タイの加工食品業界は、CPFやタイユニオンなど世界市場をリードするメーカーが集積する、東南アジア最大級の食品輸出拠点です。農業・水産資源の豊富さを背景に、20社の主要企業が欧米・アジア向けの高付加価値食品と機能性食品の開発・輸出を拡大しています。
今回は、そんなタイの加工食品業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて20社の最新情報をお届けしていきます!
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タイの主要加工食品企業15選〜ローカル編〜
Charoen Pokphand Foods PCL (チャロエン・ポカパン・フーズ)
Charoen Pokphand Foods PCL(CPF)は1978年設立のタイ最大手農業・食品コングロマリットであり、チャロエン・ポカパン(CPグループ)の中核事業会社としてSETに上場している。
豚・ブロイラー・エビ・採卵鶏を軸に飼料製造から食品加工・小売まで垂直統合モデルを展開する。17カ国に拠点を持ち、50カ国以上に製品を輸出する「世界の台所」戦略を推進している。
2024年通期の連結売上高は580,747百万バーツ(約170億米ドル)、純利益は19,558百万バーツで大幅回復を果たした。国際部門が売上の63%を占め、ベトナム・カンボジア・インドなどアジア新興国市場での成長が業績を牽引している。
近年はサステナビリティ経営に注力し、温室効果ガス削減・フードロス削減・動物福祉向上を推進中である。「CPF 2030 Sustainability in Action」ロードマップに基づき、再生可能エネルギー比率向上とプラントベース製品シフトも加速している。
出典:https://www.cpfworldwide.com/
Thai Union Group PCL (タイユニオン・グループ)
Thai Union Group PCLは1977年設立のタイを代表する海産物加工企業であり、ツナ缶世界最大手として北米・欧州・アジアの主要市場にグローバルブランドを展開している。SETに上場し、年間売上高は約40億米ドル規模を誇る。
北米「Chicken of the Sea」、欧州「John West」「Petit Navire」を傘下に持ち、常温シーフード・冷凍シーフード・ペットフードの3セグメントで事業を構成する。タイ国内に複数の大型加工拠点を運営し、輸出額においてタイ食品産業全体をリードする。
2024年の売上高は前年比1.7%増、アンビエント部門は過去最高となる7.1%増を達成した。ツナ価格低水準期に積極的な在庫積み上げを行ったことが粗利益率(19.1%)の改善に貢献している。
環境・社会面では「SeaChange®」サステナビリティ戦略に基づき、責任ある漁業・労働者権利保護・プラスチック削減を推進し、グローバルな評価機関からも高い評価を得ている。
出典:https://www.thaiunion.com/
Thaifoods Group PCL (タイフーズ・グループ)
Thaifoods Group PCL(TFG)は1991年設立のタイ農業・食品複合企業であり、2015年にSETへ上場した。鶏肉・豚肉・鶏卵・飼料を主軸に、タイ国内およびベトナムで垂直統合型の事業を展開する。
グループは飼料・種鶏・ふ化・農場・食肉加工・冷凍食品の一貫生産体制を持ち、産地から輸出まで自社完結で管理する。ブランド加工食品の販売も国内外で展開している。
2024年通期売上高は過去最高となる約670億バーツ(前年比16.9%増)、純利益は約3,176百万バーツ(前年比486.9%増)と大幅に改善した。ベトナムの豚価格上昇とタイ国内の鶏肉輸出拡大が主因である。
2025年には鳥インフルエンザによるブラジル産鶏肉の供給不足を追い風に、欧州・日本向け輸出シェア拡大を狙う戦略を推進しており、業界内での存在感が高まっている。
出典:https://www.tfg.co.th/
GFPT PCL (ジーエフピーティー)
GFPT Public Company Limitedは1994年設立のタイ主要鶏肉総合加工企業であり、SETに上場している(ティッカー:GFPT)。飼料製造・種鶏・孵化・ブロイラー農場・解体処理・加工食品製造の7セグメントを持ち、完全垂直統合モデルで鶏肉生産を行う。
冷凍・チルド鶏肉および加工鶏肉製品を国内向けに供給するとともに、日本・EU・アジア各国へも輸出している。年間処理羽数・生産能力において、タイ国内の大型鶏肉加工企業の一角を占める。
2025年通期の粗利益は前年比15.45%増の3,081百万バーツに達し、粗利益率は13.82%から16.35%に改善した。飼料原料(トウモロコシ・大豆ミール)価格の下落によるコスト改善が業績を押し上げた。
鳥インフルエンザによるブラジル産鶏肉の供給不足を追い風に、欧州・アジア向け輸出増加が期待されており、アナリストも2025年後半の15〜20%の売上成長を予測している。
出典:https://www.gfpt.co.th/
Thai President Foods PCL (タイ・プレジデント・フーズ)
Thai President Foods PCLは1972年創業のタイ食品メーカーであり、SETに上場している(ティッカー:TFMAMA)。インスタントラーメン「MAMA」ブランドを中核に、セミインスタント食品・ビスケットなど幅広い加工食品を製造・販売する。
タイ国内の即席麺市場でシェア48.6%を保持し、業界No.1の地位を維持している。「MAMA」「Ruski」「Bissin」「Thai Chef」「Bamee」などのブランドで60カ国以上の市場に製品を輸出し、グローバルな認知度を誇る。
2024年通期の連結売上高は29,606百万バーツ(前年比7.0%増)、純利益は4,482百万バーツ(前年比18.6%増)を達成した。総株主資本は約44,630百万バーツで財務基盤も安定している。
2025年はカンボジア・米国等との地政学的緊張による輸出減少の影響も受けつつあるが、ASEAN域内での新市場開拓とヘルシー志向製品ラインの拡充を進め、長期成長を目指している。
出典:https://www.mama.co.th/
Thai Vegetable Oil PCL (タイ・ベジタブル・オイル)
Thai Vegetable Oil Public Company Limitedは1985年設立のタイ主要食用油メーカーであり、1990年にSETへ上場している(ティッカー:TVO)。大豆を主原料として食用油・大豆ミールの製造・販売を行い、「CHO」ブランドを中心に国内外へ製品を供給する。
1日あたり6,500トンの大豆処理能力を有する大規模生産設備を運営し、タイ国内需要を支えるとともに輸出にも積極的に取り組んでいる。食用油セクターにおけるタイ主要上場企業の一つとして業界内での認知度が高い。
2024年通期売上高は30,596百万バーツ(約9億米ドル)で、2023年の34,195百万バーツから減少したものの、世界的な大豆・植物油市況の変動の影響を受けた結果である。2025年の推計売上高は29,570百万バーツで安定した事業規模を維持している。
2025年にはSET ESGレーティングでAAA(最高評価)を取得しており、サステナビリティへの取り組みが外部機関から高く評価されている。
出典:https://www.tvothai.com/
Kaset Thai International Sugar Corporation PCL (カセート・タイ・インターナショナル・シュガー)
Kaset Thai International Sugar Corporation Public Company Limited(KTIS)は1957年設立のタイ主要砂糖製造企業であり、ナコンサワン県に本拠を置きSETに上場している。世界最大規模の一つとされるサトウキビ圧搾工場を運営し、砂糖・パルプ・アルコール・電力の4セグメントで事業を構成する。
砂糖セグメントでは白砂糖・精製糖・原料糖・糖蜜を国内外に販売し、廃糖蜜・バガスの副産物を活用したエタノール製造と電力販売も収益源としている。バイオマス・バイオエネルギー分野での多角化も積極的に進めている。
2025年の年間売上高は約351.9百万米ドル(約119億バーツ相当)と推定されており、安定的な事業規模を維持している。砂糖価格変動に連動しやすい構造だが、多角化事業がリスクを分散している。
農産物加工の川下(エタノール・バイオ素材)への戦略拡大を進めており、2026年5月時点においてタイ砂糖産業の主要上場企業として存在感を持つ。
出典:https://ktis.listedcompany.com/
Khon Kaen Sugar Industry PCL (コン・ケーン・シュガー・インダストリー)
Khon Kaen Sugar Industry Public Company Limited(KSL)は1945年設立のタイ砂糖製造大手であり、SETに上場している。タイ・ラオス・カンボジアで砂糖製造・糖蜜販売を行い、さらに電力販売・不動産賃貸事業も展開する多角化企業グループを形成する。
砂糖製造において国内有数の処理能力を持ち、上場するタイ6社の砂糖メーカーの一角を占める。KSLグループは国内外向けの砂糖・糖蜜の安定供給を担い、SET50指数の構成銘柄として機関投資家からの認知度も高い。
2024年10月期通期の売上高は16,440百万バーツ(前年比10.88%減)で、世界的な砂糖市況の軟化影響を受けた。一方で利益面は916百万バーツと概ね堅調であった。2025年1月期の四半期売上高は3,470百万バーツ(前年比3.99%増)と回復基調にある。
タイおよびインドシナ地域での砂糖生産体制の強化を継続しており、2026年5月時点においてタイ砂糖製造業界における有力上場企業の一つである。
出典:https://www.ksl.co.th/
President Bakery PCL (プレジデント・ベーカリー)
President Bakery Public Company Limitedは1980年設立のタイ主要製パン・菓子メーカーであり、SETに上場している(ティッカー:PB)。「Farmhouse」ブランドを中核に食パン・ホットドッグバン・スナックケーキなどを製造・販売し、タイ国内の製パン市場でトップ企業の一角を占める。
「Deliya by Farmhouse」「Madame Marco」「Good Morning Farmhouse」など複数サブブランドで幅広い需要をカバーし、全国のモダントレードチャネルを中心に広範な流通網を持つ。
2024年通期の売上高は7,520百万バーツ(前年比0.69%減)で、原材料費や競争激化の影響を受けたが安定した規模を維持している。2025年9月期末時点の過去12カ月売上高は約212百万米ドル相当である。
ベーカリー市場の拡大を受け、健康志向製品と新サブブランド展開を強化中である。2026年5月時点においてタイ製パン業界の代表的上場企業として地位を保っている。
出典:https://www.presidentbakery.co.th/
Thai Agri Foods PCL (タイ・アグリ・フーズ)
Thai Agri Foods Public Company Limitedは1982年設立のタイ食品加工・輸出専門企業であり、SETに上場している(ティッカー:TAF)。ヤシミルク・カレーペースト・ソース類・缶詰フルーツ・フルーツジュースを主力製品とし、「Aroy-D」「Savoy」「Foco」などのブランドで70カ国以上の市場に供給している。
製造拠点はサムットプラカーン県に置き、農産物加工から缶詰・レトルト食品まで幅広い加工技術を有する。欧州・北米・中東・アジア・オセアニアに広がる輸出ネットワークを通じて世界6大陸に製品を届けている。
グローバルなヤシミルク需要の拡大とタイ料理人気の高まりによるカレーペースト・ソース類の輸出増加が事業を支えている。ISO・HACCP・BRC等の食品安全認証を取得し、国際基準への対応を徹底している。
2026年5月時点において、タイ産農産加工品輸出の専門企業として業界内での地位を維持しており、輸出型食品加工セクターの代表的企業の一つである。
出典:https://www.thaiagri.com/
Betagro Group PCL (ベタグロ・グループ)
Betagro Public Company Limited(BTG)は1967年設立のタイ農業・食品加工企業であり、2022年にSETへ上場した。豚肉・鶏肉・鶏卵を中心とした畜産・加工食品・食品サービスの3セグメントで事業を構成し、日本・欧州・ASEAN諸国への輸出も行う。
2024年通期の連結売上高は114,943百万バーツ(前年比5.3%増)で粗利益率は13.5%に改善した。2025年通期は売上高122,950百万バーツ(前年比7.0%増)に拡大し、純利益は前年比171%増の6,685百万バーツと大幅な利益成長を達成している。
2025年の戦略として生産能力拡張・ポートフォリオ最適化・コスト管理の三本柱を打ち出し、4.8億バーツの設備投資を実行中である。高付加価値の加工食品・機能性食品ラインの強化を推進し、ASEAN市場での販路拡大を加速させている。
環境・社会面ではFTSE Russell ESGスコアに準拠した取り組みを強化し、持続可能な農業・廃棄物削減・動物福祉の向上に積極的に取り組んでいる。
出典:https://www.betagro.com/
CPRAM Co., Ltd. (シーピーラム)
CPRAM Company Limitedは1988年設立のCPグループ傘下の食品製造会社である。ベーカリー・惣菜・冷凍食品・ケータリングを事業柱とし、「Le Pan」「DeliThai」「Delicasia」「Jade Dragon(点心)」「Foodie:D」の5ブランドで900SKU超の製品を製造する。
全国16工場7拠点を運営し、2024年稼働のチョンブリ工場(投資額20億バーツ)を含む2ベーカリー工場で合計日産440万個の生産能力を有する。7-Eleven等の全国20,000店以上のコンビニ・スーパー・レストランに製品を供給している。
「Le Pan」は2024年推計400億バーツ規模のタイベーカリー市場で20%のシェアを保持し、スライスブレッドの最大手ブランドとして認知されている。CPグループのサプライチェーンと連携した原材料調達・品質管理体制が強みである。
2026年5月時点において、タイ国内最大規模のベーカリー・レディミール製造会社の一つとして全国流通網を通じた安定供給を担っている。
出典:https://www.cpram.co.th/
ThaiBev Food Division (タイビバレッジ食品部門)
Thai Beverage PCL(ThaiBev)は1987年設立のタイ最大手飲料・食品複合企業であり、SGXに上場している。食品部門ではKFCフランチャイズ運営および「Oishi(オイシ)」ブランドを通じた外食・加工食品事業を展開し、チルド・冷凍の日本食惣菜など加工食品をスーパーマーケットチャネルへ供給している。
2025年度通期の食品部門売上高は111.5億バーツ(前年比0.7%増)を記録した。2025年度に69店舗の新規出店を実施しグループ全体の飲食店舗数を888店規模に拡大している。
TCC Assetsとのシェア・スワップによりF&Nへの出資比率を69.6%に引き上げ、食品・飲料事業へのフォーカスを強化している。ASEAN全域での食品ブランド展開を視野に入れた投資も継続中である。
Oishiチルド加工食品は全国のスーパー・コンビニエンスストアを通じて広く流通しており、消費者認知度が高い。2026年5月時点において、タイ加工食品市場での有力プレイヤーである。
出典:https://www.thaibev.com/
Malee Group PCL (マリー・グループ)
Malee Group PCLは1972年設立のタイを代表するフルーツ缶詰・果汁・飲料メーカーであり、SETに上場している。「MALEE」ブランドはフルーツジュース・ヤシの実水・乳製品・缶詰フルーツ・茶・コーヒーの5カテゴリーで製品を展開し、国内外で広く認知されている。
2024年通期の売上高は8,496百万バーツ、純利益は308百万バーツを計上した。2025年は地政学リスクや景気減速の影響を受け売上高は7,876百万バーツとやや縮小したが、安定した事業規模を維持している。
「Beyond Fruit to Global Well-being」ビジョンのもと、自社ブランド構成比を2028年までに55%へ引き上げる計画を推進し、機能性飲料など健康志向市場への参入も加速している。
ASEAN諸国への輸出・現地生産体制強化も進めており、2026年5月時点においてタイ加工食品・飲料セクターの有力上場企業である。
出典:https://www.maleegroup.com/
Singha Corporation (シンハー・コーポレーション)
Singha Corporation Co., Ltd.は2001年にBoon Rawd Breweryグループの再編で設立されたコングロマリット型持株会社である。Boon Rawd Breweryは1933年にタイ初の地ビール「Singha」を発売した老舗企業であり、傘下150社超を統括する。
食品・スナック事業はグループ多角化の柱として位置付けられ、「Masita」「Pundee」「Boon Rawd Farm」ブランドの加工食品を国内外に供給している。飲料分野ではSingha・Leo・B-Ingブランドが国内シェアの大部分を占める。
「Singha Asia」を通じてASEAN域外市場での販売網拡大を進め、食品部門でも健康志向スナック・機能性食品ラインの開発に注力している。2025年時点でBoon Rawd Breweryグループの年間収益は約5億7,850万米ドル相当と推定される。
2026年5月時点において、加工食品と飲料を両立するタイ国内有力コングロマリットとして広く認知されている。
出典:https://www.singhacorporation.com/
タイの主要加工食品企業2選〜日系編〜
Ajinomoto (Thailand) Co., Ltd. (味の素タイランド)
Ajinomoto (Thailand) Co., Ltd.は1960年4月29日に設立され、日本国外初の味の素工場をタイ・サムットプラカーン県に建設した歴史を持つ。65年にわたりタイ市場で事業を継続し、現在は約7,000名のスタッフを擁する日系食品企業の代表格である。
製品ラインナップは調味料(AJI-NO-MOTO・Cook Do・Ros Dee・Birdy)・即席麺・冷凍食品・飲料・アミノサイエンス製品・飼料用アミノ酸と多岐にわたる。2024年の売上高は326.6億バーツで、タイ食品メーカーランキングで8位から6位へ上昇した。
2024〜2025年の成長ドライバーはアミノ酸サプリメント(前年比30%増)と冷凍食品(同80%増)であり、健康志向トレンドを捉えた製品開発が奏功している。2025年には即席お粥など新カテゴリーへの参入も計画している。
サステナビリティ面では「FarmAI」技術を活用した農家支援プログラムを通じて約4万5,000トンの炭素排出削減を目指しており、タイ社会の健康増進に貢献する取り組みを展開している。
出典:https://www.ajinomoto.co.th/
Thai Nippon Foods Co., Ltd. (タイ・ニッポン・フーズ)
Thai Nippon Foods Co., Ltd.は1989年にタイ・アユタヤ県に設立された日本ハムグループのタイ法人である。設立以来、冷凍食品・鶏肉・ソーセージ等の製造を行い、日本市場向け輸出品とタイ国内向け加工食品の生産拠点として機能してきた。
アユタヤおよびピッサヌロークに製造施設を有し、2025年時点で両拠点ともに稼働を継続している。鶏肉・ソーセージ・冷凍惣菜の製造能力を活かし、品質重視の日系サプライチェーンに組み込まれている。
近年はプラントベースソーセージの販売も開始し、製品ポートフォリオを拡充している。CPFとNH Foodsが2025年末に設立した「CP Nippon」ブランドの合弁事業とは別会社であり、独立した製造会社として運営を継続している。
2026年5月時点において、在タイ日系食品製造会社の一角として安定した事業を維持している。
出典:https://thainipponfoods.com/
タイの主要加工食品企業3選〜外資編〜
Nestlé Thailand (ネスレタイランド)
Nestlé(ネスレ)は1893年にタイへの輸出を開始し、1968年に現地製造を本格化したタイで最も歴史ある外資系食品企業の一つである。現在8工場を運営し、3,000名以上のタイ人スタッフを直接雇用している。
製品ポートフォリオは「BEAR BRAND」「MILO」「NESCAFÉ」「COFFEE-MATE」「NESVITA」「Purina(ペットフード)」など幅広い。Purinaはタイ製品の90%が日本・オーストラリア・米国・欧州などプレミアム市場に輸出される重要な輸出産業である。
直近6年間で280億バーツ(約8億3,000万米ドル)以上をタイに投資し、Nescafé生産ラインのチャチョンサオ新工場への移管も完了した。2024年の世界経済フォーラムでもタイを戦略拠点と再確認している。
2026年5月時点において、タイ加工食品市場における最大規模の外資系メーカーの一つとして安定した事業基盤を持つ。
出典:https://www.nestle.co.th/
Tyson Poultry (Thailand) Co., Ltd. (タイソン・ポートリー・タイランド)
Tyson Poultry (Thailand) Co., Ltd.は、米国大手食肉加工企業Tyson Foodsが2019年6月にブラジルBRF SAから340百万米ドルで買収したタイ鶏肉加工子会社である。タイにおいて最大規模の統合型鶏肉加工企業の一つとして位置付けられる。
4か所の加工工場のほか、飼料工場・ふ化場・種鶏農場・ブロイラー農場を持つ完全垂直統合型の生産体制を構えている。冷凍・チルド鶏肉製品および高付加価値の完全調理済み製品を生産し、欧州・アジア各国の小売・外食向けに輸出している。
Tyson Foodsはグローバルたんぱく質消費の約90%が米国外で成長すると見込み、タイ拠点をアジア市場攻略の基盤として位置付けている。2025年通期業績では国際部門も継続した収益貢献が確認されている。
2026年5月時点において、タイからの撤退を示す公式発表は確認されておらず、輸出型加工食品企業として事業を継続している。
出典:https://www.tysonfoods.com/
Unilever Thailand (ユニリーバタイランド)
Unilever Thailandは1933年から約93年にわたりタイ市場で事業を継続する外資系消費財大手であり、タイ国内消費財企業でトップクラスの地位を保持している。ミンブリー・ゲートウェイの2工場で2,100SKUを生産し、15カ国に輸出する製造拠点として機能している。
食品カテゴリーでは「Knorr(ノール)」のブイヨン・シーズニング・スープベース、「Wall’s(ウォールズ)」アイスクリーム・「Magnum(マグナム)」が主力製品である。Knorrはタイ市場での認知度が高く、Unileverの中核食品ブランドの一つに位置付けられている。
2024年はタイが東南アジア地域の成長を牽引し、直近2年間でGDP成長率を上回る11.1%のリテール売上成長率を達成した。2025年にはアイスクリーム事業のグローバル分社化が完了している。
食品部門(Knorrなど)は引き続きUnilever本体が強化投資を続ける方針であり、2026年5月時点においてタイ加工食品市場の有力外資系メーカーとして存在感を維持している。
出典:https://www.unilever.co.th/
FAQ
タイの主要加工食品メーカーの特徴は何ですか?
タイの主要加工食品メーカーは、多様な食品を製造し、国内外に展開しており、品質管理や国際認証を重視しています。
タイの加工食品業界の主要企業にはどんな会社がありますか?
ローカル企業にはCharoen Pokphand FoodsやThai Union Group、Thaifoods Groupなどがあり、日系企業には味の素タイランドやタイ・ニッポン・フーズ、外資系にはタイソン・ポートリー・タイランドなどがあります。
これらの企業はどのような商品を提供していますか?
鶏肉や豚肉の加工食品、魚介類の缶詰、インスタントラーメン、食用油、砂糖、冷凍・常温保存食品など多岐にわたる商品を製造・販売しています。
タイの加工食品メーカーの売上や利益はどれくらいですか?
売上高は数十億バーツから百億バーツ台まで幅があり、2020年度はたとえばCharoen Pokphand Foodsが595,011百バーツを売上げ、Thai Union Groupが134,112百バーツを記録しています。
日系や外資系企業の特徴や事業内容は何ですか?
日系企業は調味料や冷凍食品を中心に、タイのローカル市場とアジア、海外へ商品を展開しています。外資系は鶏肉や加工食品を扱い、グローバルブランドとしての展開や現地生産を行っています。

