industry Analyst
2017年よりシンガポール在住の日本人。元客室乗務員としての国際経験を活かし、現在はライターおよび翻訳者として、シンガポールの文化や生活、食に関する情報を発信している。
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