フィリピンの百貨店・ショッピングセンター業界は、SMプライムホールディングスやアヤラモールズなど大手デベロッパー主要企業13社がマニラ首都圏を中心に商業施設網を広げる市場です。近年はライフスタイル型モールの開発が進み、地方都市への出店も活発化しています。
今回は、そんなフィリピンの百貨店・ショッピングセンター業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて13社の最新情報をお届けしていきます!
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フィリピンの主要百貨店・ショッピングセンター企業11選〜ローカル編〜
SM Prime Holdings(SMプライム・ホールディングス)
SM Prime Holdings, Inc.(SMプライム・ホールディングス)は、SMインベストメントコーポレーション傘下のフィリピン最大のショッピングモール開発会社であり、フィリピン証券取引所(PSE)に上場している。
2025年度決算では連結純利益が前年比7%増の488億ペソと過去最高を記録した。ショッピングセンター部門は851億ペソで全体の約60%を占め、モール事業が収益の中核となっている。2026年5月時点でフィリピン国内に90カ所のモールを展開し、5,000社以上のテナントを擁する。
2026年は年間設備投資を約1,000億ペソに引き上げる計画で、SM Sta. Rosa(Nuvali)を含む4モールの新規オープンを予定している。2026年から2030年まで毎年1カ所のフラッグシップモールを開業するロードマップも公表している。
1日平均350万人以上の来館者数を誇り、フィリピン最大のSMシティ・ノースEDSA(賃貸可能面積49.7万㎡)など延床面積450万㎡超のポートフォリオを保有する。SM Mall of Asiaは世界最大規模のモールの一つとして国際的な知名度を持つ。
出典:https://www.smprime.com/
Robinsons Land Corporation(ロビンソンズ・ランド・コーポレーション)
Robinsons Land Corporation(ロビンソンズ・ランド・コーポレーション)は、フィリピンの財閥Gokongwei Groupの不動産・商業施設開発子会社であり、フィリピン証券取引所(PSE)に上場している。ショッピングモール・オフィス・住宅・ホテルを全国展開するコングロマリット型不動産デベロッパーである。
2025年度通期実績では全社売上が前年比13%増の485億ペソ、純利益が9%増の134.7億ペソと堅調に拡大した。モール部門の収益は196.7億ペソで社内最大のセグメントを維持し、年末時点で全国57カ所のモールを運営(賃貸可能面積170万㎡、稼働率94%)している。
2026年は500億ペソを投じた主要モールの改装・拡張プロジェクトを推進中で、Robinsons Dumaguete(17,000㎡追加)やRobinsons Manilaのリニューアルを進めている。2030年までに新規12モールを加える長期拡大ロードマップも公表している。
テナントには資生堂・ダイソー・ミニストップなど日系ブランドも多数入居しており、日系企業にとっても重要な出店先として機能している。
出典:https://www.robinsonsland.com/
Ayala Malls (アヤラモールズ/グリーンベルト・グロリエッタ・ボニファシオハイストリート・トリノマ・UPタウン等)
Ayala Malls(アヤラ・モールズ)は、Ayala Land, Inc.(アヤラ・ランド)の商業施設運営部門であり、全国34カ所のプレミアム・ライフスタイルモールを展開している。グリーンベルト・グロリエッタ(マカティ)・ボニファシオハイストリート・トリノマ・UPタウンセンターなどが揃い、フィリピン高所得者層を主ターゲットとする上質な商業環境を提供している。
2025年度決算では連結純利益390.1億ペソ、連結収益1,902億ペソ(前年比5%増)を達成した。モール部門は5%の収益成長と91%の賃料更新率を記録し、2026年はアヤラランド史上最多となる20万㎡超の新規商業面積を追加予定で、総設備投資800億ペソの38%を商業施設に配分している。
セブ市では127億ペソを投じた大型再開発(アヤラセンターセブリニューアル+アヤラモールズ・ゲートウォーク新設)を進めており、Nuvaliエリアへの5万㎡追加も2026年後半のオープンに向けて進行中である。
2026年5月時点でグロリエッタ・グリーンベルトの改装工事が進行中であり、完成後は賃料収入の15〜20%押し上げが期待されている。
出典:https://www.ayalamalls.com/
Megaworld Lifestyle Malls(メガワールド・ライフスタイルモールズ)
Megaworld Lifestyle Malls(メガワールド・ライフスタイルモールズ)は、Alliance Global Group傘下のMegaworld Corporationが運営する商業施設部門である。BGCを中心に全国でライフスタイルモールを展開し、代表施設「アップタウンモール・ボニファシオ」(8.5万㎡)にはH&M・ユニクロ等150店舗以上が集積する。
2025年のRetail Asia Awards 2025において「Mall of the Year – Philippines」を3年連続受賞した(2023年:フェスティブウォーク、2024年:イーストウッドシティ、2025年:アップタウンボニファシオ)。フィリピン唯一の3連覇だ。
2026年4月にMead Johnsonが新棟に本社を移転し、Google・JPMorganチェース・テスラ等30社超・6万人超が集まる有数のビジネス拠点となっている。
2026年5月時点でアップタウンボニファシオはBGCの商業・ビジネスの融合拠点として確立されており、商業施設とオフィス需要が相互に集客を促進するエコシステムを形成している。
出典:https://megaworld-lifestylemalls.com/
Festival Mall(フェスティバルモール)
Festival Mall(フェスティバルモール)は、南メトロマニラのアラバン地区(ムンティンルパ市)に位置するフィリピン第5位のショッピングモールである。賃貸可能面積17万㎡・1,300以上のテナントを有し、南部マニラ最大級の商業・レジャー拠点だ。
2025年1月、親会社Filinvest Landは626億ペソの取引によりFestival MallをFilinvest REIT Corp.(FILRT)に移管した。FestivalMallはPSE上場のREIT資産となり、FILRTは2026年末までに95%の稼働率を目標としている。
映画館(8スクリーン)・屋内遊園地(X-Site・PixieForest)・スーパーマーケット等のアメニティが集客力を支えており、Robinsons Department・Landmark・Ace Hardwareなど6アンカーストアが南部マニラの主要ショッピング拠点を形成する。
2026年5月時点でもFilinvest Life Mallsのフラッグシップ施設として運営を継続し、Filinvest Cityの商業核として安定した運営を続けている。
出典:https://www.filinvestlifemalls.com/filinvest-malls/festival-mall/
NCCC Malls(NCCCモールズ)
NCCC Malls(NCCCモールズ)は、ダバオを拠点とするNew City Commercial Corporation(NCCC)が運営するショッピングモール・百貨店・スーパーマーケットの複合チェーンである。40年以上の歴史を持ち、ミンダナオ地方においてSMやロビンソンズと並ぶ有力な商業施設運営企業として知られる。
400億ペソを投じたNCCC Mall Ma-aの大規模再開発では、フィリピンワシをコンセプトに設計した新モール(延床面積5.7万㎡・800台超の駐車場)が2025年10〜12月に順次オープンし、200店舗以上が集結した。
2019年に買収したダバオ市初のモール「Victoria Plaza(NCCC Mall VP)」は2026年1月に閉店した。Robinsons Landが取得し複合施設に再開発予定で、NCCCはMa-aを収益の柱とする体制に移行している。
2026年5月時点で同社は全国100店舗超の各形態を継続運営しており、ミンダナオ地方の消費市場を支える重要な商業インフラとして機能している。
出典:https://nccc.com.ph/
CityMall Commercial Centers(シティモール・コマーシャルセンター)
CityMall Commercial Centers Inc.(CMCCI)は、DoubleDragon Properties Corp.(66%)とSM Investments Corp.(34%)の合弁会社であり、地方都市向けコミュニティモール「CityMall」を全国展開する。各モールは7,000〜10,000㎡のコンパクト型で、ビサヤ・ミンダナオの中小都市に展開する生活密着型の施設だ。
DoubleDragon全体の2025年上半期では純利益が43.72%増の23.7億ペソ、収益が58.29%増の69.5億ペソと拡大した。CityMallは2025年末に52〜53カ所に達し、フィリピン第3位のモール開発会社として確固たる地位を持つ。
2025年12月にCityMall Guiwan(Zamboanga市)が53番目としてオープンした。ジョリビー等フードチェーンやセーブモア等SMグループ系スーパーが主要テナントで、地方中間層需要を取り込むモデルが強みである。
2026年5月時点でDoubleDragonは総GFA150万㎡超のポートフォリオを保有し、地方店舗網の拡大を計画している。
出典:https://www.doubledragon.com.ph/article/citymall
Gaisano Grand Group(ガイサノ・グランド・グループ)
Gaisano Grand Group(ガイサノ・グランド・グループ)は、セブを発祥とする華僑系小売財閥であり、ビサヤ・ミンダナオを中心にモール・百貨店・ハイパーマーケット・スーパーマーケットを展開する有力コングロマリットである。1970年代創業で、ガイサノ一族の子孫がそれぞれのブランドで事業を運営する独自のグループ構造が特徴的である。
2025年時点でGaisano Grand Mallsは全国46カ所のモールを含む合計126店舗を展開し、雇用者数は約20,000名に上る。2025年8月にメトロダバオ・カルメン地区で新モールが建設中で、カガヤン・デ・オロ店では収容力20%増強の改修が実施された。
ダバオ市のGaisano Center Davaoの大規模リノベーションは2021年着手で2026年完成を目指している。PSE上場子会社Metro Retail Stores Groupはセブ・ビサヤ・ルソン各地で81店舗を展開する。
2026年5月時点で同グループはセブ・ミンダナオ・ビサヤの地域経済を支える重要な商業インフラとして機能しており、新店舗開業と既存モールのリニューアルを継続している。
出典:https://gaisanograndmalls.com/
Metro Retail Stores Group(メトロリテール・ストアーズグループ)
Metro Retail Stores Group, Inc.(メトロリテール・ストアーズグループ、MRSGI)は、Victor Gaisano家が創業した小売グループのPSE上場事業体であり、セブ発祥の「メトロ・デパートメントストア&スーパーマーケット」を中心にビサヤ・ルソン各地に展開するデパート・スーパーマーケット複合型小売チェーンを運営している。
2025年度通期決算(2026年4月公表)では売上が前年比4.9%増の415.6億ペソと400億ペソの大台を突破し、純利益は12%増の6.8億ペソを達成した。2025年中に新規10店舗を開業し、年末時点の総店舗数は81店舗に拡大した。
同社はビサヤ・中部・南部ルソンを主要市場とし、メトロスーパーマーケット・デパート・スーパーメトロ・ハイパーマーケット・バリューマート等の多様な業態を通じて幅広い顧客層にアプローチしている。
2026年5月時点で設備投資と新規フォーマット展開によるさらなる地方拡大が進行中であり、地域百貨店・スーパーマーケット運営における重要プレイヤーとしての地位を維持している。
出典:https://www.metroretail.com.ph/
Rustan’s(ルスタンズ)
Rustan’s(ルスタンズ)は、1952年に創業されたフィリピンを代表する高級百貨店チェーンであり、マカティ・アヤラセンターの旗艦店をはじめ全国の主要モールで営業している。ルイ・ヴィトン・グッチ等の国際高級ブランドを取り揃え、フィリピン富裕層に長年支持されてきた老舗ブランドである。
2025年3月、SSI Group Inc.の子会社がRustan Marketing Corp.の株式99.44%を232億ペソで取得し経営権を掌握した。Rustan’sはSSIのプレミアム小売ポートフォリオに統合され、新業態展開が加速した。
2025年1月、セブのNUSTARモールにRustan’s Beauty Sourceをオープンした。Rustan’s初の独立型ビューティー専門店であり、百貨店を超えた新業態として注目されている。2026年5月時点でマカティ旗艦店を中心に全国で営業を継続している。
「Frequent Shoppers Plus(FSP)」ロイヤルティプログラムを通じた富裕層顧客との関係強化を図っており、フィリピン百貨店業界における象徴的ブランドとして独自のポジションを維持している。
出典:https://rustans.com/
Robinsons Retail Holdings(ロビンソンズ・リテール・ホールディングス)
Robinsons Retail Holdings, Inc.(ロビンソンズ・リテール・ホールディングス、RRHI)は、Gokongwei Groupの小売事業持株会社であり、フィリピン証券取引所(PSE)に上場している。百貨店・食品スーパー・DIY・ドラッグストア・専門店等6業態を全国展開するフィリピン最大級の小売グループの一つである。
2025年度通期決算(2026年2月公表)では、コア純利益が前年比6%増の67億ペソ、売上が5.7%増の2,104億ペソに拡大した。2025年末の総店舗数は2,763店舗(百貨店51店舗・ドラッグストア1,173店舗・食品小売799店舗等)に達する。
百貨店部門ではRobinsons Departmentに加え傘下にRustan’sを保有しており、中間層からプレミアム富裕層まで幅広い顧客層をカバーしている。資生堂・ダイソー・トイザらすなど日系ブランドも多数誘致している。
2026年は顧客体験向上・フォーマット差別化・戦略的投資を三本柱に位置づけ、さらなる全国拠点拡大を計画している。フィリピン百貨店・小売業界における最大規模の流通プラットフォームである。
出典:https://www.robinsonsretailholdings.com.ph/
フィリピンの主要百貨店・ショッピングセンター企業1選〜日系編〜
Mitsukoshi BGC(三越BGC)
Mitsukoshi BGC(三越BGC)は、三越伊勢丹ホールディングス・フェデラルランド・野村不動産の三社共同事業として、タギッグ市のBGCに開業したフィリピン初の日系百貨店型ライフスタイルモールである。2022年11月のソフトオープン、2023年7月21日のグランドオープンを経て運営を継続する。
4階建て・面積1万5,000㎡の施設には約120店舗が入居し、「三越フレッシュ」フードホール・日本ブランドブティック・レストランが集積している。2025年7月の2周年には「Tanabata Matsuri Festival(七夕祭り)」を開催し、日本文化体験イベントで集客を図った。
2025年12月にABC-MARTが新コンセプト店舗を開業するなど、テナントの充実が続いている。40階建てマンション(1,500戸)を含む総投資500億円の複合開発の商業部分を担い、BGCの外国人・富裕層フィリピン人を主要客層とする。
2026年5月時点でフィリピン唯一の日系百貨店型モールとして独自ポジションを維持しており、日本式サービスと食文化を前面に打ち出した商業施設として確固たる存在感を放っている。
出典:https://mitsukoshi.ph/
フィリピンの主要百貨店・ショッピングセンター企業1選〜外資編〜
Shangri-La Plaza(シャングリラ・プラザ)
Shangri-La Plaza(シャングリラ・プラザ)は、メトロマニラ・マンダルヨン市のオルティガスセンターに位置する高級ショッピング・ライフスタイルモールである。マレーシア系財閥クオクグループ所有のShang Propertiesが開発・運営し、1991年11月のオープンから30年超にわたりフィリピン高所得者層に支持されてきた。賃貸可能面積17.5万㎡に300以上のショップとレストランが入居する。
2025年4月、屋外インスパイア型ダイニングゾーン「Streetscape」がオープンし、Wildflour・A Mano等国内トップシェフのレストランが集結した。若年富裕層を取り込むダイニング体験刷新戦略の一環として注目されている。
同月30日にはLevel 1メインウィングの大規模改装工事に着手した。動線改善と老舗ブランドの最適配置を目的とするもので、Shang Propertiesは旗艦モールの長期再開発・拡張計画を推進している。
2026年5月時点で改装期間中もモール全体の営業は継続しており、改装完了後のプレミアムポジション強化と集客力回復が期待されている。
出典:https://www.shangrila-plaza.com/
FAQ
フィリピンの主要百貨店・ショッピングセンターについて、どのような種類が紹介されていますか?
この記事では、フィリピンのローカルおよび日系を含む17社の百貨店・ショッピングセンターを詳しく紹介しています。
フィリピンの主要なショッピングモールの中で最も規模が大きいのはどれですか?
最も規模が大きいのはSM Prime Holdingsが所有するSMモール・オブ・アジアです。
ロビンソンズ・リテール・ホールディングスはどのような事業展開をしていますか?
ロビンソンズ・リテール・ホールディングスは、全国に百貨店やショッピングモール、スーパーマーケットを展開し、ブランドとして資生堂やダイソーも店を構えるフィリピン最大の小売業者の一つです。
アヤラ・ランドが展開する代表的なモールは何ですか?
アヤラ・ランドの代表的なモールにはグリーンベルト、グロリエッタ、ボニファシオ・ハイストリート、トリノマ、UPタウンセンター、アップタウンモールボニファシオなどがあります。
日系の百貨店チェーンである三越伊勢丹は、フィリピンでどのような展開を計画していますか?
三越伊勢丹は、フィリピンのBGCにてフェデラルランドのグランドセントラルパークコミュニティ内に旗艦モールを2022年にオープンする予定です。

