ベトナムの外食・中食業界は、Golden Gate GroupやRedsun ITIなどのローカルチェーンが多ブランド展開で大都市の飲食市場を席巻し、吉野家やモスバーガーなど日系ブランドも存在感を持つ市場です。若年層の外食需要とフードデリバリーの普及が重なり、主要企業のデジタル活用・新業態開発が加速しています。
今回は、そんなベトナムの外食・中食業界に焦点を当て、ローカル・日系・外資合わせて12社の最新情報をお届けしていきます!
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ベトナムの主要外食・中食企業4選〜ローカル編〜
Golden Gate Group(ゴールデンゲートグループ)
Golden Gate Group(ゴールデンゲートグループ)は、2005年設立のベトナム最大手レストランチェーン運営企業である。Kichi Kichi、Gogi House、Manwah、iSushiなど40以上のブランドを傘下に持ち、2024年末時点で全国42省・都市に約500店舗を展開する。
2024年度連結売上高は約6.63兆VNDで前年比5.5%増を記録し、年間来客数は1,800万人超に上る。ホットポット・焼肉・アジア料理・洋食・カフェと幅広い業態をカバーすることが強みだ。
2025年4月には全国93店舗を展開するコーヒーチェーン「The Coffee House」の株式99.98%を取得し、飲食カテゴリをさらに拡充した。2025年度は売上8.12兆VND・税引後利益205億VNDを目標に利益の倍増を目指す。
直営店とフランチャイズを組み合わせた多業態展開を軸に、ホーチミン市・ハノイを中心として地方都市への積極出店を継続しており、ベトナム外食産業の中核企業としての地位を確立している。
出典:https://ggg.com.vn/en/about-golden-gate/
Redsun ITI(レッドサンITI)
Redsun ITI(レッドサンITI)は2008年設立、ゴールドサングループ傘下のベトナムの飲食チェーン運営企業である。King BBQ、Seoul Garden、ThaiExpress、Hotpot Story、Sushi Kei、Capricciosaなど多彩な国際料理ブランドを展開し、全国に約15チェーン・170店舗以上を構える。
焼肉・鍋・アジア各国料理を中心とした多業態戦略を採用しており、年間来客数は440万人超に達する。King BBQでは2014年よりフランチャイズ展開を開始し、国内の全75店舗のうち15%がフランチャイズ店舗となっている。
2015年以降は年平均40〜60%の成長率を記録してきたが、新型コロナ禍の影響で2022年の売上が約140億VNDにとどまるなど一時的な業績悪化も経験した。その後は回復基調にあり、外資系チェーンとの競合が激化する中でも多様なブランドポートフォリオによる差別化戦略を継続している。
本社をホーチミン市に置き、ベトナム全国の主要都市に店舗を展開するほか、フランチャイズを通じた海外進出にも取り組んでいる。
出典:https://www.redsun-iti.com/
Wrap & Roll(ラップ&ロール)
Wrap & Roll(ラップ&ロール)は、ベトナムの伝統料理「生春巻き」を中心に据えたカジュアルダイニングチェーンである。40種以上のロール料理と約20種のディップソースを提供し、ベトナム料理の多彩さと健康志向を前面に打ち出したコンセプトが特徴だ。
国内ではホーチミン市を中心に16店舗を展開しており、主要ショッピングモールやオフィスビルへのテナント出店が中心となっている。海外展開ではシンガポールをはじめとする複数国にフランチャイズ店舗を構え、ベトナム料理ブランドの国際化を推進している。
メニューはバインミーやフォーなどの定番に加え、季節限定料理やセットメニューも充実しており、外国人観光客やビジネスパーソンを含む幅広い顧客層を取り込んでいる。
健康志向外食ニーズの高まりを背景に、ローカルブランドとして国際競争力の向上に取り組み、ベトナム外食産業の中で独自のポジションを確立している企業である。
出典:https://wrap-roll.com/en/
Nam An Restaurant(ナムアンレストラン)
Nam An Restaurant(ナムアンレストラン)は、ホーチミン市ベンタイン市場近くに店を構えるベトナム高級料理レストランである。伝統的なベトナム料理を上質な空間と丁寧なサービスで提供し、国内外の富裕層や外国人ビジネスパーソンを主な顧客層としている。
同店の看板料理には土鍋蒸し海老や「チャーカー・ラ・ヴォン」風の魚料理などがあり、ベトナム各地方の食文化を取り込んだ多彩なメニュー構成が強みだ。ランチとディナーの両時間帯にセットメニューとアラカルトを提供し、接待利用や観光客向けのファインダイニング体験として高い評価を得ている。
同一ビル内にカジュアル業態の「RuNam Bistro」も入居しており、異なる価格帯・スタイルで訪問客を迎え入れる複合的な運営形態を取っている。
ベトナム国内における高付加価値外食ニーズの拡大と観光需要の回復を背景に、同店のような高級業態への注目が高まっており、ベトナム外食市場で本格ベトナム料理を代表する店舗の一つとして認知されている。
出典:https://annamvietnam.com/
ベトナムの主要外食・中食企業2選〜日系編〜
Yoshinoya Vietnam(吉野家ベトナム)
Yoshinoya Vietnam(吉野家ベトナム)は、100年以上の歴史を持つ日本発の牛丼チェーン「吉野家」のベトナム事業である。Lotus Groupとのフランチャイズ契約のもとで運営されており、ホーチミン市内のリータイトー通り、カックマンタンタム通り、ファムヴァンドン通りなど複数の店舗を展開している。
主力商品は牛丼・豚丼をはじめとする丼料理であり、日本の調理レシピをベースにしながらベトナム市場向けの辛味調整や追加サイドメニューを提供している。日系食ブランドへの関心が高い若年層・中間所得層を主要ターゲットとし、ショッピングモールや商業施設内への出店が中心だ。
ベトナムには吉野家のほか、すき家(Sukiya)や松屋(Matsuya)も参入しており、日系牛丼チェーン間での競争が展開されている。こうした環境の中でもブランド認知度と安定した品質を武器に事業を継続している。
吉野家ホールディングスはASEAN域内12か国以上で店舗を展開しており、ベトナムはその重要拠点の一つとして位置づけられている。
出典:https://www.yoshinoya-holdings.com/english/company/oversea/
MOS Burger Vietnam(モスバーガーベトナム)
MOS Burger Vietnam(モスバーガーベトナム)は、日本発のハンバーガーチェーン「モスバーガー」のベトナム事業である。2020年代初頭にホーチミン市へ参入し、現地合弁会社(Cong Ty TNHH Mos Burger Viet Nam)を設立したうえで店舗運営を開始した。
同ブランドはアメリカ系ファストフードとは一線を画す「プレミアムバーガー」路線を取り、食材の品質・鮮度にこだわったメニュー構成を強みとする。ライスバーガーやテリヤキバーガーなど日本市場で人気のメニューに加え、現地の食嗜好を踏まえたベトナム限定商品も展開している。
進出当初は3年以内に10店舗の開設を目標として掲げており、人材育成(現地スタッフの日本トレーニング)にも積極的に取り組んでいる。KFCやLotteriaなど大規模チェーンと比べると店舗数は限定的であるが、日本食ブランドへの信頼度と品質訴求で独自の顧客層を形成している。
モスフードサービスはアジア・太平洋地域での海外展開を加速させており、ベトナムはその中でも成長市場として位置づけられている。
出典:https://www.mos.co.jp/global/
ベトナムの主要外食・中食企業6選〜外資編〜
Lotteria Vietnam(ロッテリアベトナム)
Lotteria Vietnam(ロッテリアベトナム)は韓国のLotte GRS(ロッテGRS)が運営するファストフードチェーンであり、ベトナム外食市場において長年にわたりトップクラスの地位を維持している。2025年時点で全国222店舗を展開し、店舗数ベースではJollibeeやKFCを上回る国内最大手QSRブランドだ。
バーガー・チキン・フライドポテトなどの定番メニューに加え、ベトナム人の嗜好に合わせたライスメニューやローカルフレーバーを積極的に取り入れており、長期的なローカライゼーション戦略が顧客定着につながっている。
2025年のベトナムQSR市場全体では店舗数が前年比約12%増の1,022店に達しており、その中でLotteria Vietnamは市場シェア約21.5%を保持する。主要都市のみならず地方省都への出店も拡大させており、コストパフォーマンスの高いメニュー構成により幅広い年齢層・所得層から支持を集めている。
Lotte GRSはベトナムをASEAN戦略の中核市場と位置づけており、引き続き店舗網の拡充と新商品開発を通じて競争優位性の維持を図っている。
出典:https://www.lotteria.vn/
KFC Vietnam(KFCベトナム、Yum! Brands)
KFC Vietnam(KFCベトナム)は米国Yum! Brandsのフライドチキンブランドであり、1997年にベトナム初のQSRブランドとして参入した。2025年時点でホーチミン市・ハノイをはじめ全国172店舗を構え、QSR Vietnamがフランチャイジーとして運営を担っている。
店舗数ではLotteria(222店)・Jollibee(213店以上)に次ぐ3位であるが、ブランドランキングでは3年連続首位を維持し、認知度・好感度において高い評価を受けている。チキンバーガー・フライドチキン・ライスセットなど多様なメニューを提供し、若年層から家族連れまで幅広い顧客層を獲得している。
2025年のベトナム外食市場ではQSR全体の店舗数が前年比約12%増の1,022店に達し競争が激化している。KFC Vietnamは市場シェア約13.4%を保持しており、主要都市に加え地方都市への出店も拡大傾向にある。
Yum! BrandsはASIA太平洋地域での事業拡大を継続しており、ベトナムは中長期的な成長市場として位置づけられている。
出典:https://www.kfc.com.vn/
Jollibee Vietnam(ジョリビーベトナム、Jollibee Foods Corp.)
Jollibee Vietnam(ジョリビーベトナム)はフィリピン発の外食大手Jollibee Foods Corporation(JFC)のベトナム事業であり、1996年の進出以来着実に店舗網を拡大してきた。2025年時点で全国64省・都市に213〜250店超を展開し、売上・利益・市場シェアの各指標でベトナムQSR市場首位に立つ。
2025年第3四半期にはシステムワイド売上が前年同期比40.7%増、既存店売上成長率(SSSG)が25.5%増を記録した。2024年度のEBITDAは4,000億VND超(約1,520万米ドル)に達し、JFCの国際事業の中でベトナムが最大の利益貢献国となっている。
バーガー・フライドチキン・パスタ・ライスセットなど多様なメニューをリーズナブルな価格で提供し、フィリピン系の甘みある味付けがベトナム人の嗜好に合致したことが成功要因の一つとされている。近年はフランチャイズモデルの導入を加速させ、国内サプライチェーンの強化にも貢献している。
JFCはベトナムをアジア太平洋戦略の最重要拠点と位置づけており、今後も地方都市への浸透が見込まれる。
出典:https://www.jollibeegroup.com/
McDonald’s Vietnam(マクドナルドベトナム)
McDonald’s Vietnam(マクドナルドベトナム)は米国マクドナルドのフランチャイズ事業であり、Goodday Hospitality(グッドデイ・ホスピタリティ)が運営している。2014年のホーチミン市1号店開業以来、段階的に店舗を拡大してきた。
2025年末時点で全国39店舗を展開しており、2026年1月に今後3年以内に100店舗達成を目指す拡大計画を公表した。ホーチミン市・ハノイに加え、フーコック・ダナン・フエ・ニャチャン・ダラットなどの観光都市への出店も進め、全国展開型への戦略転換を図っている。
ベトナム市場では「プレミアムブランド」として認識されてきたが、近年は価格戦略の見直しや地域密着メニューの導入を通じてより幅広い所得層への訴求を強化している。競合するLotteria・Jollibee・KFCと比べると店舗数では後発にあたるが、強力なブランド力を活かした差別化戦略を展開中だ。
2026年のAPECサミット開催地フーコックへの積極出店がブランド認知拡大に寄与することが期待されている。
出典:https://mcdonalds.vn/
Pizza Hut Vietnam(ピザハットベトナム、Jardine Restaurant Group)
Pizza Hut Vietnam(ピザハットベトナム)は米国Yum! Brandsのピザブランドをベトナムで展開するフランチャイズ事業であり、Jardine Restaurant Group(JRG)が運営を担っている。2006年の参入以来、ベトナム市場でのピザカテゴリを先導してきた老舗ブランドである。
2025年時点で全国130店舗超、35省・都市に展開しており、ベトナム最大のピザ・西洋系カジュアルダイニングブランドとしての地位を維持している。2021年1月には100店舗達成のマイルストーンを記録するなど、困難な外部環境下でも出店を継続してきた。
メニューはピザを中心に、パスタ・チキンウィング・デザートなどを幅広くラインナップし、ファミリー層や若年層グループを主要客層としている。宅配サービスとデジタル注文の強化にも注力しており、フードデリバリーアプリとの連携を通じた売上チャネルの拡充も進める。
Jardine Restaurant Groupはアジア全域で複数の外食ブランドを運営する大手であり、ベトナム事業においても安定した運営基盤と資本力を活かして持続的な成長を続けている。
出典:https://pizzahut.vn/
The Pizza Company Vietnam(ザ・ピザカンパニーベトナム、Minor Food)
The Pizza Company Vietnam(ザ・ピザカンパニーベトナム)はタイの外食大手Minor Food Group(マイナーフードグループ)が展開するピザブランドのベトナム事業である。2013年の参入以来、国内で急速に店舗を拡大し、2025年時点で全国80店舗以上を構える国内2位のピザブランドに成長している。
Minor Foodはベトナム国内でThe Pizza Companyを含む複数ブランドで合計100店舗超を展開しており、2026年までにベトナム全体で200店舗超を目指す計画を公表している。
フードデリバリーアプリとの連携強化やベトナム人好みの具材を取り入れたローカライズ商品の展開など、競合するPizza Hut Vietnamとの差別化を積極的に図っている。
Minor Foodは「Passion for Growth」戦略のもと2025〜2029年の中期計画でASEAN・中東・日本など国際展開を加速させており、ベトナムはその中でも最重点市場の一つに位置づけられている。
出典:https://www.minorfood.com/en/
FAQ
ベトナムの飲食業界の主要企業はどのように分類されますか?
ベトナムの飲食業界の主要企業は、ローカル企業、日系企業、外資系企業の3つのカテゴリーに分類され、それぞれが国内市場で重要な役割を果たしています。
ベトナムのローカル企業の代表的な飲食チェーンは何ですか?
代表的なローカル企業にはGoGi HouseやKichi-Kichi、Sumo BBQ、King BBQなどが含まれ、これらは韓国風や日本風の多様なレストランを展開しています。
日本系の飲食企業で特に人気のブランドは何ですか?
人気のある日本系ブランドには、牛角や千房、すき家、丸亀製麺などがあり、日本の味をベトナムで提供しています。
外資系企業によるベトナムの飲食業界への影響は何ですか?
外資系企業は、The Pizza CompanyやLotteria、KFCなどを展開し、多国籍のメニューと高品質な商品を提供することで、業界の競争と多様性を促進しています。
ベトナムの飲食業界で今後の展望は何ですか?
市場は成長を続けており、多様な外食選択肢の提供や海外ブランドの進出により、今後も多角化と競争の激化が予想され、国際的なブランドの存在感が増す見込みです。

