【最新版!】インドネシアの主要加工食品メーカー12選〜飲食・製造業(食品)業界〜

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今回は、インドネシアの主要加工食品メーカーに焦点を当て、ローカル・日系合わせて12社を厳選してお届けしていきます!

それぞれの企業情報や事業内容について、一つ一つ詳しくご紹介します。

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インドネシアの加工食品業界 業界地図はこちら!
目次

インドネシアの主要加工食品メーカー10選〜ローカル編〜

PT Central Proteina Prima Tbk(セントラル・プロテイナ・プリマ)

1980年に設立された水産加工会社。主な製品は加工エビ製品、水産養殖製品と飼料。2006年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「CPRO」である。筆頭株主はUOB KAY HIAN (HONG KONG) LTD で22.71%を保有している。2014年には社名をPT Centralproteina Prima TbkからPT Central Proteina Prima Tbkに変更。

加工については、エビ養殖場とエビ加工工場はランプンにあり、飼料工場はチカンペック、スラバヤ、シドアルジョ、メダン、ランプンにあり、食品加工工場はジャカルタ、ランプン、スラバヤにある。

2020年のCPROの売上高は7兆5,735億ルピアで、魚用飼料の占める割合が59.8%と最も高く、次いで、エビ用の飼料の19.4%である。飼料はインドネシアのすべての州へ約1,600のエージェント、サブエージェントを通じて供給されている。加工食品は主にヨーロッパ、アメリカ合衆国、日本に輸出されており、輸出額は売上高の14.2%を占めている。

出典:https://www.cpp.co.id/

PT Sekar Bumi Tbk(スカール・ブミ)

1968年に設立されたインドネシアの冷凍食品メーカー。「Quality Food、Quality Life」をスローガンとしている。2012年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「SKBM」である。筆頭株主はTAEL Two Partners Ltd.で32.06%を保有している。

SKBMの主要なブランドは3つ。1つ目は「SKB」:Sekar Bumiの最初のブランドで、アメリカ、ヨーロッパ、日本、その他のアジア諸国で広く求められているエビや魚などの高品質の冷凍食品。2つ目は「Bumifood」:ヨーロッパ市場の一部、韓国、マレーシアに浸透し始めているブランドで、点心、シーフードボール、春巻き、サモサなどの冷凍加工食品。3つ目は「Mitraku」:最新のブランドで、魚団子、エビ玉、魚豆腐、さつま揚げ、すり身ケーキなど、すり身をベースにした商品を多くの地元の起業家と提携してインドネシア国内で販売している。

2020年のSKBMの売上高は3兆1,655億ルピアであった。

出典:https://www.sekarbumi.com/corporate/en

PT Dua Putra Utama Makmur Tbk(デュア・プトラ・ウタマ・マクムール)

2012年に設立された海産物会社。設立当初からマレーシアへの輸出を始め、2014年には中国、韓国、タイ、日本、シンガポールへと輸出を拡大して行った。一方、冷蔵能力を拡大し、3,000トンの製品の保管が可能になった。

2015年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「DPUM」である。筆頭株主はPT Pandawa Putra Investamaで47.47%を保有している。また、同年、米国の食品医薬品局(FDA)から認定書を取得。2016年には冷蔵能力を25,000トンに拡大。DPUMでは英国小売コンソーシアム(BRC)食品証明書やインドネシアウラマー評議会(MUI)からISO9001認証とハラール認証を取得している。

主要な製品は、冷凍の魚、イカ、タコやエビである。2017年には付加価値の高い加工品の製造で事業を強化した。2020年には冷蔵室のレンタルなどの追加事業も行い、冷蔵室のレンタルは水産だけでなく畜産にも拡大中。2020年のDPUMの売上高は1,371億ルピアであった。

出典:https://duaputra.co.id/

PT Malindo Feedmill Tbk(マリンド・フィードミル)

1997年に設立されたインドネシアの食品加工会社。2006年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「MAIN」である。筆頭株主はDRAGON AMITY PTE LTDで57.27%を保有している。

主要な事業は4つ。①動物飼料事業:国内シェア8%のトップメーカー。ブロイラー、レイヤーチキン、ブタ用の飼料を生産。工場は全国に5か所、ジャカルタ、バンテン、東ジャワ、中央ジャワと南スラウェシにある。②養鶏事業:子会社のPT Leong Ayamsatu Primadonaが管理。スマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島、スラウェシ島のさまざまな地域に広がっている。③ブロイラー事業:子会社のPT Prima FajarとPTLeong Ayamsatu Primadonaが管理。小規模農家と協力してブロイラーの飼育・生産を行っている。④加工品事業:子会社のPT Malindo Food Delightが担当。「Sunny Gold」と「Ciki Wiki」ブランドの年間総生産能力は9,000トン。

Mallindoの2020年の売上高は7兆ルピアであった。

出典:http://www.malindofeedmill.com/

PT Indofood CBP Sukses Makmur Tbk(インドフードCBPスクセス・マクムール)

ICBPは、親会社であるPT Indofood Sukses Makmur Tbk(Indofood)の消費者ブランド製品(CBP)グループとして1982年に設立され、インスタントラーメンを製造。

1985年には栄養・特殊食品に参入。1990年にはスナック食品事業に参入。1991年には食品調味料事業を立ち上げた。2008年にはPT Indolaktoを買収して乳製品事業に参入。2009年に「Indofood」はCBPグループをPT Indofood CBP Sukses Makmurとして法人化。2010年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「ICBP」である。筆頭株主はPT Indofood Sukses Makmur Tbkで80.53%を保有している。

2014年には「Club」ブランドを買収してミネラルウォーター事業に参入。さらに「Milkuat」ブランドの買収で乳製品事業を拡大。2020年にはPinehill Company Limitedを買収してアフリカ、中東、南東ヨーロッパでのインスタントラーメン事業を拡大。2020年のICBPの売上高は46兆6,410億ルピアであった。

出典:https://www.indofoodcbp.com/

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PT Unilever Indonesia Tbk(ユニリーバ・インドネシア)

1933年にジャカルタのアンケにLever’s Zeepfabrieken N.V.という名前で設立された。1982年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「UNVR」である。筆頭株主はUnilever Indonesia Holding B.V.が84.99%を保有している。

1990年には「SariWangi」を買収してお茶の事業に参入した。1992年には西ジャワ州ブカシのチカランに「Wall’sアイスクリーム」工場を開設し、「Conello」と「Paddle Pop」を発売。2001年には「Bango」を買収してケチャップ事業を開始。2008年には「Buavita」と「Gogo」を買収し、インドネシアでフルーツジュース事業に参入した。

2015年にはチカランに敷地面積:6ヘクタール、年間700万ユニットの調理用スパイスとケチャッの生産能力を持つ第9工場を開設した。2018年には新しい製品カテゴリーとしてチリソースのブランド「Jawara」を立ち上げた。2020年のUnileverの売上高は42兆9,725億ルピアで、食品とリフレッシュメントが約3割を占める。

出典:https://www.unilever.co.id/

PT Sekar Laut Tbk(スカール・ラウット)

1966年に設立されたインドネシアの食品加工会社。1993年にはインドネシアの証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「SKLT」である。筆頭株主はOMNISTAR INVESTMENT HOLDINGS LIMITEDで26.79%を保有している。

PT Sekar Laut Tbk(SKLT)の本社はスラバヤにあり、支店は全国8か所にある。ジャカルタ、西ジャワ州のバンドン、中部ジャワ州のスマラン、ジョグジャカルタ、東ジャワ州のマラン、バリ州、南スラウェシ州のマカッサル、南カリマンタン州のバジャルマシンである。

現在、東ジャワ州のシドアルジョと西ジャワ州のチカランの2か所に工場がある。主力工場であるシドアルジョ工場では、クラッカー、チリソース、パンを製造しており、チカラン工場ではパンを製造している。SKLTはKrupuk」と呼ばれる油で揚げたクラッカー(日本のエビせんべいに似ている)で有名で、商品は「FINNA」ブランドで販売している。2020年のSKLTの販売高は8,340億ルピアであった。

出典:http://www.sekarlaut.com/ 

PT Diamond Food Indonesia Tbk(ダイヤモンド・フード・インドネシア)

1974年に設立されたインドネシアの食品会社。主な製品は、牛乳、ジュース、チーズ、ヨーグルト、チョコレート、アイスクリーム、ドレッシングなどである。

当初はAllied Manufacturing and Trading Industries Limitedとの合弁事業でアイスクリームの生産を開始し、1979年には合弁を解消。1991年には低温殺菌乳製品の生産を開始。1997年にはジュースの生産を開始。1999年には西ジャワ州西チカランのMM2100工業団地に工場を建設。2008年にはMM2100工場でベーカリーおよび乳製品の生産を開始し、UHT牛乳の生産を拡大。

2018年にはネットで商品購入ができるよう「Diamondfair e-コマース・プラットフォーム(https://www.diamondfair.co.id/)」を立ち上げた。2020年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「DMND」である。筆頭株主はChen Tsen Nanで39.63%を保有している。2020年のDMNDの売上高は6兆1,101億ルピアであった。

出典:http://diamond.co.id/

PT. Mayora Indah Tbk(マヨラ・インダ)

1977年に設立されたインドネシアの食品会社。バンテン州のタンゲランに最初の工場が設立され、当初はジャカルタとその周辺地域をターゲットに事業を開始した。1990年にインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「MYOR」である。筆頭株主はUNITA BRANINDOで32.93%を保有している。

1990年にはすでにインドネシアだけでなくアセアン市場をターゲットにしていた。さらに、現在は世界5大陸に市場が広がっている。主な商品は、食品と飲料で、ビスケット、お菓子、ウエハース、チョコレート、コーヒー、健康食品などを生産販売している。
MAYORAは今までに多くの革新的製品を開発してきた。いくつか例を挙げると、コーヒーキャンディーの「Permen Kopiko」、スティックウェーハスの「Astor」、チョコレートコーティングされたキャラメルウエハースの「Beng beng」、チョコレートパスタの「Choki-choki」など。2020年のMYORの売上高は24兆4,770億ルピアであった。

出典:https://www.mayoraindah.co.id/ 

PT Wilmar Cahaya Indonesia Tbk(ウィルマー・チャハヤ・インドネシア)

1968年に設立された食用油脂会社。西カリマンタン州ポンティナックでココナツオイルの生産を開始。1972年にはココナッツオイルからココナッツ食用油の生産を開始。1982年にはジャカルタのプルイトに最初のパームオイル工場を設立、パームオイルから食用油、マーガリン、ショートニングの生産を開始。

1985年には輸出用にイリペナッツからイリペ油脂を生産。1992年には特殊植物油の加工を開始。1995年には、ココアリカー、ココアマス、ピュアプライムプレスドココアバター、ナチュラルココアケーキ、ココアパウダーを生産するPT Inticocoa Abadi Industriを買収。1996年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「CEKA」である。筆頭株主はPT Sentratama Niaga Indonesiaで87.02%を保有している。2003年には西ジャワ州チカランに特殊植物油工場を建設。
主な製品はCBS、CBR、菓子脂肪、アイスクリーム脂肪。2020年のCEKAの売上高は3兆6,343億ルピアであった。

出典: https://wilmarcahayaindonesia.com/

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インドネシアの主要加工食品メーカー2選〜日系編〜

PT NISSIN FOODS INDONESIA(ニッシン・フード・インドネシア)

1992年に設立された日系の食品メーカー。日清食品は1980年からインドネシア市場に進出。1992年、現地生産を開始するためにRODAMAS Co.,Ltd.と合併でPT NISSINMASを設立し、チカランに新工場が建設された。

1996年合弁パートナーがRODAMASからサリムグループのINDOFOOD SUKSES MAKMUR Tbk(INDF)に変わる。1998年にはINDFとの合弁を解消。2014年に社名を現在のPT NISSIN FOODS INDONESIAに変更。
2015年、三菱商事とのアライアンスを発表。三菱商事がインドネシア日清の議決権割合の34%を取得。総需要が世界第2 位となる134.3 億食 (2014 年:世界ラーメン協会調べ)と推定されているインドネシアの即席めん市場で、三菱商事との協働により、流通各社との関係強化を通じた販路の拡大・営業体制の強化を図ることで、販売を拡大して行く。製品は、現地の味付けのCup Needle、UFO、激辛ラーメン、NISSIN RAMEN、Top Ramenなどである。

出典: http://nissinfoods.co.id/ 

PT Nippon Indosari Corpindo Tbk(ニッポン・インドサリ・コルピンド)

1995年に設立された日系の製パン会社。1996年には西ジャワ州チカランの第1工場が稼働した。2005年には東ジャワ州のパスルアンに第2工場が稼働した。2008年にはチカランの第3工場が稼働した。

2010年にはインドネシア証券取引所(IDX)に上場。IDXコードは「ROTI(インドネシア語でパンの意味)」である。筆頭株主はPT INDORITEL MAKMUR INTERNASIONAL TBKで25.77%を保有している。また、日本のPASCO Shikishima Corporationが8.5%を保有している。
2011年には、中部ジャワのスマランと北スマトラのメダンの2工場が稼働した。2012年には西ジャワ州のチビトンの工場が稼働した。2013年南スラウェシのマカッサルと南スマトラのパレンバンの2工場が稼働した。2014年には西ジャワ州のプルワカルタとバンテン州のチカンデの2工場が稼働した。2018年には第11工場をバタムにオープンした。2020年のROTIの売上高は3兆2,120億ルピアであった。

出典: https://www.sariroti.com/

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